議会での質問(詳細)

2015年10月6日

■健康福祉局(みわ智恵美)

みわ議員:日本共産党のみわ智恵美です。日本共産党を代表して質問いたします。

生活保護受給者への就労支援、就労後も継続して支援を

みわ議員:まず、生活保護被保護者への就労支援について、伺います。
横浜市では2002年から就労支援専門員を全国に先駆けて配置していますが、この政策の導入理由を伺います。

本吉生活福祉部長:被保護世帯の増加などをふまえ、就労可能な方に対して個々の能力や適性に応じたきめ細かい支援を行うため、14年度から福祉事務所経験者を就労支援専門員としてモデル的に中区に導入いたしました。その後、段階的にハローワーク経験者などを雇用し、拡充してきた結果、現在では各区2人から8人、合計67人の配置となっております。

みわ議員:導入当初2人だったということですが、導入当初と決算年度の就労支援による就労者数と生活保護費縮減額の実績、また、その評価を伺います。

鯉渕健康福祉局長:就労支援専門員の全区への配置が完了した17年度の実績ですが、就労した方は1,015人、保護費の縮減額は約4億7,000万円でした。26年度は、就労した方は3,055人、保護費の縮減額は約12億5,000万円となっております。就労支援専門員は国庫補助を受けて配置しておりますが、その支援を通して多くの生活保護受給者の方の就労が実現し、多額の保護費が縮減できたことは高く評価しております。

みわ議員:多数の方が就労を果たし、年間の生活保護費縮減額も多額となっています。単純に縮減額を就労者数で割りますと、1人当たり41万円となり、基礎控除を合わせて収入は約60万円弱かなと思います。就労によって、保護が廃止となった世帯が、決算年度には667世帯あったことから考えても、一人あたりの収入がちょっと少ないのではないでしょうか。市は、このプログラムは経済的な自立を中心とした支援を行うことが重要としています。とすると、一人ひとりの収入にも注目すべきです。
そして、行政が求人情報を提供するからには、適正な労働環境が得られているのか、その点に十分注意を払う必要があります。特に賃金については、労働の対価の基本です。就労支援で紹介されている求人の賃金は、最低賃金以上であることなど確認されているのか、伺います。

本吉生活福祉部長:就労支援専門員は、支援が必要な生活保護受給者の方に対して、専門員自らハローワークで探してきた求人情報や民間事業者に委託している求人開拓によって得られた情報などを提供しています。そのため、最低賃金を上回っている点については、すでにハローワークや求人開拓を行った事業者で確認されていますが、新聞の折込チラシの求人情報などについては必要に応じて就労支援専門員が確認をしております。

みわ議員:生活保護の方が対象ということで不当な賃金での紹介になっていないことは確認しました。この就労支援で就労できた方に対して、基本的には、就労支援専門員の支援は終わりと伺っています。仕事についた方に、労働条件の実態をヒアリングするなど、就労後の状況把握が必要ではないでしょうか。また、問題と感じた時には直接雇用主に状況を確認することも考えられます。就労した方が意欲をもって働き続けることができるよう支援を継続するべきと考えますが、見解を伺います。

鯉渕健康福祉局長:長期間就労していなかった方が働き始めた場合、新しい環境や仕事に慣れるまでの支えが必要です。そのため、就労した方のうち引き続き生活保護を受給している方につきましては、ケースワーカーが定期的に仕事の状況を把握し助言しているほか、就労支援専門員が職場に定着するまでの間、面談や電話を通してフォローしております。

みわ議員:生活保護受給で就労支援を受け就労された方から、私のところに相談がありました。2013年1月からの就労で、派遣労働でのマンション清掃作業でした。時給850円、当時の最低賃金は849円ですから、最低賃金は守られています。しかし、その年の10月20日発効の最低賃金は868円となりましたが、これを超える870円になったのは12月になってから。そして決算年度10月1日発効の最低賃金は887円でしたが、12月まで870円でしたので、3か月間は時給で17円も低いままでした。
この方は、仕事ぶりがいいので同じ派遣会社から他の仕事も進められ、月2回ならできるかと受けた仕事は、どうがんばっても8時間近くかかるゴルフ場の清掃でした。最初に3時間だと契約したのでと長時間のサービス労働が強いられ、半年続けてあまりにきついので、この仕事はやめたいと会社に言ったら、両方解雇されてしまったというのです。
仕事がなくなって困っていたら、仕事ぶりをみていた別の会社の人から、うちで働かないかと勧められて、翌月から就職できたとのことで良かったのですが、最低賃金無視、無理な長時間労働、途中での退職強要など、生活保護を受けているということで、なかなか言えず、こんな事態があちこちで起きてはいないでしょうか。その防止策が必要と思いますが、見解を伺います。

本吉生活福祉部長:先ほども申し上げましたように、私どもとしては紹介する求人についてはハローワークやあるいは求人開拓を委託している事業者が労働条件等を確認しておりますが、万が一労働条件と違うといったようなご相談があれば、ハローワークに調整したり、あるいはその求人開拓を委託している事業者を通して調整をさせていただいております。さらに必要であれば、労働基準監督署の方に相談をしております。

みわ議員:就労を実現した方が、生きがいを持って働き続けることができるよう、今こういう取り組みをしているとお話いただきました。全体の就労支援プログラムの中に、継続的にケースワーカーと就労支援専門員が継続してその働き方についてフォローアップしているということをきちんとプログラムに入れるべきではないかと考えますが、プログラムの中にそのことも入れるべきということで、見解を伺いたいと思います。

本吉生活福祉部長:就労により経済的に自立した時点で、生活保護法に基づく支援というものは廃止になりますけれども、就労を継続してても家計の問題であるとか初めとして生活に困窮しているといったような事態があれば、引き続き生活困窮制度の方でフォローしてまいります。また、労働条件等で不満があれば、各区の生活支援課の方にご相談していただければ、何らかのかたちの対応はとれると思っております。

みわ議員:よろしくお願いします。

国保料未納者に対して個々の実情にあった対応を

みわ議員:次は、国民健康保険についてです。
派遣労働法の導入や改悪で、今や働く人の3分の1が非正規という雇用状況の悪化や、消費税の増税などの負担増で、生活の悪化、景気低迷の中、国保料の負担が市民にとってますます重くなっています。決算年度の収納状況を示して下さい。

本吉生活福祉部長:収納率でございますけれども、現年度分の26年度は92.5%、それ以前の年度に発生いたしました滞納繰越分は22.4%で、全体としての収納率は25年度に比べ1.6ポイント上昇し、80.2%となりました。また、未収債権額は27億円縮減し、約189億円となっております。

みわ議員:大変厳しい経済情勢の中で、この間収納状況が改善してきていることがわかりました。どのように取り組んでこられたのか、取り組みについて伺います。

鯉渕健康福祉局長:これまで収納状況の改善に向け、23年度から徴収体制を強化するとともに、職員のスキルアップを図り、滞納整理に積極的に取り組むようになりました。さらに、26年度からは滞納整理事務嘱託員を全市で63名配置するとともに、全区に納付相談窓口を設置いたしました。こうした取り組みにより、収納状況が改善したものと考えております。

みわ議員:スキルアップなどで全市で取り組んでいただいたということですが、決算年度から全区に、今ご紹介ありましたように、納付相談窓口を設置しているということで、私も港南区の区役所に相談窓口を見に行きました。ピンク色の優しい色合いで、「保険料の納付相談」と示されておりました。この相談窓口設置の経緯について伺います。

本吉生活福祉部長:これまで区役所保険年金課では、転出入や退職、就職に伴う加入、脱退などの一般的な手続きと、納付相談を同じ窓口でお受けしていたため、待ち時間が長くなりがちになり、その結果十分な相談時間を取りにくいといったような状況がございました。そこで、窓口の混雑緩和を図るとともに、納付にお悩みの方に対して丁寧に対応するため、新たに納付相談窓口を設置いたしました。

みわ議員:わかりました。これまでの国民健康保険証の資格証明証・短期証明書の発行基準はどうなっていたのか、伺います。

本吉生活福祉部長:資格証は、受診した時に、医療機関の窓口で一旦10割を自己負担したのち、区役所に申請を行って、そのうち7割が払い戻されるものでございますけれども、これまでは未納者との接触の機会を確保することを目的として、原則1年以上前から未納が続いている方に対して資格証を交付していました。ただし、緊急に医療の必要がある場合などについては、有効期間が半年間の短期証を交付していました。また、直近の1年間の間に保険料の未納が発生した方に対しても、短期証を交付していました。

みわ議員:これまで市長は、国民健康保険証の資格証明証発行について、今おっしゃったように、「滞納者との接触機会の確保を図るために交付している」と答弁されてきました。しかし、接触の機会といっていた資格証発行は、収納率向上にはほとんど効果がなく、生命の危機に直結する事態を生み出してきました。
  日本共産党は、滞納者の実情に配慮することなく、機械的に資格証明書の発行をする本市の対応を見直すよう、一貫して求めてきたところです。
  今回、市長は、納付に結びつけるには資格証の発行をすることだけでは必ずしも十分ではなかったとの見解を示されました。
  また、収納率向上の取り組みと合わせて、差し押さえ件数も急増しています。個人事業主の方が、掛け売り金が何か月ぶりかに振り込まれたのを、1か月分の生活費以外差し押さえられてしまい、この間の生活費にと他から借り入れしていたところへの返済もできないで困っているとの相談が、日本共産党にありました。窓口での相談で生活費は確保できたということですが、医療にかかれるお金はあったのかなどの心配が残りました。このような事例が起きているのではないでしょうか。
社会保障及び国民保健の向上を目的とした国保事業にあってはならないことです。
今後の資格証・短期証の発行のあり方について、合わせて、差し押さえ方針についての見解を伺います。

鯉渕健康福祉局長:この10月から資格証の発行対象者を1年以上未納が続いている方のうち、資力があるにもかかわらず再三の催告にも応じないなど、納付する意志をみせない方に絞り込むほか、短期証の有効期間を6か月から1年間に延長いたします。
また、滞納整理の方針ですが、保険制度の維持ですとか市民負担の公平性の観点から、納付資力があるにもかかわらず自主納付に至らない方に対しては、差し押さえ処分で対応してまいります。一方、やむを得ない事情があると判断された方に対しては、滞納処分の執行停止などの納付緩和措置をとってまいります。
こうした方針のもと、今後とも対応を進めてまいります。

みわ議員:市民の実情にあった取り組みをお願いします。

高齢期も安心してくらせる介護予防・日常生活支援総合事業に

みわ議員:次に、介護予防・日常生活支援総合事業について、伺います。
「デイサービス ラスベガス」NHKの放送で見て、介護保険で実施されていることに驚きました。神戸市では、このような介護保険事業のアミューズメント型デイサービスについて、介護予防のひとつという位置付けにとどまらず、麻雀やパチンコ、カードゲームなどで遊ぶことをメインにしているサービスには、保険料や税金で賄われる公的な給付は認めないという判断をしています。疑似通貨などを使って射幸心・依存症を高める仕組みも規制の対象としています。
横浜では、すでに2か所のデイサービスが運営されていますが、市としての見解を伺います。

鯉渕健康福祉局長:当該事業所では、専門職による機能訓練の実施や、食事の提供、入浴サービス等行っております。また、利用者はカラオケやパチンコ、麻雀等のゲームを楽しむことができますが、あくまでリクリエーションの一環としてでございまして、現金をかけることはありません。デイサービスは男性の利用が少ない傾向がありますが、この事業所では家にこもりがちな男性の利用割合が多く、社会的孤立感の解消にもつながっていると考えております。現時点で規制を行う考えはありませんが、ゲームだけが目的になるような利用や、適切な機能訓練が行われないと、そういったようなことがあれば、必要な指導をしてまいります。

みわ議員:了解しました。このような、利用者を集めんがための事業の在り方は問題だと考えています。
ここで、今、この事業所にも資格職があるというふうにいわれました。現在、介護事業所には、資格職員の配置が定められています。その理由を伺います。

細川高齢健康福祉部長:介護事業所職員の資格要件として、医療系サービスやリハビリテーション等の専門サービスについては、看護師等の有資格者であることが要件となっております。一方で、管理者や介護職については、必ずしも有資格者であることが要件とはなっていません。このように、サービスや業務内容に応じて必要な知識・経験等を有する有資格者を配置することは、介護サービスの質を確保する上で必要なことであるというふうに考えております。

みわ議員:今回の国の介護保険制度の改定は、要支援者の訪問介護と通所介護を保険給付からはずし、市町村の介護予防・日常生活支援総合事業に移す仕組みです。財源は一定の範囲内で介護保険財政から出るものの、事業内容は市町村の裁量とされ、介護にあたる人員や運営の基準もありません。
このような中、私のところには市民の方々からさまざまな心配の声が寄せられています。これまで介護保険給付であった要支援1・2の方へのサービスが全て外されてしまうのではないか、利用料が2倍になったのにサービスは低下するのかというものです。
現在、市民・利用者の方々も事業者も混乱した状況です。市民の理解の現状について、総合事業について、市はどう認識しているのか、伺います。

細川高齢健康福祉部長:総合事業につきましては、28年1月から開始することについて広報等で説明をしてまいりました。総合事業の対象となる方につきましては、区役所や地域包括支援センターの窓口、ケアマネージャーを通じて、直接説明をするなど、今後も事業の進捗状況に合わせて、丁寧な説明を行ってまいりたいというふうに考えております。

みわ議員:今のその総合事業には、「緩和した基準によるサービス」とか、「住民主体による支援」というものがありますが、市はどういうものと考えているのでしょうか。そして、合わせてこれらのサービスの準備状況を伺います。

細川高齢健康福祉部長:緩和した基準によるサービスは、現行の人員等の基準等を緩和し、主に雇用されている従事者により提供されるサービスです。また、住民主体による支援は、ボランティア主体で提供されるもので、従事者の清潔の保持など最低限の基準により提供されるものです。
 準備状況ですが、現在、総合事業の検討を進めるための基礎データとすることを目的に、介護事業所、地域ケアプラザ、各種団体に対し、事業所の概要、利用状況、総合事業への参入移行などについて調査を実施しています。これらの調査結果や介護保険運営協議会等のご意見を踏まえ、実施に向けて内容を検討していきます。

みわ議員:この総合事業では、チェックリストによる介護利用希望者の振り分けが行われるのではないかという不安があります。チェックリスト実施の見通しについて、見解を伺います。

細川高齢健康福祉部長:チェックリストは、総合事業のサービスを利用するための新しい手続きでございます。要支援の認定を受けることなく、簡便にサービスを受けることができるものです。総合事業の移行当初は1区1か所の地域包括支援センターにおいてチェックリストによる新たな手続きについて、執行実施を行います。高齢者一人ひとりの方の状態に応じて、わかりやすいご案内を行い、適切なサービスを迅速に提供できるよう、試行結果を踏まえ、29年4月までには全ての地域包括支援センターにおいてチェックリストが実施できるよう、準備を進めていきます。 みわ議員:その対象となる要支援1・2の方への介護サービス給付は、重度化を予防し、自立を支援するためにあると考えますが、この点についての見解を伺います。

鯉渕健康福祉局長:介護保険のサービスは、その方の能力に応じ、自立した日常生活を営むことができるよう、また要介護状態等の軽減または悪化の防止に資するよう行われるものと認識しております。現行の予防給付における訪問介護、通所介護が、総合事業に移行いたしましても、要介護状態の予防と自立に向けた支援を基本的な考え方のひとつとして取り組み、必要な方には従来と同様のサービスを提供してまいります。

みわ議員:要支援1・2の方々へのサービスは自立的なくらしを支える重要なサービスなのですが、港南区内の介護事業所を訪問しますと、どこも人材が集まらないという悩みが深刻です。こういう中でカジノ型デイサービスや資格のないサービス事業者の参入など規制緩和と、住民頼みの総合事業で人材不足をごまかすのでは、本来の介護予防の役割が果たせないと思います。
横浜市は、国の言うままに規制緩和を行うのではなく、資格のある人材の配置を決めるなど、市としてサービス充実の責任を果たすべきだと考えますが、見解を伺います。

細川高齢健康福祉部長:従事者の確保というものは非常に重要な問題だというふうに認識しております。私どもも国の方も2025年に向けて、その準備進めているところですが、このままでいくと足りないというような調査結果も出ております。私どもとしましては、最大限努力を払って、従事者については確保する考えでございますが、その資格の関係につきましては、基準上の資格で、必要な方には必要な資格を求めますが、そこまでのサービスでないもの、先ほど来説明しているように、必要な方、介護予防に必要な支援をするような方について資格を求めるのは前提だと私たち思っていますが、その手前のサービス等について、全てについて資格を求めていくということではないというふうに考えています。

みわ議員:誰もが住み慣れた町で、安心安全で、必要なサービスを受けて、自立的にくらし続けることができるよう、責任をもって、十分に準備して、事業を進めていくことが、横浜市としての役割ではないでしょうか。新たな事業への取り組みということで副市長に、この事業への見解を求めます。

柏崎副市長:先ほど局長からもご答弁いたしましたけれども、やはり現在における予防給付、そういうものが、今後総合事業というものに移行しても、そもそも持っている要介護状態の予防とその自立に向けた支援という基本的な考え方が、今後もきちっと横浜の中で取り組みが進められるように取り組んでまいります。

みわ議員:横浜市で、高齢期も安心してくらせるねと、誰もが市民が安心して喜んでくらしていくことができるように、この事業への充実、それから十分準備をしていくことを合わせてお願いをいたしまして、質問を終わります。

  • 2017年 市民要望アンケート

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