議会での質問・討論(詳細)

2015年10月8日

■国際局(かわじ民夫)

横浜市として非核都市宣言を

かわじ議員:日本共産党のかわじ民夫です。党を代表して質問します。
最初に、国際局の意義と役割についてです。
横浜市は本年4月、政令市初となる国際局を創設しました。これまでの海外との都市間交流、多文化共生、平和活動や民間連携による国際協力、海外インフラビジネスの創設などに加え、地域別体制や企画立案機能が強化され、各区局での国際事業戦略の方向性等、基本的な考えが全庁的に統一され、自治体外交がより積極的に展開されることが求められます。
そこで、国際局創設の意義、役割、期待する将来展望はどうか、伺います。

関山国際局長:海外諸都市や国際機関との連携を深め、互いに価値を高め合い、政策課題の解決に向かう自治体外交の重要性がこれまで以上に高まっております。こうした中、国際局は、市民、企業のみなさまとともに進める自治体外交をリードしていくと同時に、各区局統括本部の事業をサポートし、グローバルな観点から、都市としてのいっそうの魅力向上を図ることが期待されていると考えております。

かわじ議員:私は、本市が海外諸都市との連携で、ビジネスや文化、芸術や学術等、さまざまな分野の国際都市間交流を進める土台として、国際平和の位置付けは非常に重要だと思います。常任委員会に提案されたこの国際戦略素案では、本市の国際施策の歩みとして、「1987年、国連からピース・メッセンジャーの称号が与えられた」「国際平和に寄与してきた」と述べています。
そこで、これまでの都市間交流において、「国際平和に寄与した」事業はどのようなものか、具体的に説明してください。

関山国際局長:本市は長年にわたり、市民のみなさまのご理解とご参加のもとに、姉妹友好都市を中心とした海外諸都市との幅広い交流や協力を推進してまいりました。また、国際熱帯木材機関ITTOをはじめとする国際機関の本市への誘致、活動支援を行ってまいりました。これらの取り組みが評価され、昭和62年には国際連合からピース・メッセンジャー都市の認定を受けました。平成22年には、2020年までの核兵器廃絶を目指し、さまざまな取り組みを展開している平和市長会議に加盟しております。

かわじ議員:国際局のミッションステートメント、つまり行動理念には、「グローバルな課題の解決に貢献し、世界の平和、安定と発展に貢献します」とありますが、国際戦略素案では、ここには平和の文言がほとんどなく、国際平和の概念が示されていません。そこで、本市の国際都市間交流において、国際平和という概念をどのように位置付けているのか、伺います。

関山国際局長:本市は、半世紀以上にわたりまして、都市間連携や国際協力など横浜ならではの多様な取り組みを展開しております。これが、昭和62年に国連で評価をされまして、ピース・メッセンジャー都市の称号を授与されましたので、それ以後も本市の都市間連携や国際協力が国際平和への取り組みと考え、継続・強化をしております。こうした取り組みの積み重ねが、今後策定する新たな国際戦略につながっておりますので、これを着実に取り組むことによって、世界の平和と発展に貢献できると考えております。

かわじ議員:ぜひ、そのことをこの素案にしっかりと書いていただきたい。このように思います。
1987年、国連は国際間の平和を推進するための平和記念事業に貢献した世界の都市や団体を国連ピース・メッセンジャーに認定し、日本では横浜市が被爆都市の広島、長崎市とともに栄誉のある認定都市となりました。世界唯一の被爆国である日本では、戦後の米ソ間の核開発競争が激化し、核兵器使用の危機が迫る中で、原水禁運動が多くの国民の手によって取り組まれてきました。この運動は、地方自治体にも波及し、非核都市宣言をする都市が次々と誕生しました。現在、県内の政令市では、川崎市も相模原市も非核都市宣言をしています。ピース・メッセンジャー都市の称号を受けている本市はその発信をしなければ、栄誉ある平和の称号が疑われます。国際局が誕生した時だけに、非核・平和の意思表示が重要だと思います。
そこで、本市も議会宣言で良しとしないで、非核都市宣言を発信すべきだと思いますが、これは副市長に伺います。

渡辺副市長:横浜市はこれまであらゆる核実験に対する中止要請、そしてその抗議を行ってまいりました。引き続き、ピース・メッセンジャー都市として、また平和首長会議の一員としても、都市間交流や国際協力を通じまして、国際平和実現に向けた取り組みをしっかりと行って、しっかりとしたアピールを行ってまいります。

かわじ議員:ぜひ、都市宣言すべきだ、非核都市宣言すべきだ、こういうふうに思います。

外国人支援メニューの周知徹底とサポート施策の拡充・改善を

かわじ議員:次は、国際局のミッションステートメントについてです。
国際局のミッションステートメントには「誰もが暮らしやすい多文化共生社会の実現」がうたわれ、「市内在住の外国人への支援とともに、外国人自らが地域の担い手として活躍できる場の創設や取り組みを進めます。次世代を担う若い世代の成長を後押しします。」とあります。
現在、本市では市内在住の外国人であっても、一定の条件を満たせば生活保護や児童手当を保障しています。そこで、市内在住の外国人の人数や支援の実態はどうか、伺います。

赤岡副局長兼国際政策部長:市内在住の外国人人口は、27年8月末時点で8万276人になっております。そういった方々に対しまして、本市では、広報印刷物や市のホームページなどの多言語化による情報提供、あるいは区役所国際交流ラウンジの窓口での多言語による相談の実施、住居、医療、防災などの分野における多言語サービスの提供、外国人のための日本語学習支援など、幅広く在住外国人の支援に取り組んでいるところでございます。

かわじ議員:本市が2013年度に行った横浜市外国人意識調査では、さまざまな指標において2009年より改善しており、各区・局の取り組みは評価できるものです。しかし、この中であるんですが、生活で困っていることや心配なことに対しては、日本語の不自由さを訴える人が24.7%、行政窓口で外国語のできる国際サービス員を認知している人が22.6%、知らない人が75.11%となっています。サービスメニューの周知徹底がまだ不十分です。
 泉区の県営いちょう団地には多くの中国残留孤児やその二世がいます。連合自治会の役員さんから、「全体では和やかな感じだが、年配者は言葉の壁もあり、ごみの分別等徹底しきれず、ルールを守れない人もいる」と述べていました。特に言葉の壁への支援は大切です。
 そこで、さまざまな支援のメニューの周知徹底とサポート施策の拡充・改善が重要だと思います。どのように拡充・改善を図ろうとしているのか、伺います。

関山国際局長:25年度に実施をした横浜市外国人意識調査では、市役所からの情報の入手経路として、市ホームページ、区役所・市役所の窓口、本市などが発行する生活情報誌を、多くの方が回答しております。従いまして、ホームページや窓口サービス、生活情報誌など、多言語情報サービスのさらなる充実が課題と考えており、関係局と連携をして取り組んでまいります。

国際局職員が正しい歴史認識を

かわじ議員:次は、都市間連携・交流の促進、発展についてです。
国際局は、都市間連携・交流については、姉妹・友好都市とパートナー都市を中心に推進を図っています。そのうち、東南アジア・東アジアでは、姉妹・友好都市は上海、マニラの2都市で、パートナー都市は、釜山(プサン)、仁川(インチョン)、北京、台北(タイペイ)、ハノイ、バンコクの6都市です。これらの都市は、戦前の植民地、太平洋戦争で日本の支配地または日本軍が占領したところです。
都市間連携は、技術、経済、災害等に対するさまざまな支援や交流です。そうした支援や交流を進める前に、その地域の歴史・文化を理解し、尊重することが重要だと思います。これらの都市との自治体外交を推進するにあたっては、太平洋戦争での日本の行った事実について、口をふさぎ、何も語らないわけにはいきません。事実に基づいた正しい歴史認識に向き合ってこそ、双方の信頼関係を強め、連携も深まるものだと思うのですが、局長の見解を伺います。

関山国際局長:これまでも、歴史から学ぶということを生かしまして、相互の信頼関係に基いて都市間交流を進めております。今後もそのように取り組んでまいります。

かわじ議員:この際、副市長にも見解、伺います。
渡辺副市長:今、国際局長がお答え申し上げましたとおり、これまでも私どもといたしましては歴史認識をふまえて相互の信頼関係に基づいて都市間交流を進めておりますで、それをベースにして今後もしっかりした友好交流の都市間交流を進めていきたいというふうに考えております。

かわじ議員:先日、NHKのBSで「埋もれた激戦『マニラ市街戦』70年後の語り継ぎ」が放映されました。太平洋戦争末期の1945年2月、フィリピンの首都マニラで日米両軍による激しい戦闘が繰り広げられ、フィリピン市民10万人が犠牲になり、「戦後70年がたった今も、その苦しみ、悲しみは深く記憶に刻まれたまま消えない」。番組スッタフは現地の人から「日本人なんて見たくなかった。なんで来たんだ」と、憎しみを抱えて生きてきた遺族の言葉に衝撃を受けたとのことです。私は、その番組で「マニラ市街戦」の悲惨な実態を知りました。
 8月14日に発表された安倍首相の戦後70年談話は、日本のアジアへの侵略戦争の犠牲とその責任に関し、戦場となった地域ではとして、中国、東南アジア、太平洋の島々等で、犠牲については述べていますが、住民虐殺や都市の破壊などの具体的事実には触れられていません。戦場とならなかった植民地の朝鮮、台湾の犠牲についてはまったく言及していません。
 国際局の姉妹都市は東南アジア等に多いわけですから、都市間連携・交流にあっては、国際局の職員自身が、マニラに限らず、特に日清、日露、第二次大戦等の歴史的事実に対する全面的な認識が必要だと思いますが、国際局はどう取り組んでいるのか、伺います。

関山国際局長:本市は、文化や価値観の違いをしっかりと受け止め、相手との信頼関係を築く国際マインドをもって行動する人材を、目指すべき国際人材といたしております。そういった意味で、人材育成を進めております。

かわじ議員:今、グローバル社会といわれ、今後一層、世界を相手にする時代が到来するものと思います。横浜で育った子どもたちが将来、アジア諸国や世界の人々との交流で困ることがないようにするのも、国際局の重要な役割です。
この点で看過できないのは、横浜の公立中学校での歴史教育の現状です。8月に採択された歴史教科書は、日本軍の東南アジア占領について、「長く東南アジアを植民地支配した欧米諸国の軍隊は、開戦から半年で日本軍に破られた。日本軍の勝利に東南アジア、インドの人々は独立の希望を抱いた」で始まり、「これらの植民地は、戦争が終わった後、十数年の間に次々と自力で独立を勝ち取っていった」と、まとめられています。太平洋戦争は、アジア解放の戦争だったといっているのと同じです。これでは、世界とアジアでは受け入れられてもらえません。横浜で育った子どもたちが大人になったことが本当に心配です。
国際局は、平和友好の都市間交流を真剣に図ろうとするならば、この現実を直視すべきです。そして、その弊害を除去する手立てに責任があると思います。国際局はそのことを果されることを強く要望し、質問を終わります。

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