議会での質問・討論(詳細)
2015年10月15日

■建築局(岩崎ひろし)

岩崎議員:おはようございます。よろしくお願いします。委員長、スライドの使用をお願いします。

危険な崖地での建築工事に災害未然防止の適切な指導を
斜面地における開発、建築現場での事故、災害の未然防止の観点から伺います。
昨年は10月に、緑区白山、中区野毛で、人命を失う台風災害が起こりました。どちらの現場も、崖地で開発・建築工事が行われていました。市長は「痛恨の極み」と述べられましたが、このような人命被害は絶対に繰り返してはなりません。事故、災害の未然防止が建築局は大きな役割です。
 そこで伺います。まず、地下室マンションの現場から、伺ってまいります。
(スライド1、2)現場の概況、それから工事開始後、近隣で発生した事故、災害は、どのようなものがあったか、伺います。

建築局スライド1
建築局スライド2坂和建築局長:よろしくお願いいたします。
 平成26年6月から、開発工事および建築工事を行っており、途中段階で計画が見直され、大幅に盛土量を削減した計画で、現在工事は行われています。現在、雨水貯留槽のひとつが完成し、建物の一部で3層目の配筋工事を行っています。周辺の被害状況についてですが、隣接の一部の住宅で建具にゆがみ等が発生していますが、事業者はすでに家屋調査を行っており、工事完了後に再度調査を行い、対応する旨の報告を受けております。また、隣接の2か所で落石がありましたが、関係する4軒の方々と現在、崖の保護方法について協議を進めているという状況でございます。

岩崎議員:この工事が安全に行われるために当局はどう対応してきたのか、伺います。

坂和建築局長:まず、開発許可にあたりまして、擁壁や排水施設等の安全性について審査しております。また、工事着手前には、事業者に工事の説明会をするよう指導した結果、作業方法や現場の管理方法および周辺建物への配慮などについて、周辺住民に説明を行いました。さらに、造成工事の工事中の排水処理、落石防護柵等を示した防災計画書と根切り工事に伴う山留めの工法、地盤の傾きの計測方法等を示した施工計画書の提出を求めるなど、安全性の確認をしております。加えまして、擁壁の床付け、配筋などの中間検査の機会をとらえまして、事業者や施工者に安全対策について指導しております。

岩崎議員:ここにスライド(スライド3)に示したように盛土の量も大幅に減りましたし、貯留槽の建設も1個から2個に分散するということで、安全対策がとられました。住民から情報が寄せられるたびに現場に足を運ぶなど、当局が積極的に応じたことが一定の効果をあげたんだというふうに理解をしています。ご苦労様でした。
建築局スライド3
 現在、1棟目は建築工事中、2棟目が基盤づくりの土木工事中です。今、地元で問題になっているのは2棟目です。現場は崖のため、地層の乱れたきわめて不安定な土地です。大きなマンションを支えるだけの安全な基礎を造れるのかという問題です。
 都筑区のマンションが、基礎杭の不正施工等により傾いたことが報道されています。目の届かないところで安全が無視されている由々しき問題だと思います。安定しない地盤で大きな工事がやられています。本件現場は、今後、どのように対応するのか、伺います。

坂和建築局長:今、先生がおっしゃったように、都筑区のマンションの件は、私も由々しき問題だと認識しております。
また、金沢の現場につきましての安全性につきましては、建築工事に先立つ確認申請に際し、事前の地質調査をもとにした地盤の支持力や、建物の基礎形式、構造計算について、建築基準法に定める基準の適合性の審査を行います。また、確認後ですが、現場の施工にあたっては、載荷試験、地盤の支持力の試験ですが、によりまして、実際の地盤の支持力を確認し、支持力が不足する場合には、地盤改良を行うなど、所要の支持力を確保するよう、指導しております。

岩崎議員:次に、戸塚町の造成現場のスライド(スライド4、5)です。この現場の問題点、および違反を認識した後、当局はどう対応したのか、伺います。(スライド6)

建築局スライド4
建築局スライド5
建築局スライド6古木宅地審査部長:当初の相談の段階では、宅地造成等規制法の許可の不要な規模の工事でしたので、許可の手続きを取らずに6月頃より造成工事を始めました。その後、7月中旬に周辺住民から通報を受けまして現地を確認したところ、事前相談の範囲を超えて宅造許可が必要な規模の造成工事を行っていたことが判明いたしました。

岩崎議員:この違反行為は、通報を受けた担当課が現地に来て、実態を把握することができました。地元からの通報に、担当課が機敏に対応したことは,大変よかったと思います。
それで、崖下のみなさんからは、「崖崩れが心配だ」と訴えられています。崖崩れを起こさないために、今後どのように対応するのか、伺います。

坂和建築局長:まず、これまでの対応状況といたしまして、7月22日に事業者を呼び出し、工事を止めるよう指導を行いました。しかしながら工事を停止しなかったため、24日に工事停止の勧告書を送付し、27日に現場工事が停止していることを確認するとともに、工事停止の張り紙を貼りました。また、現場の防災計画は不十分であったため、7月31日および8月31日に防災措置の勧告書を送付し、9月中旬に事業者が防災措置を行いました。今後の対応ということでございますが、事業者に安全を確保するための是正計画を求め、さらに迅速に対応するよう指導しています。また、是正工事を始めるまでの間に、土砂が隣接地や道路に流れ出さないよう、適切な維持管理を指導しています。あわせて、大雨時の点検の実施や必要な防災措置の追加などを指導し、周辺住民の方々の不安を少しでも軽減できるように努めてまいります。

小規模連続開発を規制する手立てを

岩崎議員:次に、街づくりの観点から、小規模連続開発について伺います。
 この問題では、条例改正を行っていますが、残念ながら、それ以後も小規模連続開発は後を絶ちません。そこで、小規模連続開発を規制する必要性は何か、伺います。

坂和建築局長:一体的な大規模開発であれば道路など所定の公共施設の整備が必要となりますが、その負担を避けるため、区域を分割し、小規模な連続開発がされることがございます。そこで、条例を改正いたしまして、予定建築物の工事完了、または開発事業の、建築の工事等ですね、完了から1年までの間は、連続的な開発を抑制するよう定めたものでございます。

建築局スライド7岩崎議員:今、見てもらったスライド(スライド7)は、戸塚区秋葉町の現場の写真です。今、見てもらっているのもそうです(スライド8)。これは、研究所跡地が1万数千平米多分あると思うんですが、その開発が動き出しています。開発事業者は、「説明会等を必要としない規模に分けて、戸建住建築局スライド8宅地をつくる」と周辺に話しています。今みてもらっている図面(スライド9)をみれば、大規建築局スライド9模開発であることは非常にはっきりしていると思います。ところが、現場では500平米未満の宅地造成工事が数か所ですでに行われています。小規模連続開発の恐れがあると思うんですけれども、大変心配です。
そこで伺いますが、大規模な開発を行う場合、道路、公園等の公共施設の整備は、どのような水準が求められるのか、一般論で伺います。

坂和建築局長:面積の区分によって若干異なりますが、一般的には3,000平方メートル以上の開発区域で一戸建ての住宅を目的とした開発の場合には、通り抜けできる道路や開発区域面積の6%にあたる公園などの整備とともに、下流の河川整備状況に応じ、雨水貯留池の整備が必要となります。

岩崎議員:今お答えがあったように、大規模開発の場合はいろんな施設の規模が求められていると思います。ところが、この現場は、周辺住民からは、「計画の説明会もやらず、工事するのは問題だ」、「自治会で管理してきた花壇を突然こわし、数十本のツツジを持ち去った」、「大きな開発なのに公園も計画していないのはおかしい」等々の声が出ています。
 そこで、この問題は4月初めに小規模連続開発の恐れがあるということで、地元から建築局に情報が寄せられています。しかし、4月28日に宅地造成許可が担当課から出ています。造成許可を出す前に全体を把握して、行政の適切な指導がなければ、こういう意図的にやろうとしている連続開発なんていうのはなかなか止められるものではないと思うんですよね。そういう点で、もっと適切な対応が必要だったんじゃないかということを、強く申し上げておきます。そうしないと、小規模連続開発はとても抑制できないというふうに思います。
 そこで、小規模連続開発の規制、抑制するための今後の方針は何か、伺います。

坂和建築局長:条例改正を行いまして、これにより連続的な小規模の開発は一定の抑制はされているものと考えています。しかしながら、開発区域は事業者の販売計画や資金計画などにより設定されるものも多く、小規模開発を法的に妨げるという規制はございません。そのため、一体的な開発が可能な区域を分割し、小規模開発が想定できる事業者に対しましては、窓口での開発計画の相談時など早い段階から全体での開発を行うよう、引き続き粘り強く指導してまいります。

岩崎議員:今、局長言われたように、法的になかなかしばれないという事情がありますので、われわれも大いに知恵は出していきたいとは思いますけれども、ぜひ建築局としても効果が出るように、ぜひ工夫を続けていただきたいというふうに思います。

市街化調整区域の違反建築に厳しい指導を

岩崎議員:次に、環境を守る観点から、伺っていきます。
建築局スライド10市街化調整区域の有姿分譲として売り出されている地域に、違反建築物がたくさんできています。スライド(スライド10)は、戸塚の深谷町の現場で建築局スライド11す。深谷町の現場には、古い違反建築物の一団がすでにあります。そして、新たにつくられる有姿分譲地には、新規の違反建築物が、このスライド(スライド11)のように次々と建っていきます。こういう状況があるわけですが、これまでのこの現場に対する対応をどうしてきたのか、伺います。

坂和建築局長:新たに、これ有姿分譲ということで、新たに土地を購入した方々に対する未然防止対策が重要、これ以上違反の建物を建てていただきたくないという意味から、未然防止ということで、この場所では建築できないことを記載した注意喚起文をその土地を分割で買った購入者69名に送付するとともに、現地に3か所、交差点、見やすいところですね、に同様の看板を建て、未然防止を図っています。また、是正指導につきましては、本市が実態を把握した平成23年度以降、8件の勧告と2件の命令を発令し、3件の是正が
完了しています。

岩崎議員:この図(スライド12)にあるように、努力されていることで一定の改善がされてきているというふうには思います。しかし、現場にいろいろ事情があることは承知していますが、調整区域に違反建物はつくらせない、今ある違反建物は速やかに除去する、この立場を貫く以外に問題の解決策はないと思います。
そこで、違反建築物を根絶するために、今後の取り組みの方向を伺います。

建築局スライド12
坂和建築局長:これまでプライバシーとかいろいろの問題がございまして、原則として個別に是正指導を行ってきました。しかしながら、依然として違反建築物が残っているというところで、ひとつの限界というか、正直なところ感じております。是正指導では、周囲に違反建築物があるにもかかわらず、自分だけが指導を受けることに不満を思い、指導に従わない違反者も多く、なかなか是正が進まないことが大きな課題となっております。そのために、これまでの個別の是正指導に加えまして、先ほど申しましたプライバシーに配慮しつつ、違反者をある程度一定のところで集まっていただき、違反者全員に違反であることの認識をしていただく。それから1か所でも是正が起これば、あなただけが勧告を受けているのではなくて、みな同時に指導を受けて、是正している人はしっかり是正しているんだという認識をもってもらって、そういうことで違反是正を推進していくことが重要だと考えております。

岩崎議員:局長の今、答弁にあったように、そうとう努力のいることですけど、引き続き全力で取り組んでもらいたいというふうに思います。

建築局と区役所のまちづくり職員体制の強化を

岩崎議員:次に、より良いまちづくりに資する建築局の体制について伺います。
開発・宅地造成、建築行為の前には、必ず建築局の対応が必要と聞いています。担当窓口の対応のあり方を伺います。

坂和建築局長:先ほど大規模の開発の話が出ましたけれど、事前に土地を売るとか、こういう計画をするということで、相談にまいります、私どもに。その時に、大規模開発の場合は、こういう施設が必要じゃないか、区役所からの要望、たとえば保育園だとか遊歩道だとか、あるいは周辺からのかねてからの要請、そういうものを事業者に投げかけることによって、計画の初期段階からそういう計画に折り込んでいただく、そういうことも必要ですし、その全体の流れを、周辺説明から建築確認まで全体の流れをしっかりと認識していただいて、全体のスケジュールをしっかりとって、十分に対応していただくということでございます。そうしたことで、多岐にわたる法令あるいは情報が必要になりますので、窓口のあり方としては、職員一人ひとりがしっかりその知識、建築局の業務の知識を把握した上で、的確な指導あるいは相談にのることが、窓口の根幹であると考えております。

岩崎議員:開発・建築行政は、現場対応、つまり現場に足を運んで、適時的確に指導・是正等を行うことが、強く求められている業務です。ここまでの議論でいくつかのケースを紹介しましたけれども、それぞれで建築局の職員のみなさんが、現場対応でがんばっていることがよくわかりました。この点は評価したいと思います。しかし、問題は、こうした事案に対して、市民の付託に応えて対応するという、その体制と人手が足りないというふうに私は思います。
 そこで伺いますが、局の体制強化もさることながら、現場により近い区役所、ここが非常に大事だと思うんです。体制を確立し、必要な人員を確保することが必要だと思いますが、見解を伺います。

坂和建築局長:先ほどの答弁と若干重なるところがございますが、区役所に寄せられる開発や建築行為に関する相談のほか、区役所には崖等の防災時の対応や地域まちづくりなど、これまで区や関係局と連携を図りながら取り組んでまいりました。あわせて、こうした相談や多様な取り組みに対し職員一人ひとりが、建築局の業務の専門家として技術力を発揮できるよう研修を充実させるとともに、OJT(注)による人材育成を進めています。引き続き、区役所と連携をいっそう強化し、市民サービスの向上に努めてまいりたいと考えております。
(注:OJT=日常業務を通じた従業員教育)

市街化区域を決める線引き見直しは議会での議論を経るべき

岩崎議員:最後に、線引き見直しに関連して伺います。
 市長は、先日の総合審査で、市街地への編入予定面積を約600ヘクタールと答弁されました。面積約600ヘクタールは、西区の区域面積約690ヘクタールに匹敵します。市民感覚でみれば、西区1区分の広大な緑地、農地がなくなるとみえます。編入の対象とされる区域を市街化することが妥当かどうか、検証が必要です。都市計画審議会での審議もありますが、議会として、しっかり議論が必要だと考えています。線引き変更案の公表は、議会の議論を経て行うべきだと考えますが、見解を伺います。

坂和建築局長:線引きにつきましては、見直しにあたっては、節目節目で建築局の常任委員会の方に報告させていただいているという状況でございまして、引き続きしっかりと節目節目でお諮りしていきたいと考えております。

岩崎議員:しっかりやるということですが、やっぱりものすごく大事なことだと思うんですよ。西区1区分やるというのは、これは大変なことですよ。だから、ぜひこれは議会でも大いに議論するという方向で問題提起をいただきたいと思うんですけど、どうでしょうか。

坂和建築局長:先ほど申し上げましたように、これから線引き、都市計画審議会に向けて、法定縦覧、地元説明会、意見書の提出、いろいろ節目節目がございます。その内容も含めてしっかり常任委員会の先生方にお諮りいたしまして、ご報告していきたいと考えております。


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