議会での質問・討論(詳細)
2015年10月15日

■経済局(大貫憲夫)

大貫議員:共産党の大貫です。よろしくお願いします。

シルバー人材センター会員が突然解雇に

私は、横浜市シルバー人材センターの偽装請負の問題について質問したいと思うんですが、私は、シルバー人材センターというのは非常に大切な、これから高齢化社会に向かう上で大切だと思っているんですよ。そういう意味では、高齢者の方が、本当に安心してそこに働けるというか、参加でできる、会員になることが、非常に大事だと思うんですね。そういう意味で、より発展、正確に高齢者の期待に応えれるようなシルバー人材センターにしたいと思うんで、質問したいと思うんですけどね。そのためには、局長、何よりも、やはり法令遵守というのが一番基本だというふうに思うんですけど、いかがでしょうか。

林経済局長:よろしくお願いいたします。
 シルバー人材センターは、先生もご存知のように、本市の外郭団体で、高齢化社会において高齢者を、ぜひいろんな就労に就いて活性化しようとする団体でございますけれども、法令遵守は当然のことであると思っております。

大貫議員:委員長、あとでスライド、よろしくお願いします。
具体的に、シルバー人材センターというのはどういうふうにやられているのかというのを説明していただきたいんですね。まずはじめ、手引きに載ってます。(スライド1)、これで、説明してくれますか。この内容は、シル経済局スライド1バー人材センターの会員の就業、仕事の流れ、仕組み、請負と委任と派遣の違い、これについて説明してください。

林経済局長:シルバー人材センターの会員への仕事の提供方法でございますが、就労を希望する会員に委託し、仕事を行ってもらう請負委任と、県のシルバー人材センター連合会が雇用した上で、発注者である会社などに派遣され、そこで指揮命令を受けて業務を行う一般労働者派遣がございます。請負・委任の仕事の流れですが、発注者の仕事の内容・条件等をお聞きし、それに見合う会員を検索し、連絡を取ります。次に、連絡の取れた会員に就業内容を説明し、意向があえば発注者とセンターにおいて契約を締結した上で、会員へ就業を依頼いたします。主な請負人の仕事の種類としましては、一般作業やサービス、事務整理、技能、施設管理などに大きく分けられます。

大貫議員:請負人と派遣との違いについて、説明してください。

林経済局長:請負人は、先ほど申し上げたとおり、一回県のシルバー人材センターが雇用した上で、発注者である会社に派遣される。失礼しました。これは逆です。
請負人につきましては、企業、個人、家庭などから依頼があった仕事を請け負い、就業を希望する会員に委託し、仕事をしていただくというかたちで、これは発注者とは雇用関係にはないため、発注者からは直接な指揮命令、作業書は受けません。一般労働者派遣につきましては、神奈川県のシルバー人材連合会に雇用されて派遣されるものであり、雇用関係が発生するというものでございます。

大貫議員:先般、私のところに、8年間シルバー人材センターの会員として、緑区の長坂谷公園で指定管理者のもとで働いていた方がいらっしゃるんですよね。その方が、今年の3月の時に、突然雇い止めになった。その雇い止めになった理由は何かと考えたら、早出、それから時間延長の問題で、これ時間外ですね、その問題だとか、それから冬場のストーブの壊れたもの直してほしいとか、そういった諸々の条件について要求を出したことじゃないのかなあというふうに思っているらしいんですよね。ご本人は、いろいろ調べてみたら、その根本的なところに、シルバー人材センターの偽装請負の問題があったんじゃないかと、こういうふうにおっしゃっているんですね。
そこで、もしこういったシルバー人材センターの業務の中で、偽装請負があった場合には非常に重要な問題だと思うんですけども、そういった場合については、もしあった場合にですよ、これ一般論で、局長はどういうふうに、局としてはどういうふうに対応しますか。

林経済局長:一般論で、そういった先生おっしゃったような偽装請負みたいな問題点であると思います。それはさまざまなケースがあると想定されますけども、そういう受託者と派遣先の間の指揮命令、勤務時間取り扱いなど曖昧なものということが生じるのは問題であって、そういったケースがあれば市としても指導していく課題であるというふうに考えております。

神奈川労働局から是正指導が

大貫議員:具体的にどういうことで、どういうふうに指導するかってのは、これからちょっと聞きたいと思うんですけどね。
 今年の7月3日付で神奈川労働局からシルバー人材センターに対して指導票が出ましたよね。その内容について説明してください。

林経済局長:神奈川労働局から示されました指導票の内容につきましては、一つ目は作業者への適正な業務依頼手続き方法を策定し、その徹底を図ること。それから作業者の始業・終業時刻および就業日の指定等は受託者自らが行うべき事業であること。それから超過勤務の算出方法は適正な内容に改定すること。それから作業者の就業実態を把握し、就業内容に応じた適正な契約を締結すること。また、作業者と発注者が同一の作業服を着ているが、請負事業の独立の観点から作業者との明確化を図ること。最後に作業者の配置の決定およびその変更に関して、発注者による関与の排除を徹底することの6点でございます。

経済局スライド2大貫議員:次のスライド(スライド2)は、これ、私に当局の方から見解として出された内容なんですね。ここに書いてあるように、さまざまな指摘がされたと。この指摘されたということは、まさに労働局の方で偽装請負があったから、それを指摘して直しなさいというようなことできたんじゃないですか。

林経済局長:神奈川労働局からは、国が労働局から出している労働者派遣事業と請負により行われる事業の区分に関する基準に照らして、先生ご指摘の長坂谷公園の業務について適切ではないという助言指導を受けたものでございます。これは、確認いたしましたけど、違法状態の偽装請負ということではなくて、改善措置が必要だということで指摘を受けて対応したものでございます。

大貫議員: このスライド(スライド2)見てもらうと、参考って書いてありますね。多分、今このこと言っていると思うんですよ。参考では、指導票は調査の結果、法令違反ではないけども、判断されたんで出されたものだと、こういうふうにおっしゃっているんだけど、まさにあったからこそ出されたものだと思うんですね。
 それで、具体的にこの指導票もってきました。この指導票についてみますと、こういうふうにいってますよ。処置の必要性については、次に掲げる事項が適切ではなかったといったことで、今おっしゃってたこと全部あげているんですよ。すでにそういう事実があるということは、そこで偽装請負があったんだということなんですね。
 なぜ私がそういうふうに言うかというと、偽装請負の問題があったらあったとして、きちっとそれを当局はそれを指導するためにも調査しなきゃいけないよね。その上で、発展のために、これは明らかに指導するために、具体的にこの偽装請負だということを認めなきゃいけないと思うんですけど、認めますか。

林経済局長:先ほど申し上げましたけども、神奈川労働局からは指導を受けたということでございますけれども、これは違法状態の偽装請負というふうに断定されたものではなく、改善措置を取るよう指摘を受けたものでございますが、いずれにいたしましても、こういった指導を受けたことは重く受け止めておりまして、先ほどの対応として、発注者が直接雇用するというかたちでの改善策を実施いたしました。

大貫議員: 何回も言うようだけど、偽装請負があったんだと認めた方がいいと思うんですね。
 私、労働局の方に見解、聞いてみたんですよ。労働局は、労働と雇用の安定をするために、改善を要求する、改善を求めるということで、こういった指導票を出していると。そこでの指導の内容については、あったからこう指導するんだということで、まさに最初はこういった指導票で出すけども、具体的にはあったんだということをいっているというふうにいってますよ。ですから、まず、認めてくださいよ。いかがですか。

林経済局長:繰り返しになりますけれども、改善措置をとるよう指摘を受けたということでございますけども、先生おっしゃるとおり、もちろん課題があったから指摘を受けているわけでございまして、今後こういったことのないよう、横浜市側からもシルバー人材センターに指導をしていきたいと。たとえば、受託者であるシルバー人材センターが、作業者に向けて適切な作業指示を行うとともに、日々の勤務管理等についてもセンターがきちんと行うといったようなことを指導してございます。

公園の指定管理者からセンター会員に契約の連絡が

大貫議員:具体的にはシルバー人材センターが本来、会員さんの全体の仕事を出さなきゃいけないのに、今回この場合には指定管理者が、長坂谷の場合ですよ、指定管理者が事前に契約をシルバー人材センターの方と契約しているんですね。これが今示したスライド(スライド3)がそうなんですよ。これ見てもらうとわかるんですけども、具体的にこう書いてありますよね。中身は、今度の契約するにあたって、4月1日から新規契約について契約という形で契約を継続させていただきたいと存じますけども、グループの運営の使用の変更等で募集を行う公園と行わない公園があるので、この公園の希望について当局に連絡してくださいというふうになってますよね。
経済局スライド3
 これは、まさにシルバー人材センターじゃなくて、指定管理者が会員と直接契約をしているということなんですよ。これはもう、完全な偽装請負なんですけど、いかがですか。

林経済局長:いずれにしましても、偽装請負かどうかというのは国の方の判断もございますと思いますけども、課題をわれわれとしては真摯ととらえて、先ほど申し上げたような改善策を今現在実施しておりますので、いずれにしましても横浜市はそういうことがないようにきちんと指導してまいりたいというふうに考えております。

大貫議員:ついでに言いますと、次は、グループの中に全部組み込まれちゃっているんですよ。指定管理者のグループの仕組みの中に会員さんが。この事態をみて、こういうかたちでシルバー人材センターの方がこういう偽装請負のもとで働かされていることについて、どうですか。

林経済局長:今回の件は、受託者であるセンターがそういう意味ではいろんな課題、十分な確認をやや怠った中で、作業指示を十分にしなかったというところから、ご指摘のような話が出ているというふうに、課題としてとらえておりますので、センターが作業者に向けて適正な作業指示を行うとともに、日々の勤務管理等についてもセンターがきちっと行うべきであるというふうに思います。さらには、請負人の業務については、発注者との雇用関係がないために、シルバー会員が安心して就労できるよう、適正な運営管理もとるべきであると考えております。

大貫議員:私に言ってきてこられた方は8年間このもとで働いてたんですよ。それを指摘したら、いろんな問題指摘したら、雇い止めになっちゃった。これ、まさに、偽装請負のもとで犠牲になって、非常に不利益を得ているんですよ。8年間もそういう状況だったんですよ。8年間も偽装請負のもとで働かされたことを考えた時に、これを明確に偽装請負と認めて、その上でこれを正すということにしなきゃいけないんですよ。局長は課題だ課題だと言ってるけども、認めようとしてないじゃないですか。認めてください。

林経済局長:繰り返しで申し訳ございませんが、これは違法状態の偽装請負ということが国が申しているわけではなくて、適切ではないという指導・助言を受けたものでございますから、いずれにしましてもそういう指導・助言を受けるということは重要な課題ととらえておりますので、先ほど申し上げたような改善策を真摯に取り組んでまいりたいというふうに考えております。

大貫議員:もう一回言いますね。労働局、労働基準監督署に尋ねましたら、この問題は労働性が高く、偽装請負の疑いが高いと判断して、是正するように文書を出した。偽装請負の疑いと偽装請負との異差はない。証拠が明確の偽装請負であっても、最初はこういった偽装請負との疑いとして文書を出すんだって。こういうことなんですよ。だから、もう必ず完全に偽装請負があったんだと。その上で、その上に立って、きちっとそれを反省して、シルバー人材センターを発展させるっていうふうに書かなきゃいけないのに、局長はそれを認めていないところに大きな問題があるんじゃないですか。

林経済局長:おっしゃるとおり指導を受けたことは人材センターもそれから横浜市も真摯にとらえ対応しますが、明確に法律違反があった場合は、是正指導書というものになります。今回は指導票のかたちで、いわばそういう意味での警告というものを受けておりますので、それを真摯にとらえて、是正指導にいかないよう、むしろきちんと改善するように取り組んでまいるということでは真摯に受け止めてやっております。

大貫議員:それは、このスライド(スライド4)状態、スライドの体制に組み込まれていることを、これはこの事実をみた時に、偽装請負といいませんか。

経済局スライド4
林経済局長:すいません。法律判断がすぐできるわけではございませんが、神奈川労働局がこういった資料をもとに、指導を受けておりますので、われわれもそれを真摯にとらえ、対応していくということで考えております。

大貫議員:さらに、この内容について8年間働いてこられたっていうんだけども、突然雇い止めになったことについては、どういうふうにお考えですか。その管理者がそんなことやっていいんですか。

林経済局長:シルバー人材センターの場合、先ほどのケースにおいては雇用関係ではなくて、人材センターに登録したかたちでの派遣ということになっておりましたので、そういう雇い止めというようなことには当たらないというふうに考えております。

大貫議員:雇い止めをしたんですよ。それから、この方8年間働いているんだけど、この就業規則によると、8年間もずっーっと同じとこで働いていいんですか。

林経済局長:シルバー人材センターの会員の就業年限に関する基準において、1年ということが基本になっておりますけども、就業成績が良好な場合、延長することができます。また、これは民間団体の発注であるということについては、その延長ということで可能であるというふうに判断しております。

大貫議員:規定にはそうなっていません。よくみてくださいね。時間がないんで。
 それで、この結果、長坂谷の人たちは直接雇用になったっていうけど、ほかのとこはどうなりますか。

林経済局長:指定管理者の問題だと思いますけれども、是正に向けて、今、調整検討中でございます。

大貫議員:あと10か所あるんですね、同じ指定管理者。ところが、そのままずっとこの間、偽装請負状態続いていいんですか。

林経済局長:そういう指導を受ける状態にならないように、今、精力的にシルバー人材センターの方でも改善をしているところでございますので、ご理解をよろしくお願いします。
大貫議員:経済局には責任がないんですよ。ちゃんとこういった問題でも、雇用と労働の問題で、横浜の市民のための、こういった労働と雇用の問題について、経済局がきちっと責任をもつといういい例なんですね。このような状況で働かされているということ自体が問題なんで、局の責任をきちっとするように要求しておきます。


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