市政ニュース
2015年12月17日

かわじ民夫議員が討論

格差と貧困を生み出す指定管理者制度

登壇して討論を行うかわじ民夫議員 横浜市第4回定例議会は17日最終日を迎え、議案と請願に対する議決が行われました。採決に先立って、かわじ民夫議員が日本共産党を代表して討論に立ちました。

 指定管理者制度は公共施設の管理運営を民間にまかせるもので、党横浜市議団はこれまで、営利法人の指定と直営施設への導入に反対し、非営利法人の指定には賛成という立場を取ってきました。
 しかし、2003年に制度導入以来、指定管理施設の職員の大半が非正規であり、指定管理料が管理者の本部運営や税金支払などに使われているなどの問題が明らかになってきました。一例として、有隣堂が指定管理者の山内図書館(青葉区)では、館長を含め13人の正職員全員が1年更新の契約社員で、アルバイトが23人です。また2014年度収支報告では、税金等の支払に約550万円、本社経費に2,470万円が支出される等、直営ではありえない事態となっていることを紹介しました。
 かわじ議員は、指定管理者制度は指定期間終了後の指定の保証がないために有期雇用とせざるを得ないため、制度自身が非正規雇用者を増やすもので、格差と貧困を生み出す根本問題とつながっていると指摘しました。さらに、厚生労働省が各都道府県労働局と一体になって正社員転換・待遇改善に取り組むことから、横浜市としても取り組むべきだと述べました。その上で、営利企業の参入の規制、直営施設であった施設は計画的に直営に戻す、委託を可能とする法改正を求める、公契約条例の制定等、指定管理者制度を抜本的に見直しすべきとして、指定管理者制度自体に反対する立場から、今回提案された指定管理者の指定に反対しました。

 また、中学校給食の実施を求める請願に関して、心と体が最も成長する中学生にこそすべての生徒に栄養バランスのとれた食事が提供できる給食が必要であり、文科省栄養摂取基準が適用されない業者弁当は適切ではないと指摘。給食と位置づけて配達弁当を行っている町田市でも喫食率が17.1%と低いことを紹介し、「(横浜市が実施予定の業者弁当は)給食の位置付けはなく、献立も食材も事業者任せ、価格が高く、冷たいおかずです。喫食率が低ければ事業は成り立たなく、事業者は弁当代と公費負担から利益を得なければならず、その結果、食材の品質低下が懸念される」と述べ、請願を採択すべきであると主張しました。

 採決の結果、賛成多数で市長提案の70件の一般議案と2件の人事議案、議員提出議案1件の議案全てが可決、11件の請願全てが不採択となりました。

◎討論全文はこちら「■「議案等反対討論」 かわじ民夫議員」をご覧ください。


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