申し入れ等

2016年1月14日

横浜市子どもの貧困対策に関する計画策定にあたっての提案・要望

2016年1月14日

横浜市長 林 文子 様

日本共産党横浜市会議員団
団 長 大 貫 憲 夫

 横浜市は、国の「子どもの貧困対策の推進に関する法律」に基づく「子供の貧困対策に関する大綱」をふまえて、「横浜市子どもの貧困対策に関する計画(仮称)」の素案をとりまとめ、市民意見を募集しています。
 横浜市が行った市民アンケートの結果から、横浜市において国の貧困線を下回る水準で生活する子どもはおよそ4万4,000人であることがわかりました。この数値には生活保護世帯は含まれていません。また、一人親世帯のおよそ半数が国の貧困線を下回る水準で生活していることも明らかになっています。これらのことからも、子どものいる家庭の深刻で厳しい貧困と孤立の実態に寄り添い、貧困問題の解決に向けて効果ある計画を策定し、全庁的な推進体制をつくることが横浜市には求められています。
 親の貧困が子どもに連鎖することなく、一人ひとりが個人として自立し尊厳をもって成長するためには、子どもの権利条約を生かし、すべての子どもを視野に入れた取り組みが必要です。日本共産党は、次のように、施策の方針に添って必要な点を指摘し盛り込むべき施策を提案します。

1.施策1「気づく・つなぐ・見守る」について
(1)母子保健施策・地域子育て支援施策として、妊娠期から子育て支援にわたる相談の充実を図るために、支援の必要な家庭に、早期に継続して訪問などが実施できるよう、職員を増員すること。
(2)教育と福祉をつなぐスクールソーシャルワーカーを増員すること。
(3)義務教育の中で、中学生が母子保健や健康管理などについて専門家から学ぶ機会を充実させること。命の尊厳を守る行政の役割(生活保護・母子手帳交付・こんにちは赤ちゃん訪問事業等)について、パンフレットの作成・配布等で、中高生に周知すること。
(4)高校中途退学者の6割が1年生のうちに退学していることから、中学卒業後の子どもについて、訪問指導をはじめとしたつながりや見守りなどの支援策を強化すること。

2.施策2「子どもの育ち・成長を守る」について
(1)保育の質と量を保つために保育士の確保をすすめること。そのためにも保育士の処遇を改善し、潜在保育士が職場復帰を果たせるようにすること。
(2)保育所の保育料の負担軽減策を拡充すること。
(3)私立幼稚園就園奨励補助金を増やすなど、幼稚園の保育料を軽減すること。
(4)保護者の負担を軽減して経済的に厳しい家庭の子どもでも放課後児童クラブに入所できるよう、学童保育所への運営費補助・家賃補助の大幅増額をすること。
(5)就学援助制度の項目の拡大と認定基準の大幅な引き上げで、義務教育無償が名実ともに実施されるようにすること。
(6)中学校給食は、栄養バランスのとれた季節にふさわしい食事や日本の伝統食を学び、みんなと一緒に温かい食事をとることで、心もからだも成長させる教育として重要です。貧困家庭では食生活が貧しい傾向があるので、貧困対策としても、就学援助の対象である中学校給食を早急に実施すること。

3.施策3「貧困の連鎖を断つ」について
(1)貧困の連鎖を断つための将来の社会的・経済的自立に繋がる学力保障には、学校における一人ひとりの子どもに担任教師が向き合う十分な時間の確保が必要です。そのためにも、35人以下学級など少人数学級を小・中学校で実施すること。
(2)市民アンケートでは、経済的な理由で高校進学を諦める家庭の実態が明らかになりました。高校では授業料だけでなく、制服代や部活動費、交通費なども財政的に大きな負担です。貧困の連鎖を断ち切るためにも、どの子も高校進学への希望が断ち切られることのないよう、市の高校奨学金の学力条件を外して受給者数を増やすとともに、一人当たりの受給額を増やすこと。
(3)学習支援が無料で受けられる「寄り添い型学習等支援事業」を区内数か所に増やすとともに、事業費を増やして事業の継続性の担保や内容の充実を図ること。また、国に必要な予算を求めること。対象を中学校3年生に限ることなく高校生や小学校高学年、中学1・2年生にも拡大すること。さらに、民間が行っている無料塾や食事提供等を行っている居場所への支援を行うこと。
  小学生が利用できる学習支援の場所を小学校区毎につくること。
(4)生活保護家庭を含む貧困家庭の子どもや児童養護施設の退所者の大学進学を支える横浜市独自の支援策をつくること。
(5)外国につながる子どもには、生活言語は通じても教育言語がなかなか身につかないという問題があり、進学やその後の就職にも不利な影響が及ぶ場合が多くなっています。日本語指導が必要な児童生徒に適切な教育的支援ができるよう日本語教室の増設や、国際教室担当教員を増員すること。

4.施策4「困難を抱える若者の力を育む」について
(1)児童養護施設の退所者が安定した自立した生活がかなうよう、自立までのサポートを一人ひとりに確実に行うこと。
(2)一人暮らしの若者への住宅費補助を行うこと。
(3)地域において不登校や引きこもり状態にある青少年の自立を支援する地域ユースプラザを全区に設置すること。(現在市内4カ所)

5.施策5「生活基盤を整える」について
(1)住まいは人権です。安定した家庭で子どもが健康で文化的な生活のもとで成長できるよう、子育てりぶいんの入居所得要件を引き下げるとともに、新たに低所得世帯に対する家賃補助制度を創設すること。市営住宅を増設すること。
(2)誰もが安心して医療機関を受診できるように、小児医療費助成を通院でも中学校卒業まで拡大すること。
(3)横浜市の公務職場での非正規雇用をなくすとともに、公契約条例を制定して、官制ワーキングプアをなくすこと。
(4)中小企業への支援強化など雇用安定に向け、対策をとること。

6.以上の施策を推進するために、全庁的に統括する体制をつくること。

横浜市からの回答はこちらをご覧ください。

  • 2017年 市民要望アンケート

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