議会での質問(詳細)

2016年2月16日

■「現年度議案関連質問」 古谷やすひこ議員(2016.2.16)

◎質問と答弁は次の通りです。なお、実際には、質問と答弁がそれぞれ一括して行われました。

古谷議員:日本共産党、古谷やすひこです。党を代表して、議会で上程された議案について、林市長に順次質問をしてまいります。

国際平和の構築に向けての不断の努力を世界にアピールすべき

 まず、市第186号議案「横浜市国際戦略」の策定についてです。本議案は、本市の国際活動に関する全庁的に共有すべき基本的な考え方を整理して、各区局の国際事業を横浜の成長につなげていくと提案理由では述べられています。
 横浜は、太平洋戦争によって甚大な被害を受け、さらに港湾など重要施設・地区がほとんど米軍に接収され、都市としての機能が失われました。その後、市民などの努力によって徐々に復興を遂げ、また高度成長期の波に乗り、人口も増えました。横浜港は飛躍的な発展を遂げ、日本を代表する国際貿易港となりました。今までサンディエゴ市を皮切りに海外諸都市との姉妹・友好都市協定を、6つの港湾と姉妹友好貿易協力港提携を締結するなどして、1987年にそれまでの平和活動やあるいは海外諸都市等との交流を評価され、国際連合からピースメッセンジャー都市の称号が与えられました。さらに2010年には、「世界恒久平和の実現に寄与することを目的」としている平和市長会議に加盟しています。そんな歩みをしてきた横浜市が今回策定する国際戦略には、当然今まで歩んできた歴史をしっかりと引き継ぐべきであります。
 しかし、本議案で出されている横浜市国際戦略には、いままで本市が歩んできた平和の取り組みが明らかに後景に追いやられています。たとえば、本戦略に統合・整理されたとする2007年に改定された「海外諸都市との都市間交流指針」には、その表紙の副題には「世界の平和と発展に貢献する都市をめざして」とあり、また都市間交流ビジョンとして長期的には「世界の平和と発展に貢献する都市」、中期的には「アジアの平和と発展に貢献する都市」と明確に定めています。しかし、本戦略にはその長期的ビジョンなどの記述が一切消えています。そればかりか、本戦略の4章に本市が国際的な事業を展開していく意義について、「本市が都市として持続的に成長していくための『投資』」だとされています。
 これでは、今まで横浜が世界に向けて発信してきたメッセージを打ち消すような誤ったメッセージを世界に向けて発信することにはならないでしょうか。つまり、本市の国際戦略は、本市の直接的な経済成長のための経済戦略となっており、あまりにもこれまでの方針からは乖離して国際戦略を矮小化しすぎではないでしょうか。
そこで、市長に伺います。本計画の前段階である「横浜市海外諸都市との都市間交流指針~世界の平和と発展に貢献する都市をめざして~」で位置づけられている長期的都市間交流ビジョン「世界の平和と発展に貢献する都市」は取り下げたのでしょうか。伺います。
 また、自治体は、国家同士で行うような外交を肩代わりすることはできませんし、しかし国家間で問題になるような軍事力や政治力、イデオロギーの衝突もありませんから、交流や友好・平和が自治体外交の基軸になるはずであります。地方自治体の国際戦略というものは、交流・友好・平和を高く掲げて、海外諸都市との互恵関係を築いていくことを目標にすべきです。本来の横浜としての自治体外交のあり方や海外諸都市との交流・友好関係を築くことで、国際平和に貢献するという高い見地での本戦略、見直すべきと思いますが、どうか伺います。
また、ピースメッセンジャー都市横浜、そして平和市長会の市長として林市長は、積極的に国際平和の構築に向けて不断の努力をしていくことを国内外にアピールすることによって、海外に進出している企業にとっては経済活動の障害がなくなり、さらにウィンウィンの関係で経済発展をしていく、そういった基盤になります。ぜひ市長、積極的に国際平和の構築に向けて憲法9条を積極的に活用して、たとえば平和都市宣言や非核都市宣言など目に見えるかたちでアピールして、世界に向けて発信していただきたいと思いますが、決意を伺います。
 横浜市の国際戦略が海外諸都市から見たときに、互恵関係により発展させるものと、はたして見えるでしょうか。本戦略については、あらためて再考すべきと考えますが、どうか伺います。

林市長:古谷議員のご質問にお答え申し上げます。
 市第186号議案について、ご質問いただきました。
 都市間交流指針における世界の平和と発展に貢献する都市というビジョンを取り下げたのかどうかですが、恒久平和の実現は長年にわたる人類共通の願いです。本戦略では、世界とともに成長する横浜という理念を掲げ、さまざまな国際事業を通じて国際社会が平和と発展に向けて貢献していきます。
 国際平和に貢献するよう本戦略を見直すべきとのことについてですが、世界とともに成長する横浜をめざし、国際交流や協力などの国際事業に取り組むこと、これこそが国際平和につながるという考えのもとに策定をしております。
 国際平和の構築に向けた施策を進め、世界に対して発信していく決意についてですが、本市は昭和62年に国際連合からピースメッセンジャー都市の認定を受けましたが、これは姉妹友好都市を中心とした海外諸都市との幅広い交流や国際機関等への協力が評価されたものです。引き続き、ピースメッセンジャー都市として、また平和市長会議の一員として、平和啓発事業、都市間交流や国際協力を通じ、国際平和の実現に向けた取り組みを行い、世界にアピールしてまいります。
 横浜市国際戦略を互恵関係の観点から再考すべきとのことですが、本戦略では、世界とともに成長する横浜という理念を掲げています。海外諸都市との連携を深め、互いに価値を高め合い、政策課題の解決に向かう自治体外交を推進していきます。

(第2質問)
古谷議員:答弁、ありがとうございました。
 まず市長、国際戦略について、先ほど述べられた答弁のとおり、ぜひ文書化していただきたいと思うんです。この国際戦略は、これが英訳された時に非常に恥ずかしい状況になるんじゃないかなというふうに危惧しています。

地方制度調査会の答申に従って都市内分権と住民自治の拡充を進めよ

古谷議員:次に、市第188号議案「横浜市区役所事務分掌条例の制定」についてです。これは、2013年の第30次地方制度調査会の答申で、区の役割を拡充すべきと指摘されたことを踏まえて、区役所が分掌する事務を条例で定める等の地方自治法の一部改正が行われ、2016年4月に施行されることに伴い、横浜市における区役所の役割、事務分掌等を定めるものであります。従って、区の役割を今よりも拡充するために本条例は制定するものでなければいけません。しかし、本議案ではあくまでも現行の区行政の役割を整理した最小限の条例にとどまっています。
 林市長も臨時委員として参画されて策定された第30次地方制度調査会の答申では、「『都市内分権』により住民自治を強化するため、区の役割を拡充することとすべき」と、明確に提言されています。さらに、その拡充する方向として「市の事務を区で所管すること」「区長に人事や予算の権限を付与すること」「区長を特別職とすること」「さらに住民自治を高める地域協議会等の仕組みを活用する」などが、具体的に答申では述べられています。しかし、本議案ではそれらの提言が何も具体化されていません。
そこで林市長に伺います。今回は地方制度調査会答申に基づいて国が地方自治法を改正し、本市が条例化したものであるのにもかかわらず、答申が活かされていないというふうに思います。市長は答申について、特に都市内分権の問題について、どう進めようとされているのか、見解、伺います。
 同じく地方自治法の改正により、政令市の行政区を格上げして、権限の拡充を図る総合区の制度が新たに創設されたわけですから、住民に身近な区役所の権限を広げることができ、きめ細かな行政サービスの提供が可能となったわけですから、躊躇なく総合区制度に移行すべきと思いますが、市長の見解、伺います。
 そして、区政に区民が参加できる仕組みとして、2004年の改正の地方自治法に規定された地域協議会の全市的な設置をすべきだと思います。地域協議会とは、区域内に係る重要事項について、市長が意見聴取をしたり市長に対して意見具申を行うことができるものであります。法改正が必要な大都市制度については相手があることですからなかなかすぐには進みませんが、都市内分権と住民自治の拡充の分野では市長がその気になればできることであります。いつまでも特別自治市の議論を重ねるばかりではなく、今できることから一歩でも始めるべきと思いますが、市長の決意、伺います。

林市長:市第188号について、ご質問いただきました。
 地方制度調査会答申を踏まえた都市内分権の進め方ですが、本市はこれまでも答申に盛り込まれた区の役割の拡充について、他の指定都市に先駆けて進めてきました。今後も、横浜の魅力である都市の一体性を活かしながら、区の機能強化や住民自治の強化に取り組んでいきます。
 総合区制度についての見解ですが、横浜市では地域に身近な課題は区で解決できるよう、指定都市として最大限、区役所への権限、予算の強化を行っています。そうした中で、総合区については、現行の区との役割の整理や、区に移譲すべき事務権限の検討など課題がありますので、今の段階で導入することは考えておりません。
都市内分権についての決意ですが、市民のみなさまのくらしをしっかりと支えていくためにも、身近な行政サービスは区役所において可能な限り具体的に提供できるよう、区の機能強化をいっそう進めていくことが大切です。今後も市会のみなさまと議論を踏まえながら、都市内分権を進めてまいります。

障害者差別解消法を全面実践するために横浜市独自の包括的な条例を

古谷議員:次に、市第189号議案「横浜市障害を理由とする差別に関する相談対応等に関する条例の制定」についてであります。
 2006年に国連総会において、国際人権法に基づく人権条約「障害者の権利に関する条約」が採択されました。日本は2014年1月に、世界で141番目の批准国となりました。この批准までには、障害者基本法改正や障害者総合支援法の制定があり、今回の障害者差別解消法が制定され、国内法制を固めながら批准することとなりました。この障害者差別解消法は、障害を理由とする差別の禁止、職員対応要領の策定、相談及び紛争の防止等のための体制の充実、啓発活動、障害者差別解消支援地域協議会の設置、合理的配慮に関する環境の整備など、地方公共団体に6つの責務などを課しています。今議案は、そのうちの一つ「相談及び紛争の防止等のための体制の整備」についてのみ規定したものであります。
 そこで、市長に伺います。日常的に直接障害者に関する施策の実施主体は横浜市であり、法を定めた国ではありません。今回の障害者差別解消法が法として本市で実際的に機能させるためには、法を全面実践するような横浜市独自の包括的な条例にするべきだと思いますが、なぜごく一部の条例化にとどまったのか、見解を伺います。
 今後、職員の対応要領などを作成していると聞いていますが、その策定の過程やそれを使った研修では、健常者だけでやるのではなく、障害当事者もまじえて行う方が有効であると本市の障害者差別解消検討部会でも提言されており、ぜひ実現させるべきと思いますが、あらためて伺います。
また、この法は役所の機能全般に関わります。アクションプランなどをつくって、計画的に進捗させるべきと思いますが、どうか伺います。
 この法は社会全体への徹底的な啓発が成功しなければ、法が実質機能しません。今までの施策の枠組みではない、思い切った啓発、市長自らが先頭に立って行うべきと思いますが、市長の見解を伺います。

林市長:市第189号議案について、ご質問をいただきました。
 包括的な条例としなかった理由ですが、今回の条例案では、障害者差別解消法が施行されることを前提に、同法では定めのない取り組みであるあっせんを行う調整委員会を本市の附属機関として位置付けます。このため、同法に規定される事項を包括的に規定する内容とはしておりません。なお、同法に規定されている事項については、その趣旨に則り、努力義務とされている職員対応要領の策定や、行うことができるとされている障害者差別解消支援地域協議会の設置など、主体的に取り組んでまいります。
 職員対応要領の策定や職員研修への障害当事者の参画ですが、職員対応要領は多くの障害のある方に参画していただいた検討部会の検討結果を反映した案をもとに、今後、障害者団体へのヒアリング等も行った上で、策定していきます。職員研修については、障害者当事者の方に参加していただくとともに、寄せられた差別事例の活用などを行ってまいります。
 計画的な進捗の必要性についてですが、検討部会の提言を踏まえて、取り組みの考え方などを指針としてまとめましたので、それをもとに、障害のある方のご意見を伺いながら、その都度考え、取り組みの状況の応じて進めていきたいと考えております。このため、予め実施内容や実施時期を定めた計画を策定することは予定していません。なお、取り組みの状況は、毎年度、庁内の障害者差別解消推進会議において確認し、次年度以降に生かしていくことにしております。
啓発についての見解ですが、障害の理解を深め、市民一人ひとりが気遣い、障害のある人とのくらしにくさを改善していくため、当事者に参画していただき、体験や思いを伝える機会を設定するなど、継続的かつ着実に啓発を進めることが大切だと考えております。

義務教育学校の導入を学校統廃合の手段にするな

古谷議員:次に、市第205号議案「横浜市立学校条例の一部改正」です。この議案には3つの改正内容があり、そのうち昨年改正された学校教育法での9年間の「義務教育学校」という新たな校種が創設され、小中一貫校の霧が丘小中学校を義務教育学校に移行するというものについて、伺います。
 小中一貫の義務教育学校の導入の目的の一つにいわれているのが「中一ギャップ」の解消と、こういったものも言われていますが、その根拠はありません。実際、文科省の国立教育政策研究所が発表した「不登校・長期欠席を減らそうとしている教育委員会に役立つ施策に関するQ&A」、この中に「『中一ギャップ』の正しい理解」とあり、その中のデータからは「さほど大きなギャップは感じられません」と、自らが結論付けています。
また、逆に審議会の答申などでは、小中一貫校の課題として「人間関係の固定化への対応」「転出入への対応」「小学校高学年におけるリーダー性の育成」「中学校の生徒指導上の小学生への影響」などが挙げられています。また、さらなる教員の多忙化も非常に心配です。
 そこで、教育長に伺います。本市で小中一貫の義務教育学校の導入をするのであれば、挙げれている課題、どう解消するか提示されて当然だと思いますが、教育長にその対策、伺います。
法改正を通知した政令をみても、義務教育学校の導入目的が学校統廃合の手段としかみえないような書きぶりがあります。他の自治体では、小中一貫校の導入を学校統廃合とリンクさせていますが、本市はそういうことをするべきでないと思いますが、教育長の見解、伺います。
 また、今回の条例の改正で横浜サイエンスフロンティア高等学校に併設型の中学校を新設するということについて、横浜サイエンスフロンティア高校が市内でも超難関のエリート校化していることも鑑みると、当然新設される中学校もそうなるであることは自明であります。2012年に開設された南高等学校附属中学の設置の際に、私たちは「受験競争の低年齢化に拍車をかけることになる」と懸念を表明しました。実際その通りになっており、市内の進学塾では南校附属中コースが設置され、今回の受験でも7.62倍の高い倍率となっています。さらに、今議案が通ることが折り込み済みのように、既にサイエンスフロンティア高附属中のコースが主要な塾には設置されています。こういう受験競争をあおるような超エリート校を整備するということをなぜ公立がやらなければならないのか。公立学校間での格差を持ち込むやり方は許されません。公教育の大きな使命とは、教育の機会均等と、等しく基礎学力の向上を身につけさせることであります。公の役割から逸脱したやり方で、しかも格差と貧困を結果的には広げるようなやり方だと思いますが、教育長の見解、伺います。

岡田教育長:市第205号議案について、ご質問いただきました。
 指摘される小中一貫教育の課題への対応についてですが、人間関係の固定化については、学校の規模が大きく影響します。9年間を通した多様な交流は、豊かな人間関係が構築できるものと考えております。転出入への対応につきましては、転入時に行う丁寧なガイダンスなどで引き続き対応していきます。小学校高学年におけるリーダー性育成について示されている工夫につきましては、これまでの小中一貫校の中でも実施しております。さらに、学年ごとに自らの成長を確認できる取り組みを考えています。生徒指導上の影響については、上級生下級生の関係が改善して、よい効果をあげていますので、本市の取り組みを積極的に発信していきます。
 学校統廃合の手段として義務教育学校を導入すべきではないとのお考えについてですが、国の通知では、義務教育学校の制度化は小中一貫教育を円滑かつ効果的に導入できる環境整備するためのものであり、学校統廃合の促進を目的とするものではないとしています。本市においても、小中一貫教育をいっそう推進するために、義務教育学校を設置するものです。
 横浜サイエンスフロンティア高等学校附属中学校の開校は、公立学校間での格差を広げるのではないかとの考えについてですが、中高一貫教育校は、従来の中学校、高等学校の制度に加えて、生徒や保護者が6年間の一貫した教育過程や学習環境のもとで学ぶ機会を選択できるようにしたものです。本市におきましても、経済的な負担が少ない公立学校として、中高一貫教育校を設置することで、子どもの多様な学びの場を提供することができると考えています。
 以上、ご答弁申し上げました。

横浜サイエンスフロンティア高附属中学選抜に低所得者優先枠を
(第2質問)
古谷議員:質問は、教育長に伺います。附属中学について、低所得者世帯にも、いろんな多様なコースをもし用意するとおっしゃるのであれば、そういった低い所得の方でも優先的に入れるような枠をつくらないと、すべきじゃないでしょうか。それもしないで、多様なコースを開くんだというのは非常に欺瞞です。実際、塾に通わなければなかなか合格することはかないません。塾は月に数万円も塾代支払わなければなりませんから、現実的に道が開いていないというふうに思います。ぜひ、おっしゃるのであれば、低所得者向けの優先的に入れるようなすべを検討すべきと思います。質問です。

岡田教育長:横浜サイエンスフロンティア高等学校附属中学校の件で、ご質問を再度いただきました。
 附属中学校につきましては、サイエンスフロンティアの精神をしっかりと継続できるように中学校を設置するものであります。この中学校設置が次の高校段階で入ってくる新しい高校生とあいまって、新しいサイエンスフロンティアの精神をしっかり引き継いでいける人材を育成したいという趣旨から、設置するものでございます。以上、ご答弁申し上げました。

カジノ含むIRの誘致が前提となっている山下ふ頭再開発に巨額を投じる大博打はやめよ

古谷議員:次に、市第207号議案「横浜市山下ふ頭開発基本計画検討委員会条例の廃止」についてであります。
 わが党は、一貫して山下ふ頭開発が多くの反対の声が出ているカジノ含むIRの誘致が前提となっていると指摘してきました。実際、検討委員会議事録をみても、すでにIRが前提となった議論が行われていることがよく分かります。多くの市民がその導入を反対しているIRが念頭に置かれた基本計画を市長に答申したまま、委員会を廃止することは許されません。
 そもそも、47ヘクタールという広大な土地に建つ49棟もの操業している倉庫を立ち退き移転をさせて基盤整備を行い、それを民間事業者の開発に委ねるというもの。来年度予算案でも134億の市債を発行して、すべての完成までにはその5倍から6倍もの巨費を投じるものと予想されます。さらに、2025年までに全体を共用する予定という計画で、いわゆる「2025年問題」で扶助費が急増すると言われていて、現在それに向けて様々な準備が行われている横で、こんな巨額な事業費を投入することに市民理解が得られると思うでしょうか。市長の見解を伺います。
 また、市長は、カジノ事業者以外にこの巨額な整備費を回収できるような民間事業者が必ず来ると確約できるのでしょうか。それこそ、この大博打に横浜市民を巻き込むようなやり方はやめていただきたいと思います。一度立ち止まって見直すべきと思いますが、市長の見解、伺います。

林市長:市第207号議案について、ご質問いただきました。
 多額な事業費を投入することに対する市民理解についてですが、横浜港における物流の主力が沖合展開する状況の中で、今後の横浜の成長エンジンとなる都心臨海部の新たなにぎわい拠点の形成をめざすため、山下ふ頭を再開発することについては、横浜市中期4か年計画において位置付けております。これを踏まえ、26年9月から4回にわたって横浜市山下ふ頭開発基本計画検討委員会で議論を重ね、節目ごとに市会への報告や市民意見をお聞きした上で、27年9月に横浜市山下ふ頭開発基本計画を策定しておりまして、これに基づき事業を進めてまいります。
 民間事業者の見通しが立たない基本計画は見直すべきとのご意見についてですが、山下ふ頭は周囲の静音な水域や横浜の観光スポットに隣接した広大な空間などの開発ボテンシャルを有しております。このため、民間の資金やノウハウを積極的に活用して、都心臨海部における新たな魅力を作り出していくことができると、私は考えております。計画通りに進めてまいります。

新市庁舎移転新築計画は立ち止まって再検討を

古谷議員:最後に、市第213号議案「横浜市市庁舎移転新築工事請負契約の締結」についてであります。
 私たち日本共産党横浜市会議員団は、この新市庁舎建設問題について一貫して問題提起をしてきました。私たちは、市庁舎そのものの建て替えは否定していません。それは、時期と金額が問題であります。時期については、耐震補強をした現庁舎がまだ使える状況であることや、市庁舎の建て替えが必要な場合は将来世代に過度な負担にならないような費用に抑えるべきことが肝要です。市長も就任当初は、市庁舎の建て替えには慎重な態度をとらえていましたが、一転、現計画の推進にアクセルを踏んでしまいました。誠に残念です。
 予算が厳しいといわれている中に、異常な高額な事業費の支出、考えられません。また、いまだ新市庁舎建て替えに市民オンブズマンからは提訴がされていることや、横浜市公共事業評価制度に基づく市民意見募集で今計画に対して出された多くの反対の声に、市長はいまだ答えていません。これから大都市制度の中で、都市内分権を進め、区役所機能を拡充しようとしている時に、一つの市役所を大きな庁舎にするという方向は政策矛盾です。危機管理上の問題もあります。また、現計画が粛々と進められると、移転後の関内駅前は空洞化することも懸念されます。
 やはりこの際、このまま契約に進むべきではなく、立ち止まって検討するという英断をして、市民の皆さんの願いに応えるべきと思いますが、市長の見解を伺って、一旦質問を終えます。

林市長:市第213号議案について、ご質問いただきました。
 新市庁舎計画に関する裁判や反対意見についてですが、27年11月の横浜地方裁判所一審判決では、新市庁舎整備に関する本市の手続きを違法・不当とする原告側の主張は退けられ、これまでの本市の取り組みは適切であったと認められたものと受け止めております。新市庁舎の整備については、さまざまなご意見があるだけに、これまで議会においても出来る限り丁寧に説明しながら進めてまいりました。今後とも、関内関外地区の活性化と、現市庁舎が抱える喫緊の課題の早期解決に向けて、しっかりと取り組んでまいります。

  • 2017年 市民要望アンケート

新着情報

過去記事一覧

PAGE TOP