議会での質問(詳細)

2016年2月29日

■都市整備局(白井まさ子)

木造住宅密集地の防災対策推進には、職員体制の充実こそ必要不可欠

白井議員:日本共産党を代表して質問します。スライド使用許可をお願いします。
 まず、まちの不燃化の推進についてです。
 東日本大震災から5年になります。改めて、災害に強いまちづくりの重要性を感じています。地震火災対策として「建築物の不燃化の推進に関する条例」により、昨年7月から一定地域に防火規制をかけて、不燃化推進補助を充実させたことは評価をするところです。
 ところで、12年前から密集住宅市街地の23地区において、住民との協働で「いえ・みち・まち改善事業」に取り組んできました。防災性の向上に意義のある事業ですから、勉強会も開催できない地区があったために、区役所に専門部署を設置して職員を配置するなどして、局として本気の構えで支援してほしいとお伝えしてきたところなんですけれども、「いえ・みち・まち改善事業」の実績をどう認識しておられるのか伺います。

平原都市整備局長:「いえ・みち・まち改善事業」では、防災まちづくり計画の策定等に向けた支援を行い、660ヘクタール中約半分のエリアでまちづくり協議会等が設立されました。また、狭あい道路の拡幅整備や、広場、公園の整備、老朽建築物の建て替え促進など、地域の実情にあわせたきめ細かい改善を実施し、一定の成果をあげてまいりました。地震火災対策は地域住民との連携が欠かせません。地域住民自らがまちの防災力を向上させる取り組みを継続していただいていることは、たいへん大きな成果だと考えております。

白井議員:半分のエリアにとどまったという結果なのですが、できるだけの手は尽くしたのでしょうか。これで良しということなんでしょうか。

平原都市整備局長:「いえ・みち・まち改善事業」の地域のうち、地震火災対策方針の対象地域では、自治会町内会等が行う防災施設の整備に補助を行い支援する身近なまちの防災施設整備事業を今年度から開始しております。この制度を積極的に活用していただけるよう、引き続き周知してまいります。
 それ以外の地域では、あらたに地域住民が主体となって防災まちづくりに取り組もうとする場合、地域まちづくり推進条例に基づく制度等を活用しながら、支援をしてまいります。

白井議員:新たな事業をやるということなんですけれども、そういう認識ではなかなか取り組みに至らなかった地域は、危険が高いまま見捨てられるのではないかと懸念しますけれども、今後の対応を聞いたところなんですが、その点についてはどうなんでしょうか。

平原都市整備局長:けっして見捨てたということではなくて、昨年7月から新しい制度を導入して、仕組みの色合いが変わってきたということでございます。もともと、「いえ・みち・まち改善事業」で地域のみなさまが活動していただいたところにつきましては、いろんな他の制度を活用して、引き続き支援はしてまいります。

白井議員:それでは、昨年7月から始まった避難経路や防災広場などの防災施設整備への補助の実績を教えて下さい。

額田防災まちづくり推進室長:今年度は11件、補助金を交付しております。具体的には、まちの避難経路行き止まり改善事業が3件、まちの避難経路危険ブロック塀改善事業が1件、防災倉庫などまちの防災設備設置事業が7件となっております。

白井議員:この11件は、「いえ・みち・まち改善事業」が進んでいる地区なんでしょうか。どうなんでしょうか。

額田防災まちづくり推進室長:11件のうちに2件程、いえ・みち・まち改善事業の協議会以外の地区もございますが、ほとんどは、かつてから「いえ・みち・まち改善事業」に取り組んだ地区になっております。

白井議員:防災の取り組みに合意した地域が、補助を受けて防災施設を整備していることをみれば、行政による住民への働きかけが、いかに重要かということが分かります。条例で規制をかけ、補助金を出すとしても、それだけで建て替えや防災施設整備が進むわけではないと思うんです。住民が地域でまとまって意識を持たない限り、ことは進まないと思います。新たな事業の推進にあたって、地域に働きかけができるように、関係する区にしっかり職員体制、充実させることが決め手だと思うんです。また、あわせて、現場重視で進めていくべきと思いますが、あわせて見解を伺いたいと思います。

平原都市整備局長:今、先生ご指摘のとおり、市民の方々にこの制度をよく理解していただくことがきわめて重要だと思っております。そのためには、地域の方々への周知と円滑な運用が大切だと思っております。市民の方々が関係する情報を十分に把握した上で、防災まちづくりの検討を行えるよう、活用できる制度の周知や支援など、区役所など関係する部署ともしっかり連携した体制で引き続き推進してまいります。
また、合わせまして、事業の推進にあたっては、職員が現場に出向いてよく状況を確認しながら、地域や関係者とも協議を重ねて進めてまいります。また、地域をよく知る区と連携しながらよりよいものができるよう、引き続き現場重視で取り組んでまいります。

白井議員:連携だけではだめで、職員体制の充実ということを求めておきます。

多額の公金を使う「新綱島駅周辺地区まちづくり」は市民利益最優先で

白井議員:続いて、新綱島駅周辺地区のまちづくりについてです。スライドを見ていただきます。
 相鉄東急直通線の新綱島駅の整備と併せて、土地区画整理事業と市街地再開発事業を一帯に行う手法で駅周辺に新しいまちづくりが、今、進行中です。土地区画整理事業の概要と総事業費、内訳として市の負担額を説明してください。

渡邊市街地整備部長:土地区画整理事業の事業概要でございますけれども、施工面積としましては約2.7ヘクタールの区域を市施行により事業を実施いたします。施工期間ですが28年度から32年度、総事業費は概算で約57億円を予定をしております。公共施設ですが、都市計画道路また地下自転車駐車場を整備いたします。また、総事業のうちの市の負担額でございますが、概算で約33億円を予定しております。

スライド1(新綱島駅周辺地区まちづくり・区画整理の図)新綱島駅周辺地区まちづくり 区画整理の図白井議員:この区画整理で生み出されるのが4区画あるんですけれども、(スライド1)ブルーで示されたところ、この1区画は共同所有ということで再開発ビルの計画です。そして、そのほか黄色で示された3区画は個人所有であっても、ふさわしいまちとするために本市が誘導することが必要ですが、どのように行うのか、伺います。

平原都市整備局長:26年度に区画整理を実施する区域の地権者の方々を対象としたまちづくり検討組織を設立しておりまして、昨年末から将来の具体的な土地活用に向けた検討を開始しました。この検討におきましては、地区全体のコンセプトをはじめ、建物のデザイン、歩行者空間の整備、商業やサービス機能の導入など、将来の建物の建設にあたっての基本的な方向性やルールについて議論してまいります。こうした取り組みを進めることで、新たに整備される駅の周辺にふさわしいまちづくりにつなげてまいります。

白井議員:それでは、市街地再開発事業の概要、そして総事業費、内訳で市の負担額を説明してください。

渡邊市街地整備部長:市街地再開発事業の事業概要でございますが、施工面積としましては約0.6ヘクタールの区域を組合施工により事業を実施いたします。施工期間ですが28年度から31年度、総事業費は概算で約158億円を予定しております。主な施設といたしましては、商業施設、都市型住宅、区民文化センターを予定しております。また、総事業費のうち市の負担額でございますが、概算で約6億4,000万円を予定しております。

スライド2(新綱島・再開発ビル)白井議員:再開発ビルに設置される区民文化センターの設置費用というのは、この6億円に含まれるんでしょうか。(スライド2)

渡邊市街地整備部長:区民文化センターにつきましては、再開発ビルの床を本市が取得するということでございますので、ただいまご説明した以外に市の取得費に関する予算を確保していく必要がございます。

白井議員:隣の神奈川区の区民文化センターは40億円と聞いていますから、同じ手法で、港北でも一定額が想定されると思います。
 そして、区画整理区域の地下では相鉄東急直通線が工事中で、日本初となる整備と営業を分離した鉄道で、整備は公的資金で行って、9分の2を市が負担するわけですけれども、営業会社は東急電鉄が有力とされていまして。地上の新駅の出入り口は、東急東横線の綱島駅との接続が重視されますから、当然、面的にも東急電鉄の意向が強く色濃く反映されると思います。 
 また、高さ100メートルの再開発ビルの建設を計画する準備組合の協力企業も東急電鉄ということで、この新しいまちの地下も地上も上空も東急電鉄が関わって、高額の市費負担が発生するわけですけれども、巨費を投入してまちをつくるのですから、結果的に特定企業のビジネスチャンス創出事業に終わってはいけないと思います。税金投入に見合う恩恵を市民が実感できる事業とすることが当然、求められます。見解を伺いたいと思います。

平原都市整備局長:綱島街道の拡幅や自転車駐車場の整備などの都市基盤施設を整備改善し、市民のみなさまから多くのご要望をいただいております駅周辺の交通混雑を解消し、安全で快適な歩行者環境を形成してまいります。また、再開発ビル建設によりまして、地域の防災性が向上するほか、商業やサービス機能を集積させ、生活利便性が向上するとともに、区民文化センターの整備によりまして区民の文化活動の充実にもつながるものと考えております。さらに、都市型住宅の整備は、駅前居住を望んでいる方々の住み替えの促進につながるなど、多くの市民のみなさまが十分に恩恵を実感できる事業と考えております。

白井議員:長年、特にバス・タクシー乗り場の危険性、認識されながらも、市民に我慢が強いられてきた綱島駅東口駅前地区ですけれども、地域課題の解決や魅力向上を図るためには、新駅周辺と綱島駅東口駅前を合わせた地区で、市がしっかりとまちづくりを誘導していくことが必要です。
 都市再開発の方針というものには、「市民が安心してくらせるよう福祉に配慮した人にやさしいまちづくりを進める」とあります。事業者などの関係者や市民の利害の調整にあたっては、市民利益最優先の構えであたってほしいと思います。局長の決意どうか、伺います。

平原都市整備局長:新綱島駅周辺地区の整備によって、既存の綱島駅東口の駅前の交通混雑は大幅に改善されますけれども、この前の駅前は道路が狭く、建物が密集しているなどの課題が引き続き残っております。そこで、東口駅前の再開発準備組合と連携して、まちづくりを実現することによりまして、歩行者環境の改善などを図ってまいります。また、駅前に残るバス乗り場につきましても、東急電鉄とともに、改善に向けた検討を進めることにより、バス利用者の利便性の向上やバス運行の安全性を高めてまいります。こうした取り組みを段階的に進めることによりまして、綱島駅東口周辺全体において、多くの市民のみなさまが恩恵を感じられるまちづくりを進めてまいります。

白井議員:日吉に米軍が駐留したという歴史の中で、綱島のまちが少なからず影響を受けて、イメージが固定されてきた感がありますけれども、今回のまちづくりで、子ども・若者・子育て世代が安心して集える健康的なまちのイメージを発信することができます。図書館や青少年活動拠点や区民活動センターなどの設置や温泉活用でインドア派にも、そして鶴見川沿いのスポーツ・アウトドア派にも応えられるようなまちを提案したいと思います。綱島街道も含め自転車安全走行環境も不可欠です。今回の事業を契機に、区民要望をしっかりと受け止めていただいて、まちの新たな魅力、向上を図っていくべきと考えます。見解、どうでしょうか。

平原都市整備局長:新綱島駅周辺地区の事業の実現によりまして、綱島駅東口地域の課題を解決し、駅周辺にふさわしい土地利用を図ることによりまして、若者から子育て世代、高齢者まで多くの方々から安全快適で高い利便性を感じられるようなまちづくりを進めたいと思っております。また、綱島の貴重な歴史的資源などとも融合したまちづくりを進めることで、綱島らしい魅力あるまちの形成に向けて取り組んでまいります。

住民生活を犠牲にする国の「特区・住宅」を活用した横浜駅西口超高層ビル建設は見直しを

スライド3(超高層ビル・鶴屋町地区イメージ)白井議員:国家戦略住宅について、横浜駅大改造計画エキサイトよこはま22の一環として、横浜駅西口鶴屋地区で都市開発事業者が再開発ビルを建設し、商業施設やマンションとなる予定です。
 着目したのは、高さが180メートル44階建ての超高層ビルということです。(スライド3)市内ではランドマークタワーに次ぐ2番目になるということなんですけれども、西口の高層ビルと言えば、横浜ベイシェラトンが110、横浜天理ビルが100、建て替え中の駅ビルは135の予定ですから、180メートルの再開発ビルはダントツです。この高さが可能となったのは、都市再生特別地区としての容積率の緩和、さらに国家戦略住宅として全国初の承認を受けたことによる住宅容積率の加算によるもので、その指定が容積率500%だったところが7割増の850%になりました。
 運送業にかかわる住民からですが、「ビルの完成後は、付近の青木橋交差点の交通混雑がさらに増加する」と悲鳴が上がっています。事業者は環境アセスメント準備書において、青木橋交差点の混雑度についてどう説明しているのか、伺います。

奥山担当理事:青木橋交差点の混雑度については、浅間方面により交差点に流入する右折専用車線が最大となり、現状で渋滞が発生しない目安である1.0を超えている状況です。本開発と西口駅ビルが整備された場合は、平日は1.296、休日は1.732となっており、交通量はピークを迎える時間帯には渋滞が発生する可能性があると事業者は説明しております。

白井議員:その説明ですが、局長は現状の混雑をどう認識されているのでしょうか。

平原都市整備局長:青木橋交差点はエキサイトよこはま22計画におきまして改良が必要な交差点と認識しております。また、国土交通省や神奈川県警などで構成されている首都圏渋滞ボトルネック対策協議会においても、主要渋滞箇所とされており、今後の対応方針として、道路の整備によるネットワークの有効活用や、交差点円滑化、交通容量の拡大などが示されているところでございます。

白井議員:今でも対策、取らなければいけないほど混雑。完成後にも、さらに混雑ということ、このことをどう認識されておられますか。

平原都市整備局長:開発による交通量が増加すると予測されているということでございます。一方、事業者によりまして、従業員に対する通勤時などの公共交通利用を促進、施設利用者への周辺交差点の混雑状況の周知などの取り組みを行います。合わせて、横浜環状道路などの整備による交通の分散によりまして、青木橋交差点の交通量は減少します。これらをふまえた交差点の交通解析によると、交通処理が可能な交差点であり、交通管理者である神奈川県警との協議も整っておるところです。

白井議員:現状の混雑が解消されていないのに、対策するといわれても、なかなかちょっとすぐ信じることができないんですけれども。
 ちょっと別の角度なんですけれども、別の住民からは、自宅の日照が長時間阻害されることは許されないと声が上がっています。事業者は準備書で日影についてどう説明しているのでしょうか。

奥山担当理事(横浜駅周辺等担当部長):事業者は日影が最も長くなる冬至日において、1時間以上の日影の範囲は、再開発区域から最大約300メートルの範囲であり、再開発区域の北側において指定されている住居系の用途地域に対しては、概ね1時間未満の日影となると予測しております。このため、周辺地域の生活環境に著しい影響を及ぼさないと説明をしております。

白井議員:住居系地域に影響を及ぼさないと事業者が説明していても、ちょっとそれをそのまま信じていただくわけにはいかないと思います。緩和がなかったら、高さは2割低くなると聞いておりまして、日照阻害はまさにビルの容積率緩和によってもたらされるものです。住民との合意と納得、どう取ろうとされているのかを、伺いたいと思います。

平原都市整備局長:今回の再開発事業はグローバル企業誘致に貢献するほかに、豊かな歩行者空間や交通広場の整備、緑化の推進、地域の防災性の向上に資する内容でございます。その他に、津波時に避難できるデッキの整備や地震発生時の滞留者の受け入れなど、周辺地域へ大きく貢献するものとなっております。周辺地域の方々に対しては、市が行う都市計画に関する説明会、事業者が行う環境アセスメントに関する説明会のほか、事業者とともに周辺地域への貢献内容も含めた計画案について、隣接する町内会と意見交換をしているところです。引き続き、ご理解を得られるよう、きめ細かく説明を行ってまいります。

白井議員:周辺地域に貢献するんだと言われるんですけれども、容積率緩和や加算は経済活動の点から見ればメリットでも、住民生活が犠牲になっていることを見れば、いたずらな規制緩和はするべきではないと思います。交通混雑心配する方は、運送業に携わっているということで、配送には時間指定があるのに、これ以上混雑すると死活問題だと言っています。再開発事業計画、見直すことを求めて質問を終わります。

  • 2017年 市民要望アンケート

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