議会での質問(詳細)

2016年3月2日

■教育委員会(古谷やすひこ)

古谷議員:日本共産党、古谷やすひこです。委員長、スライドの許可を最初にお願い致します。順次、伺ってまいります。

業者弁当「ハマ弁」ではなく就学援助の対象となる中学校給食を

まず、ハマ弁について伺います。
 昨年の第3回定例議会の総合審査の中で、昼食が食べられないでがまんする生徒について、「なくなるようにちゃんと対応をしていきます」と教育長はその時、回答ただきました。その認識について変わりないかどうか、伺います。

岡田教育長:認識に変わりはございません。

古谷議員:ありがとうございます。教育長は、昼食の用意が困難な生徒、これは何人位だというふうに検討されていますか。

岡田教育長:市立中学校の生徒約8万人の1%800人程度を想定しています。今まで、ヒアリングの中では、昼食の用意が困難な生徒はいないという学校が多く、またはいても非常にわずかだというふうに聞いております。一方で、学校現場からは支援の制度が整備されるのであれば利用したいという意見もいただいており、それらをふまえて1%と想定いたしました。

古谷議員:まだ根拠まで聞いてなかったんですけど、1%という、その800人というのが、非常に曖昧だというふうに思うんですけど。その点いかがでしょうか。

岡田教育長:今いろいろ現場の調査をしておりますけれども、これ以上の数字は今出ていないというのが現状です。

古谷議員:今現在、市内の中学生で1万3,003人の就学援助を受けている中学生が今います。その中で、今おっしゃるとおりだと、800人しか想定してないということになるんですが、その800人も根拠がないというふうにもしなるとすると、あまりにも計画自体がちょっとずさんじゃないかというふうに思うんですけど、いかがでしょうか。

岡田教育長:学校現場を熟知している教員へのヒアリングに基づくものです。

古谷議員:教育長、ぜひ、もし800人、これ想定されているんですけど、想定を超えた場合、どう対応されるのか、伺います。

岡田教育長:きちんと調べて、必要性があれば対応してまいります。

古谷議員:ぜひ、現場からの申請については100%対応していただきたいというふうに思います。
 そもそも、就学援助について伺いますが、就学援助は学校教育法の第19条で「経済的理由によって、就学困難と認められる学齢児童又は学齢生徒の保護者に対しては、市町村は、必要な援助を与えなければならない」と規定されています。その法が定めている「必要な援助」の内容についてですが、小学生と中学生では変わってはいけないというふうに思いますが、どうか伺います。

岡田教育長:変わってはいけないという意味がちょっと理解できないんですけれども、たとえば、中学生になると部活があります。そういう意味で、就学援助の支給品目は国の基準に基づいて定めておりますので、そこは違っています。

古谷議員:違っている中味は何でしょうか。

岡田教育長:一番大きいのは、修学旅行費も大きいですし、体育の実技用具なども大きいと思います。それから、部活の活動費なども、生徒会費、そういうものも大きいと思います。

古谷議員:現在、本市が経済的理由で就学援助が本市が必要であるというふうに認定されている中学生が1万3,003人いらっしゃるわけですが、もちろんハマ弁は、給食ではありませんから就学援助の対象にはなりません。ですから、新たな基準をつくらなくてはいけなくなったわけですが、根拠も定かではありませんし、合理的では私はないというふうに思います。しかも、想定人数が少なすぎます。教育長は、本市で1回認定した1万3,003人の就学援助認定者を、また別の物差しを使って、さらに絞り込むような審査をするのはあまりにも酷だというふうに思いますが、いかがでしょうか。

岡田教育長:就学援助の受給世帯の生徒もきちんと昼食は持ってきていると、学校現場からは聞いております。このため、生徒や保護者ががんばって昼食を用意していることも大切に考えたいと思っています。その上で、どのような生徒に支援するか、学校現場からの意見を聞きながら、ガイドラインの作成に向け、検討を進めているところです。

古谷議員:教育長、学校現場から聞いているとおっしゃるんですけど、詳細なアンケート、取ってないはずなんです。しかも、今、昨年、横須賀の教育委員会が非常に詳細なアンケートを取りました、現場から。それによっていろいろ対応を変えているわけですが、横浜市もこれ、ぜひやるべきだというふうに思いますが、いかがでしょうか。

岡田教育長:ガイドラインの作成の方法につきましては、いろいろ検討しているところですけれども、生徒のプライバシーに関わる問題でもありますので、実態調査の仕方というのは非常に慎重にやるべきだというふうに考えております。その上、きちんと機会をとらえて調査は実施していきたいと考えています。

古谷議員:ぜひ、実施するのであれば、PDCAサイクル回すためにも、実態のアンケートをきちっとやらないといけないというふうに思いますよ。その点、いかがでしょうか。

岡田教育長:繰り返して申し訳ありませんけれども、きちんと学校の現場の状況は把握したいと考えておりますので、先生方のご意見はきちんと聞き、また生徒のプライバシーも大事にしながら、学校毎の個別のヒアリングを実施したいと考えております。

古谷議員:ぜひ、実態調査っていうのはきちっとやっていただきたいというふうに思います。
 本来、横浜市が中学校給食を実施していれば、1万3,003人の就学援助認定者の方は、年額で6万円の補助があるわけです。それが、本市は給食を実施しないわけですから、せめて就学援助を受けている人には、本市事業のハマ弁の購入費、支給するのは妥当性があるというふうに思いますので、強く要望しておきます。
大阪市では現在注文式のデリバリー給食で、ハマ弁との違いは、それは給食と位置付けるのか位置付けないか、それだけの違いだというふうに思います。その大阪市では、温かい汁物が付くものの冷たいおかずのために食べ残しが異常に多くて、改善を図ったものの効果が上がらないということで、デリバリーから学校調理方式へ転換が図られています。
 また、横須賀市では、業者にパンや弁当を注文するスクールランチを実施していましたが、注文率が低調で、アンケートで小中学生の保護者の多くが小学生と同じ完全給食を支持しているということから、スクールランチ拡充を断念して中学校給食の実施の検討を始めています。
これら大阪や横須賀での先行事例をみても、横浜も同じ轍を踏んでしまうのではないかというふうな危惧がぬぐえませんが、ハマ弁が失敗しないという根拠は何か、教育長の見解、伺います。

岡田教育長:同じような轍を踏まないようにしっかりやりたいと思いますけれども、ハマ弁には注文、支払い手続きが簡便で、おかずが選択でき、汁物、牛乳も単品で注文できるといった他の都市にはない特徴がありますので、多くの方に利用していただきたいと考えています。

古谷議員:そうすると、横須賀や大阪が撤退したのは、汁物の問題と注文方法だけの問題だというふうにお考えですか。

岡田教育長:一番大きいのは注文の仕方ではないかなと思っておりますけれども、大阪の場合はまた全然違いますので、ちょっと参考ではないというふうに考えています。

古谷議員:ぜひ、喫食数が少なくなりすぎて、事業者が撤退してしまうというようなことはないかどうか、確認で、伺います。

岡田教育長:事業者には食数の保障はしない条件で公募に応じていただいておりますし、食数が少ないことによる事業者撤退はないと考えています。

古谷議員:神戸市では、デリバリー方式の給食が行われていましたが、86件の異物混入が明らかとなって、社会問題になりました。その際、業者の基準違反に対して行政の指導監督確認が果たせないという状況になってしまいました。本市でも、そうならないように、異物混入対策、事故の対応について、当然、横浜市が学校現場で提供されたハマ弁で問題が起こった場合、教育委員会が全面に立って解決に向けてその役割を果たすべきだと思いますが、どうか伺います。

岡田教育長:お弁当の製造過程や配達時に起因する問題の場合は、事業者が全面的に責任を負うことになりますけれども、再発防止に向け、本市としても、事業者と一緒に、もしそういうことが起きた場合には、しっかり取り組んでいきます。

古谷議員:もし、こういった場合起きた場合に、そういった言い訳は、ぜひ生徒やあるいは保護者に向けてはしていただきたくないというふうに思います。
私はやはり、この件、いろいろ指摘させていただいた中味考えても、中途半端な注文式の今回のような注文式の業者弁当でなくて、改めて学校給食法に基づいた中学校給食の実施を求めます。

できる子優遇の奨学金制度は改めよ

古谷議員:続けて、高校奨学金の問題について伺います。本市の高校生向けの奨学金制度について、成績要件を課している意味について、伺います。

小口国際教育等担当部長:本市の高等学校奨学金は、条例の趣旨に基づき、学業成績が優秀であるにもかかわらず、経済的な理由により就学が困難な者に対して給付しているものです。そのため、給付にあたっては成績要件を設けております。

古谷議員:本市の子どもの貧困対策の計画の中に、「世帯の所得が高い方は学力は高い傾向にある」また「貧困状態にある子どもは学力や進学の機会において格差が生じている現状があります」と述べられ、高校進学後の支援の必要についても言及されています。人材を育成するんだというのであれば、できる子だけが道が開けているという今の施策だけでは非常に不十分だというふうに思います。もう一方で、できる子だけの枠ではなくて、「貧困の連鎖を断つ」というため、学ぶことを応援するような性格の奨学金のあり方、ぜひ検討が必要だというふうに思いますが、教育長いかがでしょうか。

岡田教育長:経済的に就学が困難な世帯へは、26年度から就学支援金制度や、生活保護世帯および市民税所得割非課税世帯を対象とする高校生奨学給付金制度によって、支援が行われています。そして、本市の高等学校修学金は、これらの制度と重複して支給が可能であり、経済的に困難な状況がありながらも、学業に熱心に取り組む生徒にとっては、進学準備などにかかる経費の一部となっております。引き続き、現状を注視してまいります。

古谷議員:ですから、上乗せされているとわけですから、そういうところにも、できる子だけの枠をつくるというのではなくて、ぜひ検討していただきたいというふうに思います。

学校の大規模修繕や建て替えを急げ

古谷議員:次に、教育委員会所管の施設、学校と図書館施設の維持管理について、いくつか伺ってまいります。
 学校現場から修繕が必要だとして寄せられた学校施設小工事について、予算の枠はあっても、何とかやりくりをしてでも、子どもたちのいる学校現場からSOSが出されているわけですから、教育長、それに対してぜひ全面的に応えることが必要だと思いますが、教育長の考え、伺います。

岡田教育長:学校から要望がありました安全確保のために必要な緊急工事は、学校運営に支障がないように工夫をして、迅速な対応に努めています。また、トイレの洋式化や特別教室への空調設置など教育環境改善の取り組みについては、各学校から多く要望があり、ニーズの高いものを見極めて、計画的に実施しています。

教育委員会スライド1古谷議員:この質問をつくるにあたって、小工事の担当者の方からいくつか聞いたんですが、非常にすぐ現場に伺って対応されている様子がよくわかりました。非常にがんばってらっしゃるなというふうにわかります。
 ただ、予算の執行が100%でないというところが非常に残念で、学校現場から出されたものに対しては、やっぱり100%、ぜひ実施していただきたいというふうに思います。
 続けて、屋内運動場の改修事業費について伺います。いくつかここでスライドを見ていただきたいというふうに思います。これは神奈川区の中丸小学校の事例なんですが、こういうかたちで非常に老朽化している様子がわかります(スライド1,2,3)。こういうかたちで。これ(スライド4)は体育館の屋根のあたりですかね。上のあたり教育委員会スライド2から落とされているものですね。これ(スライド5)は少し奥の所に穴があるんですけど、これ(スライド6)が穴の様子です。こういう状況で、中(スライド7)は、ちょっと写真では写しきれなかったんですが、たわんでいる様子が言われました。
 こういう中味が屋内運動場の改修事業費で、今回のこの中丸小学校は事業費がついたこれらについて、素直に考えれば、教育委員会スライド3建て替えが妥当だというふうに思われるが、なぜ改修なのか、伺います。

教育委員会スライド4岡田教育長:12年度に作成しました長寿命化の方針によりまして、公共建築物の木標耐用年数の70年以上としておりまして、近年は屋内運動場の建て替えを行っておりません。教育委員会スライド5また、スペース的にも屋内運動場単独での建て替えが難しい場合が多い状況です。今後、10数年後には、一番古い校舎が築後70年に達することから、屋内運動場も含めた総合的な計画が必要と考えていますので、長期的視点に立って検討していきます。

教育委員会スライド6古谷議員:現在、こういう改修が必要な屋内運動場、いくつあるのか、またいつまでに改修を全部終えるのか、伺います。

教育委員会スライド7高倉施設部長:28年1月現在において、特に昭和30年代から40年代に竣工した屋内運動場が156校ございまして、そのうち26年度末までに大規模改修を実施した学校が79校ございます。残る77校についても、全面的リニューアルを行う大規模改修を着実に実施していきたいと考えています。

古谷議員:今のペースだと10年以上かかってしまうんですけど、ぜひ抜本的にテンポ早めるようにお願いしたいと思います。今後の抜本的な学校施設の建て替えについて、事業総額と事業期間について伺います。

岡田教育長:最近の新設校の工事費を参考に24年度に行った試算では、事業総額は概ね1兆2,000億円となっています。本市の中期計画におきましては、主要な公共施設の保全更新計画を平成29年度までに策定することになっておりまして、学校施設につきましては、28年度予算で建て替えを含む保全更新計画策定のための調査検討費を計上しております。

古谷議員:子どもたちのいる学校現場の施設更新、文字通り最優先で進めるようにしていただきたいと思います。 施設の更新の視点でもう一点。現在、中央図書館で想定されている所蔵数が今、超えている状況にありますが、長期的スパンの施設更新などの計画がないというふうに聞いていますが、考え方を伺います。

岡田教育長:中央図書館の蔵書につきましては、現在の書庫を含め、施設全体の有効活用を図りながら、適切な資料管理に努めています。また、施設更新などの計画につきましては、市全体の公共建築物の長寿命化の取り組みを踏まえ、必要な検討を進めてまいります。

古谷議員:現在、もう120万冊の蔵書の予定が118万冊で、年間3万冊増えているというふうに聞いていますから、ぼほ越えています。ですから、ぜひ計画的な対応をぜひつくっていただきたいというふうに思います。

グローバル人材育成に育鵬社版の歴史教科書はふさわしくない

古谷議員:最後に、育鵬社版の歴史教科書の歴史観とグローバル人材について、伺ってまいります。 本市は、海外都市との連携して国際交流を図っています。韓国に関しては、釜山広域市、仁川広域市の2市がパートナー都市というふうになっています。本市で採用している育鵬社版の歴史教科書は、戦前の日本による韓国併合について「朝鮮統治では、併合の一環として近代化がすすめられた」として、「植民地」という用語を使っていません。以前採択していた帝国書院版には、「韓国の植民地化を進め」、「日本は韓国を併合し、植民地としました」ときちっと明記しています。育鵬社版の教科書が韓国への植民地支配を肯定的に描いていることについて、本市とパートナー都市を結んでいる韓国の方がこの認識を聞いてどう思うのか、教育長の見解、伺います。

岡田教育長:わが国の教科書採択の制度は、文部科学大臣の検定を経た教科書の中から、関係法令に基づき、教育委員会の権限と責任において総合的に判断し、採択をいたします。パートナー都市、友好都市をはじめ、諸外国の方々にも、横浜市教育委員会の総合的な判断をご理解いただきたいと思っております。

古谷議員:ご理解できないですが。 パートナー都市や友好都市となっている所から見て、やっぱり違和感を感じるような今の状況を、改善を図る必要があるというふうに思います。本市も世界で活躍できるグローバル人材の育成を重点施策として掲げているのであれば、過去に日本が起こした戦争や植民地支配への反省、こういったre歴史認識を、多面的な教育をすることこそ、真のグローバル人材、育てることになると思いますが、教育長の見解、伺います。

岡田教育長:学校におきましては、主たる教材としての教科書を中心に、教材研究や授業を工夫しながら、多面的多角的な考えを育てる社会科授業を進めております。

古谷議員:これからの国際社会で活躍するグローバル人材を育てるためには、多様性をしっかりと認めることができる教育、ぜひ、やっていただきたいというふうに求めて、質問を終えます。 

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