議会での質問(詳細)

2016年3月8日

■港湾局(北谷まり)

北谷議員:日本共産党の北谷まりです。

カジノを含むIR導入が前提の新山下ふ頭再開発はやめるべき

北谷議員:まず、山下ふ頭再開発について、伺います。
2015年9月に策定された横浜市山下ふ頭開発基本計画は、中期4か年計画、都心臨海部再生マスタープランとの整合を踏まえて進めるとなっており、ともにIR導入を明記されています。さらに、マスタープランにはカジノ施設の絵があります。賭博は日本で禁じられ、犯罪であるにもかかわらず、行政の公式な文書に、違法な施設を載せるのは、公序良俗に反すると思いますが、副市長の認識を伺います。

鈴木副市長:都心臨海部再生マスタープランでは、人々を惹きつける新たな拠点づくりに向けまして、IRの導入などについて検討するということとしております。カジノ施設のイラストにつきましては、IRで考えられるイメージのひとつとして記載をしたものでございます。

北谷議員:公序良俗に反していないということなんでしょうか。しかし、違和感を覚える市民は多いのではないかと、私は思います。

山下ふ頭開発基本計画素案に関する市民意見募集の実施結果の中に、「IRとしかパンフレットでは示されていませんが、そこにカジノが計画されていると聞きました。やはり市民の反発を買う恐れがあると自覚しているからでしょうか。最初からメインの計画を市民から隠して、意見を聞くというのはフェアーではないです。」というのがありました。
 ここで同じ質問をしたいと思います。「市民の反発を買う恐れがあると自覚しているか、どうか」について、局長、お願いします。

伊東港湾局長:山下ふ頭開発基本計画策定するにあたっては、市民のみなさまがどのような点にご関心、期待があるのかを把握するために、意見募集、昨年実施いたしました。819通2,009件のご意見をいただいたところです。
 ご指摘のご意見に対しては、庁内関係部署と調整した上で、カジノも含む統合型リゾートIRは、都心臨海部の再生、機能強化していくことや、国際的な観光MICE都市としての位置付けを高めるための有効な手法のひとつであると考えておりますが、ご意見については関係部署で共有するとともに、今後の参考にさせていただきます。引き続き、国の動向等を見極めながら、本市としても検討してまいりますとの考え方を公表しております。

北谷議員:その答えは、自覚していないということなんでしょうか。それとも、お答えできないということでしょうか。納得できませんが、今、市の回答の中にありましたこと、おっしゃっていただきましたけれども、カジノも含む統合型リゾートの立地がなぜ臨海部の再生や観光振興につながるのか、理由を示してください。

鈴木副市長:諸外国ではIRの導入をきっかけに都市再開発を進展させたオーストラリアのメルボルンでございますとか、外国人来訪者数や国際会議件数を大きく伸ばしたシンガポールなど、IR導入により都心臨海部の再生や観光振興につなげたという実例がございます。また、現在、国会で継続審議中のIR推進法案では、IRについて観光および地域経済の振興に寄与するとともに、財政の改善に資するものということで記載をされております。こうしたことから、IRは都心臨海部の再生や観光振興にもつながるというように考えております。

北谷議員:諸外国の事例をあげられましたけれども、それがそのまま横浜に当てはまるという保障はないわけですけれども、説得力があるとはとうてい思えないご回答でありましたけれども、次にいきたいと思います。 
 2016年度予算では、移転補償などの予算が計上されていますが、移転補償の総額はいくらになりますでしょうか。

御厨山下ふ頭再開発調整室長:一部供用に向けて約270億円、また一部供用エリア以外では建物調査を行っておりませんので、あくまでも既存の資料に基づく概算額でございますけれども約100億円を見込んでございます。このため、移転補償費につきましては現時点で約370億円と見込んでおります。

北谷議員:その他、護岸整備費など市の責任部分の基盤整備にはどれだけの費用がかかるのでしょうか。

御厨山下ふ頭再開発調整室長:基盤整備費につきましては、28年度に予定をしております調査設計を踏まえて改めて算定をする必要がございますが、現時点で約120億円と見込んでおります。

北谷議員:現在わかっているだけでも、今お答えいただきました数字あわせて490億円、大変な額です。全体の事業費を市民に示さないままの事業の見切り発車は問題です。
 山下ふ頭開発基本計画では、新たな大規模集客施設を導入するとしています。2020年までに一部供用するとしているエリアについて、どういう土地利用、施設立地を考えているのか、官民の役割分担はどうなるのか、推定事業費はどのくらいなのか、伺います。

御厨山下ふ頭再開発調整室長:まず、土地利用の考え方でございますけれども、山下ふ頭開発基本計画では、緑地、賑わい施設、さらには文化、芸術、エンターテイメント、宿泊、こういった施設の立地とともに、水際線上のプロムナードなどを想定しております。また、一部供用に向けて、今期は主に民間事業により開発が可能な環境を整えるため、倉庫や上屋などの移転、基盤施設整備などを行います。また、民間事業者は地区内の建物や道路を整備するなど、新たなまちづくりを行います。
 次に、これにかかる移転補償費等は約270億円、基盤施設整備費は28年度に予定している調査設計を踏まえ改めて算定する必要がございますが、現時点で約120億円を見込んでいるところでございます。

北谷議員:基本計画のうち、大規模施設ゾーン、滞在ゾーンは、オリンピック後の2期工事となっています。統合型リゾート整備推進法案、いわゆる、IR法案の成立は全く不透明です。IR法案が未成立であってもこの計画に変更ないのか、伺います。

鈴木副市長:この計画は、IRの導入を前提として議論しているものではございません。ということでございますから、今回の計画、これはつくりました基本計画に基づきまして地元のみなさまのご協力をいただきながら、進めてまいります。

北谷議員:今、IRを前提としていないというお話でした。
先日の本会議で、わが党の古谷議員が「カジノ事業者以外にこの巨額な整備費を回収できるような民間事業者が必ず来ると確約できるか」と質問したところ、市長は「山下ふ頭の開発ポテンシャルは大きく、民間の資金やノウハウを積極的に活用して、都心臨海部における新たな魅力を作り出していくことができると考えている」と答弁されました。
 そこで伺います。新たな魅力とは何でしょうか。

御厨山下ふ頭再開発調整室長:山下ふ頭の再開発を進めることによりまして、大規模な集客施設の導入、都心臨海部における新たな賑わい拠点の形成を図ることが横浜の都心臨海部に新たな魅力を加えることにつながるというふうに考えております。

北谷議員:新たな魅力を作り出して、巨額な整備費を回収できる民間事業者とは誰でしょうか。
御厨山下ふ頭再開発調整室長:山下ふ頭は周囲が非常に静かで穏やかな水域、また山下公園や元町、中華街、こういった既存の観光スポットに隣接した広大な空間などの開発ポテンシャルを有しておりますので、民間の資金やノウハウを積極的に活用しながら、都心臨海部における新たな魅力をつくりだしていくことができるというふうにわれわれは考えております。このため、倉庫の移転状況を踏まえながら、民間事業者の公募について進めてまいりたいと考えております。

北谷議員:なんか、同じ答えばっかり聞いているんですけども。新たな横浜のシンボルとなる大規模集客施設とは、具体的にどんなものでしょうか。

御厨山下ふ頭再開発調整室長:横浜市山下ふ頭開発基本計画の中では、新たな横浜の魅力を発信し、多くの人々で賑わいを生み出す機能として、コンベンション、スポーツ、エンターテイメントなどを想定しているところでございます。具体的な施設の内容や配置につきましては、都心臨海部全体の機能配置の観点から、庁内関係部署と連携して、総合的に検討をしてまいります。

北谷議員:何が新たな横浜のシンボルになるかというのは、市民にとって重大な関心事です。ぜひ、はっきりと答えていただきたいと思うんですけども、前々にしかまだお答えになれないということで、こういった計画は問題なんじゃないかと思います。が、計画に謳われていますハーバーリゾート、これを構成するものは何なんでしょうか。

御厨山下ふ頭再開発調整室長:山下ふ頭では、水辺や広大な開発空間、羽田空港との良好なアクセス、既存の観光施設との近接性、こういった立地特性を活かしまして、水際線沿いの賑わいづくりや、文化、芸術、エンターテイメント、宿泊などの施設の集積を図るとともに、大規模で魅力的な集客施設の導入、こういったことが都心臨海部におけるハーバーリゾートの形成を目指してまいります。また、横浜らしさを発揮する上で、最大の財産である都心臨海部の魅力に磨きをかけるため、都心臨海部を構成する5つの地区が各々の地区特性を活かしながら、個性豊かなまちの魅力をつなぎ、臨海部全体の魅力向上につなげていくことで、世界が注目する都心づくりの実現につながるというふうに考えております。

北谷議員:もう一度聞きます。世界が注目する要素とは何なんでしょうか。

御厨山下ふ頭再開発調整室長:すいません、ちょっと私先に答えてしまいました。繰り返します。繰り返しの答弁で恐縮でございます。
横浜らしさを発揮する上で、最大の財産である都心臨海部の魅力に磨きをかけるため、都心臨海部全体の、都心臨海部再生マスタープランでは5つの要素を考えていますので、そういった地区が各々の地区特性を十分に活かしながら、そういった個性の豊かなまちの魅力をつないでいく、こういったことが臨海部全体として世界が注目する都心づくりの実現になるというのが考え方でございます。

北谷議員:世界にすでにあるものを真似したって、意味がないと思うんですね。具体的なアイデアは本当にあるのでしょうか。大いに疑問を感じます。

山下ふ頭再開発基本計画の中で、横浜の新たなシンボルの例として、シンガポールのマリーナ・ベイサンズの写真を起用し、施設の導入と説明しています。米カジノ運営大手ラスベガス・サンズは、日本市場は少なくとも70億ドル程度の収益が見込めるとして日本に対し100億ドルの巨額投資を行うと発表しています。市長が言われる「山下ふ頭の開発を民間の資金やノウハウを積極的活用する」ということが、こうしたカジノ事業者を想定しているとしたら、大問題です。

山下ふ頭開発基本計画が導入しようとしているメイン施設は、大規模集客施設です。計画は、同施設の機能イメージとして、コンベンション、スポーツ、エンターテイメントをあげ、施設として展示場、球場等を例示しています。また、「人々を呼び込む特色ある施設を導入する」として、ショッピング機能施設の一例として、シンガポールのIRのマリーナ・ベイサンズを示しています。さらに、滞在型リゾート空間の形成として、シンガポールのセント―サの写真を掲示しています。カジノを含むIRの立地を計画は明記していません。しかし、導入しようとしている機能、施設はIRの施設と同一のものです。だからこそ、外国のIRを例示せざるを得ないのです。カジノを含む統合型リゾートがゴールとしか読めない、本計画に基づく現行の事業推進はやめるべきだと思いますが、いかがでしょうか。

鈴木副市長:先ほども答弁させていただきましたように、山下ふ頭のまちづくりの基本的な方向性、これはIRの導入を前提としたものではございません。検討委員会の中でご議論いただいた中で成果を導き出したものでございます。開発のポテンシャルもあるというふうに考えております。基本計画に基づいて、その実現に向けて進めてまいります。

北谷議員:まずは、行政の役割は何なのか、初心に帰っていただき、一度立ち止まって考え直すべきです。

新たなMICE施設建設のための緊急輸送道路の廃道は認められない

北谷議員:次に、20街区周辺のデッキ整備についてです。なぜ、このタイミングで、キング軸をデッキで結ぶのでしょうか。

伊東港湾局長:みなとみらい21地区全域にわたる基本的考え方を示しますまちづくり基本協定では、街区の開発にあわせて、調整しながら、歩行者空間のネットワークを形成することとしております。キング軸の臨港幹線横断部分、これは歩行者デッキとして整備することになっております。このたび20街区における施設整備が具体化したことから、これにあわせ、28年度に基本設計を行うものでございます。

北谷議員:20街区の新たなMICE施設整備についてですが、ご承知のように、誰もが知っている有名なホテルの入札はなく、MICE施設そのものも入札はたったの1件で、競争性は全く働かなかったもので、外観ですとか使い勝手など、ベストな施設になるとは限らないものです。この計画の中に、第一次緊急輸送道路である港湾2号線を廃道にする提案が入っていますが、港湾局は文化観光局からどう聞いているのかうかがいます。

伊東港湾局長:現在、提案がございました計画について、県警などの関係機関との協議・調整を行っていると、そういうふうに聞いている段階でございます。従いまして、港湾2号線の今後の取り扱いにつきましては、その結果を踏まえまして、20街区の整備事業を担当する文化観光局を中心に、今後、庁内で検討されるものと承知しております。

北谷議員:港湾局が、耐震強化岸壁にアクセスする港湾1号線、2号線を整備したとき、当初の計画はどのようなものだったのか、伺います。

伊東港湾局長:港湾1号、2号線は、みなとみらい1号2号耐震岸壁、また臨港パークおよびパシフィコ横浜展示ホールへのアクセス道路と整備をいたしまして、平成7年度から使用して現在に至っております。

北谷議員:廃道は想定していましたか。

伊東港湾局長:平成7年度から現在使用して至っている状況でございますので、当然その時には廃道ということはございません。

北谷議員:耐震強化岸壁を整備した目的は何でしょうか。

伊東港湾局長:発災後の市民生活に必要な緊急物資、復旧資材の受け入れ、避難者復旧支援者などの輸送の拠点となる緊急物資輸送用の耐震強化岸壁として整備をしたものでございます。

北谷議員:輸送の拠点ということで、緊急時においてはたいへん重要なエリアなわけです。にもかかわらず、新たなMICE施設は第一次緊急輸送道路の廃道を前提としており、これと連動したデッキの整備を認めることはできません。新たなMICE施設整備については、周辺住民のみなさんも見直しを求めているのですから、住民の声をしっかりと聞くべきです。

危険な米軍基地近くの客船ターミナル改修はやめよ

北谷議員:最後は、米軍施設ノースドックに近い新港9号客船バース等の整備についてです。
 ノースドックは、第836米陸軍輸送大隊、在日米海軍横須賀補給センター、日本区域艦船支援隊等が使用しています。2012年度の入港実績は40隻、13年度は34隻で、沖縄の演習のための榴弾砲輸送をはじめ、貨物輸送業務、郵便業務などを行っています。
ノースドックから近い新港9号に客船ターミナルを整備するとのことですが、なぜここを選んだのでしょうか。

伊東港湾局長:新港9号バースは、従来から客船ターミナルとしまして22年まで供用しておりましたけれども、岸壁の老朽化等に伴いまして使用できない状況となっております。このため、この度新たに改修をし、耐震強化を図った上で供用することとしたものでございます。
 ターミナル施設は客船の寄港増加やオンシーズンの集中等に対応するとともに、みなとみらい地区の優れた立地性、景観を活かしまして、まちの賑わい創出、回遊性向上に寄与する、そういうことで考えております。

北谷議員:ノースドックで火災が発生した時、あるいは米軍関係船舶の火災や事故が発生した時、港湾局としてどんな対応をするのですか。

伊東港湾局長:横浜ノースドック内や停泊中の米軍関係の船舶で火災・事故が発生した場合は、基本的に米軍が対応することになっておりますけれども、米軍から本市に協力要請があった場合の対応は、これは消防局が行うことになります。港湾局の役割は、近隣の瑞穂ふ頭の利用者等へ情報伝達をし、注意喚起等を行うということでございます。

北谷議員:港湾局が対応できることは、ほんの一部であることが明確になりました。
世界情勢が激変する中、米軍基地のそばの客船ターミナルは、乗客の安全確保に問題があると考えます。私自身、乗客として自分の安全を考えた場合、こういう港に停泊する船には乗りません。新港9号は、繁忙期に使うターミナルであるとのことなので、日本の外から見れば、テロのターゲットにしやすい場所となります。昨年9月に政府が安保法制を強行採決したことにより、米軍と一体化していると、みなされるようになることを認識すべきです。
 私は、海外ツアーコンダクターとして、旅行客の安全を第一に考えながら仕事をしてまいりました。そして、国際ニュースの現場から、紛争の実態を見てきました。乗客をリスクにさらすようなことは、あってはなりません。
 新港9号に客船ターミナルをつくるのであれば、ノースドックの返還をまず求めるべきです。返還される見込みがないのであれば、ターミナルをつくるべきではありません。副市長に見解を伺って、質問を終わります。

鈴木副市長:市内にあります米軍の関係の施設、これは全ての施設について早期返還を求めているところでございます。その間の対応といたしまして、今回のこの新港については、これはこれまでも使ってきている部分でございますし、都心臨海部の賑わい、活性化等に資するものと考えておりますので、しっかりと進めてまいります。

  • 2017年 市民要望アンケート

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