議会での質問(詳細)

2016年3月10日

■こども青少年局(あらき由美子)

よろしくお願いします。日本共産党を代表して質問いたします。委員長、スライドを使いますのでよろしくお願いいたします。

全く足りないひとり親世帯の貧困対策予算

あらき議員:まず、子どもの貧困対策について伺ってまいります。
 国の調査によれば日本の子どもの貧困率は2012年で16.3%となり、2010年のOECD加盟国の子どもの貧困率を低い順から並べた場合34か国中25位と、子どもの貧困状況は日本は先進国の中でも厳しい状況にあります。このような事情等を背景に、貧困状態にある子どもが健やかに育成される環境を整備することや、教育の機会均等を図るなど、子どもの貧困対策を総合的に推進することを目的として、こどもの貧困対策の推進に関する法律が2年前の1月17日に施行されました。
 この国の法律に基づく「子どもの貧困対策に関する大綱」を踏まえて、「横浜市子どもの貧困対策に関する計画」仮称ですけれども、素案が12月に発表され、計画素案に対し、私たち党市議団として1月に23項目の提案と要望を行いました。この提案に基づき、順次質問してまいります。
 まず、計画素案を作成するにあたり、市で実態調査を行ったとなっています。貧困線を下回る水準で生活する子どもの割合は7.7%、およそ4万4,000人いるとされ、子どもがいる現役世帯のうち、ひとり親世帯の貧困率は45.6%で、本市に暮らすひとり親世帯のおよそ半分が国の貧困線を下回る水準で生活している状況にあるとしています。
 そこで、スライド(スライド1)をご覧ください。これは、その実態調査にとったアンケートの結果です。市民アンケート全体としても厳しい生活状況がみえますが、ひとり親世帯、貧困以下の世帯になればなるほど、この厳しい、やや苦しいという状況の数字は大きくなっています。
こども青少年スライド1 
そこで、この実態を改善するために、新年度予算が編成されたと思いますが、この点での見解をまず、伺います。

田中こども青少年局長:本市では、横浜市こどもの貧困対策に関する計画に基づきまして、子どもの育ちや成長を守り、貧困の連鎖を防ぐ取り組みを28年度から総合的に推進をいたします。国の28年度予算案では、子どもへの学習支援事業等の充実やひとり親家庭の総合的な支援体制の強化などが盛り込まれております。本市においても、28年度は国費を最大限に活用し、子どもの将来の自立に向けた基盤づくりのための子どもの学習支援、生活支援や、ひとり親家庭の生活の安定と自立に向けた支援に重点を置いて取り組むことといたしました。

あらき議員:新年度予算にこどもの貧困対策の推進として4項目ありますが、その内容を説明してください。

田中こども青少年局長:こども青少年局予算において、こども貧困対策として新規拡充を図る4つの項目ですが、1つ目は、困難を抱える子どもの生活支援・学習支援です。寄り添い型生活支援事業を1か所増やすとともに、ひとり親家庭児童の生活学習モデル事業を新たに実施いたします。2つ目は、ひとり親家庭への総合的な支援です。児童扶養手当の第二子以降の加算額の拡充およびひとり親家庭の就労・生活・子育ての支援を充実いたします。3つ目は、保育所や幼稚園の利用にあたり市民税非課税世帯等の多子世帯およびひとり親世帯等の保育料の負担軽減を拡充します。4つ目は、子どもの貧困対策推進事業として、支援者や有識者による会議や、施設等を退所後児童に対する調査を行います。

あらき議員:今お答えいただいたその項目の一つであるひとり親家庭への対策について、順次伺ってまいります。
 まず、自立支援事業のうち自立支援訓練給付金事業の内容と過去3か年の実績、そして拡充した経緯とその財源について伺います。 

細野こども福祉保健部長:自立支援訓練給付金事業は、28年度から支給割合を受講料の20%から60%に、支給上限額を10万円から20万円に拡充します。経済的負担を軽減し、ひとり親が介護ヘルパーなどの教育訓練講座をより受講しやすくすることで、さらなる能力開発を支援します。
 過去3年間の支給実績ですが、24年度46人、25年度26人、26年度17人となっており、講座別でみますと例年約6割を介護ヘルパーが占めております。
 なお、国費については、支給額の4分の3となっております。

あらき議員:高等学校卒業程度認定試験合格支援事業が新規に創設されるとありますが、その内容と対象人数、国費はどうなっているか、伺います。

細野こども福祉保健部長:ひとり親家庭の親および子の学び直しを支援するため、高等学校卒業程度認定試験合格を目指します対策講座の受講料の一部を支給する事業です。受講を終了して認定試験に合格した場合には受講費用の60%、上限15万円を支給します。28年度は10人の支給を見込んでおり、国費は支給額の4分の3となっております。

あらき議員:高等学校職業訓練促進給付金は支給期間を2年から3年に延長されるということですが、これまでの利用申し込み対象者と給付実績は過去3年でどうだったのか、また国費はどうなっているのか、伺います。

細野こども福祉保健部長:過去3年の受給者数および給付額は、24年度は152人で1億6,500万円、25年度は151人で1億4,600万円、26年度は147人で1億1,900万円で、資格別では看護師、准看護師が約9割です。なお、国費につきましては支給額の4分の3となっております。

あらき議員:日常生活支援事業の拡充内容と、利用者数、利用料負担額について、伺います。

細野こども福祉保健部長:28年度からは未就学児のいる家庭が就業上の理由で帰宅時間が遅くなる場合に、定期的利用を可能としてまいります。利用者負担ですが、生活保護世帯および市民税非課税世帯の負担はございません。児童扶養手当の受給世帯は支援の内容によって1時間あたり70円または150円で、それ以外の世帯は1時間あたり150円または300円を負担いただきます。
 過去3年の利用実績は、24年度は延べ414世帯、25年度は530世帯、26年度563世帯となっております。

あらき議員:ひとり親家庭児童の生活・学習支援モデル事業を新規で行うとしていますが、その内容と、400万円の予算は何を意味しているのか、伺います。

細野こども福祉保健部長:ひとり親家庭の子どもに対し、週1回3時間程度、食事の提供も含めた夕方以降の生活を支援します。28年度はモデル実施2か所を予定しておりまして、1か所あたり200万円、計400万円を計上しております。市として、従事者の人件費を計上してございます。

あらき議員:この事業、半分は国費だと聞いてますけど、それでよろしいでしょうか。

細野こども福祉保健部長:そのとおりでございます。

あらき議員:これらの実態から、ひとり親家庭等の自立支援事業としての予算は約1億7,100万円で、前年度と比較して627万円の増ですが、1億600万円はこれまでの事業お聞きしたように、国費がほとんどです。4分の3とか、半分とか。ひとり親家庭の施策として、市が実態に見合って予算を組んだとはとうてい思えません。
 市長は、先日の本会議でのわが党のこの施策拡充に対する質問に対し、「28年度予算においては、ひとり親家庭への支援の拡充や、寄り添い型学習支援の全区展開、生活支援の充実などを図る」としています。「必要な支援がしっかりと届くように、この計画を着実に推進していく」と答弁していらっしゃいます。その答弁からしても、横浜市の予算で増えたのは627万円の増額、これで必要な支援が届くといえるのかどうか、伺います。

田中こども青少年局長:今回の予算につきましては、過年度の実績を踏まえまして、また事業拡充に伴う増も見込んで計上しております。必要なひとり親家庭に対して適切な支援につながるということが大切だというふうに考えております。

あらき議員:市内のひとり親家庭は2010年の国勢調査で2万8,877世帯あり、先ほどの市の実態調査からその約半分の45.6%が貧困世帯だとすると、約1万3,100世帯となります。今回対象にあげている施策で世帯数を計算しても、1,000世帯届くかどうかです。これでは全く足りてないのではありませんか。現状認識、違うと思います。いかがでしょうか。

田中こども青少年局長:なかなか私どもも、これまで広報・啓発等についてもそれなりに行ってまいりましたけれども、今回の貧困対策も踏まえて、広報も充実させてまいりたいと考えております。また、そういう意味でも、まだ実績を踏まえた上での予算ということでございますが、事業をしっかりこの中で実施していきまして、ニーズや実態についても把握していきたいと考えています。

あらき議員:実態把握していきたいとおっしゃるんですけど、私、この実態調査の報告書、読ませていただきました。この中で、ひとり親家庭や貧困世帯の人たちは何に苦しんでいるかというと、区役所に行ったり市役所に行って相談することができるっていうのはわかっているんです。でも、それがハードルが高くて行けないっていう人がいる。それから、実態がわかっていても、どこに相談に行っていいかわからない。2つのパターンがあるって書いてありました。
 ですから、今、局長がおっしゃるように、支援が届くようにするっておっしゃるんなら、まずはひとり親家庭になっている人達に対して区役所でどこまでのものが使えるかっていうアプローチはちゃんとされてるのか。このへんはつかんでいらっしゃいますか。

田中こども青少年局長:基本的には区役所の窓口で、こども家庭支援課が母子家庭の窓口になっております。基本的には児童扶養手当を受給される方が一般的には所得が低いということでございますので、年に1回ここで現況届の確認を面接を通して行っておりますので、そういった場面を通じて情報を確認するとともに、またそこの場面でひとり親の自立を支援するひとり親サポート横浜の職員も同席するなどして、就労に結びつけるようなご相談も含めて対応できるかたちをとっておりまして、そういったかたちの連携を図っていきたいと考えています。

あらき議員:そのサポート事業も聞かせていただいたんですけど、時間があわないんです。ひとり親世帯ではダブル、トリプルワークをしていたら、この時間に来てくださいって時間帯はあいません。ですから、そういう点でもやはりその実態に見合っただけの体制をとらないと、相談には行かれないということは承知していると思いますから、ぜひこの点についても拡充をしていただきたいと思います。
 それから、広島市ではひとり親家庭に対して市独事業として、所得の低い家庭に児童1人当たり月額3,000円から9,000円の手当を支給し、相模原市は市民税均等割課税以下の場合1世帯月額3,000円の手当を支給しています。このように所得の低いひとり親世帯に直接的な財政での支援をする考えはないのか、この点は副市長に伺います。

柏崎副市長:現在ご提案申し上げている中で、われわれとしてはその計画の一方で素案もお示ししながら、ひとり親の家庭をご支援する施策を盛り込ませていただいております。まずはそれをしっかり実施をするということで取り組みをさせていただきたいと思っております。

あらき議員:実態を把握して、せっかくこれまで調査しているんですから、できる手立てはまだあると思うんですね。ぜひ、そのへんの構えを見せていただきたいと思います。

寄り添い型支援事業を早く全区に広げよ

あらき議員:次に、貧困の連鎖を断つためにです。
 寄り添い型生活支援事業を8区で実施するとありますけれども、この事業費7,300万円は主に何に使うのか、また国費の割合について伺います。

藤沼青少年部長:まず事業費についてですが、継続7か所の委託費が約6,900万円、新規1か所半年分の委託費としまして約400万円です。委託費の主な内訳ですが、施設賃借料、スタッフ人件費、ボランティア謝金と事務費でございます。なお、国費につきましては基準額の2分の1となっております。

あらき議員:生活や学習支援を行うとしていますけれども、実際にそれを必要としている小中学生は何人いると考えて、この予算で足りてると考えているのか、その根拠を説明してください。

藤沼青少年部長:生活困窮状態にある、あるいは養育環境に課題があるなど支援を必要とする家庭の状況はさまざまでございます。本事業の対象につきましては、親が病気あるいは不就労であったり、ひとり親家庭で子どもの養育に手が回らないなどといった家庭の子どもたちでございます。そうした家庭の子どもたちの中から必要度を勘案いたしまして、区が事業の利用につなげているという状況でございます。

あらき議員:これで、次のスライド(スライド2)をご覧いただきたいと思います。

こども青少年スライド2
 まず、この実態調査やった時に出てきたのが、市民アンケートの全体の中で、「必要とする食料が買えないことがあった」過去1年間、ひとり親世帯でも27%位になります。そして貧困世帯になると、さらにこのパーセントは増えていきます。
 私達、この、やっぱり実態調査をしたってことは、それだけの厳しさを反映しているからこそ調べたと思うんです(スライド3)。「子どもが必要とする文具や教材が買えないことがあった」、これも貧困世帯以下になるとこの数字というのはかなり厳しくなっている状況は見えてきます。

こども青少年スライド3

 だから、この生活支援をやろうということになったと思うんですけど、この点間違いないですね、局長。

田中こども青少年局長:今、ご質問いただいた寄り添い型支援事業は、いわゆる小学中学生を対象に、具体的な例で申し上げますと、経済的ダメージというよりは、視点といたしましては、子どもが家庭でお風呂に入れないであるとか、お風呂に入っても、たとえばの例では洗う順番がわからないとか、生活の基本的なものが身についてないというケースが見られますので、そういった場合にそういったことに対応するために、基本的な生活の習慣的なことを身につける援助と、あわせて学習的なサポートもそれによっては遅れている状況もございますので、学習的な面も支援するということで始めた事業でございます。

あらき議員:それはわかるんですけど、ただ、やはりそういう生活実態だっていうことは貧困も必ず、イコールではありませんけれども、貧困のことも見えてくるっていうのは区役所の人たちがつかんでるから、生活支援やるわけじゃないですか。だったら、今、今回やるのは8区。全区展開はいつまでにやるんでしょうか。

田中こども青少年局長:まだ今回8区でございまして、健康福祉局が主管しております学習支援事業については18区展開してございます。今後、より区とも連携をしながら、展開については検討していきたいと思います。

あらき議員:なるべくこれも早く展開していただきたいと思います。
 実態調査報告には、「保護者の抱える困難が子どもの育ちに何らかの影響を与え、困難状況が親から子へ引き継がれる代間連鎖が存在することが示唆」されています。世代間連鎖を断つために、市としてどのように分析し、どう解決に向けて取り組んでいるのか、具体的に伺います。

田中こども青少年局長:経済的困窮により子どもの養育環境への格差が生まれ、就学の機会や就労の選択肢がはばれることで、貧困の連鎖につながる状況がございます。子どもの貧困対策としては、まず全ての子どもに対する教育と保育により、将来の自立に向けて必要な力を育みます。その上で、貧困の連鎖を断つために、地域などによるきめ細かな学習支援により、子どもの学力向上を図ることや、相談支援や経済的支援により、就学の継続と希望する進路の実現に向けた支援などに取り組んでまいります。

あらき議員:さらに実態調査報告では、「保護者の就業状況は、非正規雇用で不安定であるために十分な収入が得られない」とし、「ひとり親世帯や貧困線以下の世帯では複数の仕事を掛け持ちしたことのある人の割合が高い」とありました。その状況からすると、子どもの育ちの環境は孤食や基本的な生活習慣が乱れていることがうかがえます。この深刻な事態について、どう分析し、対応しようとしているのか、伺います。

田中こども青少年局長:経済的貧困状態やひとり親家庭など困難を抱えやすい状況にある家庭では、保護者の健康状態や長時間の労働で子どもと過ごしている時間が確保できず、養育環境が十分にとられていない場合がございます。また、落ち着いて勉強できる環境が整ってないことや、学習の習慣が身についていないことなどにより、学習に遅れが生じることがあると認識しております。そういう意味では、今回、市民のみなさんで大きな柱といたしましたひとり親家庭の支援と生活支援、学習支援について取り組んでいきたいというふうに考えております。

あらき議員:この実態から、非正規雇用で不安定な状況を改善するよう国に求めることが必要だと考えます。副市長の見解を伺います。

柏崎副市長:子どもの貧困対策として、就労等によりまして家庭の生活基盤を整えることというのは大変重要なことだというふうに思っております。そういう意味で国の役割というのは大変重要なわけでございますので、そういう意味で、一方で横浜市は基礎自治体として生活困窮者の自立支援事業やひとり親家庭に対する資格取得のための給付金事業などによって、保護者の就労促進を図りつつ、国に対しては今あらき委員からもお話ありましたように、県とも連携して、国を上げた総合的な対策がさらに強く進められるように働きかけてまいりたいというふうに思っております。

あらき議員:総務省が労働力調査を3月1日に発表しているんですね。安倍政権の3年間で正社員が23万人減った一方、非正規雇用の労働者は172万人増え、ミニ経済白書では、パート労働者だけでなく一般労働者も実質賃金が低下しているとしています。この国の調査結果からも、非正規雇用を減らし労働者の賃金を上げることが、貧困を解決する大きな一歩となることは明らかです。この点では子どものいる家庭にとどまらず、これから結婚し家族を持とうとする若者たちの非正規雇用を減らしていくことも必要です。市の実態調査からも、貧困の連鎖を断ち切ることが必要と重要視をしているのですから、国にもしっかり、この点も提案すべきだと思います。副市長の見解、改めて伺います。

柏崎副市長:先ほどのご答弁とちょっと繰り返す部分もありますが、国におきましても非正規雇用の問題については正社員転換あるいは待遇改善等の雇用対策を総合的に推進するというようなことで、プランが1月末にも策定されたというふうにも承知しております。そういう意味で、そういう国の取り組みを、われわれ、一方で基礎自治体としてやるべきことはしっかりやりながら、国に求めるところはしっかり求めてまいりたいというふうに思っております。

あらき議員:ぜひ、調査結果から明らかになっていることは国にしっかりと求めていただきたいと思います。
 子どもの貧困対策を講じるにあたり、学習の点では教育委員会、医療の点では健康福祉局、そして生活支援ではこども青少年局と、現時点ではその施策に応じて分かれています。児童福祉法でいうと18歳までが子ども青少年局ということからして、高校での学習支援、生活支援もどうなのか、この点では非常にもう少し補充することも必要だと思います。これらを統括して実効性を担保するためには、全庁的な統括体制が必要だと思います。この点での副市長の見解を伺います。

柏崎副市長:今、委員おっしゃるとおり、本当にこの対策は、教育、福祉、子育て支援などさまざまな分野に関係があるというふうに私どももちろん認識しておりまして、そういう意味で計画策定にあたりましても、こども青少年局が中心となって、区役所はもちろんのこと、健康福祉局、教育委員会事務局とも一緒になって検討を進めてまいりました。当然これから計画の推進を図っていくわけですが、関係区局をメンバーとする連絡会議を設置して、しっかり定期的にそれを開催しながら、情報の共有と連携を図り、取り組みを進めていきたいというふうに思っております。

あらき議員:待機児童解消の時には、やはりその統括する部署をつくったじゃないですか。やっぱりそういう面でも、子どものことっていうことについては、ぜひ統括本部をつくって、推進する体制を強く求めていきたいと思います。

増えている児童虐待に対応するため児童心理司の増員を一刻も早く

あらき議員:次に、児童虐待防止への取り組みについて伺います。
 昨年1月に区と児童相談所との連携強化のために指針を策定しましたが、この指針をもとに区と児童相談所との連携、どのようになったのか、伺います。

細野こども福祉保健部長兼児童虐待・DV対策担当部長:区は関係機関等から情報を収集し、家庭訪問や保育所の活用などを通じて、在宅生活を支援します。また、児童相談所は区に対して専門的な助言・支援を行うとともに、一時保護や児童福祉施設への入所措置などを行います。システムを改修して、家庭の情報を共有できるようにするとともに、3か月に1度の頻度で開催する要保護児童等進行管理会議において、支援に関する協議を行うなど両機関が連携して支援を行っております。

あらき議員:虐待対応調整チームを設置した効果について伺います。

細野こども福祉保健部長兼児童虐待・DV対策担当部長:区こども家庭支援課に担当係長、保健師、社会福祉職からなる虐待対応調整チームを設置しましたことで、福祉保健センター内の情報を集約し、関係課が連携した支援が円滑にできるようになりました。また、地域や関係機関との連携においても、このチームが中心になって調整を行うことで、関係機関同士の連携の強化につながっております。

あらき議員:区や児童相談所の職員の専門性を高めるためにどのように対応しているのか、伺います。

田中こども青少年局長:まず、児童相談所では、法的対応を要する事例ですとか性的虐待等の対応困難ケースに関する専門検証を行い、対応力の向上を目指しております。区では心理的虐待における事例ですとか、学齢期の対応などの専門検証を実施しております。また、ケース検討会議等において、職員に対し、児童精神科医による具体的な助言を行うなど専門性の向上を図っています。今後とも職員の質の向上を図るため、専門的なスキルを身につける研修を具体的に実施してまいります。

あらき議員:連携チームとったことで非常に効果が出ているってことがわかりました。
そこで次に心配なのは、本市の児童虐待新規把握件数の推移です(スライド4)。この間、ここ2年位で1,000を越えている、1,000前後という状況になっています。新規件数でこれだけ伸びているんですから、現場は相当大変だということがうかがえます。
こども青少年スライド4

 昨年9月に厚生労働省に対し、全国児童相談所長会から「児童相談所の機能強化と相談体制の充実等に関する要請」が出されています。それは、児童相談所の業務増大により、専門職の配置などを増やしてほしいということが主な内容です。
 そこで、本市における4か所の児童相談所においては、児童心理司が不足していると考えられます。現在の配置状況と、この相談所長会が厚生労働省に要請した項目のひとつである児童心理司を、児童福祉司3名に対し2名の割合で配置するとなるとあと何人必要となるか、伺います。

金井児童相談所統括担当部長兼中央児童相談所所長:全国児童相談所長会の要請にあります児童福祉司と児童心理司の配置割合から仮に算出いたしますと、42人必要でございまして、児童相談所の児童心理司は27年1月現在18人となっております。その差は24人というふうになります。

あらき議員:この点で増員は、やはり待ったなしだと思うんです。副市長、見解、いかがでしょうか。

柏崎副市長:今ご質問のあった、やっぱり児童相談所の体制強化っていうのは、われわれも非常に重要な課題だというふうに思っております。そういう意味で今年度、各児童相談所の相談指導担当係長2名体制とる、あるいは児童福祉司を6名増員するというようなことをやってまいりましたので、今ご質問がありました児童心理司などにつきましても、今後も適切な支援が行えるよう、引き続き必要な体制については検討を続けてまいりたいというふうに思います。

あらき議員:非常に児童の場合は、自分が虐待されているってことが言えないというケースが多いんですね。それはもう現場の方たち、一番わかってると思います。ですから、それをきちと把握して対処をするっていうのが児童心理司の仕事ですから、ぜひ増員を一刻も早くお願いしたいと思います。

学童クラブの指導員待遇改善や施設整備は待ったなし

あらき議員:最後は、放課後児童クラブについてです。
 国の「こども子育て支援制度」により、放課後児童支援員等の処遇改善事業が実施されるとあります。この概要について伺います。

藤沼青少年部長:こども子育て支援新制度の施行により放課後児童支援等の事業が拡充されたことを踏まえまして、常勤職員の処遇改善を図るための制度拡充が行われました。具体的には、育成支援を担当する常勤職員を配置する場合に、その配置にかかる追加費用や賃金改善に必要な費用の一部の補助を行うということになっております。なお、補助対象となるためには、平日18時30分を超えて開所しており、かつ25年度の賃金と比較して処遇改善を行っていることが必要となります。

あらき議員:この国の制度拡充により、横浜市の放課後児童クラブの常勤職員の処遇改善事業の予算がどのくらい増えたのか、伺います。

藤沼青少年部長:少なくとも年、予算としましては約4,300万円を計上いたしました。

あらき議員:この処遇改善費をプラスして私も計算しました。常勤職員の賃金は月額20万9,000円で、処遇改善費1か月4,500円を上乗せしても月額21万3,500円です。何年働いても加算はなく、一時金もありません。指導員を確保するために各学童クラブは、さらに保護者の負担で上乗せをしているのが実態です。勤続給の加算をという要望が出されていますが、どう検討したのか伺います。

田中こども青少年局長:勤続給についてはですね、国の方で仕組み等も特段ございませんので、私どもとしては、この放課後児童クラブの常勤の勤続加算については、国が今回の新制度導入で、消費税増税による確保される7,000億以外の3,000億を財源にする項目とされておりますので、引き続き国の動向を見極めていきたいというふうに考えております。

あらき議員:昨年、私、学童クラブのみなさんとの懇談会に出て、こう言われてきました。「学童の仕事は苦労も多いが、子どもたちのためにと思うとがんばって続けたい。しかし、賃金の低さで苦労している。結婚して家族を養えるだけの賃金を支給してほしい」男性の指導員さんからです。女性の指導員さんだってそうです。保護者からも同じ訴えがありました。これ、横浜市が知らない訳はないんです。市が勤続給などを独自で加算してはいけないというルールがあるわけではないのですから、独自加算をすべきですけれども、見解を伺います。

田中こども青少年局長:先ほどもご答弁申し上げましたが、質の改善については、国が今後拡充する財源で質の改善をするという項目の中に入ってございますので、国の動向を見極めていきたいというふうに考えております。なかなか、仕組み等も含めて検討していく必要があるというふうに考えております。

あらき議員:もうずうっと学童クラブはこの状況を続けてきているわけですよ。署名も沢山積み重ねて、賃金引上げは確かに横浜市も行った。でも、横浜市と保護者の一対一だって、このルール崩さないんですよね。でも本当に学童クラブが必要だと思っているから年々予算も増えているんじゃないですか。どうして加算給、勤続給できないんですか。

田中こども青少年局長:放課後事業については、子ども包括支援法において法定事業になっておりますので、国の方の責務もあるというふうに考えておりますし、また、繰り返しになりますが、財源としては消費税増税プラス7,000億プラス3,000億の中での検討項目ということになってございますので、その状況を見極めていきたいと思っております。

あらき議員:状況を見極めないで予算をつけることはできると思っています。
それから、ひとり親家庭での保護者負担を軽減している実態について、どのように把握しているのか、それに対しどのように検討したのか、合わせて伺います。

藤沼青少年部長:まず本市では、放課後児童健全育成事業におきまして、ひとり親家庭であるという理由では減免に対する放課後児童クラブの補助は行っておりませんので、各クラブの実態については把握しておりません。また、現在、放課後児童クラブに対しましては、生活保護世帯あるいは市民税所得割非課税世帯等に対しまして保護者負担減免を行っております。また国に対しても、低所得世帯あるいは多子世帯等への利用料減免制度の創設を要望しているという状況でございます。

あらき議員:ひとり親家庭における費用負担の軽減策は、先ほどあげた貧困の連鎖を断ち切る上でも必要な施策です。この点からも市として、負担軽減のために運営費助成を検討すべきです。それから国に対しても言っていただきたい。この点、両面、局長の見解を伺います。

田中こども青少年局長:本市では、現在、市独自の制度として経済的負担を軽減する観点から生活保護世帯および市民税所得割非課税世帯に対しての減免について補助をしております。一人親家庭についても、この要件に該当する場合には減免の対象にしてまいります。

あらき議員:所得だけじゃなくて、ひとり親家庭だということでは対応できると思うんですけど、いかがですか

田中こども青少年局長:ひとり親家庭につきましては、児童扶養手当等についても、いろいろ条件等みておりますので、今回いろいろ負担軽減策については、保育料の減免等も含めてこの全体の負担軽減の低所得者に対する負担軽減、その中で対応しております。こういった場合の生活保護世帯、市民税所得割非課税世帯の減免について放課後児童については対応していきたいと考えております。

あらき議員:ぜひ、実態をまずつかんでいただきたいと思います。
現在220クラブあるうち、定員人数超過は68、耐震基準を満たさないのは69、この2つを重複しているクラブは23あります。この課題解決のために、今回どれだけの予算を組んだのか、伺います。

藤沼青少年部長:基準に点検をさせるために、28年度予算案としましては約4,000万円の予算を組んでおります。

あらき議員:耐震基準に満たない学童クラブへの対応は待ったなしです。これは何度も私たち議会の中でも主張していますし、改善求めています。命の危険が及ぶことがわかっていながら新年度予算で7か所というのはあまりにも少なすぎます。移転が進まないのは、条件に見合った場所での施設を見つけることの困難性です。この点を改善しない限り移転は進みません。そのためには、予算を増やし、実態に見合った施設を市が提供することも必要だと思います。見解を伺います。

田中こども青少年局長:移転に関しましては、27年度から区役所に子ども家庭支援課に放課後事業も担当するかたちにいたしました。その中できめ細かく寄りそって対応するということを進めております。その上で、クラブに抱える課題が、先生のご指摘のように、移転場所がないのか、もしくはその場所が適しているということで、なんらか分室の部屋を分けるとか、いろいろな対応の仕方があろうかと思います。近隣に探すとかっていうこともあろうかと思いますが、そういったそれぞれの課題を区の方と共有した上で、今後計画的に勉強して、計画的な移転対応が可能なように必要な支援をしっかりしてまいります。

あらき議員:区と連携していただいたことはこれ評価します。私の地元の別所学童クラブもそのおかげで場所も見つかりました。ただ、今度移転先が決まって、そのお家を一軒家を借りることができたんですが、そこで問題になったのは耐震です。耐震でやはり調査をしたら耐震基準が低かったので、それを大家さんのご好意でお金も少し出していただいたっていうのが結果なんですよ。ですから、やっぱりそれに見合ったところが見つかっても耐震基準が満たなかったらだめということでは、やはり横浜市の予算を上乗せするというのが筋だと思うんです。いかがですか。

田中こども青少年局長:私どもも区と連携して実態等を把握してまいりますので、その中で検討してまいりたいと思います。

  • 2017年 市民要望アンケート

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