議会での質問(詳細)

2016年3月23日

■連合審査(あらき由美子)

あらき議員:日本共産党を代表して質問します。

子育て支援、介護・医療の充実、公共インフラの保全は後回し

あらき議員:まず、予算の考え方についてです。
 市長は、新年度予算案のポイントに、「国が推進する国家戦略特区や地方創生、一億総活躍社会の実現などと連携した施策を推進」することを掲げました。まさに、安倍政権の成長経済戦略・アベノミクスを横浜市として今後も推進するというもので、このアベノミクス至上の行政運営をしているのは、地方自治の本旨と相反しているのではないかとのわが党の質問に対し、「国の動きと連携し、少子高齢化の進展や、東京への一極集中など、横浜を取り巻く状況が厳しさを増す中で、将来にわたって市民の暮らしを守っていくため、子ども子育て支援、介護、医療ニーズへの対応、経済の活性化などの取り組みを中期4か年計画に基づいて進めている」と、先の2月の本会議で答弁しています。
 ところが、子ども子育て支援や、介護、医療ニーズなどの分野では、市民からの要望が高い中学校給食の実施、特別養護老人ホームの増設、支払い限度額を超えた高い国民健康保険料引き下げなどについて、取り組みを加速しているということにはなっていませんけれども、この点、どうお考えなのか、市長に伺います。

林市長:子ども子育て支援や介護・医療の充実など市民生活の安全安心の確保については、これまでも重要施策として、市民ニーズや現場の状況を丁寧に把握し、着実に取り組んでまいりました。
 28年度予算においても、待機児童ゼロや放課後の居場所づくりといった取り組みに加えまして、横浜型配達弁当「はま弁」の実施や子どもの貧困対策の推進、横浜型地域包括ケアシステムの構築など、市民のみなさまの暮らしを支える施策事業の充実強化を図っております。

あらき議員:私たちが今、述べたことについては、全然触れてらっしゃらないですね。
 市長は、横浜経済の活性化のためには、都心臨海部の再整備や高速道路網の整備などが不可欠だという考え方から、新年度予算では大型開発に偏重した予算となっています。その結果、多大な市債発行により将来世代の負担が増え、その一方で、学校、地区センター、一般道路、橋などの保全費が削られ、先送りをされています。
 「市民の命を最優先に守るという点では、これらの施設の対策を後回しにすれば、近い将来、施設の崩壊等の深刻な事態が避けられません。老朽化対策の財源を計画どおり確保することが必要です」とわが党の本会議での質問に、「確実な点検と的確な診断の結果により、毎年度の予算を確保し、保全更新にしっかり取り組んでいます」と市長は答弁しています。しかしその実態は、状態監視保全、アセットマネジメントで、建て替えを含まないで年間640億円を計上している状況です。
 現場を知っている職員からすれば、推奨された周期で更新・保全を行う方が、突発的な費用負担が生じないということから、橋や道路、地区センターなどの改修は、少なくとも周期どおりの計画で更新・修繕を行いたいと考えています。
 そのためにも、高速道路など多額の予算を配分するのではなく、周期的に更新できるように予算を優先して確保するべきだと考えます。なぜ、そうしないのか、市長の見解を再度伺います。

林市長:今、あらき先生がおっしゃっておりますけれども、何かちょっと誤解があるんではないかと思います。非常にそういう公共インフラの部分、よく「コンクリートと人」っていう言葉にも象徴されておりますけれども、そちらの方に過大とか加重な、私は力を入れているわけじゃございませんで。それはちょっと見解の相違だと思いますけどね。
 横浜環状道路とか港湾施設などの骨格的な特殊施設っていうのは、将来にわたって市内経済の活性化を支える重要な機能だというふうに、私は思うんですね。それと、防災上も重要な役割を担っているわけでございます。
 そして、今、先生がご心配になっている建物の老朽化対策、職員の方がそういうことを言っているというお話も伺いましたけれども、この建物の耐震化だとか、老朽化対策、道路の改良、これもやっぱり市民生活に直結する身近な施設の整備でございまして、これもきちっと優先度の高い施策として位置付けて、それから将来の財政負担、のちの将来を支えてくれる若者の人達に負担を先送りしないようにという配慮もつけて、私は今回の28年度の予算をしっかりと捉えておりますので、なんと申してよろしいんでしょうか、よく申し上げている政策の推進と財政の健全化の維持を両立させているという、私は自信を持って、お答え申し上げたいと思います。

あらき議員:私たちが言っているのは、優先順位なんです。今、急いで、高速道路や、後で申し上げますけど南本牧、本当にやる時代なのかっていうことなんです。
 市長がおっしゃったように、市長が進める大型公共事業、これに偏重した予算ではなくて、周期的な計画保全として掲げている公共施設、これ年間850億円っていうのがこの計画だったわけですよ。これを適正に予算化してった方が、地元の事業者さんへの仕事起こしにもなりますし、担い手確保にもなると思うんです。この点では、
中小企業振興基本条例にもかなった施策だと私たちは思ってるんですけど、この点、いかがでしょうか。

林市長:すいません。今のご質問なんですけども、最初に今、たとえば道路とかそういうところをなぜ急いでやるのか、優先順位が違うというふうにおっしゃってますけど。
ご承知のように、横浜川崎港湾株式会社ってのができました。ちょうど5年半前位に国際コンテナ戦略港湾というのが国で手を上げてくれということで、私どもも一定選ばれて、阪神港と京浜3港っていうかたちで選ばれたわけでございますけれども。5年半の歳月をかけてやっと、要するに、港のコンテナ事業が非常に横浜市は昔の隆昌状況がすっかり変わってしまって、アジアの都市に取られたりしておりまして、基幹航路を維持するためには、絶対的にやはりもう一回国が集中的に決められた港湾都市に成長を促すような政策をやらなくちゃいけない。そこに対して、こうしてやって、5年半かかってやっと体制ができてきたということですね。いろんなことでコストを下げて、ぜひ海外のそういう船会社にきちっと横浜市をハブ港として認めていただけるようにやっているわけでございますので、それには港ばっかり投資をしすぎても背後の経済圏からの流出がどうなのかっていうことが問題で、ご承知のように横浜市っていうのはその点は非常に遅れていると思います。道路事情もそうです。だから地元の議員のみなさまが、地元の道路を直せっていうのも非常に気持ちわかるんです。こういうふうに山坂が多くて、非常に私は東京都市圏の中でいわれている、大都市圏の中にいわれているのに、ものすごく遅れているということでございます。
 ですから、そういうことも含めて、将来的な経済成長を図るということは、何度も申し上げておりますけど、医療とか福祉とか子育てに必要だっていうことで、やらせていただいていますから、たとえば計画的にこういう保全の仕事のための予算というのを当然市債も発行してやるんですが、これは、決めたことをそれどおり、毎年毎年決められたことをきちっとやるっていうことじゃないんですね。その年に、今投資しなくちゃいけない時を、タイミングとらなきゃいけない。そういう意味で、今回は、ちょっと配分が少し違ったかもしれない。ご期待には応えてないかもしれませんけど、大丈夫でございます。

横浜港の貨物取扱量は減っている

あらき議員:じゃあ、大丈夫じゃないことを、逆に聞きたいと思います。
 今、市長が力入れておっしゃった港湾なんです。私たちも港が栄えた方がいいと思っています。でも、大型開発がいかにずさんであるかっていうことを、この間、調べてきました。
南本牧ふ頭のコンテナ貨物取扱量、これ、港湾横浜港全体なんですけれど、南本牧も含まれています。昨年1年間で279万TEUです。国の国際コンテナ戦略港湾指定、これ今市長おっしゃったように、この指定を受けて、南本牧ふ頭に貨物を集め経済活性化を図るとして、MC-3が昨年4月に供用開始になりました。それでも、コンテナ貨物の取扱量も増える傾向にないことが現時点でもはっきりしています。本市の中期計画では、この279万TEUが本来このまま2017年度末で年間取扱貨物量が400万TEUまで伸びるって書いてあるんです。そういう根拠、港湾局長、どこにあるんでしょうか。

伊東港湾局長:今の昨年の実績、今、先生の方からご指摘ありましたけれども、これは横浜港だけが貨物を減らしているわけではなくて、最近の中国経済の減速とか、そういったものを受けまして、国内国外、全ての港が貨物を減らしている状況ではあります。ただ、横浜港は港湾計画を策定しまして、南本牧、本牧を中心に、コンテナを集中化していくと、これから基幹航路を維持・拡大していくということで、先ほどもおっしゃられた貨物量を増やしていくということでございます。

あらき議員:だから、増えてないじゃないですかって聞いているんです。

伊東港湾局長:ですから、今ご答弁申し上げましたけど、今の経済情勢によるものですから、今後は航路を持ってくるということで増やしていくということでございます。

あらき議員:じゃあ、取扱貨物量が増えない原因も調べました。日本の製造業が多国籍企業化して、生産を海外に移転しているからなんです。経済産業省が2014年度の資料で、日本の製造業企業の国内事業所と海外事業所の出荷合計のうち、海外事業所からの出荷の割合は自動車関連の輸送機械工業では45.6%となり、過去最高となっています。
 横浜港の昨年1年間の輸出貨物の取扱量は、主力としている自動車関連がコンテナ輸出貨物総取扱量の約4割を占め、先ほど示したように、海外事業所からの出荷割合が増えていることからしても、自動車関連のコンテナ貨物の輸出量が今後増えるとは考えられないんです。この点についても、港湾局長に伺います。

伊東港湾局長:今、先生おっしゃられた統計はそのとおりだと思うんですけれども。最近では、ここのところちょっと円高が少しなってますけれども、円安基調がずっと続いているという状況の中で、日本のメーカーが国内に回帰をしているという状況もかなり出て来ております。実際、今、コンテナ貨物減っているというご指摘でしたけれども、実は輸出の外貿貨物の貨物量は5年ぶりに増加をいたしました、昨年。それを牽引しているのが、実は輸出の自動車でございまして、今後、完成車ばかりでなく、そういった部品とかそういったものについても、その波及効果っていうことで増えていくというふうに思っております。

あらき議員:随分苦し紛れにお答えいただいているんですけど、前年度比では92.2%ですから、増えてませんよ。だから、その点もしっかり世界経済みてやらないと、本当に大事な投資をしていても、これでは私たちは結果的にうまくいかないだろと思ってます。
 市長は、国からの補助や支援策があるからその事業がチャンスだと、国の戦略に乗って、南本牧ふ頭のような大型公共事業を進めています。結果的には、みなとみらい21の土地開発公社や上大岡再開発などのように、多額の税金を投入することになり、その穴埋めはまた市民の税金、投入することになる。こういうふうになると思うんです。私たちは、そうならないと市長が言えるのかどうか、伺いたいと思います。

林市長:今日、みなとみらいの状況っていうのはご承知だと思いますけど、本当に40年前位から先人が、やはり横浜市が157年前に半農半漁の寒村であったわけですから、もうほとんどが現在商業地として栄えている所は埋め立てでございます。そういう決断があったからこそ、こういう今日の状況があったわけで。埋め立て会計の問題については確かに先生がご指摘のような状況にはなっておりますけれども、私は、この事業を引き継いでいく者としては、そういう過去の計画どおり行かなかったことはやはり、またトータルした横浜市のマネージメントの中で、やっぱり補っていかなくてならないかなと。過去にそういう経済状況とかいろんな状況で思いどおりにいかなったこともあるかもしれませんけど、そのために違った意味で税勢をさらに増すための努力をしたいとがんばっているわけですから、その点はご理解を賜りたいと思います。

あらき議員:だからこそ、慎重にしてほしいんです。
 横浜を取り巻く環境変化に関する基礎調査をこれから政策局が行うとしています。この先、生産年齢人口が減っていく傾向にあると分析している現地点だからこそ、小児医療費無料化の拡充や中学校給食の実施、待機者をなくすための特別養護老人ホームの建設など、人に特化をしたところにこそ力を入れるべきだと思います。
予算配分を考え直して、高速道路や港湾整備など多額な市債を発行するのは見直しをして、その財源を市民生活向上にこそ組み替えるべきと考えます。市長の見解を再度伺います。

林市長:先生、先ほどからも申し上げたとおり、私は、けっして医療・福祉・子育て等、重要なところにお金をつけないということではないと思います。最高のレベルで、今の財政状況の中でやっておりますし、私自身もそれが一番市民のみなさまのための幸せなんだと思ってやっておりますから、引き続き努力はしてまいりますし、きちっと決められた施策の執行を効率的にやることで、市民のみなさまにお応えしたいというふうに思います。

北綱島特別支援学校が閉校ではなく存続を

あらき議員:では、市民の切実な願いにもうひとつ応えていただきたい。これは、本当に改善していただきたいと思うひとつです。
 北綱島特別支援学校についてです。
 この学校は重度の肢体不自由児が通う小・中・高の学校で、現在の在籍数は83名です。そのうち5名が東部病院内にあるサルビア分教室に所属し、8名が週に2、3回先生が家庭訪問する訪問籍の児童・生徒で、教職員数は72名です。
 この北綱島特別支援学校は、市が策定した支援学校再編計画により2019年3月末に閉校するとし、閉校にあたって市教育委員会は保護者向けの説明会を10、11月に3回行いましたが、保護者たちは閉校の理由などに納得できず、閉校反対の署名を集めて市に提出し、これらを受け、3年後の閉校は変わらないが、今の在校生がいる間は現在の職員体制のままで分教室として残すと発表しました。
 教育長は昨年12月の本会議で、「吸引等が必要で、保護者の援助なくしては通学できない医療的ケアが必要な生徒に対し、この特別支援学校が閉校することにより、教育が後退してはならない」とのわが党の質問に対し、「個々の児童・生徒の状況・状態や保護者のみなさまにご事情を詳しくお聞きしながら、在校生にとって教育的に望ましい対応を考えてまいります」と答弁されました。
 そのとおりに対応するならば、分教室で継続するのではなく、閉校計画そのものをやめるべきですが、この点での教育長の見解を伺います。

岡田教育長:分教室の設置をご提案させていただいておりますけれども、分教室の設置は、現在、在籍している児童・生徒が現在の場所で高等部卒業を希望した場合の学習機会を保障するためのものであります。北綱島特別支援学校が30年度をもって閉校になることを、ご理解をいただきたいと思います。

あらき議員:保護者が望んでいるのは、安心して通学できる教育環境を整えてほしいということです。左近山に特別支援学校をつくるのと同時に、北綱島特別支援学校を存続できない理由は何か、教育長に伺います。

岡田教育長:北綱島特別支援学校は、平成7年の移転開校時に比べまして約2倍の児童・生徒が在籍いたしまして、特別教室を普通教室に改修して対応してまいりました。既存校舎の増築については構造上不可能でありますし、別棟の建設も困難です。このため、閉校後は31年度に設置を予定している左近山特別支援学校や県が青葉区に設置します県立養護学校など、新設・既存の特別支援学校全体で市全域の肢体不自由児に対応していきますので、閉校を判断したものでございます。

あらき議員:閉校ありきでどうして進めるんですか。特別支援学校の教員についてはすべて県費・国費です。教育委員会が北綱島特別支援学校を閉校したい一番の理由は、ランニングコストではありませんか。年間、水光熱費1,200万、スクールバスの運行費6,800万、これが出ないっていう理由はどこにあるんですか。

岡田教育長:コストで決めたわけではございません。もちろん、大きなコストはかかります。今、先生がご指摘になったもの以上に、学校を維持するためにはその他の人件費や設備費もかかりますので、今、先生がご指摘にあったものの倍以上はかかります。ただ、それのために決断したわけではございません。

あらき議員:市長、北綱島特別支援学校、ご覧になったでしょうか。

林市長:訪問はしておりません。

あらき議員:今の私と、それから教育長の答弁のやり取り聞いていて、私たちは市長にまず行ってほしいと思っています。
 どうして、そういうか。私たち、北綱島特別支援学校、それから上菅田養護学校、中原養護学校を視察したんです。特に、この北綱島の保護者のみなさんや学校長からもお話を聞いたんです。
どういう子どもたちが行ってるか。これは、もう言葉でしゃべるの、本当にたいへんなんですけれども。重度の生徒なんです。自力で歩けない、あるいは食事の介助がほとんどいる。歩行訓練するんだって、本当に人の手がなければできない学校なんです。
 今、教育長が言ったように、手狭になったっていうんであれば、左近山につくって、人数が、少しでも県に行っても、減っていけば、そこの教育環境は上がるんですよ。そういう視点にどうして立てないのか、市長に見解、伺いたいと思います。

林市長:私も、重度の障害のある方の施設に、北綱島じゃございませんけどね、行って、もう、今も言葉に尽くせないことでございまして、本当にただ、ひとつも起き上がれなくて、一緒にフロアに横になって指導してらっしゃる先生のお姿を見て、ただただ感謝というか、人の生きることのすごさというか、そういうものに胸打たれたということでございまして。本当に何としてもこういう施設をきちっと作っていかなくてはならない。別の話でございますが、たとえば重度、住宅街のところにおつくりしようとすると周辺の反対があったりというようなこともございました。この北綱島をご訪問していないことは誠に申し訳ありませんでした。
 ただ、状況としては、しっかり聞いております。そうした話も聞いておりますし、保護者の方たちのお声も、大変恐縮でございます、間接的でありますけど、きちっと聞いているつもりでございます。
 ただ、ご理解賜りたいのは、全体的に特別支援学校の環境を良くしていく、設置義務者というのは県でございましたけれども、横浜市が補完するかたちで、本当にこれについては積極的に役割を果たしてきたんだと思いますけど、全体をみて決めていったということだと思います。ですから、ただただ、現在やっぱり通っている方達のことを思えば、あらき先生がおっしゃることも非常によくわかりますけれども、将来的な政策をきちっと維持して、こういう大切なお子様たちをお守りしていく上で決断したことだというふうに、教育長の意見もよく私も聞いておりますので、そういう点でご理解賜りたいという。そのためにはしっかりとそこに補完し得るような協力体制、いまも縷々お話をしておりますけれども、県といろんな補完できるところ、それから卒業するまではしっかりとお守りいたしますし、きちっとやらせていただきたいというふうに思います。ですから、この5校体制を維持していきたいというふうに考えております。

あらき議員:市長は常に現場主義とおっしゃっているんですよ。だったら、現場に行って、保護者の意見を聞き、教職員の意見を聞き、どれだけすばらしい学校か見てきていただきたいんです。 北綱島は、隣が普通の小学校と隣接していますから、インクルーシブ、交流もやってるんですよ。そういうすばらしい学校を閉校にするっていうのが、本当に正しい方針なのかは、まだ時間的余裕はありますから、教育委員会のいいなりになるんじゃなくて、まずは現場に行って、見てきていただきたいです。
 それから、今後のことでいいますと、北部方面での特別支援を必要とする児童の人数は、北部・東部・あおばなどの地域療育センターに通園している対象児童数、ここほとんどの子どもたちがここに行く傾向の子どもたちです。3か年で82人から102人に増えていることからしても、北綱島をこのまま学校として継続して、なおかつ左近山に新たに設置すれば、北綱島での人数も減るので、教育環境は向上するんです。この点での市長の見解、伺います。

林市長:先生の今のご指摘というかご心配、非常にわかりますけれども、私は、先ほど、ただいま申し上げたように、十分に補完できるというふうに考えております。

あらき議員:教育委員会の予算では、横浜サイエンスフロンティア高等学校に付属中学校を設置するために7,000万円組んでいます。一部のエリート育成のためにこのような予算を組んで、一方で、自力で通えない特別支援学校の生徒が地元で通いたいという、そういう声に市長は耳を傾けないんですか。

林市長:耳を傾けないということではございませんで、心を寄せて一生懸命そういうことは考えているわけでございますけれども、今回の教育長の教育委員会の決定、そういうことで、全体、最適と申しましょうか、本当に将来的にもお守りをしたいということで、この5校体制という、そのためにはいろいろな県とも協力しながら、しっかりと補完し、お守りするということになっているわけでございます。

あらき議員:先ほど教育長はコストの問題だけではないと言いました。本当にそうであるなら、子どもたちのことを最優先に考えて、まだ時間もあります。ぜひ検討し直していただきたいと思っています。

小児医療費無料化制度に一部負担金導入は子育て支援に背くもの

あらき議員:次は、小児医療費無料化です。
 市長は子育て支援に力を入れるとおっしゃっています。小児医療費無料化拡充について、一部負担金導入することをなぜ検討するのか、伺います。

林市長:この小児医療費助成事業というのは、本当に大事なことでございまして、将来を担うお子さんたちが健やかな成長を図る大切な子育て支援策でございます。
 今後もこの制度の拡大を図って、何よりも持続可能な制度にしていかなくてはいけないというふうに思っているわけですね。ですから、一部負担金の導入について検討していくというふうに申し上げているわけです。

あらき議員:所得制限があっても、今の制度で75%の子どもたちが無料化で助かっています。この点、どう評価されているのか、伺います。

林市長:現在、横浜市では、おっしゃるとおり所得制限設けていますので、乳児から小学3年生までのお子様のうち約75%、約24万人分が制度の対象になっております。財政的などによって、全てのお子さまを対象にしておりませんけれども、経済的な事情から必要な受診を控えるようなことがなくなるなど、多くのお子さまの健やかな成長に寄与していると考えております。

あらき議員:対象年齢を引き上げるために、一律に一部負担金導入することになると、現在無料で助かっている子育て世帯では逆に負担が増えることになります。この矛盾、どう考えるのか、市長に伺います。

林市長:厳しい財政状況の中でございます。29年4月から対象年齢の拡大を図っていく考えでございますが、同時に将来にわたって、何度も申し上げますけど、持続可能な制度にしていくために、受益者の方にご負担をお願いする一部負担金導入の検討が必要だと考えているわけです。対象年齢の拡大を含めて、具体的な導入の方法については、今後さまざまなご意見を伺いながら検討してまいります。

あらき議員:持続可能な制度と何回もおっしゃるんですけど、結果的に負担を増やすことになったら子育て支援とは言えません。この制度の事業評価書、これには経済的負担の軽減を図り、小児の福祉の向上に寄与すると、課の中ではそういうふうにちゃんと評価をしているわけですよ。一部負担金導入の検討ってのは全然書いてません。どうして、市長、そういう検討されるんですか。

林市長:対象年齢の拡大など制度の充実を図って、市民のみなさまのニーズに応えるとともに、きちんと財源を確保して持続可能な制度、また申し上げましたけど、大変重要だと考えているわけです。29年4月の対象年令の拡大にあたって、必要な財源を確保する観点からも、一部負担金導入を検討していきますけれども、対象年令の拡大によって経済的負担が軽減される子育て世帯が広がっていくとも考えているわけでございます。

あらき議員:神奈川県下で、新年度予算では小学校3年生までは横浜・川崎・茅ヶ崎市の3自治体です。14自治体が中学校3年生まで拡大をしています。2年前に湯河原町では一部負担金を導入しましたけれども、今年の7月からこの助成制度の通院対象年齢を小学校就学前から一挙に小学校学6年生まで拡大をして、しかも一部負担金と所得制限も廃止をしました。(湯河原町での一部負担金導入は2008年から、対象年齢拡大、一部負担金・所得制限撤廃は昨年7月からの間違い)
 神奈川県下の中からみても、横浜の今の小学校3年生までというのは非常に低いレベルです。市長の決断次第で拡充できることですけれども、どうして広げる対象年齢を明言されないのか、改めて、市長の見解を伺います。

林市長:今、先生からご報告というかご指摘いただきましたけど、小児医療費助成事業というのは、各自治体がそれぞれの考えに基づき、制度を運営しているわけです。財政状況の違いなどによって内容に差が生じていますが、横浜市としてもこういった財源状況の中でも、子育て世帯のみなさまの期待に応えるように着実に充実を図っていきたいということで、今回検討をしていくわけです。
 先生もお分かりいただいていますけど、子育て支援施策については、28年度の予算案でも保育所待機児童ゼロへの取り組み、これは本当に大変お金がかかることなんですけれども、絶対やっていくという意志です。小児医療費助成事業もこうやって対象年齢拡大に向けた事務経費を計上しているということで、毎年充実を図ってきているわけですから、それはもう本当に財源が不自由がなければやりたいと思いますけれども、今の状況の中では最大に適切な配分の中においての考え方だというふうにご理解をいただきたいと思います。

あらき議員:毎年、この事業の担当課には、小児医療費無料化の拡充と所得制限を撤廃してほしいという市民意見が寄せられていると聞いています。それだけ市民から、やっぱり横浜市に来て、本当に子育てしたいと思いたいからこそ、言ってくるんだと思うんです。ですから、予算がないわけではありません。大型公共事業に目を向けるのではなく、将来を担う子どもたちにこそ税金を優先して振り向けるべきと考えます。再度、市長の見解を伺います。

林市長:子どもたちがまちの宝であって、いろんな意味で最も大切なことなんだということは、本当にどなたも考えますし、私どももそういう取り組みをしておりますので、そういった考え、基本的な考えの中に立って、しかし最適な予算配分というか、今この、この28年度はどうするべきかということを考え抜いてやらせていただきました。ですから、将来に向けては、本当に先生がおっしゃるまでもなく、やがて税収もアップするような努力もしながら、本当に市民のみなさまのご期待に応えたいとは思っています。しかし、この28年度の予算についてはこういう結果でございますということでございます。ご理解賜りたいと思います。

あらき議員:ぜひ、本当に一挙に進めていただきたいと思ってます。

人員基準緩和ではなく介護報酬の引き上げなどの制度改善を

あらき議員:次は、介護予防・日常生活支援総合事業における訪問介護の人員基準緩和についてです。
訪問介護については、介護職員の資格を必要とする基準から、一定の研修受講者でも良いという国の方針を受けて、10月から本市は開始しようとしています。一定の研修を受けるだけで、訪問介護という専門性が身につくと考えている根拠は何か、健康福祉局長に伺います。

鯉渕健康福祉局長:人員基準を緩和したサービスにつきましては、資格のない人でも一定の研修を受けることで、必ずしも専門的なサービスが必要でない方に、掃除、洗濯、買い物、調理などの生活援助を行えるようにするものです。秘密保持や認知症の理解、緊急時の対応などについての研修や、同行訪問、OJTを通じて生活援助を行うために必要な知識、技術等を身につけていただけると考えております。

あらき議員:この緩和した事業を実施したいという事業者がどのくらいあると考えているのか、局長に伺います。

鯉渕健康福祉局長:昨年7月に実施いたしました訪問介護事業所アンケート調査で、緩和した基準によるサービスを想定できると回答した事業所は45.5%ございました。また、いくつかの事業所から実施意向があると聞いております。他都市と比べ、高めの報酬設定をしておりますので、事業者指定の申請を行う事業者はあると考えております。

あらき議員:今お答えいただいた昨年10月に行った訪問介護事業所アンケートで、この緩和基準でのサービスを現実的に想定できますかという質問に「できる」と答えたのが45.5%です。ですから、この事業を進めようとしていることと、できると答えたのと意味が違うと思うんです。実施することを前提としたアンケートではないんですから、この人員基準を緩和することでのリスクを市がまずは検討するべきだと考えますが、この点についての局長の見解を伺います。

鯉渕健康福祉局長:アンケート調査の結果もひとつですし、その後、事業者側とも相談しながら、この事業の準備を進めてきております。そうした中で報酬設定もしておりまして、私どもとしてはその中でのやりとりも含めまして、事業者の指定申請が出てくるものと受け止めております。

あらき議員:緩和したことで、介護保険制度を利用する人も事業者にとってもプラスになることはないと思います。それは、介護保険制度におけるこの訪問介護事業そのものが、利用者の健康維持などに密接にむすびついているからです。年齢とともに体力や動作が鈍くなっていく高齢者に対し、少なくとも現状維持やリハビリを目的として、この訪問介護は必要です。その点からしても、訪問介護は単に家事援助をしているだけではなく、利用者の生活実態や健康状態を把握し、それに対応できるように厚生労働省がちゃんと基準を持って130時間の研修にしているわけです。
 この実態がわかっていたら、資格がなくても単なる研修だけで良しとするのは非常に問題です。認知症予防や健康維持という点からも、訪問介護の資格は重要であり、単に事業者にまかせただけの研修でよしとする緩和は問題だと思います。この点での局長の見解を伺います。

鯉渕健康福祉局長:訪問介護につきましては、横浜は伝統的に強みを発揮してきた分野です。長い歴史を持っております。そうした中で、私どもも、高齢者が増加して、訪問介護員が不足するという状況を踏まえまして、人員基準を緩和し、介護人材の裾野を広げることが必要だということで、将来の人材不足に対応していけるのではないかと、必要な方に必要なサービスが提供できることにつながると考えております。必要な研修内容につきましては、先ほど説明しました、この緩和したサービスをしていく上で必要な研修の中で対応してまいります。

あらき議員:横浜市が強みを発揮してきた、そのとおりだと思います。それから、横浜市の介護保険制度も、本当に最初の頃から、随分努力されてる。上乗せサービスをしてきたっていうのも私もよく知っています。
 でも、問題なのは、訪問介護員を確保できるっておっしゃる局長の見解なんですけれども、今でさえ、このホームヘルプサービス、今度名前が変わりましたけれども、訪問介護の資格を取得するのについては、130時間の研修を受けなければできないという基準があって、それでも訪問介護員のヘルパーを持っている人達が仕事を続けられないからこそ、この仕事は大変なわけじゃないですか。それが、一億総活躍を言っている今の安倍首相にもつながってると思うんですよ。現状認識で確保できない人がどうして簡単な研修で出来ると考えられるんですか。再度、局長に見解を伺います。

鯉渕健康福祉局長:おっしゃるとおり、訪問介護員の不足、介護職員の不足ということが承知しておりますので、私どもも、あらゆる手立てを尽くして、この介護保険の世界で働いていただく方々の対応を強化してまいりたいと思っておりますし、あわせて、今回やっておりますことは人員基準を緩和することで人材の裾野を広げていくという手法もとっているということで、これだけをやっているということではございませんので、その点はご理解いただきたいと思います。

あらき議員:問題なのは、この介護保険制度、機能不全にするような私は国の仕組みだと思っているんです。結局、報酬単価は安くていい、研修は簡単でいい、家事援助単なるものだけだって。そこの視点が大きな間違いの始まりだと思いませんか。介護保険制度はそういう仕組みで本来作られたはずではないわけです。
市長、私たちは、この人員基準緩和するのではなく、人材確保につながる介護報酬の引き上げや、介護離職者ゼロになるように制度そのものを抜本的に改善する、これが一番肝心なことだと思います。国に求めるべきだと思いますけれども、見解を伺います。

林市長:この介護保険制度でございますけれども、高齢者介護の問題を社会全体で支える仕組みとして創設されました。以来、高齢者の暮らしを支える社会保証制度の中核として機能してきたわけですね。今後急速に高齢化が進展する中で、介護保険制度は安定的かつ持続的な制度として維持していくために、国もさまざまな視点で検討を行っているわけです。
 横浜としても、市町村の役割とされている介護予防日常生活支援総合事業を着実に進めてまいります。保険者の視点で必要なことはしっかりと国に要望していきたいと思います。今、ご指摘のところ、特に人材確保につながる介護報酬の引き上げ、これ、市も努力をしておりますし、国もかなり喫緊の課題だとしてとらえられていると思います。これ、しっかりとさらに要望してまいります。

あらき議員:今おっしゃったとおりだと思います。ただ、簡単に規制緩和路線に乗っかる。資格は単なる研修でもいいっていうふうに改善されることは非常に危険なリスクを伴います。もしこれをスタートしたとしたら、本当にきちんと検証をして、その利用者さんにとっても事業者にとってもプラスになるのかどうか。ここは横浜市側からも、もしこれをスタートするのであれば、私たちは厳しい検証も含めて、きちっとみていきたいと思っています。単に国の制度に乗っかるってことは、私たちは広げてほしくないと思ってますから、ここは強く改善を求めておきます。

大企業に社会的責任を果たさせよ

あらき議員:最後に、日立戸塚事業所の閉鎖問題について、質問いたします。
 日立戸塚事業所が閉鎖することについて、市はいつ状況を聞いたのか、経済局長に伺います。

林経済局長:昨年9月でございますが、大規模の土地取引事前届け出制度に基づきまして、土地の売却を予定しているとの届け出がございました。それ以降、日立戸塚事務所を訪問して、当該事業所での事業継続をお願いしてまいりましたし、また売却がやむを得ない場合は、工場または研究所として活用する企業への売却をお願いしてきました。土地の売却を正式に決定したという報告を受けたのは12月でございます。

あらき議員:現在どれだけの従業員がいて、この従業員から強制的な異動や退職勧奨などの相談があった場合は市としてどう対応ができるのか、局長に伺います。

林経済局長:日立製作所に状況を確認しておりますけども、当該事業所の従業数については、構内請負会社も含めて約1,000人でございまして、今回の移転に伴い解雇する従業員はいないというふうに伺っております。
 なお、従業員の方から就労等に関する相談の希望がある場合は、本市で就労支援を行っている横浜市就職サポートセンターや横浜仕事支援センターでの就職相談、労働相談などをご利用いただけます。

あらき議員:この工場閉鎖を発表した昨年12月18日時点で、今、局長お答えいただいたように、私たちは関連企業を含めて約1000人の労働者が雇用と暮らしを破壊されると聞いています。この事業所が閉鎖することの影響の大きさを踏まえ、市長はどのように対応したのか、伺います。

林市長:私は、市内企業の閉鎖や移転の情報をつかんだ時点で、まず市内での事業継続をお願いしたい、そして難しい場合は従業員の方々の雇用とか取引先企業への影響が最小限になるようにとお願いするというような。これは、私は企業誘致をするとともに、こういうこともケアをし続けてきたわけですよね。今回も同様に対応してまいりました。国際競争力を高めるという意味での経営判断だというふうに最終的には私も理解をいたしました。残念なことではございますけれども、日立製作所様は他にも市内に事業所がございますので、事業拠点の最適化を図っていく中で、引き続き横浜経済の発展にご尽力をいただきたいと、そしてチャンスがあれば横浜市内での事業をお願いしたいというふうに申し上げました。

あらき議員:この日立戸塚事業所の閉鎖の問題について、「日立グループは、黒字でありながら、利益をあげるために違法な退職強要が行われている。そういう訴えがここで働く労働者から出されている」と、わが党の畑野君枝衆議議員が国会で取り上げています。
 私が注目したのは、日立グループの人権方針として、「日立は、人権を侵害しないこと、また、事業や取引上の人権に対する負の影響に対応することで、人権尊重の責任を果たすことを目指します。わたしたちは『国際人権章典』および国際労働機関の『労働の基本原則および権利に関する宣言』に記された人権を最低限のものとして理解しています。人権尊重の責任は、日立製作所およびその連結子会社の全ての役員と従業員に適用します」と謳っていることです。
 横浜市としてもこの方針を尊重する立場に立ち、違法な退職強要などをさせないように対応できると考えますが、市長の見解を伺います。

林市長:私は違法な対応をなさっているという事実を全然、事実というかそういう全くお伺いしておりません。私が先ほど申し上げたように、ぜひまた横浜市で事業拡大をお願いしたいということを申し上げました。

あらき議員:中小企業振興基本条例第5条、「大企業者等は、事業活動を行うに当たっては、地域社会を構成する一員としての社会的責任を自覚することはもとより、市内中小企業者が自らの事業活動の維持及び発展に欠くことのできない重要な存在であることを認識し、市内中小企業者との連携・協力に努めるものとする」とあります。
この条例に沿い、日立戸塚事業所に社会的責任を果たすよう、市として対応を求めるべきですが、市長の見解を伺います。

林市長:改めて私がお願いするっていうことはございません。というのは、この以前に私はぜひ引き続き事業をしていただきたいとお願いをしておりますので、その中での日立製作所さんが国際競争力等、私も経営者をやっておりましたから、そういう視点でのそういうお話を伺いました。それで、今までも貢献していただいているわけでございますし、引き続き今も横浜市の中にございますので、これ以上、私が申し上げるということはございません。

あらき議員:たまたま、もう日立の跡はどうなっているかっていうのは私もお聞きしています。ただ、問題なのは、大企業が社会的責任をきちんと果たす。そのために横浜市は必死になって誘致条例を設置をして、補助金だとかあるいは固定資産税の減免などやってるわけですよ。だったら、そういう点でもきちんと社会的責任を大企業に果たす。ここはもう大前提として、私たちは譲れないと思ってますから、市長もその覚悟がおありかどうか伺って、私の質問を終わります。

林市長:私は、もちろんでございます。ただもう、誘致して、来ていただくだけじゃありません。持続的にマネージメントしていただくという意味で、誘致の際にもそのことを十分に考慮しております。

  • 2017年 市民要望アンケート

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