議会での質問(詳細)

2007年9月13日

【2007年第3回定例会】「議案関連質問」中島文雄議員

(実際には、質問と市長答弁がそれぞれ一括して行われましたが、わかりやすいように、対応する質疑と答弁を交互に記載しました。)

「イオンディライト社」は指定管理者として適切か

中島議員:私は、日本共産党を代表して、市長に質問いたします。
最初は、指定管理者制度に関わってです。
 まず、市報第12号議案「海づり施設の指定管理者の指定についての専決処分」及び、市第56号議案「海づり施設の指定管理者の指定」についてですが、本牧海づり施設は2006年4月1日より指定管理者となった株式会社イオンテクノサービスが、そのわずか5ヶ月後の9月に、株式会社ジャパンメンテナンスに吸収合併されて、イオンディライト株式会社となり、指定管理者の変更など議会の議決が必要だったにもかかわらず、手続きが取られてこなかったことによるものです。
 先般の第2回定例会で問題となった鶴見区にある「ふれーゆ」につづいて、合併に起因するものであり、わが党は現在の指定管理者との基本協定書や手続き等が、合併などのリスクに対して不十分だと指摘し、市長は「今回のことを教訓にして」「適切な運用に努めてまいりたい」と答えていたものです。そこで、今回の事態についての責任をどう感じられておられるのか、今後の対応も含めて伺います。
 経営破綻によって、イオングループの傘下に入ったマイカルグループの子会社が、親会社ともいえるイオングループに属する会社を吸収合併したという不可解なもので、一部では「税金対策」だともいわれています。合併の経緯を調査・解明もせず、ましてや公募によらない企業が指定管理者としてふさわしいのか、また指定期間中における経営形態の変更などに、一定の制約を設けるべきですが、合わせて見解を求めます。

中田市長:お答え申し上げます。まず初めに市報第12号、市第56号議案について質問いただきました。
 今回の事態および今後の対応についてでありますが、この件は指定管理者から合併について相談がありましたけれども、市側の認識不足によって議会への議案提出を怠ったという結果になっているものであります。今回の件を踏まえて、すでに公の施設の運営を担うことの重みと合併等に関わる必要な手続きということについて、各区・局長、そして指定管理者に周知徹底を致したものであります。また、今後につきましても引き続き制度の適正に努めてまいります。
 指定管理者としてふさわしいかについてでありますけれども、今回の合併でイオンディライト株式会社はいっさいの権利・義務を継承しておりまして、またこれまでの間良好な管理運営を行ってきたということなどから、指定管理者として指定することについて議会にこの際おはかりをするものであります。
 指定期間中の変更における制約についてでありますけれども、すでに協定において権利または義務の第三者への譲渡・継承について、市の事前承諾が必要とされております。しかし、今後義務の移動を防ぐために、合併等の手続きについて改めて条項を追加を致してまいりたいと思います。

公会堂や知的障害者施設の運営は市直営で

中島議員:次は、市第37号議案「泉公会堂への指定管理者制度の導入」、市第40号議案「知的障害者生活介護型施設つたのは学園への指定管理者制度の導入」についてですが、いずれも、本市の公設公営、いわゆる直営施設に指定管理者制度を導入し、公設民営型にしようとするものです。
 わが党は、地方自治法の改定による指定管理者制度について、「公の施設」の役割や、公的責任の後退の面からいままでも危惧を表明してまいりました。
 2003年度以降、本市「公の施設」の約900施設で指定管理者制度が導入され、その内、旧港湾病院(現みなと赤十字病院)、脳血管医療センター老人保健施設、公園など直営だった128施設に指定管理者制度が導入されてきました。
 今回、泉公会堂に指定管理者制度を導入しようとしていますが、公会堂の設置目的は「市民の集会、行事に供する」ものであり、同時に行政運営上の優先使用、横浜市防災計画における避難場所や仮設行政施設の機能など、公設公営だからこその役割を担ってまいりました。これらの役割をどう確保するのか伺います。
 指定管理者が下請けに管理運営を丸投げし、アルバイトなど十分な安全教育や指導もない中で、幼い命を奪った昨年の埼玉・富士見市営プールでの事故など、「公の施設」ではあってはならないことです。公会堂の安全・安定な管理運営の面から、指定管理者まかせでなく、常勤職員の雇用等、職員の配置基準を設けるべきですが、答弁を求めます。

 次に、知的障害者生活介護型通所施設つたのは学園に指定管理者制度を導入しようとする問題です。「多様化するニーズには公設公営では応えられない」「行政の役割は直接のサービス提供からコーディネーターへ」などを理由としていますが、障がい者施策に対する公的責任の放棄と言わざるを得ません。自治体が障がい者や施設現場の苦労も知らずして、障害者の様々な要求に応え、心の通った障がい者支援事業はできません。公設公営を維持し、役割を果たすべきですが見解を求めます。

中田市長:次に、市第37号議案についてご質問いただきました。公会堂の指定管理者制度導入に伴う施設の設置目的や行政運営上の優先利用、横浜市防災計画上の役割の確保についてでありますけれども、公会堂は市民の集会や行事の場を提供するということを設置目的として、さらに行政による市民を対象とした講演や説明会などの会場としてはもちろんのこと、本市防災計画においても災害対策本部支援施設としての重要な機能を担っているわけであります。このような施設の設置目的、行政上の利用、防災計画上の役割については、公募条件や指定管理者と取り交わす協定書に盛り込んでまいりますので、指定管理者制度導入後も従来と同様の運用が行われるというものにしてまいります。
 指定管理者が行う職員配置に基準を設けるべきではないかということでありますが、指定管理者を公募する際には民間のノウハウを生かした柔軟な運営とともに、責任者として館長の配置であるとか安定した運営が行える職員体制の確保ということは当然求めてまいります。

 続いて市第40号議案についてご質問をいただきました。障がい者支援における行政の責務についてでありますけれども、すでに民間では社会福祉法人によって多数の同種施設が運営をされておりまして、これは安定したサービスが提供されているのが実態であります。こうした中で、行政の責任は利用者の保護やサービスの質の向上、利用者による選択の確保など、市民が安心して利用できる仕組みつくりにあると考えております。

ごみの分別推進に過料は不適切

中島議員:次は、市第43号議案についてですが、家庭ごみ及び事業系ごみの分別等の義務化と、義務違反者に対して2000円以下の過料による罰則を科そうとするものです。
 「G30プラン」策定後、市民の協力でごみの分別・資源化が進み、2005年度には達成し、35%減量をめざすことは、率直に評価をするところです。しかし、今回「一層推進する」ためと、違反者に罰則を科す制度を作ることには同意できません。今後、市民や事業者への分別意識の向上と協力を抜きにして、計画の推進はありません。「信賞必罰」「罰則主義」では、市民や事業者との共同で推進するG30にとって、効果がでるものとは思えません。市長の基本的な考え方を伺います。
 罰則制度を導入する前に、行政としてやるべき対策を取るべきであります。2005年度の焼却工場での、ごみ組成の調査結果を見ると、家庭ごみは紙類28.5%、プラスチック類10.5%などが混入しており、半分程度は分別できるとされています。事業系ごみは、なんと44%が紙類で、本来混入してはならないプラスチック類は20%とされています。市民や事業への分別の一層の協力要請が必要であり、とりわけ、事業系ごみの紙類、プラスチック類の分別が必要であります。今後の対策を伺います。

 関連して、家庭ごみの収集回数の変更についても伺います。
 市は来年2月から現在の週3回から2回、7月・8月は従来どおり3回に変更等を予定していますが、この問題は市民サービスとの関係で慎重に検討すべきであります。市の方針を知った多くの市民や自治会等から「G30の目的は収集回数を減らすことだったのか」「納得できない」など反対意見が多数寄せられています。市民の協力なくして、ごみの分別・減量化はできません。十分な説明も合意形成もないまま進めるのではなく、収集回数の変更などは、改めて市民に具体案を示し、広く意見を聞いた上で検討すべきですが、見解を求めます。

中田市長:続いて市第43号議案についてご質問いただきました。まず、基本的な考え方ということでありますけれども、資源を有効に活用するとともに、環境への付加を減らし、循環型社会の形成を進めていくということのために、分別ルールは、これは横浜に暮らす以上市民のみなさんにぜひ守っていただきたいものでありまして、それを守るということによって、お互い住みよい社会をつくっていくべきであると考えております。
 事業系ごみの紙類・プラスチック類の分別の徹底に向けた今後の対策についてということでありますけれども、これまでも各種業界の集まりに出向いて説明を行うなど、様々な機会を通じて働きかけを行うということをしてまいりましたし、立ち入り調査や搬入時検査を実施し、分別徹底を呼びかけてまいりました。今後もこれは引き続きやっていかなければいけない、さらに積極的な普及啓発ということにさらなる分別の徹底、定着に努めてまいりたいと思います。
 収集回数の変更についてでありますが、燃やすごみについては現在の週3回から週2回収集と致しますが、市民のみなさんの様々な声をいただいて、夏場の7月8月については週3回収集ということに致します。また、古紙古布につきましては、原則月2回回収収集と致しますけれども、資源集団回収の実施状況を考慮し、柔軟な対応をとってまいりたいというふうに思います。いずれも平成20年2月から実施をしてまいりたいと思います。
 いま申し上げた実施内容でありますが、これはまさに広く市民のみなさんからの意見を踏まえて私たちは検討してきたものであります。

 中島議員から答弁漏れの指摘があり、協議した結果、次の質疑が行われました。
中島議員:私の最後の部分ですので、2行だけですので読みます。「信賞必罰」「罰則主義」では、市民や事業者との共同で推進するG30にとって、効果がでるものとは思えません。市長の基本的な考え方を伺います。
 いわゆる全体の条例の中で、過料を科すという条例ですから、これについての基本的な考え方だったんです。ごみの全体のリサイクル、減量化等の基本的な考え方ではなく、特化した内容ですので、答弁をお願いします。
中田市長:これは先ほど申し上げたものですが、基本的考え方ですが、資源を有効に活用するとともに、環境への付加を減らし、循環型社会の形成を進めるために、分別ルールを市民全員の義務であり、それを守ることでお互い住みよい社会をつくっていくべきであると考えております。以上です。

後期高齢者医療制度での保険証の取り上げはやめさせよ

中島議員:次は、市第59号議案「一般会計補正予算」についてです。
 後期高齢者医療制度移行に伴う準備経費の補正予算に関連してですが、この後期高齢者医療制度は、来年4月の実施を前に「これでは医療の姥捨て山だ」等の怒りが広がっております。同制度は、75歳以上の高齢者を「後期高齢者」と名付けて、ほかの世代と切り離し、平均で月額6200円といわれる過酷な保険料徴収と負担増、医療切捨てを押し付けるものです。昨日も、神奈川県を含め首都圏4広域連合長は、「広域連合のみならず区市町村においても大きな不安を抱いている」と、国に制度の改善と財政支援を求めました。国への要請と合わせ、11月の保険料率など広域連合条例制定にむけ、制度改悪から後期高齢者を守る独自の施策が強く求められているところであります。
 まず、保険料設定と減免の問題ですが、県や市町村の「補助金」を投入すれば保険料を低く抑えることが可能になり、また広域連合条例で制定すれば、法定減免とは別に、低所得者等への独自の減免制度をつくることができます。
そして、従来70歳以上の高齢者は、障害者や被爆者などとならんで資格証明書を発行してはならないとされてきたものです。受療権を保護する立場から、経済的理由による滞納者に対して資格証明証や短期証の発行による保険証の取り上げは止めるべきであります。
 さらに、努力義務となっている後期高齢者の健診は実施し、そのために各市町村の財政的援助を行う必要があります。以上3点を広域連合に働きかけ、実現にむけ努力されるよう強く求めますが、市長の見解を伺います。

中田市長:続いて市第59号議案についてのご質問をいただきました。保険料負担軽減についてでありますけれども、広域連合への市町村の負担についてはそれぞれの法令に基づいて負担すべきものとなっておりまして、横浜市独自の補助というのは困難であります。また、保険料の減免についてでありますけれども、高齢者の医療の確保に関する法律において、広域連合が条例で定めると、こういうふうになっておりまして、必要な措置が講じられるものと考えております。
 被保険者資格証明証等についてということでありますが、高齢者の医療に関する法律において、保険料の滞納が一定期間継続している滞納者について特別な事情があると求められる場合を除いて、被保険者証の返還を求めて、被保険者資格証明証等を交付することとされております。具体的な取り扱いにつきましては、今後これは広域連合で決定した内容に沿って取り扱っていくということになります。
 後期高齢者の健診についてでありますが、健診の実施については今後広域連合で決定していくものと考えております。また、財政負担等については今後の国の動向も踏まえて広域連合での議論を見極めてまいりたいと考えております。

一般財源で南本牧ふ頭コンテナターミナル整備はルール違反

中島議員:最後に、南本牧ふ頭コンテナターミナルに、現在、5基あるガントリークレーンに加えて、新たに1基・10億円を投入して整備するための補正予算についてです。
 ガントリークレーンなど特定用途港湾施設整備事業は、市債を財源に整備し、使用料の収入で償還していく、いわゆる「適債事業」と言われるものです。にもかかわらず、「前年度比マイナス5%の市債発行、2007年度は1171億円以下」の目標を超えそうなので、市債発行をさけ、一般会計決算剰余金の一部を流用するという、ルール違反の財政運用が許されるのかが問われます。市長の見解と、今後の対応について、明確な答弁を求めます。
 市債発行や、財政運用のルールを無視してまで、特定のコンテナ船会社のために便宜を図るやり方を厳しく糾しておきます。そこで、なぜこの時期に、補正予算まで組んでまでガントリークレーンを増設しなければならないのか、答弁を求めます。
 市民サービスや福祉などを削ってしぼり出した決算剰余金は、いま焦眉の課題である後期高齢者医療制度の保険料軽減や市民税の軽減、国保、介護、障害者事業、バス路線や敬老パスの維持等、福祉の増進にこそ使うべきであり、本来、自治体のあるべき仕事であることを指摘し、私の質問を終わります。

中田市長:次に、横浜港ふ頭公社貸付金の補正の財源についてでありますけれども、中期計画に基づいて、平均年5%減としている市債の発行枠については当初予算においてすべて活用しておりますので、今回は一般財源で補正をするということにしたものであります。今後、市債を充当している他の事業の執行状況を見極めながら、市債の発行枠の中で財源を組み換える補正を行ってまいりたいと考えております。
 ガントリークレーンの新設に取り組む理由ということですが、いうまでもなく、横浜港は横浜にとってきわめて重要なインフラであり、その経済効果は横浜にとって大変大きいわけであります。南本牧ふ頭における取扱貨物量は平成17年以降毎年20%以上伸びているというのが現実の現在の横浜港であります。また、大型コンテナ船の就航隻数も大幅に増加をしておりまして、荷揚げ作業の一層の効率化を図るということのために、早急にガントリークレーンを増絶する必要があります。このため、国とも協議を重ねてきたわけでありますけれども、その結果、7月に承認を得ましたので、このたびの補正を行うということであります。

以上、答弁申し上げます。


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