議会での質問(詳細)

2016年5月27日

■「一般質問」 北谷まり議員(2016.5.27)

◎実際には、質問と答弁がそれぞれ一括して行われましたが、質問とそれに対応する答弁を続けて記載いたします。

北谷議員:北谷まりです。日本共産党を代表して質問いたします。

基地あるが故に米兵犯罪、池子米軍住宅建設計画の撤回を求めよ

北谷議員:まず、米軍関係者による犯罪についてです。
 沖縄では、元アメリカ海兵隊員による女性遺体遺棄事件を受け、全基地撤去の声が急速に広がっています。この悲劇は絶対に繰り返してはなりません。「綱紀粛正、徹底した再発防止策をこの数十年、何百回も聞かされたが、現状は何も変わっていない」と、翁長沖縄県知事は対面した安倍首相に憤りをぶつけています。米兵犯罪は基地があるためです。
 米兵による犯罪は横浜市内でもたびたび起きています。2013年1月横浜駅付近での男性傷害事件、2012年11月市内マンガ喫茶での公然わいせつ事件、2012年8月みなとみらい線元町・中華街駅ホームの男性2名傷害事件、2011年10月市内飲食店店長顔面殴打事件。
 最良の再発防止策は、基地撤去です。ましてや米軍基地の拡大、機能強化はあってはなりません。ところが、その流れに逆行して現在、本市においては池子での米軍住宅建設が計画され、2004年9月「横浜市域での住宅等の建設、施設の返還に係わる具体的協議に応じる」とする本市の方針のもとで、国が着実に事業展開中です。この具体的協議と称する実質的な計画容認姿勢を直ちに改め、協議の中止を国に通知することが基地撤去、縮小を求める世論に応える道と思いますが、市長の決断を伺います。

林市長:北谷議員のご質問にお答え申し上げます。
 池子住宅地区における住宅等建設計画について、ご質問いただきました。
 まず、今回の事件でお亡くなりになられた方、ご家族の方に心よりお悔やみとご冥福をお祈り申し上げるとともに、強い悲しみと怒りを感じております。
 池子での米軍住宅等の建設計画の撤回を国に求めるべきとのお考えについてですが、米軍住宅建設等の安全保障については国の専管事項でありますが、横浜市は平成16年に市会、市民のみなさまからのさまざまな意見を踏まえまして、住宅等の建設について具体的協議に応じるという方針を出しております。今後もこの対応方針に基づき、国からの協議に対応してまいります。

オバマ米大統領の広島訪問を機に、平和推進事業の推進を

北谷議員:次に、オバマ大統領の広島訪問と核廃絶についてです。
 本日、伊勢志摩サミットに合わせて、オバマ大統領は、アメリカ大統領として初めて被爆地広島を訪問することになりました。これは核廃絶に向けての一歩です。この一歩を核兵器のない世界への実現へとつなげるためには、米国政府が核兵器禁止条約の国際交渉開始に背を向けてきたこれまでの態度を改めることが必要です。
 オバマ大統領が広島訪問を決めた背景には、原爆投下をめぐる米国内の世論の変化が指摘されています。この変化は、核兵器の非人道性を告発して廃絶を求める運動の地球的規模への発展を示すものです。被爆者の平均年齢は80歳を超え、被爆から70年以上経った今も苦しみ続けています。「後世の人々が生き地獄を体験しないように、生きている間に何としても核兵器のない世界を実現したい」というのが、被爆者の切なる願いです。本日の広島訪問は、「アメリカ大統領に被爆の実相を直に知ってほしい」という被爆者と被爆地の願いに応える行動であり、このような願いを持つ幅広い国民、被爆者の運動が、今日の訪問につなげた最大の要因と考えますが、市長の認識を伺います。
 日本政府は、国連総会で圧倒的多数の賛成で採択されている核兵器禁止の交渉開始を求める決議案に対して、1996年に初めて提案されてから、昨年の2015年の総会に至るまで20年連続で棄権しています。また、政府は国家安全保障戦略で「核兵器の脅威に対しては、核抑止力を中心とする米国の拡大抑止が不可欠」と明記し、さらに「憲法9条は一切の核兵器保有および使用を禁止しているわけではない」という答弁書を閣議決定して、米国の「核の傘」に依存し、核抑止政策に固執しています。
 本日の広島訪問が歴史的訪問となり、意味あるものとするためには、日本政府のこれまでのこの姿勢を転換することが必要です。核兵器の非人道性、残虐性を自ら体験した唯一の被爆国として、核兵器保有国を核兵器禁止条約の交渉のテーブルにつかせることこそ、日本政府に求められています。自治体の長として市民の命と生活を守るためにも、「核のない世界」実現に向け、核兵器禁止条約の国際交渉開始を求める世界の声に応えるよう国に求めるべきと考えますが、市長の見解を伺います。
 横浜市会は、1970年12月に平和都市宣言決議を、また1984年10月には非核兵器平和都市宣言を決議しています。この決議に従い忠実に実行し発展させるのが、日頃市長が言われている二元代表制における市長の責務です。しかし、市長が実行する国際平和推進事業費は、2015年度では27万1,000円しかありませんでした。その使途は、ピースメッセンジャー都市国際協会の会費、よこはま国際フェスタへのブース出展経費などです。これでは市会の決議を無視しているに等しいと言わざるを得ません。
 神奈川県の2015年度の県内自治体の非核・平和関連施策一覧によれば、お隣の川崎市では平和館運営に約8,000万円をかけ、事業として平和を語る市民のつどい、原爆展や巡回平和展の実施、被爆アオギリ・クスノキ植樹式などがあげられています。相模原市は、市民平和のつどい開催、アオギリ植樹式、平和・原爆ポスター展、広島への平和大使派遣などで、予算は355万円です。予算額1,430万円の藤沢市は、小中高校生を対象とした平和学習・長崎派遣事業、小学生と保護者を対象とした親子記者・広島派遣事業など、平和の輪を広げる実行委員会事業だけで8つの施策を行っています。
 市長は「国際平和の実現に向けた取り組みを行い、世界にアピールしていく」と答弁されています。であるならば、オバマ大統領の広島訪問を実現させた市民運動、核兵器廃絶に向けた市民運動を本市において旺盛に発展させるためにも、決議に沿った取り組みを強化すべきです。
 そこで提案いたします。まずは、全国で300近くの自治体、県内では神奈川県のほかに川崎市、相模原市、藤沢市など9市2町村が加入している日本非核宣言自治体協議会へ加盟すること、そして市の庁舎に非核平和都市宣言都市などのポールを立てるなどして、一目で市の姿勢を市民が認識できるようにすべきです。加えて、先に紹介した川崎、相模原、藤沢の例にならい、市民の平和啓発事業や平和推進事業を積極的、多面的に展開すべきです。この3つの提案に対しての市長の見解を伺います。

林市長:米国大統領の広島訪問と核廃絶についてご質問いただきました。
 被爆者や市民の運動が米国大統領の広島訪問につながったとのご意見についてですが、今回の米国大統領の広島訪問、核兵器のない世界の実現に向けて大変意義があることだと思います。これまでにご努力された関係者のみなさまに改めて敬意を表したいと思います。
 核兵器禁止条約の国際交渉に関して政府へ働きかけるべきとのご意見についてですが、本市としても世界の都市が連携し核兵器廃絶を目指す平和市長会議の一員として活動しているほか、これまで一貫して核実験を実施した国への抗議を行ってきました。引き続き、核兵器の廃絶と恒久平和の実現に向けて努力をしてまいります。
 非核兵器平和都市宣言の決議に沿った取り組みを実施すべきとのご意見についてですが、毎年市民団体との連携により開催しているよこはま国際フェスタでの国際平和をテーマにした広報や、市民のみなさまが実施する平和啓発イベントの後援協力など、平和推進のための事業を実施しています。これ、北谷議員からもお話をしていただきました。今後も、ピースメッセンジャー都市として、また平和市長会議の一員として、平和啓発事業、都市交流国際協力などを通じまして、国際平和の実現に向けて取り組みを強力に進めてまいります。

住宅耐震化、防災ベッドの普及、崖地の防災対策を急げ

北谷議員:次に、熊本地震をふまえた本市の防災対策事業についてです。
 熊本地震発生からひと月半が過ぎようとしています。大きな犠牲と被害に対して、本当に胸が痛み、1日も早い復興を願わずにはいられません。と同時に、「30年以内に震度6弱以上の地震の発生確率は横浜市が78%で、全国の都市の中で最も高い」と言われている現実を前に、本市は現状の認識・体制でよいのだろうかと考える市民も多いのではないでしょうか。
 日本列島はこの20年余り、阪神・淡路大震災、東日本大震災など、数々の地震被害に見舞われてきました。専門家からは地震の活動期に入ったと指摘されています。今や震災は「忘れたころ」にではなく、いつでもどこでも起きる災害です。日本の観測史上未経験の状況となっている熊本地震についての調査と検証はこれからとなりますが、これまでの痛苦の教訓を生かし、英知を結集し、すべての被災者が暮らしと生業(なりわい)を取り戻すまで、政治が責任を果たすことが求められています。
 そして、防災計画の目的・目標は、「人命を守ることを最優先、被害を出さない」ことであり、この見地を施策に貫くべきです。しかし、本市防災計画や地震防災戦略には「震度6弱以上の地震発生率78%」との記述はなく、この切迫した事態認識が明確になっていません。切迫した事態認識に立って、これらの施策を見直す必要があると思いますが、見解を伺います。
 横浜市耐震化促進計画の建築物の耐震化の現状と目標によれば、2020年度までに耐震化率95%の目標に向けて5年間でさらに約7万戸の耐震化が必要とあります。そして、住宅の耐震化の課題と取り組みを見れば、実施する取り組みとして掲げられているのは比較的安価で簡易に命を守る最小限の対策として有効な防災ベッド・耐震シェルターの利用促進など3つ、検討事項はより安価で人的被害の軽減が可能な減災対策など7つとなっています。しかし、掲げられている3つの事業をやるだけでは95%の目標は達成できず、7つの検討事項を実施する事業に位置付けて直ちに具体化することが必要であると考えます。住宅の耐震化をどう進めるのか、見解をうかがいます。
 5月20日現在、熊本地震の住宅被害は、全壊4,620棟、半壊1万2,290棟、一部破損5万7,118棟です。この事実に照らせば、目標は95%で良しとするわけにはいきません。目標95%を達成したとしても、8万戸が耐震化されないまま残ります。耐震化されないまま放置していいはずがなく、「人命被害を出さない」見地に立てば、比較的安価で簡易に命を守ることが可能な防災ベッド・耐震シェルター設置事業の目標を、この8万戸の住宅数に見合う規模に引き上げるべきと考えます。防災ベッド・耐震シェルター設置を強力に推進するべきですが、見解を伺います。
 熊本地震では、土砂崩れによる甚大な被害が発生しています。本市は、土砂災害警戒区域内の崖が9,800か所もあり、被災地と共通した特質を持っています。私の地元保土ヶ谷区では、土砂災害ハザードマップにあるように、崖地、斜面地に多くの住宅がつくられており、住民の方々からは不安の声が寄せられています。そして、同様の条件のところは市内どこにでもある状況です。直下型地震に襲われた際には、本当に恐ろしい事態しか想像できません。
 「命を守ることが最優先」の見地に立てば、対象区域の崖の対策は焦眉の課題です。しかし、崖対策は、対象地が民地のため対策を強制することはできず、また工事費が多額であることから所有者の意思に左右される等、対策工事に着手する以前に大きなハードルがあります。このハードルを克服して事業を推進するためには、崖対策部署の強力な体制が必要となります。地元の事情に精通した区役所職員の力を結集するなど、対策を確実に推進できる行政の側の態勢が不可欠であると考えます。崖対策をどのように推進するのか、見解と決意を伺います。

林市長:本市の防災対策事業について、ご質問いただきました。
 本市の防災対策の見直しに関する考え方ですが、本市では東日本大震災を受けて、震度7の揺れを伴い最大の被害を生じる元禄型関東地震の他、首都直下地震などを想定いたしまして、市の防災計画を全面修正するとともに、横浜市地震防災戦略をもとにさまざまな取り組みを進めてきました。このたびの熊本地震における課題を集約いたしまして、本市の震災対策を検証した上で必要な見直しを行ってまいります。
 今後の住宅の耐震化についてですが、これまで耐震診断の促進に取り組んできましたが、診断を行っても改修に至っていない住宅があります。そのような住宅に対しては訪問相談やダイレクトメールの送付など耐震化に向けた働きかけを継続してきました。これまでの取り組みに加えまして、耐震化が必要な住宅に対して新たにまちの防災組織と連携した耐震勉強会を開催いたします。また、マンションに対しては、資金計画や合意形成、改修工事の実施までをトータルでサポートする制度を導入するなど、耐震化に向けた取り組みをさらに強化していきます。
 防災ベッドなどについてですが、熊本地震では建物の倒壊によりまして多くの方がお亡くなりになりました。改めて住宅における地震対策の重要性を強く認識をしています。防災ベッドや耐震シェルターは、一般の耐震工事に比べて工期が短く、設置も容易で、低価格のものが多いため、建物倒壊から命を守るには有効な手段です。そのため、市民防災センターのイベントなどさまざまな機会を通じ、防災ベッド等の紹介や補助制度の周知など設置への周知を行い、これまで以上に普及を図ってまいります。
 崖地の改善に向けた本市の取り組み姿勢についてですが、民有地の崖所有者の方々が懸念される崖崩れに対する不安や改善工事の費用、施工方法などさまざまな相談に対して、アドバイス等の支援をしております。また、防災パトロールやイベントなどの機会をとらえて、崖崩れの危険性や助成制度の周知を図り、防災減災工事に着実に結びつけてまいります。さらに、崖地現地調査を踏まえた大雨や台風の際の避難勧告の実施など、関係区局で連携しながら総合的な崖地対策に積極的に取り組んでまいります。

発達障害児の学習権確保のために教員増員など体制強化を

北谷議員:次に、学校における発達障害児への対応についてです。 
 発達障害者支援法では、発達障害を「自閉症、アスペルガー症候群、その他、広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害、その他これに類する脳機能の障害であって、その症状が通常低年齢において発現するものとして、政令で定めるものをいう」と定義しています。
 文部科学省が2012年2月から3月にかけて実施した「通常の学級に在籍する発達障害の可能性のある特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査」の結果によると、知的発達に遅れはないものの、学習面、各行動面で著しい困難を示すとされた児童生徒の割合は6.5%、男女別では男子が9.3%、女子が3.6% となっています。また、2014年3月に公表された独立行政法人国立特別支援教育総合研究所の補足調査報告書では、「6.5%の結果は貴校の現状とほぼ一致すると思いますか」との質問に対し、回答した4割の学校で「著しい困難を示すとされた児童生徒の割合は6.5%より多い」と答えています。同時に行われたインタビュー調査では、「昨年度は支援の必要な生徒が学級あたり11%近くいた。発達障害のある生徒とは限らないが、不登校や学習の遅れなど課題のある生徒はもっと多い」と、中学校のコメントが報告されています。
 本市でも一般学級において、発達障害等で、読む、書く、計算が苦手、注意を集中し続けることが難しい、コミュニケーションがうまく図れないなどの児童生徒が増えており、対応しきれていないと学校現場から聞いておりますが、教育長に認識を伺います。
 横浜市は、特別支援教育を推進するための基本方針を定めており、個別の指導計画作成の方針に基づいて、実施されていることは承知しています。方針の中で多様な学びの場として、在籍学級での適切な配慮と指導、通級指導教室の利用、交流および共同学習、特別支援教室の4つを掲げていますが、市内での通級指導教室の設置は小学校15校、中学校4校のみで、対象となる児童生徒が全て通える条件は、整っていません。
 一昨日5月25日に国会で発達障害者支援法改正法が成立しました。障害の特性に応じて小中学校が指導目標や配慮事項を示した個別の「指導計画」や「教育支援計画」をつくるよう、国や自治体に必要な措置を講ずることを義務付けるもので、幼少期からのきめ細かい支援や、就労後の見守りが大切な課題であることが背景にあります。多様な特性を持つ子どもたちに対し、一人ひとりの成長に合わせたきめ細かな対応を学校で実現するには、新たな体制整備が必要です。冒頭で紹介した報告書では、国や教育委員会に求める施策として、「学級規模を小さくすることや複数教員による指導など、指導方法の工夫改善を進めることが必要である」と述べています。子どもの成長は待ってくれません。ですから、学校の現場は待ったなしの対応を迫られています。
 新しい課題に現場で対応するには、新しい知識が必要です。先生方の「勉強したい」という声に応えられように研修機会を保障すること、また複数の先生で子どもたちをみていける人員体制などが求められています。
 市長は中教審にて意見を表明されていますが、国の対応を待つばかりではなく、本市が独自に率先してこの課題に取り組むべきではないでしょうか。憲法第26条の教育権、改正された発達障害者支援法に照らして、一人ひとりの個別の学習権を保障するための体制整備が急務です。市長の認識を伺います。

林市長:学校における発達障害児への対応について、ご質問いただきました。
 一人ひとりの学習権を保障するためには、小中学校の正規教員を増員するなどの体制整備が急務であるとのことでございますが、教職員定員につきましては法律の規定をはじめ、人材の確保などの点から総合的に判断をしていく必要がございます。今後とも、国、県、他政令都市等の動向を踏まえながら、教育委員会においてしっかりと議論をしていただきます。

岡田教育長:学校における発達障害児への対応について、ご質問いただきました。
 発達障害児に対応しきれていない学校があるという現状をどう認識しているかですが、小中学校の一般学級における発達障害のある児童生徒の特別支援教室の活用につきましては、一人ひとりの状況や成長段階に応じた対応が必要となります。そのため、学校は保護者と相談の上、個別の教育支援計画を作成し、対応していると認識しております。以上、ご答弁申し上げました。

北綱島特別支援学校の存続を願う市民の声に応えよ

北谷議員:最後は、北綱島特別支援学校の存続についてです。
 北綱島特別支援学校には今年、小学校に2名、中学校には1名が入学しました。市長には、子どもたちの顔が本当に見えているのでしょうか。
 教育委員会は、2018年度末の閉校後の2019年度から現在の在校生が卒業する2026年度末まで、上菅田特別支援学校の分教室としました。これで、現在在校している児童生徒は卒業まで希望すれば北綱島特別支援学校で学ぶことが保障されました。
 ところが今、保護者は、分教室ではなく、今後の学齢期をむかえる子どもたち、家族が通学できる教育環境のために、これで良しとせず、運動を始めています。それは、命を守る、どの子にも豊かな学びを保障しようという長年にわたって取り組まれてきた多くの方々の働きによって、今わが子が安心して北綱島特別支援学校で学べていることへの感謝の思いがあるからではないでしょうか。この学びを次に生まれてくるどんな障害を持つ子どもたちにも保障してほしいという願いがあるからではないでしょうか。
 「わが子は今命がけで学校に通っています」という保護者の方は、「ここに学ぶ喜びがあるから。だから北綱島特別支援学校が必要なんです。もしこれ以上遠くなればわが子はもう学校には行けません。そんな思いをどの子にもさせたくはありません。先輩のみなさんがしてくださったことを私たちもするだけです」と話されます。重症心身障害を持つ子どもさんの毎日の通学を含めた学校生活を支えるだけでも大変なことなのに、保護者はこの学びの場をなくさないでと、子どもさんを連れての運動にも参加されています。子どもたちの学びへの希望、保護者の願い・思いを市長はどのように受け止められているのでしょうか。見解を伺います。
 問題は、北綱島特別支援学校がある市北東部では人口増加となるのに、障害児が通う学校をなくしてしまおうとしていることです。また、教育委員会として特別支援学校のスクールバス乗車時間を短くすることに取り組んでいる中で、学校を遠くして乗車時間の長時間化を進めようとしていることなど、保護者が納得できないのも当然ではないでしょうか。この地域で生まれた医療的ケアが必要な障害児が安心して通える学校がなくなってしまう重大事態に、政治に携わる者の一人として私は心が痛みます。
 北綱島特別支援学校の閉校問題についての質疑の中で、市長は、自力では通えない特別支援学校の児童・生徒に対して「心を寄せて一生懸命考えている」「本当に将来的にもお守りをしたい」とも答弁されましたが、「県といろんな補完できるところ、それから卒業するまではしっかりとお守りいたしますし、きちっとやらせていただきたいというふうに思います。ですから、この5校体制を維持していきたいというふうに考えております」と答弁されました。これで、重症心身障害を持つ子が遠くの学校に行くための長時間のバス通学が苦痛と生命の危険にもかかわってくることや、保護者がたんの吸引など医療的ケアをしながら自家用車で送迎することを余儀なくされることについて、どう守り、心寄せることになるのでしょうか。
 教育委員会は、これまでの横浜市の素晴らしい障害児教育の実践を投げ捨て、かたくなに「5校体制しかないので、北綱島特別支援は閉校」としています。
 市長、何としても子どもたちの学びを保障し、子どもも親も安心して学ぶことのできる環境をつくることの道筋・方策を考えていただきたいと思います。市長の決意をお示しください。以上です。

林市長:北綱島特別支援学校の存続について、ご質問いただきました。
 保護者の願い、思いについて考えるべきとのことですが、北綱島特別支援学校の閉校後は転校が困難な在校生やさまざまなご事情により転校を希望しない方のために分教室を設置いたします。また、周辺地域にお住まいで、今後就学を予定している子どもについては県教育委員会とも連携いたしまして、県立市立の既存および新設の特別支援学校で対応してまいります。市全体の肢体不自由児教育の向上を目指した再編整備ですので、ご理解をいただきたいと思います。
 子ども、保護者、および地域住民が納得できる方策を考えるべきとのことですが、これまでも教育委員会では保護者説明会をはじめ、個別面談を実施するなど保護者のみなさまの声を丁寧に聞くように努めております。そして、保護者のご意見も踏まえ、分教室を設置することにいたしました。引き続き保護者のみなさまや地域のみなさまのご意見等をお聞きし、在校する子どもたちに現在と同じような教育環境を提供してまいりたいと考えております。
 残りの質問については教育長より答弁させていただきます。

(第二質問)
北谷議員:市長、これまで説明されてきた説明の域を出ないんですけれども、なぜ道筋がないのか、お答え下さい。北綱島特別支援学校についてです。

林市長:北谷議員のご質問にお答え申し上げます。
 閉校についてはさまざまな思いやご意見があることは教育委員会から報告を受けておりますし、先生のご意見も改めて聞かせていただきました。今回は、特別支援学校の将来的な体制のためにも、こういったかたちで北綱島特別支援学校の閉校後、繰り返しになりますが、転校が困難な在校生やさまざまなご事情により転校を希望しなかった方のために分教室を設置したということでございますので、しっかりと向き合ってやってまいりますので、どうぞご理解を賜りたいと思います。以上、ご答弁申し上げました。

  • 2017年 市民要望アンケート

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