政策/見解

2009年4月3日

横浜市教育委員会による「国旗・国歌の指導の徹底通知」についての見解

2009年4月3日
日本共産党横浜市議団
団 長  大 貫 憲 夫

 横浜市教育委員会は、市立学校での卒業式、入学式における国旗・国歌の扱いについては、昨年までは「儀式的行事等における国旗掲揚及び国歌斉唱の実施指針」を学校長に示し、その実施を図ってきたところです。君が代について、指針は「国歌斉唱に当たっては、司会者が参列者に起立を促し、国歌斉唱と発声する」というもので、児童・生徒、教職員に起立、斉唱を強要する記述ではありませんでした。
 今般、この指針に加えて2月9日、学校長に通知「国旗・国歌の指導の徹底について(通知)」を出しました。その内容は、「1.基本的な考え方」として、校長の指揮監督の下、学習指導要領の定めるところに従い国旗・国歌について適切に指導を行っていくことが必要と記し、「2.学習指導要領における国旗・国歌の取り扱い」で音楽、特別活動での位置づけを示し「3.各学校における指導の徹底と教職員への指導について」では、「卒業式、入学式などにおいて児童生徒の指導にあたる教職員は、国歌斉唱時に起立するなど自らが児童生徒の模範となるよう行動することが求められている」として、起立・斉唱を強要しています。また、「教職員の適正を欠く行動のないよう、教職員指導についても誤りなきよう対処をお願いします」と、学校長に「圧力」をかけております。
 そもそも、日の丸や君が代にたいする考え方は各人各様で、良心の根幹にかかわる問題です。現在、国旗・国歌は法律で決められていますが、それは政府が公的な場で国旗・国歌を「国と国民の象徴」として用いることを意味するものです。国旗・国歌にたいする一人ひとりの態度については、政府も国旗・国歌法の審議で「子どもたちの内心にまで立ち入って強制しようという趣旨のものではなく」(99年7月参院本会議、小渕首相)と、また、河村文科相(当時)も「この考えは今も変わっていない」(04年6月、衆院文部科学委員会)と答弁しているように、いっさい強制しないというのが民主主義の原則です。「思想・良心の自由」「信教の自由」をかかげる憲法のもとで、「君が代」の意味が信条とあわないから歌いたくないという人や価値観とあわないという人に強制することは、あってはならないことです。
 教職員に斉唱・起立を強制する今回の通知は、あきらかに教職員の人権を無視する越権行為であり、学校現場への官僚的統制をいっそう強めるものです。
この通知を拠り所にして、国歌斉唱時に起立しない教職員を、適正を欠く行動として、懲罰・処分することはもちろん論外です。
 教育委員会が学習指導要領をふりかざし、個々の学校での教育を権力的に拘束することはなんの正当性もありません。教育は自主的かつ創造的に行われるべきであり、子どもの権利の保障や教職員の思想良心の自由等の観点から、通知の撤回を求めるものです。

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