議会での質問(詳細)

2017年3月2日

■交通局 岩崎 ひろし議員

地下鉄独自の保全計画の構築を

岩崎議員:よろしくお願いします。まずスライドの使用許可を願いします。
 市営地下鉄の保全・更新計画及び防災・減災対策から伺います。
 私は、かつて、伊勢佐木長者町駅の近くに住んでいた関係で、伊勢佐木長者町~上大岡間の開業以来45年経つようですが、ほぼ毎日、市営地下鉄を利用しています。
 安全な鉄道という認識をしています。さらに、市営地下鉄が日本一安全だと評価されるように、安全レベルを引き上げるよう努力を期待したいと思います。
 私は2月20日深夜24時30分から高島町~横浜間の塩害や老朽化に対する補修工事現場を視察させてもらいました。スライドを見てください(スライド1)。

道路局スライド1

 塩害とか老朽化で壁面がどうゆうふうになっているか、というスライドです。これも同じです(スライド2)。

道路局スライド2

 構造がちょっと違うので、違って写っています。これはこの錆とか汚れを高圧洗浄しているところの状況です(スライド3)。

道路局スライド3

 大変困難な工事を懸命に行っている当局と工事関係者に敬意を表したいと思います。
 市営地下鉄ブルーラインは、横浜~吉野町駅間は、海抜マイナス8.6メートルからマイナス24.6メートルで海底地下鉄ともいうべきリスクの大きい地下鉄施設です。
 また、延長40.4キロメートル、一日の乗客数52万5千人、駅が32と規模が大きく、様々な機能を備えた複雑な施設です。保全対策及び大規模な災害や事故を想定した対策が、極めて重要です。市営地下鉄には50年、あるいは100年先を見通した、防災・減災対策及び保全・更新の戦略的な取り組みを期待して以下伺います。
 まず保全・更新の取り組みから伺っていきますが、昨年12月に相次いで発生した、レールのひび割れ、モルタルの剥落、これらは老朽化の典型的な現象です。
 そこで伺います、鉄筋コンクリートの耐用年数についての一般的な知見は何か伺います。

松田工務部長:鉄筋コンクリートですが、コンクリートの圧縮に対する強さと鉄筋の引っ張りに対する抵抗力それが合わせ持った複合体でございます。また鉄筋は錆びる症状がありますのでコンクリートで厚く巻きまして錆を防ぐ、お互いに利点を生かした構造物となっております。

岩崎議員:それでは経年劣化と塩害の関係について伺います。これはどのような関係になりますか。

加賀交通局長:よろしくお願いいたします。施設の老朽化は年月の経過により、コンクリートや鋼材の劣化が進行し品質や性能等が徐々に低下する現象です。一方で塩害は塩分を含んだ地下水の作用により、鉄筋や鋼材に腐食が生じ局所的に性能低下が進行する現象であります。このため定期的な検査、点検により老朽化の状況および塩害による被害を把握しており、状況に応じて優先順位をつけ、計画的に補修を実施しております。

岩崎議員:それではRC構造のトンネル本体への、塩害作用の状況について伺います。

松田工務部長:塩害によりまして、シールドトンネルのセグメントと呼ばれる部材がありまして、そこには鋼材を使用しておりましてそこの部分で腐食が確認しております。

岩崎議員:大変な工事だったのですけれど、見せてもらって。トンネルの外側壁面、つまりトンネル中から見えない裏側ですね。ここの老朽化対策、それから長寿命化のための補修工事、どのようにやるのですか、できるのですか。

松田工務部長:一般論から申し上げます、トンネルの外側は空気に接しておりませんから、腐食は進行しにくいと言い方をされています。まずは内面の部分の補修をきちんとやらせて頂きまして、その後の経過を見ながら必要に応じてファイバースコープみたいなものを入れまして、トンネルの外側の状況も確認するのも可能でございますから、今後の取り組みとして考えていきたいと思っております。

岩崎議員:一般的にはそうだと思います。ただ地下水の浸透というのは外から来ますから、当然その影響というのはあると思いますので、今後もできるだけきちんと把握してやって頂きたいと思います。
 それでは次ですが、今、行っている補修工事で、何年程度延命化できるのですか。

松田工務部長:今回の補修によりまして、一応耐用年数トンネル、50年とされていますので、さらに50年ということを目指して補修しております。

岩崎議員:さらに、50年そうですか…補修工事の繰り返しだけでは、それでも限界は来るわけですね。ですから更新時期はいずれ到来します。どう対応するのか伺います。

松田工務部長:我が国におきまして、トンネルを更新したという事例はまだございません。やはりきちっと保全をする、それも攻めの保全と申しまして状況が悪くなる前に計画的に保全することが重要と考えております。

岩崎議員:よくわかりました、本当に大変な事業だと思います。作り替えるというのは、そんな簡単な話しではないし、実際できるのかどうかもわからない大変なことだと思います。是非、今の仕事を大変だけれどもしっかりとやって頂きたいと思います。
 そこで、施設の維持および長寿命化に見合う地下鉄独自の保全計画が必要だと思いますが、伺います。

加賀交通局長:市営地下鉄の施設保全に関する長期的な視野に立った交通局合同計画を策定し横浜市公共施設管理基本方針に位置づけています。従ってこの考え方に基づき4か年の中期経営計画を策定するとともに臨海部における塩害対策、さらなる耐震補強など施設保全にあたり重要な取り組みは個別に計画を定め進捗管理をおこなっています。また、中長期的な視点かつ平準化を考慮した設備投資計画は、長期収支に反映されており、今後これに基づき施設の維持管理および保全に取り組んでまいります。

岩崎議員:国も本市も公共施設の老朽化の現状を危機的事態ととらえ、保全・長寿命化対策を焦眉の課題と位置付けています。しかし、実際には、財政の面から後回しにされるのが現状です。保全対策は、後手に回ると大惨事につながり、結果として財政出動も膨大になる大問題です。地下鉄で進行中の工事は、トンネル補修に約90億円、軌道改良に約30億円と聞いています。全線の保全・更新工事は、時間もかかり、膨大な費用を要する巨大事業です。事業会計の条件、地下鉄は事業会計になっていますから、これは非常に良い条件だと思いますので、こうゆう条件も生かして、地下鉄独自に長いスパンの戦略的な保全計画をどうしても持たないとやっていけないと思います。これは質問でなく、改めて独自の保全計画を是非持ってほしいと要望しておきます。

地下鉄の駅構内に海抜表示を

岩崎議員:次に防災・減災対策について伺います。
 市営地下鉄では、浸水防止板等ハード整備、災害対応の規程類の整備、さらに、職員の教育・訓練の実施等を行っていると聞いています。これらは大変大事なことなので、引き続き充実強化を要望しておきます。
 そこで国は、「脆弱な国土、都市、人」との認識に立って、2015年12月、「新たなステージに対応した防災・減災のあり方」で、防災・減災対策の方向性を取りまとめています。大地震、豪雨・浸水等の新たなステージの自然災害に備え、地下鉄独自の防災・減災対策の策定が必要と考えています。
 そこで伺いますが、想定を超える浸水被害が地下鉄沿線で発生することを想定した対策・計画はどうなっていますか、伺います。

大西高速鉄道本部長:大津波などによる急激な浸水が予想される場合など、まずはお客様の安全確保を第一と考えまして、駅構内から速やかに避難をして頂き地上の堅固な建物の上層階などに誘導するよう、避難誘導計画などを定めています。

岩崎議員:お答えにあったように、大規模浸水の事態への対応策は、やはり避難、これが一番大事だと思います。特に、横浜駅周辺は、どの時間帯でも数万人規模の来街者が滞在している空間です。発災時、駅周辺はどんな事態となると想定されているのか、また数万人の不特定多数を、短時間で高い所にどのように避難させようとしているのか、具体的に伺います。

大西高速鉄道本部長:避難関係ですけれども、大勢の人間が安全に避難できるように各駅の職員、運転士、車内放送、あるいは駅の構内放送そういったものを通じて落ち着いて行動していただくような誘導をして、標高の高い所に安全に避難できるようにと日々計画を作っておりますし、日頃から訓練もおこなっております。

岩崎議員:大変なことだと思いますが、今言われた計画はどうなっていますか?

大西高速鉄道本部長:避難確保浸水防止計画というものが、地下の空間で義務づけられておりまして、交通局でもそれを策定しております。また、個々の職員が個別に具体的にどのように動いたらいいかということは、局の中でいろいろと手順書、マニュアルと呼んでいますけれども、そういったものを作りまして定期的に教育訓練を実施しております。

岩崎議員:こまごま聞いていくわけにいかないので次にいきますが、避難行動を素早く行うためには、必要な情報を正確に伝える必要があります。
 特に、自分が今、どのような場所にいるのかは、第一義的なこれ情報です。
 ところが海水面下にある地下鉄の駅構内、横浜駅ですね、に海抜表示がありません。
 本市は、防災対策として、「海抜10メートル以下の区域にも海抜表示を設置する」方針を持っています。地下鉄の施設内には設置されていません。いつまでにこれ設置する計画ですか、お答えください。

大西高速鉄道本部長:現在、市営地下鉄では沿岸部の浸水予想区域内の7駅の出入口に2013年10月に海抜表示を設置いたしました。

岩崎議員:出入口にあるのは良く知っています。地下鉄の駅の出入口、非常に良く徹底して貼っていると思います。たいしたものだと思います。問題はこの方針が言っているように10メートル以下のところは全部なのです、場所は。マイナスのところです。横浜から吉野町までは間違いなく海水面下にあります。なぜ付けないのですか。

大西高速鉄道本部長:まず私どもは、出入口の地盤面、出入口まで避難して頂くということを重視しておりまして、地下の深さの深いところであっても浅いところであっても万が一の想定外の浸水時には、避難をして頂くことは変わりございません、という認識です。従って安全に出入口に誘導して頂いて、出入口で標高を確認をして頂いて更に更に必要であれば自主的に高いところに避難して頂くという趣旨で、細かくは設置をしておりません。しかしながら深い駅につきましては、各階に地下一階、地下二階というように、階数表示がしております。そういったもので自分がどの深さにいるかの一つの目安になるのか、というふうに考えてございます。

岩崎議員:地下鉄は人の命を運んでいる、本当に重要な施設です。だいたい横浜駅の地下街でもそうですけど、地下鉄の横浜のホームにいる方に是非聞いてみてほしいのです。「貴方、今どこの位置にいると思いますか」と。東京湾の海面の下にいると、つまり海の中にいるという自覚をしている人は、100人中、1人か2人です。このことがわかってなければ、パニックになるに決まっているのです。しかも市の方は付けるという方針を決めているわけでしょう、これはちゃんと忠実に守らなければだめです、いつまでに付けますか。

大西高速鉄道本部長:あくまでも地盤面に表示をして目安にして頂いているということでございます。

岩崎議員:これは引き続きやります。
 防災・減災対策の専門部署は既にあると聞いていますが、人数、体制などさらに拡充してもらいたいと思います。防災・減災対策では、独自の防災計画は考えていないということになりますが、国の基本方針、本市防災計画に即して、市営地下鉄独自の防災計画の策定を、改めて強く求めて終わります。

  • 2017年 市民要望アンケート

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