議会での質問(詳細)

2017年3月14日

■財政局(岩崎ひろし)

市民のSOSに応える予算編成とは言えない

岩崎議員:スライド使用許可をお願いします。それでは、問題意識に沿って伺います。
 先ず、市民のSOSに応える予算になっているかどうかです。
 市長は、予算説明で「市民のみなさまが将来にわたり横浜に暮らす幸せを実感できるようにする」と述べました。これは、市民は、現在、「幸せを実感」している。この状況を将来も続けたいというものです。
 はたして、現状で市民は「幸せを実感」しているでしょうか。
 2016年度の市民意識調査は、心配ごと、困りごとの二つの項目が、10ポイント以上上がったことを受け、病気や健康、老後のこと、こうした「心配ごとの項目が5割を超えたのは初めて」と書きました。
 本市でも「格差と貧困」が、確実に広がっていることがハッキリしたと思います。そこで伺いますが、市民のくらしの実態を、どうとらえているか、伺います。

鈴木財政局長:先生の方で、今、市民意識調査の結果の話がありますけれども、今回私の方でも、その情報をいただきまして、数字として去年より少し変わってるという中で、ご自分の病気や健康のこととか、生活上の問題という意味の数字が大きくというか、若干増えてるというふうには認識しております。ただ、それが政策とどのように関連してるかということにつきましては、ちょっとまだ分析がしきれていないということもありますの、その程度にとどめさせていただきます。

岩崎議員:市民生活の実態に対する市長の認識と、現実の間に大きな乖離があると思います。
 そこで、副市長に聞きますけど、市民意識調査は、市民生活の実態を知るうえで、大事なものだと思うんですが、本市の執行部では、調査をどのように位置づけ、施策に反映させているのか、伺います。

柏崎副市長:まさにですね、今、岩崎先生がおっしゃられたように、我々ですね、市民の皆様が、どういうことで、どういう認識を持ってるかと言うようなことについて、把握する重要なツールだというふうに思っております。そういう意味で、もちろん毎年の予算編成もそうですが、これまで策定をしてきた中期的な計画などの、そういうものに1つひとつ反映していく、そういう重要なデータだと思っています。

岩崎議員:局長、先ほどお答え頂きましたけど、市民の過半数が心配や不安を抱えている、そういう現状があります。こうした不安や心配に応える予算になっているのか、この点はどうですか。もう一度聞きます。

鈴木財政局長:平成29年度の予算でございますけども、健康、医療、福祉など市民の皆様の生活に密接にかかわる施策において、中期4カ年計画の目標達成に向けて、必要な施策はもちろんのこと、子どもの貧困対策、あるいはいじめ対策の強化など、市民の皆様に身近な喫緊の課題についても、きめ細かく対応することができている予算だと思っています。

岩崎議員:対応できているということですが、私はよく読ましてもらいましたけど、市民のSOSに応える予算になっていないというふうに思います。市民のくらしを守る予算になるよう引き続き改善に努力してほしいと思います。

整備と保全のバランスのとれた、身の丈に合った歳出構造に

岩崎議員:次に、公共施設の保全更新費が確保できているかどうかです。
 市長は、「更新時期を迎える道路・上下水道など、インフラの保全・更新も大きな課題であり、この流れは今後もとどまるものではありません。」と言われました。
 一方、市長は、「整備と保全のバランスをとる」とも、言われます。
 2017年度予算案を見る限り、相変わらず大型開発が最優先です。「バランスをとる」ことが、できるのか大いに疑問です。
スライド(スライド1)を見てください。

財政局スライド1

「年度別公共施設の保全費の将来推計、一般会計分」のグラフです。この説明をしてください。

藤田公共施設・事業調整室長:まず、折れ線グラフでございますが、これは公共施設管理基本方針にかかげたものでございますけれども、平成24年度から20年間の一般会計における年度別の保全更新の将来推計を23年度に試算をした結果を表したものでございます。
 見かけで示している部分が標準的な保全更新周期に基づいて積み上げました、保全更新費の将来推計額で、青い線で年平均が示されていますが、850億円となってございます。
 折れ線グラフの黒い塗りつぶしの部分は、公共建築物の建て替え分となってございまして、これを含めますと、赤い線で示しております年平均900億となります。
 棒グラフがありますけれども、これは今回追加をしてお示しているものでございまして、点検の結果、判明している劣化の度合いですとか、施設の重要度を加味した保全更新費でございまして、平成24年度から平成27年度の年度ごとに示している白い棒グラフは決算額、28、29年度の黒い棒グラフは予算額をしめしてございます。これについては、建て替え費については含まれておりません。

岩崎議員:はい。良く分かるように説明いただきありがとうございます。このグラフからは、保全更新費用の年平均必要額850億円が確保できていなくて、実績で今説明が最後にありましたけど、650億円程度という実績と比べますと、毎年200億円不足することがわかります。
 このことが問題なんです。こういう状況になっていることについての認識を伺います。

藤田公共施設・事業調整室長:公共施設管理基本方針で公表している将来推計値でございますが、施設の更新や、修繕の目安としているメーカー等によって推奨されている期間で、管理している施設に当てはめて計算をしてます。依拠したものでございます。
 実際の保全更新費は、現場において確実な点検と的確な診断をいたしまして、それに基づいて施設の劣化度合い、重要度を加味して予算化をして、執行をしておりまして、適切な保全更新ができていると考えてございます。

岩崎議員:このグラフ(スライド1)では、保全更新と建替えを区分けしています。これが青と赤の線になるんですけどね。保全更新と建替えは、こういう形で都合よく区分けできるものなのか、伺います。

藤田公共施設・事業調整室長:本市では、従来から施設の長寿命化を進めてきてございます。例えば建築物で言うと70年以上っていうのを目標にしてございます。長寿命化を進めるためには、適切な保全が前提となります。そのため、この管理基本方針では、保全更新、あるいは建て替えを一連のものとしてマネジメントを推進することというふうにしてございます。この基本方針に基づいて、施設ごとの保全更新計画の策定見直しを進めているところでございます。計画に基づきまして、定点経過を加味しながら、引き続き効率的計画的に保全更新費や建て替えに取り組んでまいります

岩崎議員:その考え方が問題なんです。老朽化した橋ですね、これは撤去で終わりません。撤去してしまったら通れなくなっちゃうわけだからね。だから次はかけ替えなきゃだめです。保全更新、建て替えというのは一連の問題なんですよ。区分けなど絶対できません。これを無理やり区分けするから、結局、必要額が小さくなっちゃうわけですよ。私に言わせればごまかしですよ、こんなのは。
 だから、一体でとらえれば、このグラフで見ても、900億円以上必要だということが示されているんです。だから、毎年250億円規模の不足になるわけです。
 私は、このグラフのつくり方は正しいとは思っていませんが、百歩譲りまして、このグラフに沿って議論を進めます。
 必要額を850億円としても、毎年、約200億円不足です。不足分は、結局、毎年先送りするだけのことなんです。こんなこといつまでもやっていたらダメだと思うんですけど、この辺の認識はどうですか。

藤田公共施設・事業調整室長:先ほども答弁しましたけれども、確実な点検と診断に基づきまして、毎年度必要な予算というのは確保いたしまして、適切な保全更新は実施しているものと考えています。
 一方で、今後、公共施設の老朽化が進行していきますと、それにともなって保全更新費っていうのは増大していくことが予想されます。そのために計画的な保全更新による財政需要の平準化を進めることや、国費の重点配分の要望を引き続き行って、確保していくということや、あるいは道路や公園等の空間を活用したりして、財源確保するっていうことを検討していくことなどに取り組んでいく必要があることでございます

岩崎議員:色々工夫は大事なんですけどね、結局、不足分の先送りっていうのは、先に送れば送るだけ後年度の費用が莫大になります。そうなればいずれ立ち行かなくなるんですよ。この難問にどう対応するのか、お答え下さい。

鈴木財政局長:公共施設の老朽化の進行につきましては、その生活、それが経済活動に密接にかかわるということで、その保全更新については、優先的に取り組まなければならない課題というふうに認識しております。そのため計画的に保全工事にかかわる財政需要の平準化等に取組む、あるいは財源の確保に努めるというように、様々な可能性を検討していかなければいけないと思います。

岩崎議員:この先、副市長に聞きます。

市長は「整備と保全のバランスをとる」と言われます。ところがですね、本市の財政力というのは、つまり、施設等整備費は、年平均2000億円程度しか準備できないんです。これは実績なんです。
 これだと「バランスとる」といくら口で実際には、財政的には補填できないと、いうことになると思いますが、どうですか。

柏崎副市長:バランスはですね、我々がやっぱり色々な財政状況の中から様々な施設等整備費というか、そういう公共投資にふり向けられるものの中で、しっかりバランスをとっていくという主旨で申し上げてるわけですので、私どももそういうことを考えながら、この予算を編成させていただいているということでございます。

岩崎議員:今の答弁だと、結局最後はバランスが取れなくなって、にっちもさっちも行かなくなるということを認めているようなことですよ。それは。
 ここまでの答弁で、保全更新、建替えの費用の必要額が確保できないということがハッキリしたと思います。整備と保全のバランスをとるということであれば、やはり2000億円程度という身の丈に合った、歳出構造にする以外にないと思います。これは、意見として述べておきます。

債権回収は丁寧に行い、困難を抱える市民に寄り添った対応を

岩崎議員:次に債権回収について伺います。ちょっと順番を変えます。今、議論したように市民の過半数が心配ごとや悩みを抱えています。その一端が公租公課の滞納に現れていると思います。
次のスライド(スライド2)を見てください。

財政局スライド2

 平成23年度から平成27年度を見ると、未収債権額が大きく縮減しました。グラフの説明及びこの前向きの変化と私たちは考えてますが、この前向きの変化の背景と今後の方針を伺います。

鈴木財政局長:未収債権の縮減、このグラフ(スライド2)にありますけれども、このグラフにあるように、市民負担の公平性と財源確保の観点から、多額の未収債権額を縮減するため、全庁的な未収債権、これを総括する部署を設けて平成22年度に未収債権整理促進のための取組方針、これを策定いたしました。この方針に基づきまして滞納の発生の未然防止、早期未納対策の充実と滞納者の状況に応じた的確な未収の整理など、着実な整備を進めてきたところでございます。このような着実な取り組みの成果として、未収債権額のこういう形の推移になったというにふうに我々としては思っております。

岩崎議員:努力された結果だと評価をしています。地方自治体の役割というのは、市民の安全安心を守ることにあります。市民の暮らしと安全・安心を守る立場で、丁寧な債権回収に引き続き取組むべきだと考えますが、特に困難を抱える市民に、これまで以上に寄り添った対応を求めたいと思います。考えを伺います

鈴木財政局長:未収債権の回収につきましては、先ほど言いましたが22年度に方針を作っております。その時にも先ほど申し上げました通り、滞納者の状況に応じた的確な滞納整理という文言を入れて方針の中に入れております。我々はこれを続けてきたんですが、先生もご存知の通り、27年度から生活困窮者自立支援法というものできております。そういった意味で、その施行を受けまして、税部門においても、その支援法の意義というか、それをしっかり受け止めて、区役所においても相談窓口へのご案内を行うなど、徴収部門との連携を強めております。そういった意味で滞納者の状況に応じた緩和措置を行うということもやっています。
 ただ一方では、場合によっては差押えと滞納処分、これについてもきっちりとやって行くというような形で、未収債権整理の取り組みを適切に進めてまいりたいと考えています。

市債とは別の借金であるPFI事業は見直し、今後の採用をやめるべき

岩崎議員:次に PFI 事業について伺います。 PFI 手法は、一家の収入で見るとよく分かります。分割払い方式で商品を購入することに似ていると思います。収入は、一定ですから分割払いが積み重なれば家計は破綻してしまいます。本市の財政がこうなってはなりません。
 そこで PFI 手法の乱発ということに今なってると思うんですが、固定費を増大させ、財政の破綻につながります。まず、 PFI で推進している事業数と総事業費及び、今後 PFI 手法を採用する予定の事業数と総事業費、及びその合計額を伺います。

松浦財政部長:事業数と平成29年度以降ですが、一般会計につきましては、既に契約してるものが5事業で506億円。導入手続き中ものが1事業で320億円。企業会計で4事業、798億円となっております。合計で10事業ございまして、29年度以降の支出額は1,674億円を予定しております

岩崎議員:一般会計、事業会計合わせると1,675億円もの市債とは別の借金ができるとことです。PFI事業を見直し、今後の採用はやめるべきと思いますが、伺います

鈴木財政局長:厳しい財政状況の中で、これまでも様々な議論をいただいておりますけど、その中でも多様化するニーズ、これにも対応していくためには、PFI手法についても、これからも選択すべき事業手法の一つであると私どもは考えております。

今後もPFI契約に伴う支出はもちろんのこと、本市の歳入歳出全体について健全化判断比率などをもとにコントロールし、持続可能な財政運営を進めていきます。
 もうその手法はとるべきではないというお話もございますが、我々としては、そのPFIも選択の一つであり、将来の支出予定額につきましては、健全化判断比率等の1つである将来負担比率等にも算入されておりますので、そういった中で、財政上のリスクというものでしょうか、確認できると思いますので、一刀両断でPFIをやめるべきだということに対しては、きちっと良い選択をしていきたいとお答えしたいと思います。

岩崎議員:市民のくらしと安心を守るというのが、横浜市の最大の使命ですから、これからも予算編成にあたっては、くらしを守る、その視点からしっかりした予算立てをしていただくことをお願いして、終わります

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