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2017年市会第1回定例会(予算市会)をおえて

2017年3月24日
日本共産党横浜市議団
 団長  大貫 憲夫

 2月1日から開催されていた横浜市会第1回定例会は、本日、林文子市長が提出した2017年度一般会計予算案をはじめとした予算関連議案すべてが自民、公明などの賛成多数で可決・成立し、閉会しました。2015年4月の市会議員選挙で5人から9人へと躍進した党市議団にとっては、二度目の予算議会であり、躍進によって得られた力を市民のために活かすべく奮闘しました。
 日本共産党は、本日、予算組替え動議を行い、大型開発等を中止して捻出した財源で、中学校給食と35人学級推進、小児医療費助成の中3までの拡充、特別養護ホーム追加建設等を提案。組替動議の趣旨説明を宇佐美さやか議員が、予算案の反対討論を白井正子議員が、国に普天間飛行場問題解決促進を求める意見書の反対討論は河治民夫議員がそれぞれ行いました。

①原発事故避難児童いじめ問題解決に全力をつくしました。

 2月1日には、前日に行った市長への「市長として金銭授受をいじめと認めるよう求める」申し入れ書について記者会見を開催、被害児童に寄り添う立場での事態打開の方向性を示しました。14日の本会議では、岡田教育長の金銭授受のいじめ認定は、あまりにも遅すぎたと批判、市教委が策定する再発防止策が被害児童の思いに沿ったものになるよう求めました。22日の予算代表質問に立った大貫議員は、市長に被害児童が求めている面談の実現を強く迫り、また、市の教育行政の信頼を失墜させた教育長の進退を問うべきと市長の責任を追及。常任委員会では、作成中の再発防止策の問題点を指摘し、実効性ある対策を要求。3月の決算特別委員会では、古谷靖彦議員が、教育長の不適切な対応を徹底追及し、市長に対しては、再発防止策の決め手として、教員の多忙化解消と学校現場の教員増を求めました。

②ヒバクシャ国際署名に市長はサインを、平和推進予算の大幅増額を

 横浜市は、1987年に国連からピースメッセンジャー都市の称号を授与されています。また、2010年には、平和首長会議に加盟し、国内外の都市と2020年までの核兵器廃絶をめざし、連携を強めるとしています。しかし、市の平和推進事業予算は、120万円だけです。これでは、何もできません。また、市長は、ヒバクシャ国際署名に応じていません。3月27日から国連において核兵器禁止条約の交渉が始まります。本会議、予算特別委員会で、個人署名にとどまらず、他都市のように、市のホームページで署名を紹介するなど市民啓発の取組を提案しました。

③山下ふ頭へのカジノ誘致にむけての基盤づくりを徹底批判

 山下ふ頭は、その立地条件からして、交通アクセスの悪さが最大の弱点です。山下ふ頭では再開発がすすんでいます。再開発の目玉は、大規模集客施設です。大規模集客施設には、カジノを含むIR(統合型リゾート)が該当します。大規模集客施設の立地には、交通アクセスの改善が必須条件となっています。横浜港の各ふ頭をつなぐ臨港幹線道路の事業がありますが、新港ふ頭(中区)から山下ふ頭、本牧・新本牧ふ頭の間は、長い間、手づかずの状態でした。それが、2015年の山下ふ頭再開発計画決定を機に事業化へと急発進です。また、山下ふ頭エリアと横浜駅周辺エリア間に大量輸送が可能な車体が2連のバスを運行する計画を具体化しています。総事業費は20億円です。これも山下ふ頭に人を運ぶ手段です。
 この二つの事業の予算化について、予算特別委員会での港湾局と都市整備局の審査のなかで、市民に説明責任のつかない事業展開はやめよと迫りました。

④予算組替動議など提案を積極的に行う

(予算案組み替え動議の概要)

 高速横浜環状道路北西線・南線、南本牧ふ頭MC-4、都心部再開発、新市庁舎など大型公共事業と海外視察費、カジノ調査費など市民要望に反する施策の凍結・中止で263億円を捻出し、中学校給食、小3での35人学級、中3まで小児医療費助成拡大、低所得世帯向けの高校・大学育英資金の創設、こどもの貧困対策費の増額、市営住宅200戸新設、特別養護老人ホームの400床建設、同報系防災行政無線設置などに振り向け、合わせて市債を減額する。

⑤議会・市政動向

・教育委員二名が交代、育鵬社版教科書の採択を主導した今田忠彦教育委員が退任です。代わりに元副市長の大場茂美氏が就任しました。

・議員の海外視察が承認されました。自民党は二班で、①ルーマニア、ブラジル・アルゼンチン、オーストラリア・ニュージーランド②ドイツ、スウェーデン、バルト三国、フィンランド、ロシア。民進はアメリカ・カナダです。

 党議員団は、4月に市民要望アンケートを実施します。市民の願いをしっかりつかみ、その実現のために、引き続き力を尽くします。そして7月の市長選では、市民の市長実現に全力をあげるものです。