政策/見解

2009年8月4日

横浜市の教科書採択に関する声明

2009年8月4日
                       日本共産党横浜市会議員団
                       団 長  大 貫 憲 夫

 本日の横浜市教育委員会の会議で、中学校の歴史教科書として18区中8区で「新しい歴史教科書をつくる会」の自由社版が採択されました。自由社の歴史教科書は太平洋戦争を「自存自衛」のための戦争と描くなど、日本の侵略戦争美化の立場にたっています。戦後日本の原点は、侵略戦争と植民地支配の反省とその誤りの清算にあります。その否定ともなる教科書については、国内外から厳しい批判があがっているところです。採択した教育委員会の責任は極めて重大です。近隣のアジア諸国との友好関係の発展を著しく阻害し、国際交流都市・横浜としての信頼も損なうことになります。なによりも子どもたちにゆがんだ歴史観をおしつけることは、断じて認めるわけにはいきません。
 今回の採択にあたっては、これまで守られてきたルールを無視して強行された点も重大です。教科書を調査・検討する教科書取扱審議会の答申は、区毎に、学習実態を踏まえ、望ましい教科書として5~6点の基準に示し、もっとも相応しい教科書を基準ごとに選んでいます。自由社が採択された8つの区での答申は、自由社がもっとも相応しいとした基準は1点だけでした。それ以外の基準では、自由社以外の2社がもっとも相応しいとしています。しかも、答申は、自由社については、「他民族の生活や文化の扱いがやや弱く、生徒の多様な見方や考えを育てるにはやや適さない」と問題点を指摘しています。
 4年前の採択時に、当時の教育長は、「横浜市の採択手順として、審議会の答申にもとづく案を尊重したい」との毅然とした態度をとりました。しかし、今回は教育長からはその言明はありませんでした。
 こうした運営をすすめた教育委員長と教育長には、教育行政に携わる資格という点では、失格といわざるをえません。
 横浜市教育委員会は、今回の教科書選定を振り出しに戻し、採択の手順にそって、歴史教科書の選定をやり直すことを強く求めるものです。

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