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新型インフルエンザ対策に関する緊急申し入れ

2009年9月7日

横浜市長 林 文子 様

日本共産党横浜市会議員団
団 長  大 貫 憲 夫

 厚生労働省は先月21日、新型インフルエンザが全国的に流行期入りしたと発表しました。横浜市でも8月初旬から感染患者が漸増し、夏休み終了後の市内小中学校ではインフルエンザ様症状等による児童・生徒の欠席者が増え、9月4日現在、累計で学級閉鎖が9校10クラス、学年閉鎖が2校2学年となっています。
 厚生労働省の見通しでは、毎年の季節性インフルエンザの2倍にあたる国民の2割で新型インフルエンザを発症した場合、ピーク時には1日あたり6万2000人が発症、4万6400人が入院するとしています。現在の流行がピークを迎えるのは9月下旬から10月上旬以降とみられています。
 本市では、4月に市長を本部長とする新型インフルエンザ対策本部を設置し、第2回定例議会でも5億1500万円の補正予算を組み、対策を講じています。しかし、議会でも指摘したように、人口367万人という大都市横浜で保健所が1か所に統合され、各区福祉保健センターには行政医師が18区合わせてわずか17人という体制のなかでは、万全の対策とはいえません。
 新型インフルエンザは多くの人に免疫がなく、一般に症状は軽いといわれるものの、子どもたちが感染しやすく、ぜんそくや糖尿病など基礎疾患のある人や妊婦は重症化しやすいとされており、死に至る危険は季節性インフルエンザよりかなり高いというのが専門家の見方です。
 以下、横浜市における新型インフルエンザの対策を強化するために、緊急対策を申し入れます。

1.保健所の体制を強化し、保健師・健康危機管理担当医師を早急に増やすこと。
2.感染症病床を増加し、人工呼吸器等治療に必要な資器材を十分に確保して、入院患者の増加に対応できる体制を確立すること。
3.全面的に協力してもらわなくてはならない民間診療所・病院に、発熱外来用資器材等を十分に確保して提供すること。また、協力医師・看護師等の健康被害・休業等について補償すること。
4.低所得者の未受診による重症化、感染が社会化するおそれがあるため、ホームレス対策、国保法44条の窓口負担減免猶予の基準緩和、ワクチン接種の負担補助制度の新設等を行うこと。
5.集団感染が確認された保育所や学校が閉鎖(部分的も含む)され、保護者が勤務先を欠勤せざるをえない場合に、雇用不安の誘発が報告されていることから、すべての市内事業者に理解・協力を申し入れること。
6.国に対し、財政支援と安全なワクチンの製造・確保を急ぐよう要請すること。