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横浜市総合防災訓練における弾道ミサイル住民避難訓練についての声明

2017年9月1日

 

横浜市総合防災訓練における弾道ミサイル住民避難訓練についての声明

日本共産党横浜市会議員団
団長 荒木由美子

9月3日、横浜市総合防災訓練が港南区日野中央公園で行われます。毎年、各区を巡回しながら実施されるもので、今年度が港南区となっています。この訓練で、今年初めて、弾道ミサイルを想定した訓練が行われる予定となっています。これは、内閣官房が発信源となって自治体に求めているものを、横浜市として実施するものと伺っています。

この訓練の実施については、そもそも、国際社会が強く自制を求め、対話での解決をと取り組む中で、北朝鮮による弾道ミサイル発射が強行されたことにあります。北朝鮮による弾道ミサイル発射強行は、国際社会の平和と安定にとっての重大な脅威で、国連安保理決議に違反する断固許すことのできない暴挙です。ましてや今回のように通告なしで日本列島の上空を飛び越える発射は、極めて危険な行為で、私たちは厳しく抗議するとともに、北朝鮮に対してこれ以上の軍事的な挑発を中止することを厳重に求めます。また、国際社会および関係国に対して、経済制裁の厳格な実施・強化と一体に、対話による解決の道を粘り強く追及することを強く要請するものです。

弾道ミサイル発射に対する訓練については、実施しない自治体も多く、神奈川県内でも厚木基地を抱える綾瀬市は「市民の不安をあおりたくないというのが正直なところ」と明かしており、北朝鮮から「射程圏内だ」と名指しされたことのある米軍横須賀基地がある横須賀市では、「国から実施するよう言われているので当然やらなくてはいけない」としながら、「実際にどのような被害になり得るのかえるのか。訓練に意味があるのか」「やみくもに実施するのはどうなのか」などの躊躇する声が報道されています。

今回の訓練内容には「弾道ミサイル落下時の訓練行動」とされていますが、被害想定がない中で、訓練することに意味があるのでしょうか。落下時にどうするのかなどというのは、まさに戦時を想定したものです。そして、何よりも、防災訓練は、いつ起こるとも知れない自然災害時に一人ひとりが、そして地域で力を合わせて生命を守るために行う意味ある訓練です。

日本共産党は、総合防災訓練が住民にとって意味ある大事な訓練として実施されるためにも、 弾道ミサイル発射に対する訓練を一緒に行うことは問題だと考えます。

以上