議会での質問・討論(詳細)
2017年10月5日

■交通局 (みわ 智恵美議員 あらき由美子議員

市営バス降車場の上屋整備についても積極的に取組むべき

みわ議員: みわ 智恵美です。日本共産党を代表して質問いたします。委員長スライドを使用お願いいたします。
バス停の上屋について伺います。バス停上屋整備の基準について伺います。

津久井自動車部長:バス停に上屋やベンチを設置する場合には、まず道路管理者及び交通管理者の許可が必要となります。具体的には2メートル以上の歩道幅員が確保できるなど道路専用許可基準に適合すること、それから基礎を設置するのに支障となるような地下埋設物がないこと、それから上屋の設置によりまして他の交通に支障が生じないこととなります。これに加えましてバス停地先の方の了解が得られることが必要になります。そのようなバス停の中でも、ご利用のお客様の数や近くに病院などがあって高齢のお客様がご利用になられると言った優先度の高いバス停から順次設置を進めております。

みわ議員: こちらのスライドをご覧ください。(スライド1)

交通局スライド (1)

雨が降り始めた港南台駅前のバスターミナルです。バス降車専用のバス停で各社が利用し、このようにバスが3台並んで次々と乗客が降りております。次のスライドをご覧ください。(スライド2)

交通局スライド (2)

これは乗客が市営バスから降りているところです。ほとんどの方が傘をさすことなく JR 港南台駅などに向かわれる様子が分かります。次のスライドをご覧ください。(スライド3)

交通局スライド (3)

ここに表示されているように港南台駅前のバスターミナルにある、この降車専用バス停は一方で市営バス利用の車椅子の方の乗車場所でもあります。つまりバスを待つ場所です。先日、市バス専用車椅子利用者乗車場所との表示をくっきり新しくして頂きましてありがとうございます。市民周知のバス乗車場となり本当に助かっております。ここで伺いますが、降車専用のバス停には上屋をつけないのでしょうか。雨の日など高齢者の方や子どもさん連れの方が濡れながらバスを降りて行きます、見解を伺います。

城交通局長:降車専用のバス停については、降車場の上屋整備を交通局で行うことについては、なかなか費用面あるいは優先順位と考えると難しいというのが正直なところです。特に大規模な駅のバスターミナルについては、まちづくりの観点から、そのターミナルが設置された後に我々が移管を受けて、維持管理をしているというような経過もございまして、その新たな設置について交通事業者が負担をするということについてはやや荷が重いという、側面もあります。ご要望の点については関係局とよく相談をしながら調整をしていきたいと思います。

みわ議員:次のスライドご覧ください。(スライド4)

交通局スライド (4)

これは市営地下鉄駅前にある上永谷バスターミナルです。ここも降車専用です。港南台同様に市営バス利用の車椅子の方が乗車場所としても使っています。表示もあります。ここは屋根がついておりまして雨の日など本当に助かっています。このスライドご覧ください。(スライド5)

交通局スライド (5)

こちらは鶴見駅西口バスターミナルですが、ここも降車専用のバス停ですが屋根がついております。バス利用者が本当に助かっています。それぞれのバス降車場上屋がどういう経過でつけられたのか事情もあると思いますが、降車場の上屋整備についても積極的に取り組むべきではないかと思うのですが改めて見解を伺います。

城交通局長:上永谷の方は昭和57年に、道路局の方で作っていただいたという経過があるようですけれども、ご指摘の港南台の降車場については地下埋設物があって、あそこに屋根を作るというのは物理的にもなかなか難しいという状況もございます。バスターミナルの設置については、バスターミナルの中の降車場の上屋整備については交通事業者単独で設置するとなかなか難しい状況ですが、先ほどもお答えした通り関係局とよく相談をしながら調整していきたいと考えております。

みわ議員:あらためてこちらのスライド、バス停をご覧いただきたいと思います。(スライド4)雨の日に乗客の多くが傘をささずに濡れてきます。今局長から設置が難しいとありましたが、今の技術ですので工夫ができるのではないかと思います。車椅子利用者の方が雨の中カッパを着たり傘を車椅子に設置するなどしてバスを待っています。全ての人に優しい横浜のまちづくりとしてもバス降車場の上屋整備は当然の課題だと考えます。副市長、せめて乗降客の多いバスターミナルには降車場の上屋設置、積極的に進めていくべきと考えますが見解をお願いします。

平原副市長:今、局長からお答えしましたように、交通事業者である交通局だけが単独で作ったりちょっと難しいところも正直言ってあります。先程ご紹介いただいた鶴見の駅前は再開発事業に合わせて都市整備局の方で駅前の再整備に中で作ったものです。色々と先生のところにも、ご要望もあろうかと思いますので個々の状況に応じてオール市役所でご相談に応じたいと思います。

みわ議員: はい、よろしくお願いします。終わります。

 

■交通局 あらき 由美子議員

同じ交通局職員のバス運転手と一般事務職は退職金約330万円の差を是正すべき

あらき議員:続いて質問いたします。委員長スライドを使いますのでよろしくお願いします。
交通職員の給料について伺います。
交通局職員の給料表は一般事務職員と地下鉄やバスの運輸職員とでどのようになっているか説明してください。

重内総務部長:前提といたしまして地方公営企業法では企業職員の給与は同一または類似の職種の国や民間事業の給与、さらには経営状況等を考慮して定めるものとされています。そのルールに従って地下鉄やバスの現業職員につきましては二表と呼んでいる企業職員給料表に、三表と呼んでいる企業職員給料表三が適用されております。事務職員は企業職員給料表一の適用を受けます。

あらき議員:企業職職員給料表の二表と三表との違いは何か、また一般職職員と比較して低い給料表はいつからどういう目的で作成したのか伺います。

城交通局長:企業職員給料表の二表ですけれどもH23年の職員採用再開以降の現業職員に適用しておりまして、他方三表というのは以前から在籍をしていた現業職員に適用している給料表です。職種別の給与体系として市庁部局と同様の体系の中で定めているものです。二表は職員の採用を9年ぶりに再会するにあたり、継続的な採用を行うこと及び公民格差の縮小を目的として国の技能職に適用される行政職俸給表二を基準にして作成をしております。

あらき議員:今後同年齢で採用されて一般職で定年退職としたとすると退職時の基本給でどれだけ下がるのか、うかがいます。

城交通局長:バスの乗務員を例にとりますと大型二種免許が取得できる21歳で入局をいたしまして、標準的な昇給をした場合、定年退職時の基本給は31万4,400円となります。一方同じ21歳で入局した事務職員の場合は38万700円となりまして6万6,300円の差となります。

あらき議員: この基本給で退職手当を計算するとバス運転手は1689万3,096円、一般事務職員は2018万913円でその差は328万7,817円と、基本給が基礎ですからこれだけの差になります。同じ交通局職員として仕事をしているのに約330万円の差がおきることについて是正しようという考えはないのか交通局長に伺います。

城交通局長:バス乗務員の給料表については、先ほどもご答弁申しあげましたけれども、国の俸給表や民間事業者の給与表、給与等を参考に職種に応じた適正な給与水準として定めているものでございます。

あらき議員:自動車事業の決算28年度決算で15億8,600万円の黒字になったとしています。黒字の要因は何でしょうか。

城交通局長:黒字の要因はさまざまありますけれども、22年度以降ずっと黒字になっているわけですが、市民の皆様にご迷惑をおかけしましたけれども58路線の再編ですとか、或いは営業所の統合、始業の見直し、人員の削減等々ありました。また人件費の抑制もその中で非常に大きな要素でした。

あらき議員:バス乗務員は先ほど話したように二表と三表があって、これで1,103人います。それから地下鉄職員でも449人います。それ以外にバス乗務員は公募嘱託員として48人います。この公募嘱託員は昇給はなく、1日6時間、週30時間、月額19万700円で毎年契約更新をして65歳まで働くと聞いています。一時金はあるけれども、退職手当は何年働いても出ないというのが公募嘱託員です。黒字になった背景の一番の要因、私はこのように人件費を削ってることもあると思いますけど、この点の見解いかがでしょうか。

城交通局長:先ほど申し上げた通り、黒字になった原因というのは、まずは路線規模の再編とか或いは営業所の統合、それから始業の見直し、様々な経営努力を重ねた結果であり、人件費の抑制もその大きな要素であったと考えています。

あらき議員:そこを認めていただけるのであれば、自動車事業における人件費、過去3ヵ年の決算でも26年度125億6,700万円、27年度125億6,900万円28年度132億5,600万円となっていて28年度は退職給付金の増加で人件費が増えたと言っています。今後その退職給付費が増えるピークというのはあとどのくらいなのでしょうか。

城交通局長:退職給付費、退職引当金に充当するためのお金ですけれども、ピークとしては32年度にあると見込んでいます。28年度から5年ほどは高い水準で推移をしているという状況でございます。

あらき議員:この退職手当て引当金についても一般会計からの繰入も少し認めてもらえるようになってきているはずです。これから28年度決算で営業損益で4億8,900万円の黒字となっています。純損益でも15億8,600万円の黒字となっています。黒字になっているのですから、バス乗務員の給料表を減額することなく少しずつ改善していく方向性が見えないのでしょうか。

城交通局長:バス乗務員の給料表については、国の給料表それから民間の同種の職種の水準というものも十分勘案して見ていかなければいけないと思っております。今、採用試験をやると、かなり民間並みに抑えてきてはいるつもりですけれども、民間からも応募者が多数来るというような状況で、民間から見ればまだ魅力的な人事給与体系となっているという評価も一方でできると思います。一方でややこれから採用が難しくなってくる時期の中で、その業界全体としてバス乗務員の給与というのはこれから変わってくる可能性もあると思っています。そうした状況を勘案しながら適切な水準というのを考えていきたいと思っています。

あらき議員:ドライバーさんは、私も経験が大事だと思っているのです。それで横浜市の採用も倍率で見ればやはり高水準かなと思います。民間から比べても待遇は良いです。だけれども黒字にこだわる理由も非常によく私はわかるのですけれども、やはりそこでドライバーさんが居てこそのバス事業だと思うのです。28年度公営バスを運行している他都市と横浜市の乗車料収入に占める一般会計からの補助割合どうなっているでしょうか。

重内総務部長:東京都及び本市を除く旧5大市との比較でございますが、事業者ごとの差はもちろんございますが平均で申し上げますとバスの乗車料収入に対する一般会計の補助割合は6.2%が平均となっております。一方、本市については3.5%となっております。

あらき議員:そのような面で見ると、やはり横浜市の一般会計からの繰入の額、非常に抑えてるとそれで黒字で頑張ってると、この背景にはやはり私は一つは人件費をかなり抑えてると見るのです。行政路線等に対する補助金として仙台、名古屋、大阪、神戸市は3億円から20億円一般会計から繰入をしています。他の自治体は行政路線を維持するため一般会計から繰入もしています。横浜市も同じ理屈でできるはずです。先ほどから他の委員もいっぱい言ってますけど、横浜市公営交通という意味は地域の足の確保という点もありますし、不採算路線を走っているからこそ、持ちこたえなければいけないという両方あると思うのです。この点でも、赤字赤字とならないように努力するのを分かりますけど、一般会計からの繰入の根拠も少しは増やしてもらえるのではないかと私は思うのですけど局長見解いかがでしょう。

城交通局長:人口集中地帯でやっているバス事業ですので、きちんとした生産性、効率性を上げればより黒字路線を多くして、その力で赤字路線も支えていける形になるのだと思っています。民間との比較の中で効率性では、まだまだ劣る部分もありますので、そうしたところを改めて行って、出来る限り利益の最大化ということではなく、得られた利益については、きちんと公益化をしていく、そういう方向の中で運営をして行きたいと考えています。

あらき議員:市営交通の決算では7年連続で黒字となっていると言っています。24年度決算から28年度までの5か年で黒字は10から15億円、乗車料収入は192億円台で推移をしています。支出の大半は人件費と軽油などの経費で収入の9割です。経営努力をしたとしても軽油などの経営経費が増えればとたんに赤字になる要因はあります。公営交通として不採算路線を抱える点からも、この分を一般会計で補填する理由は成り立つと思います。この点、副市長見解うかがいます。

平原副市長:先ほど一般会計の他の都市のお話しございました。我々も比較してどうかというご批判はありますけども、維持路線みたいなこともやらせていただいてます。交通局の人件費も局長から色々ご説明しましたが色々な背景、理由があって今このような給与表で定めさしていただいていいるということでございます。先生にこれを説明する場でもございませんけれども、公営企業法におきましては、いわゆる独立採算が原則となっていることでございます。そのため赤字補填を目的とした繰り出しは今のところ予定しておりません。交通局には引き続きしっかりとした自立経営というものをまずは取り組む課題と思っております。

あらき議員:赤字路線もあるのですから、その点は市民の足の確保という点では是非検討して欲しいです。もう1点、これはお金がかからないのでやって欲しいです。今だに2時間以上走っても2分の休憩、絶対にトイレに行けませんという運転手さんの声です。局はラッシュ時間帯難しい等と言いますがラッシュ時間帯だろうと特にラッシュ時間帯遅れてしまい設定上10分の休憩があってもトイレにいけません。ダイヤを組み替えてきちんとトイレに行ける時間を組み立てられると思いますが、この点はどうでしょう。

城交通局長:ダイヤが、だんだん高齢化の影響もあるのですけれども、乗降に時間がかかって、どうしても遅れがちになって折り返しの時間がなかなか取れないというような実情も起きてきております。そうした状況、今聴きながらダイヤについて少し緩める方向で見直しを始めておりますので、ご指摘あるところについて一つ一つ直していきたいと思っています。

あらき議員:局長が全ての営業所行ってお話し聞いてくださっていると聞いてます、ですからやはり乗務員の環境整備という点でも局長の最大使命ですから是非お願いします。

 

乗降客数の多い駅では、障害者や観光客等の困った人に対しての駅務員を配置すべき

あらき議員:次に市営地下鉄の横浜駅、他バリアフリーの対策について伺いたいと思います。
障害者で地下鉄を利用している方が他の路線やバスに乗り換える際、どう対応しているのか伺います。

三村高速鉄道本部長:地下鉄の各駅にはエレベーターを設置しておりまして車椅子のお客様が地下鉄に乗降りいただく際には、お申し出に応じまして駅職員が介助などのお手伝いをおこなっております。また他の鉄道やバスにお乗り換えをされるお客様には、それぞれのお客様のご事情に配慮いたしまして、お声がけですとか筆談具などによりましてご案内を行っております。

あらき議員:特に視覚障害者の方、初めて駅を降りると点字ブロックがあっても、どのように歩いたら、あるいは乗り換えられるかわからないということを聞いています。先日の横浜駅です。(スライド6.7.8.9)地下に入って行きます。この時には8時半なのですけれども丁度通路のところに人はいなかったのですが、乗り換えの方に降りて行くとこの辺から階段があって、この混雑の中です。白杖を持ってる方は一人ではとてもいけない状況です。この場合はどう対応されているでしょうか。交通局スライド (6)

交通局スライド (7)

交通局スライド (8)

交通局スライド (9)

三村高速鉄道本部長:地下鉄では、視覚障害のあるお客様が、お一人でご利用になる場合には改札口などで駅の職員がお声がけをさせていただきまして、お客様のご希望に応じて付き添ってご乗車までご案内をさせていただきます。目的地の駅の方に着きましたら職員がお出迎えをいたしまして改札口や出口までご案内をしております。また他社線への乗り換えにつきましては出来る限り付き添いましてご案内行っているところでございます。

あらき議員:海外や国内の各地から観光客が横浜を訪れているケースは本当に増えています。乗り換えや目的地への行き方など困っている人に対して案内サービスを行うため新横浜、横浜、桜木町駅にステーションアテンダントを一人、朝10時から夕方6時半まで配置していると聞いています。でもそれだけでは不十分だと思います。私の知り合いの視覚障害者の方も横浜市営地下鉄は非常に丁寧に対応してくださると声をかけてくださるって聞いています。でもそれであればあるほど人の手配というのは必要だと思います。常に障害者だけではなくて健常者であってもお子様連れの方、あるいは荷物を持っている高齢者の皆さん、やはり声をかけてもらうだけで非常に嬉しいわけです。そして横浜駅の乗り換えは本当に複雑になってきています。だからこそ人で、私は介助して欲しいと思いますけどこの点どうでしょうか。

三村高速鉄道本部長:当然でございますが、全駅の改札口に駅職員を配置しておりまして、今先生にお褒めいただきましたように、お困りのお客様などのご案内を行っております。それからのステーションアテンダントでございますが、国内外からの観光客が多い横浜、新横浜、桜木町の三駅に配置してございまして、ホテルのチェックアウトから夕方までのご移動が、そして観光客の方が多いということでございまして現在の10時から18時30分までの時間としております。スライドでお示しをいただきました横浜駅でございますが、今申しあげたアテンダント1名に加えまして駅職員は常時11名が配置をしておりましてお客様にご対応させていただいているところでございます。

あらき議員:できるだけ横浜駅だけではなくて、全ての駅でやはり利用されている方が多い場所をよくご存知だと思います。新横浜も障害者の方がよく使うラポールがあります。そういう点はよく現場の方達が承知してると思います。どこにどういう人を配置したらより市民サービスになるかも是非検討していただいて、優しい市営交通であって欲しいと思います。


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