議会での質問(詳細)

2017年10月17日

■建築局 岩崎 ひろし議員

応募倍率10倍以上の現実を直視し、市営住宅を増やすよう方針転換を

岩崎議員: よろしくお願いします。スライドの許可をお願いします。
まず市営住宅の管理戸数について伺います。2006年から2016年度までの市営住宅の管理戸数の推移を伺います。

古木住宅部長:2006年から2016年までの11年間で見ますと、建て替えによる多少の増減はありますが、3万1000戸で推移しております。

岩崎議員: 同じく応募倍率の推移を伺います。

古木住宅部長:同じ11年間の平均倍率では平成19年度の21.7倍がピークとなっています。ここ数年は減少傾向となっておりまして、平成28年度は13.4倍となっています。

岩崎議員:管理戸数を現状維持で抑えていることが、倍率10倍以上の原因です。管理戸数3万1000戸では足りないのではないか、局長の認識を伺います。

坂和建築局長:現在市内には市営住宅が約3万1千戸、県営住宅が約1万7千戸ございます。公営住宅を補完する住宅供給公社やUR都市機構の賃貸住宅、高齢者向け有料賃貸住宅等を含めると約11万戸の公的な賃貸住宅が供給されています。さらに市内には比較的低廉な家賃で立地、間取りなどの選択肢が多い民間賃貸住宅も供給されていることもあり、一定規模のストック数が確保されていると認識しております。

岩崎議員: 応募倍率、10倍以上の現実を直視して市営住宅の管理戸数を増やす方針に転換すべきです。見解を伺います。

坂和建築局長:先ほど申し上げましたように、市内には市営住宅や公的賃貸住宅等のストック等が一定数確保されているという認識しています。また、第五次横浜市住宅政策審議会から当面は公営住宅の需要は大きく変わらないとの予測のもと、現在の供給量を維持する必要があるとの答申をいただきました。これらを踏まえ現在の市営住宅のストック数を維持してまいります。

岩崎議員:いろいろ言われましたけれど、管理戸数の増設というのは市の判断で出来ることではないかと思うのです。これは法的に出来ないのかどうか伺います。

坂和建築局長:市営住宅の管理戸数は、本市として将来の人口推計、市内の住宅数のストック数の状況や財政状況、さらに先ほど申し上げました住宅政策審議会からの答申等を踏まえ、総合的に本市として判断してまいります。

岩崎議員:法的なしばりがあるのかを答えてください。

坂和建築局長:法律で自治体は人口に応じてどの程度の市営住宅を設けなければいけない、というような規定はございません。

岩崎議員:増設は本市の判断次第ということを確認しておきます。管理戸数を増やさない理由は何でしょうか、具体的にお答えください。

坂和建築局長:具体的といいますか、先ほども申し上げましたとおり本市では市営住宅を含め公的賃貸住宅等で一定規模のストック数が確保されているという認識と住宅政策審議会の答申を踏まえまして、現状の管理戸数を維持しているという認識でございます。

岩崎議員:住宅政策審議会の答申というのは市営住宅の管理戸数の現状維持ということと、市民ニーズに応じた住宅機能の向上を求めています。しかし管理コストを増やさずにニーズに応えることは無理です。そこで大規模市営住宅の再生を事業化して、その中の課題として福祉施設の整備、多世代居住でコミュニティの再生などとともに管理戸数の新規建設を位置づけることが必要と考えます。局長の見解を伺います。

坂和建築局長:大規模市営住宅の再生にあたりましては、市営住宅全体の戸数を当面維持することを前提としておりますが、今言われたように福祉子育て機能や地域のコミュニティ施設の導入とともに、余剰地などを活用いたしまして民間と連携しながら高齢者用の住宅や良質な賃貸住宅などの誘導を検討してまいります。

地域住民の浸水被害を拡大させないよう中外製薬に厳正な指導を

岩崎議員:次に開発行為等の許認可権にかかわって伺がっていきます。戸塚区戸塚町の旧日立戸塚工場跡地に中外製薬研究所を整備する計画が進められています。スライドを見て欲しいと思います(スライド①②③)

スライド1

スライド2

スライド3

現場周辺の状況です。昨年8月、近隣住民への説明会で敷地を2m かさ上げすると事業者は説明しました。参加した住民から、「周辺は戸塚区ハザードマップで浸水区域であるとされている、上流側住宅地の浸水被害が大きくなる」と心配の声が上がりました。開発予定地と周辺地域の立地条件の認識を伺います。

坂和建築局長:開発事業区域及び周辺部は、横浜市のホームページ上の浸水ハザードマップで公開されているように、浸水想定区域と認識しています。またこの地区は工業地域であり工場、研究所等が立地する地区で、工業地としての適正な誘導及び操業環境の改善を図るというような都市計画マスタープランの位置づけの土地だという認識でございます。

岩崎議員:このあたりで一番低いのが、この事業用地だということです。この地域に押し寄せる水の量は、内水に加え下水管から逆流する柏尾川の水もあり、半端ではありません。次のスライドを見てください(スライド④)

スライド4

これは3年前の台風18号の時の柏尾川の様子です。次は柏尾川の普段の様子です(スライド⑤)

スライド5

護岸に内水の排水口が所々に見えると思います。水位が上がると、ここから水が逆流します。ですから今回の開発事業、対策が無いまま2m かさ上げされると住宅地の浸水がどうなるか伺います。

坂和建築局長:開発事業区域内の雨水に関しましては、都市計画法及び関連法令により雨水調整池などを設置することで計画地から雨水の流出が無いよう適切に処理されることとなっております。またこれまで周辺の雨水が開発区域に流入していた事実があったと伺っておりますが、今回の計画では道路拡幅などにより排水施設を整備することで周辺への影響が極力無いように努めた計画となるよう指導してまいります。

岩崎議員:この地域の住民にとって浸水被害というのは、長年の心配事です。しかし事業者は浸水被害の増大について全く認識していません。次のスライドですが(スライド⑥)

スライド6

これは事業者が公表した周辺概要図です。浸水被害の対策は全く書かれていません。それ以外のことは色々こうやりますと書いていますが、浸水被害がどうなるかってことは全く書かれていません。なぜ事業者がこのような認識になってしまっているのか、そこにはいろいろ問題があると思います。そこで当局に2つの点で反省し認識を改めてもらいたいと思います。

一つは建築基準法等の改悪で規制緩和が強行されています。本市の許認可権がそのため著しく狭められました。残された権限である開発行為等に関する許認可権は、本市の建築行政にとって極めて重要なものです。当局には市民の命と財産を守る立場で、この権限をしっかり運用する責任があります。しかし当局に重要性の認識、自覚が足りないからこういう事態になっていると思います。もう一つは本件事業では関係する区・局がいくつもあります。それを束ねるのが建築局です。とりわけ宅地審査課は一連の手続きの最初の窓口になる部署です。本件は最初の段階で現地の条件をしっかり検証していれば浸水被害増大のリスクを認識できたはずです。担当部署の見逃し、ミスと言わなければなりません。なぜこのような大事な問題がチェックできなかったのか、当局の認識、反省点は何か伺います。

坂和建築局長:反省点というより事実関係でございますが、事業者は計画地の立地条件や周辺の状況を調査把握し、基本的な整備の構想を策定し、その上で開発事業等の調整等に関する条例に基づき周辺住民への説明などを通し、住民の皆さまからの意見の聴取を行っている段階です。今申し上げましたように計画地の立地条件や周辺の状況調査、把握を当然しております。今後事業者は、周辺の意見に対する対応なども含め、建築局や環境創造局、道路局などと実務的な協議をしながら、詳細の設計を行っている段階でございます。

岩崎議員:全く問題はなかったと、なるべくしてこういう事態を迎えているということですか 。

坂和建築局長:この浸水区域というのは、戸塚駅周辺とこの計画地の一部にかかっているということでございます。この計画地で計画するにあたりましては、たとえ計画地にどんな雨が降っても外に漏らさない、流出させないという、まず遊水地等を造ります。その上でこの計画では道路拡張等が行いますので、そこの雨水排水も当然、排水設備を設けるようにということでございます。また事前協議にもしっかり至ってない状況でございますが、アセス等の計画図を見てみますと、周辺から50m を空き地として植栽などをして、そこでも雨を吸収していくという計画となっております。

岩崎議員:そうは言われますけど、この事業者が出した図を見てもらえばわかるのです。事業者は全く意識していません、このことを。それはその後のアセスの調査表でも、説明でも、このことは何も触れられていません。ですから事業者が最初に相談に行っているのは建築局なのです。そこでこの情報がきちんと事業者にインプットされなかったら対策打たないじゃないですか。それはなぜやられなかったのか、ということをちゃんと検証をしなかったら、反省しなかったら、また繰り返します。この点どうでしょうか。

坂和建築局長:当然にその事前相談なり協議の場合においては、その地域の実情を把握するというのは当然のことだと思います。そうしたことを前提として協議を進めるということでございますが、もともとここはその低い浸水区域エリア全体が一部も含めて浸水区域で、その水がこの土地に流れ込んでいたと、民地を利用して遊水地機能を発揮してというところなのですが、その民地が今の計画を、今度研究所にするということで計画をすると。その際、基準等に従いまして雨水が流出しないように、また道路等の排水接続をしっかり設けるように協議を進めていくということでございます。

岩崎議員:これ以上やれませんけど、やはり一番最初にチェックするのが建築局の宅地審査課ということになっているわけで、これはしっかりやってもらわないと困るのです。一般の市民が一番頼りにするのは行政しかないのです。法律で争うたって大変なことになるわけです。やはり行政が市民の財産守るという見地から最初のところできちんとやるということについてちゃんとしてほしいと思うのです。この点どうでしょう。

坂和建築局長:先ほど申し上げましたように立地条件だとか、そういうのはしっかり把握して協議をするようにということだと承っております。現段階では、まずは開発調整条例に則りまして周辺住民等に、こういう計画があるよということで説明をいたしまして、説明の周辺住民からのご意見を受けて、それを踏まえてどういう対策をしていくか、という協議を今後していく状況でございます。手続きの手順に則って今進めている状況でございます。

岩崎議員:本件は、関係部局が十分に協議調整して被害の増大をさせない対策を持つ必要があります。その上で事業者に厳格な指導を行うべきです。対策が明確になるまで申請の手続きを中止または凍結すべきだと思うのですけど、この点どうでしょうか。

坂和建築局長:この開発許可ということでの手続きと考えますと、都市計画法の体系の中で基準に適合していれば許可しなければいけないとされています。従いまして手続きの中止、凍結することは困難となっております。しかしながら事業者とは開発事業調整等に関する条例や都市計画法の手続きの中で具体的に擁壁の安全性や排水施設、公園、道路、消防、水利などに関する協議とともに地域まちづくりの調整も進めてまいりたいと考えております。

岩崎議員:今の局長のお答えだと、事前の対応をしっかりやってその許可の手続きの方へ入っていくということのようですが、いずれにしても対策がないまま開発行為を進めてはいけないと思うのです。当局は市民の命と安全を守る立場で地元の声を真剣に受け止め、事業者への指導をしっかり行うべきです。局長の見解を伺います。

坂和建築局長:先ほど言われましたように住民の方の意見、あるいはご要望についてはしっかりと受け止め、開発事業の調整等に関する条例や都市計画法の許可手続きの中で関連する環境創造局や道路局などと連携して指導や要請を行ってまいります。

岩崎議員:よろしくお願いします。

建築行政は迅速・的確な対応が必要、身近な区役所に建築事務所機能の再配置を

岩崎議員:次に部分的な開発許可について伺います。取得した土地が大規模であるにも関わらず公共施設用地の提供を極力避けるために、部分的な開発等の脱法的な手法が横行しています。局長は昨年の決算審査で私の質問に対し、大規模な区域を分割して小規模開発を行おうとする事業者には早い段階から一体で開発するよう指導していくと答弁されています。次にスライドを見てください。
戸塚区平戸平和台地域の開発予定地です(スライド⑦)これがほぼ開発完了した瞬間です (スライド⑧)

スライド7

スライド8

次は港南区旧国立南横浜病院跡地です。(スライド⑨⑩)

スライド9

スライド10

市内各地でこの分割の手法で事業が行われています。先ほどの局長の答弁のように指導されたということなのですが、その効果が見えませんがどうでしょうか。この点、今、部分的な開発許可を建築局がやっているわけですが、この状況をどのように認識しているのか伺います。

坂和建築局長:3000平米以下の開発許可の場合でも一定規模の水準の住宅等が、計画されている状況がございます。開発に対しては良好なまちづくりを進めるために、規模と区域ごとに応じて、整備すべき道路の幅員や公園の要否などの基準を定め指導しています。一方、先ほどの認識ということでございますが、これは事業者サイドの言葉でございますが、この基準の範囲内で土地や道路の条件、資金や販売条件など、どのように最適化するかの検討を行い、事業計画を立てている状況だということで、その辺が行政指導の限界と壁になっているという認識でございます。

岩崎議員:部分的な開発になる場合でも、一体の大規模開発と同じように全体の面積に見合う公共用地の提供を求めるべきです。そのために開発事業の調整等に関する条例の改正や運用の見直し、こういうことが必要だと思いますが局長の見解を伺います。

坂和建築局長:(H)25年には連続開発を抑制するため土地利用の制限といたしまして、次の開発まで1年間の留保期間を設けたことに加えまして、最低敷地規模等条例で定められる限度で改正いたしました。これにより一定の成果は出たものと考えていますが、引き続き必要な公共施設整備の規制誘導手法については様々な側面から検証してまいります。

岩崎議員:建築行政は、多種多様な案件に的確迅速に対応する必要があります。そこで市民に一番身近な区役所に従前配置されていたような建築事務所の機能を再配置することが必要です。局長の見解を伺います。

坂和建築局長:区役所に寄せられる開発や建築行為に関するご相談について、これまでも区や関係局と十分な連携を図りながら取り組んできていると思っております。合わせてこうした相談や、多様な取り組みに対し職員一人ひとりが建築局の業務の専門家として技術力を発揮できるよう研修を充実させるとともに OJT による人材育成を進めています。引き続き区役所と連携を一層強化し市民サービスの向上に努めてまいります。

  • 2017年 市民要望アンケート

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