議会での質問(詳細)

2018年3月2日

■医療局・病院経営本部 古谷 やすひこ議員

2025年に向けての病床増、人材の育成や確保は市の責任で目標を持ち計画的に

古谷議員:日本共産党を代表して質問いたします。どうぞよろしくお願いいたします。

2025年に向けた医療提供体制の確保について伺います。まずスライドをご覧ください。

【スライド1】

医療局スライド1

現在の病床数は22,869床となっております。2025年には26,165床という推計になっております。これをどのように整備されていくのか伺います。

増住医療局長:現状の病床数と比べまして、2020年には約1,500床、2025年には約3,300床が必要となると推計しております。つきましては毎年度、必要な病床数を精査して段階的に整備を進めていきたいと考えています。

古谷議員:これから3,000床余りを病床整備していくということになるわけですが、この広い横浜市内でバランスよく病床整備はされなければならないと思いますし、少なくとも区ごとの医療ニーズを把握して、区域内のバランスを考えた病床整備をする必要があると思いますがどうか伺います。

増住医療局長:医療ニーズにつきましては、人口動態、入院受療率など国や県の統計資料の他、レセプトなど市独自のデータも活用しながら、キメ細かく把握してまいります。その上で病床整備あたりましては、区単位というお話もありましたけれども、既存の医療機関の立地状況や交通事情等も勘案して方面別にバランスよく整備してきたいと考えております。

古谷議員:その際に具体的に市が主導性を持って病床整備を先導していくべきだと思いますが、どうか伺います。

増住医療局長:もちろん市が、基本的なその方面別の整備の考え方を示さなければ、なかなか医療機関側の対応も難しいと思いますので、そのことについては意を尽くしていきたいと思います。

古谷議員:これから横浜市内で、病床を増やしていくにあたって全国的に見れば病床が減る地域の医療機関が市内に多数参入されてくるということが予想されます。私は市内の医療機関にできるだけ病床整備をお願いするべきだと思っています。今まで本市が医療政策を進めていくにあたって、公的病院だけではなく民間病院でも本市の医療施策の中で大きな役割果たしてきてもらっていたと思います。今後の病床整備にあたって市内医療機関と一緒に是非進めていくべきだと思いますが、どうか伺います。

増住医療局長:病床の配分先を検討する際には、計画の実効性や地域医療連携への貢献などが重要と考えておりまして、まずご指摘ありましたけれども市内の既存の医療機関に病床を増やしていただくと、そうした方向が望ましいと考えております。

古谷議員:是非お願いしたいと思います。

続いて慢性期の病床の整備について伺います。施設整備の補助を今回新設されておりますが、実際にこれを使って急性期病床から慢性期に転換したとしても、整備費の補助だけで本当に転換が進むのかというのは疑念がありますが、その点について伺います。

増住医療局長:(H)30年度の診療報酬改定など、今後の国の医療政策による誘導の効果、あるいは実際の病床機能の転化の状況などを見ながら、さらなる対応を検討したいと考えております。その上で(H)30年度につきましては機能転換にあたって、整備費用の捻出が病院の大きな負担になっていると考えまして、補助を実施いたします。

古谷議員:実際はその整備したあと運営費が大変だということも聞いておりますので、その点についてもぜひお願いしたいと思います。

続いて高度急性期や急性期の既存病床について伺います。横浜市の「保健医療プラン2018」の原案では救急医療の需要について、今後も高齢化の進展とともに救急搬送件数は増大し、救急搬送に占める高齢者の割合の増加するものと見込まれていますとあります。2025年に向けて救急需要は減ると見ているのか局長の見解を伺います。

増住医療局長:これから高齢化も進展いたしますので、救急搬送の需要ついては、まだ右肩上がりに上がっていくものだと認識しております。

古谷議員:そうすると、この病床の推計もう一度見ていただくと、今後急性期については病床減らすとなっているわけです。医療局としては高度急性期や急性期病床が、現在多すぎるという認識をお持ちなのかどうか伺います。

増住医療局長:地域全体で見ました場合には、高度急性期や急性期が多すぎるというか、十分に足りていると考えています。

古谷議員:今後減らして良いという認識なのでしょうか。

増住医療局長:それは今後の需要動向を見ながら、これはあくまで推計ですので推計と現状を照らして、対応していきたいと考えております。

古谷議員:救急需要が増えるという見込みを、先ほどおっしゃられましたから、ぜひ救急医療のニーズ動向については、しっかり見ていただいて機械的に減らさないことを改めて求めていきたいと思います。

この設問の最後に病床整備の問題だけではなくて、それを担う人材確保の問題が大変、横浜市も率先して確保に力を入れるべきだと思いますが局長の見解伺います。

増住医療局長:人材確保については、様々な医療従事者がいらっしゃいますけれども、特に医師、あるいは看護師についておっしゃる通り病床数の増床と合わせて必要だと考えております。

2025在宅医療の充実と緩和ケア病床の計画は増床を

古谷議員:改めて病床整備についても細かなニーズつかみながら、市内医療機関と協力して是非進めていただきたいと思います。続いて在宅医療について伺います。

この在宅医療の充実については大きな本当に課題だと、局も述べられておりますが、人材の育成が本当に大きな問題だと思っています。例えば現在、在宅医療を担っている医師はどのくらい居て、2025年にはどのくらい必要だと推計されておりますか。

増住医療局長:(H)29年度に医師会が行ったアンケート結果では在宅医療に、現時点で携わっている医師は838人でした。地域医療構想では2025年の訪問診療の必要量が40,128人と推計しておりまして、これを機械的に計算しますけれども、仮に一人の医師がひと月に35人の在宅患者を診察したとすると、1,160人の医師が必要となります。この1,160人から先ほどの838人を差し引きますと322人ということで、これから2025年までの7年間の間に計算上は、約40人強の医師が新たに在宅医療に携わっていただくと充足するということになります。しかしながら実際には在宅医療専門に行う、たくさん見ていただける医師もいらっしゃれば、かかりつけの患者さんだけを診ていただいている医師もおりますので、さらに地域的な事情も様々異なっておりますので、これから医師会とも十分協議しながら在宅医の育成確保に取り組んで参りたいと考えております。

古谷議員:この問題でも計画を立てるだけではなくて、人材育成にもしっかり数値目標を定めて、計画を進めることを要望して次の質問に移ります。

緩和ケア病床について伺います。がん対策が進むにつれて外来でのがん患者さんの管理も本当に増えていくと思います。その一方で最後の終末期に必要となるような緩和ケア病床はますます重要になります。本市として2025年には緩和ケア病床どの程度必要だと考えておりますか。

増住医療局長:現在市内の緩和ケア病床は、9病院で180床ございます。2025年の病床数の推計における回復期慢性期病床と同じ増加割合で必要になると、これはあくまで仮定いたしますと、さらに約170床必要という計算になります。一方で今後は在宅での緩和ケアを希望する方、あるいはご自宅で過ごしながら痛みのコントロールが必要な時に、一時的に緩和ケア病棟を利用したりするということで、在宅医療の方で緩和ケアを受けたいという方も増えて様々なニーズが分散化されると思います。こうした状況を踏まえまして緩和ケア病床のあり方、病棟のあり方、あるいは在宅緩和医療をどう進めるかと言った命題と併せまして、病床についてもどの程度整備するか検討してまいります。

古谷議員:緩和ケア病床については、今の医療体制の中では現在ある病床でも、本当に個人的な努力によって維持できているところが多いと思います。必要な機能の病床ですから、しっかりこれも数値目標定めて整備はかっていただきたいと思います。

命を救うはずの医師が過労死ラインを超えての勤務実態、市は本気の改善を

古谷議員:最後に国の働き方改革について、今議論されているところですが、医師の働き方改革も本当にも大きな問題だと思っています。特に市民病院の医師の働き方で、医師の超過勤務の状況について伺っていきます。市民病院に勤務している医師の超過勤務の状況についてご覧ください。【スライド2】

医療局資料スライド2

平均して医師一人あたり、月45.2時間というのが今の超過勤務の状況です。一番下にあるのが救急総合診療科です。これが突出して超過勤務が多くて平均の倍以上90.8時間という状況になっています。完全に過労死ラインを超えています。命を救うはずの医師が自分の命を犠牲にしているような勤務状況だと私は感じました。本部長、これについてどういう認識なのか伺います。

高橋病院経営本部長:救急総合診療科につきましては、今後の救命救急センターとの体制強化、並びに医師の超過勤務の状況を考えますと、増員が必要であると当然考えております。引き続き医師の確保に向けて取り組んでまいります。

古谷議員:本部長、もう一度感想を述べて欲しいいと思っています、お願いします。

高橋病院経営本部長:全国的に見まして救急診療科は、突出して超過勤務が多い、ほぼ市民病院と同じ時間が全国平均であります。従いまして、これは良いことではありませんで、現場で懸命に救急医療に働いているドクターの健康管理とかその家族のことも考えますと、当然勤務環境の改善をしなければいけません。そのために絶対に増員が必要です。増員に関しましては、色々な点で僕らも努力しますけれども、それだけの供給を国がやっていただかないと中々難しくなってくると考えております。

古谷議員:続いて当直の回数も非常に大変な状況です。次のスライドをご覧ください。

【スライド3】

医療局資料スライド3

これは救急総合診療科の医師の働き方についてですが、これも働き方について意識改革とかいう問題ではなくて、当直回数を減らすためには医師の体制を増やす以外ありません。これも非常に8.2回ですから月平均、3日に一回ということですから、これでは本当に酷い状況だと私は思っています。この点についてぜひ本部長、お願いします。

高橋病院経営本部長:終局的には3交代制勤務ならざる得ないと考えています。そのためには医師の確保、数の確保それに見合う診療報酬の応援、支援が必要じゃないかと思います。医師だけではなく、他の業種も全て交代制勤務という形が将来的に望ましい形だと考えております。

古谷議員:労働基準法第41条には医師や看護等の宿直を許可する基準が定められています。つまりこういう場合は宿直を例外的に認めるという規定になっています。次のスライドご覧ください。【スライド4】

医療局資料スライド4

これが許可基準です。様々あります、赤いところが強調したいポイントです。例えば通常の勤務時間の拘束から完全に開放された後でなければ、宿直は認められないと述べられています。あるいは応急患者の診療または入院患者の死亡、出産などがあり昼間と同対応の労働に従事することが、常態であるようなものは許可しないと書かれています。あるいは夜間に十分睡眠が取り得ることと、ここまで書かれています。今の市民病院の救急総合診療科の当直業務そうなっているのかどうか伺います。

増住病院経営副本部長:市民病院の多くの診療科は宿直の許可基準の概ね範囲内でございますけれども、一部診療科について基準を超える回数の宿直を行っている状況でございます。医師の確保が厳しい、先ほどから本部長も答弁しておりますけれども、状況の中で現行の医療水準を落とさないという観点から、やむおえずそういう体制をとっておりますけれども、職員の衛生管理の観点からは課題があると認識しております。

古谷議員:救急がそうなっているという認識なのでしょうか、もう一度お願いします。

増住病院経営副本部長:今示されたように、複数の診療科でそういう現状がございます。

古谷議員:そうゆう現状があった場合には、(4)でその時間については労働基準法の第33条36条による時間外労働の手続きを行い同法37条の割増賃金を支払うことと書かれています。こうなっていますか。

増住病院経営副本部長:その当直時間内に患者の対応を行い実働時間となった場合には、勤務時間として超過勤務手当を支給しております。

古谷議員:再度伺いますが、この通りの基準で支給がなされているかどうか、もう一度伺います。

増住病院経営副本部長:今ご質問のあったことについてはその通り行なわれていると我々は考えております。

古谷議員:是非こういう、言ってみればちょっとひどい状況が常態化していると私は思っているので、早急に改善を図っていただきたいと思います。国からも「医師の労働時間短縮に向けた緊急の取り組み」こういうものが2月の27日付けで出されております。これは取り組みをしなさい、という中身になっております。市民病院としてどう具体化するのか伺います。

増住病院経営副本部長:今ご指摘のあった国から示された取り組みを踏まえまして、市民病院としてはタイムレコーダー導入による出退勤時間の把握、それから院内の会議や委員会等の時間短縮と開始時間の変更、患者さんやご家族等に対する面談の勤務時間内の実施などに加えまして、院内に働き方改革プロジェクトを立ち上げ具体的な対策の検討を一歩でも二歩でも進むように今、対応しているところでございます。

古谷議員:本当に理念だけでは変わりませんので、ぜひ具体的に変えていただきたいと思います。国の緊急の取り組みの中でも当直明けの勤務負担の緩和について出されています。当直明けの通常勤務を医師が当直明けに、通常勤務強いられると言うのはこの医師の業界ではそれなりにあることだと私も認識しておりますが、それ自体をやはり変えるべきだと提案されているわけですから、市民病院からこの機会に改善に取り組むべきだと思いますがどうか伺います。

増住病院経営副本部長:医師の当直明けの勤務負担の緩和というのも、我々は重要なことと考えておりまして、すでに一部の診療科では当直明けは勤務にならないように十分配慮しておりますけれども、それをこれから広げていきたいと考えています。

古谷議員:冒頭、本市での病床整備の議論をしました、しかし現場で働く医師の状況が改善されなければ、その計画を支えることができません。特に本市の直営病院からその改善は始めるべきだと要望して質問を終わります。

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