議会での質問(詳細)

2007年10月12日

【2006年度決算特別委員会】「病院経営局」白井正子議員

受診数減少、一般会計繰入金縮減でも黒字は、患者や職員にしわ寄せがないか

白井議員:日本共産党を代表し、市民病院の経営状況について、質問をいたします。他の議員の質問と重なるところもありますけれども、よろしくお願いします。
 まず、2006年度業務実績についてです。前年度と比較して患者数が減っていますけれども、入院患者は約4,300人減り、外来患者数は約7,800人、がん検診センター1次検診者数は約2,200人と、それぞれ減っていますけれども、この減少についてはどのような認識をお持ちでしょうか。

原病院経営局長:入院患者数につきましては在院日数の短縮が図られたこと、それから外来患者数につきましては紹介および逆紹介を推進したことによりまして、患者数が減少したものでございまして、地域における市民病院の位置付けがより鮮明になってきたものと考えております。
また、がん検診の受検者数につきましては、本市のがん検診制度が変更になりまして、子宮がん検診の受診間隔が年1回から2年に1回になったことなどにより、減少したものでございます。

白井議員:一般会計繰入金を昨年度に比べ3億円減らし、15億円に縮減させています。そして、その中で経常収支は約1,200万円の利益が生じています。06年度の診療報酬マイナス3.16%の改定があって、受診者数が減少して、一般会計繰入金の縮減がなされ、病院経営にとっては大変困難な要因となっていますけれども、こんな中でも入院収益が6億円増えて、全体で黒字を達成しているわけですけれども、この要因はどういうものなんでしょうか。

原病院経営局長:さきほど申し上げましたような在院日数の短縮や、紹介および逆紹介を進めていくとともに、看護師の適切な配置を行うなど、高度医療を提供する市民病院の機能を発揮したこと等により診療収入の増が図られたものである一方で、費用の節減を進めた結果、18年度も黒字を達成することができました。

白井議員:2005年に立てられた市立病院経営改革計画で出された繰入金縮減計画が、前倒しで達成されています。患者や職員にしわ寄せが起きているようでしたら、手放しでは評価するわけにはいかないんですけれども、そこで、経営改善の指標である平均入院日数と入院診療単価、外来診療単価は、病院経営局に移行する前の2004年度と比較してどう変化していますか、経年でお答をお願いします。

原病院経営局長:平均在院日数でございますが18年度は14.1日で、16年度の15.5日に比べまして1.4日の短縮になっております。入院単価ですが18年度は4万4455円でありまして、16年度の4万989円に比べ約3500円増加しております。外来の単価ですが、18年度は1万455円で、16年度の1万141円に比べ約300円増加しております。

白井議員:入院日数についてですが、入院が2週間を越えれば診療報酬が減額となります。病院経営にとって2週間以上の入院患者を減らすことは、手っ取り早い増収策なんですけれども、市民の方から次のような声が寄せられているんです。
 交通事故で、救急車で市民病院に運ばれた、そして入院した70代の男性の方の話によりますけれども、痛みが続いて歩くことが難しい状態だったそうですけれども、検査では異常がないということで、2週間で退院するようにいわれたそうです。大変不本意な退院をしたそうです。それでも痛みが取れないということで、別の病院に入院して検査を受けたら、骨折がみつかって、リハビリをして、1か月後に退院したという話をうかがいました。
 ここで、市民病院の平均在院日数は14.1日ですけれども、政令市の平均では2005年度で17.5日と聞いております。在院日数の短さは政令市の中でもトップクラスになっているわけです。しかも2年間で1.4日短縮されています。これは、経営努力の成果だと評価したいところですけれども、先の事例のようにベッドの回転率をよくするために無理な退院を迫る結果によるものだとしたら、大変問題ですけれども、こうした見方についてどう思われますか。お答えをお願いいたします。

原病院経営局長:私は一般論のお話を含んでの答えでございますが、日本の医療では非常に在院日数が長いというのは、世界的にいいましても欧米諸国に比べても圧倒的に長いということで、日本でも在院日数を短くというのが国の施策としてもございます。先ほど委員が申されました個々の事例につきましては問題があったかと思いますけれども、市民病院におきましても決してこれは患者さんを追い出すとか、そういう意味合いのことではないというふうに私自身認識しております。

白井議員:それでは、職員体制について伺います。入院で増収となっておりますけれども、看護師配置基準を10対1から7対1体制へ移行しておりますけれども、それに伴い増えて当然の正規の看護師数はなぜか増えていないんです。増員とすべき看護師をアルバイト職員に置き換えているのではないでしょうか。2004年2005年と比較して、非正規の看護師と看護補助者は何人増えたのかを、実態を明らかにしてほしいんですが。

原病院経営局長:非常勤の看護師は、18年度は60人でございまして、17年の34人に対しまして26人増加しています。

白井議員:いまのは看護師の話だったんですけれども。非正規を増やすということで人件費が圧縮できるわけなんです。そして、非正規雇用はいま社会問題になっていますけれども、自治体が率先してやっていいのかが大変疑問なところです。
 次に、最初うかがいましたがん検診数が減っていることなんですけれども、横浜市のがん検診制度の改悪でがん検診受診料が上がったことも、受診を控えた大きな要因になっていると思われます。経済的な理由でがん検診を手控えることはあってはならないことですが、希望者全員が安心して検診を受けられるよう、検診料の軽減制度の拡充をすべきですけれども、これは副市長にうかがいます。

佐々木副市長:受診の際の検診料でございますけれども、平成17年に今後ともがん検診制度を継続をしていくという趣旨で、受益者負担の観点から、相応の自己負担をお願いをしたいということで見直したものでございます。なお、平成12年度に設定して以来据え置いてきたところでございましたけれども、いま申し上げましたように、受診いただく方に相応の自己負担をお願いをするという趣旨でございまして、いま先生おっしゃったような新たなやり方というのは考えてございませんけれども、受診者を増やすという趣旨では様々な機会をとらえて啓発をしていく、あるいは受診勧奨をしていくということには取り組んでまいりたいというふうに思っております。

白井議員:それでは、2006年度に新たに病院として機能強化として取り組んだのは、どのようなものがあるのか、お願いします。

原病院経営局長:地域医療支援病院の承認を得ましたことや、救急医療・がん診療の強化など、医療の質の向上に努めてまいりました。また、患者満足度の調査を実施し、患者さんの声を病院運営に反映するなど、患者サービスの向上に努めてまいりました。

白井議員:いま説明があったように、新しく強化された機能もあります。また、感染症治療など政策医療を担う役割もあります。また、地域医療の向上として、職員にはますます高度な技術や対応が求められているわけです。午前中から質問に出ておりますように、電子カルテの操作や緩和ケア病棟開設に向けて、そういう取組みも始まりますけれども、そのための訓練や研修が充分行える体制にすることが大切です。
市民病院の使命を果たす上で、必要な税の投入は市民が納得するものです。一般会計からの繰入金は、13政令都市で比べてみますと、13政令都市の市民病院の1床あたり平均は40万円になっていますが、本市では32万円です。過大な負担を一般会計に押し付けているのではないので、公立病院としての役割を果たすために、現行の経営改革を抜本的に見直して、必要な税投入はすべきことを申し述べて、私の質問を終えます。ありがとうございました。


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