議会での質問(詳細)

2018年3月23日

■予算に対する反対討論 古谷 やすひこ議員

明日は、より増進している福祉を市民の手に

日本共産党、古谷やすひこです。党を代表して、2018年度横浜市一般会計予算案他8件の議案に対して、市民生活を守る立場で反対の討論を行います。

私たち日本共産党は、どんな問題でも市民生活の実態を解決するために寄り添い、スジを通す政党です。憲法の地方自治原則や地方自治法に照らして、横浜市政におけるあるべき姿を提示して、その実現のためにあきらめず全力を尽くします。

地方自治法の第一条には、「地方公共団体は、住民の福祉の増進を図ることが基本」としています。373万横浜市民が、現状より明日はより「福祉が増進」していることを目指して、市政運営を行わなければなりません。しかし、市長が提案した今回の予算案では、とても福祉が増進しているとは言えない提案です。年金受給者や非正規雇用の方などの低所得世帯が、加入者の6割を占めている国民健康保険料を値上げの提案をしてしまいました。市長は、値上げの理由に、国の指示で法定外繰り入れの削減をしなければならないと述べていますが、確かに当初はそうだったかもしれませんが、厚生労働省は1月末には、法定外の繰り入れをしてでも保険料を上げないようにと要請しています。さらに市の財政調整基金について、国保の都道府県化によって「国保財政の不確実性は取り除かれる」として、2018年度での重点的な活用を求めています。それを受けて、全国的には約6割の自治体が国保料を引き下げています。しかし、本市はそれにもかかわらず、法定外繰り入れは減らす、基金には積み増しをする。その結果、現状でも高い保険料のさらなる値上げの提案を出してきました。

また介護保険料も値上げです。そもそも、介護保険は1997年に制度が発足してから、財政的には一度たりとも赤字になったことがありません。ずっと黒字です。そんな中、今回もまた値上げです。いったいいつまで上げ続けるのでしょうか。保険料は上がり続け、利用すれば負担金もとられ、介護度が軽い方には特養などの制度・施設を使わせないような仕組みとなっています。

市長、「ご高齢の方々が住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるモデルを示せるように全力で取り組むんだ」と述べられましたが、これでどうやって安心した老後が過ごせるのでしょうか。

私たち市会議員は、そんな低所得の方々や老後を安心して暮らし続けたいと願う市民の声を代弁して、市長に物申す時ではないでしょうか。

少子高齢化・生産年齢人口減の時代突入に

大型公共事業への巨費投入は莫大な負のレガシーを残す

本市も、少子高齢化社会・生産年齢人口の減の時代に入っていこうとしています。つまり、税収が減っていくことになるわけですから大きな問題です。そんな時代だからこそ、後年度に過度な負担を強いるような政策判断には、慎重にも慎重を期さなければなりません。

しかし、今回の予算案ではそんな時代認識が全くないのか、高度経済成長期と見まごうような大型公共事業のオンパレードです。施設整備費対前年比3割増し、昨年と比べても、一般財源の支出を127億円増やしました。新市庁舎整備事業・新港9号客船バース整備事業・大黒ふ頭自動車専用船岸壁改良工事などが、その主な事業です。特に、新市庁舎整備が突出して多くなっており、市債活用でも約260億円と突出しています。

横浜環状北西線整備事業では、2020年の東京五輪・パラリンピックまでに前倒しすることで、約600億円の経済効果が生じるとの試算を自民党の質問に対して答えました。これは、国が示したマニュアルに沿って算出されたものですが、その根拠はあまりにも希薄と言わざるを得ません。その600億円の整備効果金額のほとんどが、20分程度走行時間が短縮することによる利益だというご説明です。この20分短くなるために、市事業分だけでも総額1590億円もの巨額な税金が投入されることになります。つまり、莫大な借金をこれからの子どもたちに強いることを、本当に説明できるでしょうか。今後、人口が減り車が減ることは明らかです。そんな中に、何十年も前に作った道路整備計画にしたがって、粛々と進めるのは間違っていると思います。確かに、新たな高速道路が開通すれば便利になると思いますが、だからどんどん造ればいいという発想は、一昔前のバブル時代や高度成長期の時代遅れの発想です。今の経済状況の中で本当にその道路が必要なのか、造った場合に発生する維持更新費はどうしていくのか、その費用負担のために他の市民向けサービスが削減されていくこと、しっかりと市民にも説明するべきです。莫大な借金という負のレガシーを未来の子どもたちにも残すことになります。   議員の皆さん、これで本当にいいのでしょうか。

市長が進める子育て施策は、子育て支援と真っ向から逆行している

少子高齢化の進展、生産年齢人口の減の中で、子育て支援施策の充実が必要だということは、この場にいる市長はじめ当局の方々や市会議員も含めて、すべての方々が一致する問題だと思います。しかし、市長が今進めている子育て施策は、市民ニーズからは明らかに外れているものがあります。

例えば、ハマ弁への固執ともいえる態度です。あまりにも喫食率が上がらないために、今回値下げのために市費が投入するという提案がされましたが、喫食率が上がらない原因が価格設定にあると、どんな根拠に基づいて判断されたのでしょうか。聞けば、事前にニーズ調査をやっているからと答弁されますが、その事前の20%の方が注文するというニーズ調査に基づいて始めたハマ弁が、これだけ喫食率が低迷しているわけであります。なぜ、99%の中学生から選ばれないのか、値段設定の問題なのか、おかずが冷たいことが問題なのか、献立の問題なのか、事後の調査をしてその対策を打つのが当然です。調査もしないで、問題は価格設定だと決めつけて、一般財源を投入するという非科学的な提案には全く賛成できません。この問題は、ハマ弁の是非の問題ではありません。根拠に基づいた予算の提案になっているかどうかの問題です。合わせて、市長選挙でも明らかになった、多くの市民が望んでいる中学校給食の検討もしようとしない態度なども、全く市民には寄り添ってはいません。

保育行政について、市立保育所をどんどん民間移管して新園の建設に当たっては、あまりにも民間営利企業へもどんどん門戸を広げたために、保育の公的責任が負えなくなってくる事態にまで悪化しています。公金詐取の犯罪行為を犯すような法人や、保育実施責任を突如放棄するような法人も出てきましたが、すぐに断固たる措置をとれない横浜市の態度は、まじめに保育実践をしている他の園にまで、悪影響が及ぶことが危惧されます。保育の実施責任は、保育園や法人ではなく横浜市にあります。こういう悪質な法人が出てきたときにも、保育実施責任が果たせるようにリスクヘッジができるように、市立保育所の役割はますます重要です。民間保育所686か所に対して市立保育所は79か所です。もうこれ以上減らしていくことは明らかな間違いです。公立園の民間移管方針の撤回を求めます。

他にも、子育て支援とは正反対の値上げの数々、分娩費の値上げ、給食費の値上げ、また、教職員の多忙化の解消が叫ばれているさなかに、正規教員を減らしていることなどは論外です。完全に誤った施策です。

北綱島特別支援学校の廃校が前提となっていた特別支援学校の再編整備問題も、分校で、今まで通り残るからいいではないかというのは、あまりにも北綱島特別支援学校の保護者の声に耳を傾けない、非情な態度だと言わざるを得ません。今、述べてきたこれらのどこが、子どもたちを最優先にというのでしょうか。全く実態を見ていないと言わざるを得ません、全く子どもたちのことを考えていないと言わざるを得ません。市長が誤ったときに、ただすのが議会の役割です。議員の皆さん、今一度の再考を願います。

市営住宅の新規直接建設に転ずる時

税金の大きな役割の一つに、「所得の再配分機能」があります。税制や社会保障施策を通じて、貧富の差や階層の固定化などを是正して、社会的公平を実現していくというものです。しかし、新自由主義的な考え方が台頭する中で、所得の再配分機能が損なうような施策が増えています。

特に住まいの問題についてですが、林市長就任以来、市営住宅の直接建設を全くしようともしてきませんでした。来年度もそうです。それは「ストックが足りているため」と呪文のように言い続けてきましたが、果たして市営住宅は足りているのか、この点でも科学的な検証が必要です。

例えば、生活困窮者の住まいの問題、民間任せにしてきたことで、6畳一間をただベニヤで区切っただけの劣悪な生活環境の無料低額宿泊所などの貧困ビジネスが、市内でもはびこっています。これらは生活保護利用者を囲い込んで食いものにしていることは、市は認識をしているにも関わらず容認しています。つまり、横浜市の公金が貧困ビジネスの資金源になっているという重大な事態です。

また、母子父子世帯が市営住宅を申し込むと、優遇して入居できる仕組みになっていると聞いています。確かにそうかもしれませんが、実際は昨年度で言えば、1217世帯が申し込みをして入居できたのはたった99世帯です。圧倒的に入居できていないという現実があります。これでも市長、市営住宅は足りていると言えるのでしょうか。この事実だけを見ても、市営住宅が足りているという思い込みを解き放って、せめて入居要件を満たしている母子父子世帯がすべて入居できるように、市営住宅の新規直接建設に転ずる時です。議員の皆さん、いかがでしょうか。

ピースメッセンジャー都市として、国際平和に貢献していくにふさわしい予算を

平和施策の推進についても、本気で「ピースメッセンジャー都市としての国際平和に貢献していく」としたら、たった120万円の予算では間に合うはずがありません。今年度、実施したような市民向けの講演会などをはじめ、市民共同で平和施策を前に進めるために、しっかりと予算をつけていただきたいと思います。

市長は有権者=市民の生活の実態に、目を向けて

今まで述べてきたように、社会保障の改悪をする一方で、大型公共事業をどんどん前に進めていく。中学校給食は行わずハマ弁に固執する施策など、結局どれもこれも、安倍自公政権や自民党市議団などの国策・政策に沿った施策ばかりであります。あらためて市長に言いたい。現場主義ということを口先だけでおっしゃるのではなく、横浜市民の生活の実態を是非見ていただきたい、聞いていただきたい。その上での市政運営を行っていただきたいと思います。

そしてこの場にいる議員の皆さん、今、国では森友公文書偽造問題で、今、政治行政に対する信頼が揺らいでいます。この問題では、国会の正当性も問われかねない事態です。私たち議員は、付託を受けた有権者の皆さんに対して、プラスの情報もマイナスの情報もしっかりと提示したうえで、なぜその判断をしたのかという説明責任が常に問われます。その際には、科学的根拠に基づいた正確な情報が不可欠です。国の動向ばかりを見るのではなく、市民生活にもっと目を配るべきです。想像力を働かせるべきです。

私たち日本共産党は、横浜市に住む373万市民が誰もが、憲法で定められた健康で文化的な生活を誰もが営めるように、安心して年をとっても住み続けられる横浜であるように、これからも愚直に議会論戦していきたいと思います。

以上、日本共産党を代表しての、2018年度予算案等への反対討論を終えます。

新着情報

過去記事一覧

PAGE TOP