政策/見解

2019年12月19日

利用者に「相応の負担を求めるべき」との答申は受け入れられません

2019年12月19日

日本共産党横浜市議団

団長 荒木 由美子

敬老パスあり方検討会の審査終了にあたっての日本共産党市議団の見解

12月18日に開催された第6回横浜市敬老特別乗車証のあり方に関する検討専門分科会において、答申書案が示され、全員の了解のもと、年内にも答申として市長に提出される予定です。

答申案は、持続可能な制度とするには「現状の利用者負担は過少と言わざるを得ず、相応の負担を求めるべき」と結論付けています。「市民アンケートによると(利用者負担を増やすべきだと思う)と回答する方が39.6%で最も多い」「特に低負担区分の利用者負担が少なすぎるという意見があった」と、その結論に導く根拠としています。そして、交通事業者の現行の負担については「高齢化の進展により、利用者数、利用回数ともに増加しており、交通事業者、特にバス事業者と市の負担が増大」、「バス事業者の負担の是正は急務」としています。市費負担については、「市民アンケートによると、(現行水準を維持すべきだと思う)と回答する方が38.8%で最も多い」「今後、際限なく市費負担を増やせる状況にあるとは考えられない」としています。つまり、バス事業者の負担が増大しており是正が急務だが、際限なく市費負担を増やせる状況ではないため、利用者負担の値上げを示した内容です。

所管局の健康福祉局は、あり方検討会の設置にあたり、「高齢化の進展により、さらなる事業費の増加が見込まれることなどから、持続可能な制度となるよう見直しが必要」との認識を示していたことから、これによって審議の方向性が、利用者負担の値上げ、現行サービス水準の切り下げに向かうことは明らかで、多くの市民から不安の声が寄せられ、現状維持を求める多くの署名が提出されていましたが、その市民の不安が的中した答申となりました。

日本共産党市議団は、議会論戦や申し入れにより、答申をまとめるにあたり、市民理解を得るために交付効果の定量的分析を行うことを主張してきたところ、「費用対効果を測るため、利用実績と医療や介護の給付費との関連付けなど、より具体的に事業効果を検証することが必要であるとの意見があった」「費用対効果の把握という点においても、・・・どのような指標や手法があるか検討を進めるべき」と、交付効果の定量的分析は検討会では実施はなかったものの、今後の必要が示された点では前進ですが、若年層から不公平感があることも記載されたことは、経済波及効果など世代を超えた効果が数値化されないままに議論された結果と考えます。現在100億円の市費負担は、名古屋市並に一般財源の2%に引き上げれば200億円となり、あと100億円の支出が可能です。

また、今回、高齢者の生活実態の把握や議論もされないまま、利用者負担の値上げが示されたことは、大問題です。厳しい家計状態の方が半数以上を占めている利用実態がある中で、「特に低負担区分の利用者負担が少なすぎるという意見があった」としていることは、看過できません。今後減るばかりの年金収入、消費税増税、社会保障の全面的改悪の企てなどにより、利用者への負担増では交付率が下がり、制度の根幹が脅かされます。

今回の答申案は市長から諮問された枠内での答申とならざるを得ず、答申案の中間報告や市民意見募集もなくまとめられており、これでは市民理解は得られません。答申に沿って本市の検討が行われれば、2021年度からの値上げが必至となります。使用者負担の引き上げは、交付率の低下につながり、制度の根幹を揺るがすものであり、容認できません。

党市議団は、現状維持を求める市民運動がさらに大きくなることに力を合わせます。

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