議会での質問・討論(詳細)

2019年2月28日

■港湾局(大貫憲夫)

◆大貫委員 日本共産党の大貫です。よろしくお願いします。

 後でスライドを使わせていただきたい。

○大岩副委員長 はい。

◆大貫委員 早速、私は、港湾運営会社とそして横浜港の国営化について問題があるという立場で質問させていただきたいと思うのですが、大体、港湾運営会社制度とはどういうものなのか。そして、何のために導入されたのか。そして、権限や組織がどう変わっていくのか。これを全部お聞きします。

◎伊東港湾局長 我が国港湾の国際競争力強化を図るために民間の視点を生かした効率的な港湾運営の実現を目指しまして、平成23年の港湾法の改正により創設された制度でございます。運営会社の指定を受けますと、コンテナターミナルに関して国、港湾管理者等が所有する施設を借り受けて、ユーザーへの低廉な貸し付け、無利子貸付制度による施設整備、国庫補助、そういったものを活用した集貨施策の展開を行うことが可能になります。

 組織ですけれども、YKIPという横浜港の横浜川崎国際港湾株式会社、これは民間出身の経営者を代表取締役社長として迎えまして、役員7名、社員24名でターミナルの運営を行っているということでございます。さらに、その運営会社が入ることでどう変わるかということで、運営会社、先ほど申し上げたとおりなのですけれども、施設の低廉な貸し付けですとか国庫補助制度を活用したそういう集貨策、船舶の大型化に対応した施設整備の促進が図られます。それによって国際競争力の強化につながるということです。

◆大貫委員 その結果、今までは横浜市港湾局が対応していた事業と、今回この結果、港湾局の対応がまた変わると思うのです。そこら辺はちょっと説明してほしいのです。

◎伊東港湾局長 今申し上げたとおり、港湾運営会社制度ができましたので、コンテナ関連に関しては運営会社が主体になって整備ですとか運営を進めていくということです。港湾管理者は、これまでどおりの権限でそれをしっかりとフォローしていくということです。

◆大貫委員 平成23年に港湾法が変わったときに附帯決議がつきました。その附帯決議はなぜつける必要があったのか、そのことについてちょっとお聞きしたいのです。

◎伊東港湾局長 初めてやることだということで、民間の視点を取り入れてしっかりやりなさいといった内容が書いてあると思うのですが、それに当たっては、もちろん国家戦略としてきっちりとやっていくということですが、港湾管理者と港湾運営会社との連携もしっかりと図るようにしなさい、そういう内容だと思っています。

◆大貫委員 この際、附帯決議そのものがあったら読んでいただきたいのだけれども。

◎伊東港湾局長 たくさんあるので、ポイントだけ申し上げますと、先ほど申し上げた国家戦略として効率的かつ集中的に実施をする。あるいは、港湾の一元的な運営が円滑に遂行できるようにしっかりと適切な指導を行う。あるいは、港湾運営会社が公共財である港湾は、特に公共性の確保について必要な措置をとりなさい。さらには港湾管理者と港湾運営会社の連携が十分に図れるようにしなさい。あとは、港湾運営会社の設立が港湾の秩序の確立に混乱を生じさせないように指導していきなさいと、そういうことです。

◆大貫委員 今おっしゃっていたことが大体心配だよというふうなことで附帯決議がつけられたわけです。特に港湾の一元的な運営主体となるということが非常に大事だと思うのです。ここに書いてあるように、港湾の一元的主体というのは、横浜港の外貿にかかってはYKIPが一元的にやるのだということで解釈していいのですよね。

◎伊東港湾局長 これあくまでも港湾運営会社ができることは非常に限定されたことです。ですから、この附帯決議に書いてある一元的な運営とは、いわゆるコンテナターミナルの一元的な運営ということだと思います。

◆大貫委員 そうです。コンテナターミナル全体がそうなりますよと。そして、いわゆる今言った公共性の確保について必要な措置、その点で港湾労働者の良好な労働環境は図るべきだと。これはどうやって具体化するのですか。そこが心配なのです。

◎伊東港湾局長 公共性については、委員も御存じのとおり、いわゆる出資者、これは国と行政機関がほぼ95%持っているということで、そういう意味で公共性をしっかりと担保していくということだと思いますし、港湾労働者の関係は、港湾運営会社でなくてもやっていたことですけれども、いわゆるコンテナターミナルの中にはそういう労働者のための福利厚生の施設ですとか労働環境をよくするようにしっかり努めろということで、これも引き続きやっていることです。

◆大貫委員 民間にしたわけですよね。民間とは利益を出すのが株式会社の考えですよね。そうすると、株式会社というものは、やはり自分の事業に対して利益を出さなければ、これはもう大変な話になるわけです。株主から、株主は横浜と国だけれども、そういう事態になるわけです。そういったときに、今47.5%横浜が持っているからこれは大丈夫だといっても、50%は国が持っているわけです。いわゆる国の力は大きくなってくるということになって、大丈夫だという保障はその点ではないのでは、ないとは言わないけれども非常に弱くなるのではないですか。

◎伊東港湾局長 国の関与のお話だとすれば、逆に私は国に関与していただいたほうがいいと思っておりまして、50%は超えておりませんから過半は持っていないということであります。1つは、なかなか自治体では財政面から到底実現できない、そういった非常に低廉な価格で国が出資をすることでそういうことは可能になったということでございますから、やはりこれだけグローバル化の競争が進んでいる港湾では、また港湾コスト削減のためには、さまざまな発想の転換もしていかなければいけないと思っております。そういう意味で、こういった国という大きなバックボーンを得て港湾運営ができるというのは今考えられる最善の方策だと思っておりますし、海外の船会社などへの信用力も非常に高まってきている。その結果、例のマースクラインのヨーロッパ航路がまた戻ってくるというようなことにもつながったと思っております。

◆大貫委員 公共性の問題で、先ほど言ったように、やはり一番心配なのはそこら辺なのです。同時に、今、横浜市が、国がバックボーンになると、これは今後のやり方についてさまざまな面でとてもいいのだと。でも、これはもし港湾運営会社がなくても、国がきちんと補助し、また支援すれば、別にこの港湾会社をつくらなくても横浜市の独自の横浜市港湾局として、横浜市の仕事としてできるのではないですか。

◎伊東港湾局長 戦略港湾施策は平成22年にできて、平成23年に実際に指定をされたと、そういう経過がございますけれども、そこではやはり横浜港、京浜港に荷物を集めてくるということですから、これはなかなか横浜市だけでは難しい政策だと思っていまして、まさに国家戦略でやっていく。それに横浜もほぼ半数の50%に近い権限を持ったわけですから、一緒になってやっていくということで、より効果が上がってくると思っています。

◆大貫委員 私が心配しているのは、その国の関与がどこまでセーブできるかということが一番心配なのです。戦前は、港湾は国直轄の港湾でしたよね。戦後、直轄の港湾はなくなりました。それは何の理由ですか。それは港湾法との関係があると思うのですが、理由を説明してください。

◎伊東港湾局長 昭和26年に横浜港の港湾管理者として横浜市がなった。委員、非常に御造詣が深いのでよく御存じだと思いますけれども、当時、神奈川県がやるか、横浜市か、どちらが港湾会社になるのだと、かなり議会のほうでも綱引きをしていただいて、横浜市が勝ったというふうに聞いておりますけれども、その時はやはり港務局というものをつくりなさいということがあって、いわゆるポートオーソリティーですよね。だから、ある意味アメリカの発想で、いわゆるポートオーソリティー構想をやっていくというのが一つあったと思うのですが、一方で、それができない場合は地方公共団体がみずから港湾管理者になってもいいということで、横浜はそれを選択したと、そういった時代背景だと思います。

◆大貫委員 私が質問したのは、なぜ国管理の、国直轄の港がなくなったのかということなのです。

◎伊東港湾局長 それは港湾法のできた経緯ということだと思いますけれども、それはやはり各地方でしっかりとそういう港の運営をしていきなさいということだと思いますが、また、それも委員もよく御存じのことだと思いますけれども、港湾というものは港湾管理者が全て何でもできるということではないのです。今でも、例えば税関ですとか、国土交通省の運輸局、整備局、さらには海上保安庁、そういったもの全てが、行政機関が集まって、我々と一緒になって、港のクラスターをつくって形成してやっているということですから、全てが横浜市に権限があるということではないというふうに思っています。

◆大貫委員 私は思うのだけれども、ポートオーソリティーの話はイギリスが中心なのです。港湾法ができたのは、やはり自治体で、その地域の産業として使いなさい、それがいいだろうと。もう一つは、国の直轄のなくした理由というのは、戦前、こういうことを言うとちょっと大げさになるかわからないけれども、やはり港湾というものは戦争のための輸送の兵たん基地にも使われたわけです。そういう意味では、やはり非常に大切な問題だから、戦後は、これはやはり国直轄ではなくて、やはり各地域でそれを守っていきしょうと。同時に、憲法で地方自治が入ったでしょう。地方自治をこの港湾法で実現するということが中身なのです。

 今回、そういった意味で、今度の平成23年の港湾法の改定によって、それは今度は具体的に横浜港の中で、国が直轄の、国営化できる、そういう場所をつくったということは非常に問題だと思うのですが、スライドを使います。(資料を表示)これはYKIPですけれども、YKIPが今管理するところをこの図でちょっと説明してください。

◎伊東港湾局長 今、映っているのがコンテナターミナルだと思いますから、そこに、色は別ですけれども。ブルーの部分は既にできている施設ですね。建設中がグレーの施設ですけれども、これらを整備、管理、運営するのがYKIPの役割です。

◆大貫委員 これは御存じの本牧と南本牧です。YKIPは、そういう意味では一元管理を青のところでやる。今後、グレーのところは、MC-3はもう国の土地ですから、それからMC-4も国の土地になりますよね。D-4も国の土地ですよね。(私語する者あり)しかも、その全体をYKIPが管理することになると、横浜港の中に新たにそういった部分ができて、いわゆる国営化という状況になってしまう。戦前回帰とは言わないけれども、暴走したときに、やはり市民的にはこれは、また港湾局としても、非常にこの問題を確実に対応するようなシステムをつくっておかなければいけないと思うのだけれども、いかがですか。

◎伊東港湾局長 また昔の話をして恐縮なのですけれども、埠頭公団というものがございました。京浜外貿埠頭公団、阪神外貿埠頭公団、これはやはりいわゆる国の機関としてコンテナターミナルの整備を昭和40年代から既にやっているわけです。そこの施設がさまざまな経緯で、現在港湾運営会社に引き継がれているということですから、もうその当時から、ある意味港湾管理者と別の組織がそういった整備を進めていたということなので、今回大幅に何かが大きく変わった、港湾会社の権限が変わったということにはならないというふうに思います。

◆大貫委員 今回私の質問したのは、平成23年で港湾法が変わって戦前回帰になるような状況というのが、今、国中いろいろあるから非常に心配だということで、港湾局もそこら辺はきちんと対応してくださいという質問です。

 次に行きます。次は、国際コンテナ戦略港湾、この政策から脱却すべきだという私のかねてからの、伊東さんとはこの5年間ずっとやってきた問題です。

 それで、これで改めて2019年度の国際競争力強化のための事業内容、それから予算も含めて示してください。

◎伊東港湾局長 航路ネットワークの維持拡大に向けた集貨事業に約2億円、それからロジスティクス拠点の基盤整備など創荷事業に約14億8000万円、南本牧ふ頭のコンテナターミナル整備など、競争力強化事業に約167億8000万円、合計で、これは市の予算額ですが、178億7000万円となっています。

◆大貫委員 これまで国際戦略港湾のために費やしてきたハードの面での事業費というのはどれくらいか、わかりますか。

◎伊東港湾局長 済みません。ちょっと南本牧だけでお答えしますけれども、南本牧ふ頭のMC-1から4の整備で、この事業費が平成30年度の当初予算ベースで約1125億円でございます。また、今後の事業費、平成31年度現在の予算要求ベースですけれども、これが96億円でございます。

◆大貫委員 このグラフを見ていただきたいのです。一生懸命つくっていただきました港湾局の方に感謝しますけれども、これは輸出入コンテナの貨物量です。過去5年間です。それで、これは貨物量で、平成25年から平成29年、次のこれはコンテナの個数です。これも同じです。貨物量でちょっとお話ししたいのですけれども、トレンドを見ていただきたいのです。実際一番上なのは395万というものは、横浜港の全体の、オセアニアも南アフリカも含んだ全体です。それで、その下の赤いものがアジア全体です。236万。そして、その下が北米です。75万。その下が欧州です。41万。これが平成29年になってもほとんど変わらないです。このトレンド、今後これが変わっていくという要素はありますか。同時に、今やっている国際戦略港湾をやることによって、このトレンドは変わりますか。

◎伊東港湾局長 その数字ですと、大体アジアが全体の6割、北米が2割、ヨーロッパが約1割という感じだと思うのですけれども、このトレンドは基本的には変わっていかないというふうに思っています。

◆大貫委員 そうします、今お話があったように、MC-1からMC-4まで今後見込んで1200億円以上のお金が投入され、また投入されようとしているわけです。そこの、もし私が、経営者だったら、当然港湾経営の中で将来的に見込みがあるところでなければ投資しません。そうでないと無駄な金を使うことになるわけです。これを見れば、今後とも、さまざまなことをやっても、このトレンドが続くとなれば、やはりこれはもう無駄な投資というふうに言わざるを得ないと思うのです。今度の国際戦略港湾によるハードの面で、その点ではどうですか。

◎伊東港湾局長 その数字を見ますと、北米とかヨーロッパ、いわゆる基幹航路の部分が25%ぐらいあるのです。これは結構、やはり数でいえばコンテナ4本のうち1本がそうだということですから、かなり大きいシェアがあると思っていますし、もう一つ言えることは、決して基幹航路とアジア航路は別々のものではなくて、そこでいわゆるトランジットして、アジアを経由して、横浜を経由して流れていく。その逆だということですから、これは別々のものではなくて、こういったシェアで、港勢で流れていくのだと私は思っています。

◆大貫委員 おっしゃっているのは、実際には、今、私のところにはデータがないから言えないのだけれども、戦略港湾の問題というものは長距離にかかわって、航路にかかわって、その拠点のために一つは必要だと。もう一つはトランシップができるようにしていくのだとなっています。貨物量というものは、まさに日本での、日本全体がこの同じトレンドですから、日本全体の貨物量がふえなければ横浜全体も当然ふえないわけです。だから、おっしゃっていても具体的には基幹航路のために、これだけのハードを投入するのはやはり税金の使い方としては間違っていると言わざるを得ないと思うのですけれども、いかがですか。

◎伊東港湾局長 私が言いたいのは、アジアの域内で、イントラ・アジアだけで物事は完結しなくて、やはり北米なりヨーロッパ、世界経済の中で物が動いているということだと思うのです。もう一つは、船がどんどんやはり大型化しているということで、どこでも扱えるという状況ではなくなってきておりますので、やはり大水深バースとかそういうものが必要で、その中で基幹航路を中心にアジアの航路もしっかり扱っていく、そういうことだと思います。

◆大貫委員 やはり基本的に、例えば航空貨物がありますよね。航空貨物は、本当に小さい量だけれども、年中シャトルでやるからどんどんふえてくるわけです。アジアの場合でもシャトルでやる。そういったことで、身近な航路の中でもこれだけの仕事ができていくわけです。今おっしゃっていたことはほんの一部だと私は思います。だから、そういったことに還元したら、やはりそれにしてもこの金額は、1200億円以上、1300億円近いお金をそこに投入するということは、やはりこれは大変な、市民の税金の、また国の税金の使い方の間違いだということを指摘して、時間だからやめます。

 伊東さん、御苦労さまでしたね。また。(笑声)

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