議会での質問(詳細)

2007年10月16日

【2006年度決算特別委員会】「健康福祉局」関美恵子議員

市独自で高齢者への電動ベッド利用助成を

関議員:日本共産党を代表し、質問いたします。
 2005年の介護保険の見直しは、介護への国の財政支出をおさえるために、高齢者のサービス利用を制限することが行われました。2006年度はその実施年としてうかがいますが、見直しで福祉用具の電動ベッドの貸与が、要介護1、要支援からはずされました。あまりにもひどいということで、半年間の経過措置を設け、機械的な取り上げは避けたということですが、その間、市としてどのような取り組みを行ったのか、その結果利用者数はどう変わったのか、うかがいます。

上野健康福祉局長:利用者の方に対してですけれども、制度改正のパンフレットをまず作成しまして、ケアマネージャーなどを通じて周知に努めました。また、事業者に対しましては、事業者連絡会において制度改正の趣旨について周知を図りました。
 電動ベッドの利用者数についてですが、経過措置終了前の平成18年9月には3178人が、終了後の10月には163人となっております。

関議員:電動ベッドの貸与は、「ベッドがあるから、夜間自分で起きてトイレにも行ける」など、軽度の要介護高齢者が家族にも負担をかけず、日常生活を送るための大きな支援でした。切実な利用者の声により、再度厚生労働省は今年2月に、「医師の意見」に基づいた判断があれば利用制限の一部を緩和するとの方針を出したと聞いています。その内容と、その結果該当者は増えたのか、うかがいます。

上野健康福祉局長:平成19年の4月から、疾病等によりまして状態が変動しやすい、あるいはその状態が急速に悪化する、あるいは病状の重篤化を回避するなど、福祉用具が必要な状態に該当すると医師等が判断した場合は、例外的に給付をされることになっております。また、該当者につきましては19年9月末までで137人が該当をしております。

関議員:それにしても少ないと思うんですが、該当しなかった大半の人は電動ベッドの利用をやめたわけではありません。あるケアマネージャーは、「自費レンタルになって月額3000円から4000円の負担で、大変になっている」と話しています。自費レンタルの場合、自費で購入した場合、それぞれの利用者負担はどうなるのか、うかがいます。

上野健康福祉局長:自費でベッドをレンタルする場合の費用ですけれども、これも業者さんとか、ベッドの内容によって相当幅があるということで、月額2000円前後から1万5000円くらいまで。また、購入する場合の費用でございますけれども、通常の機能を持つものであれば1台5万円前後ときいております。

関議員:いずれにしても、新たな負担はいま高齢者には大変だと思うんです。そこで、私の調査では、東京都は独自助成のある区市町村に助成していること、東京・豊島区、新宿区、北区、港区と、倉敷ですけれども、独自に助成を行い、負担を軽減していることがわかりました。市でも助成する考えはないのか、うかがいます。

上野健康福祉局長:いま申し上げましたとおり、要件が緩和されたということもありますけれども、一定の状態にあれば保険給付での対象になるということでありますので、本市として独自に助成することは考えておりません。

関議員:自治体でやろうと思えばできると思うんですよね。そんなに額も大変な額にならないと思うんです。福祉局の例の不用額ですね、あれなんかも使えばなんとかなると思うんですけれどもね。せめて少なくとも利用していた人への助成は必要だと思うんです。検討するように、これは強く求めておきたいと思います。

「福祉は人」、福祉人材確保の積極的な取り組みを

 身辺は自立していても、日常の食事、掃除、買い物、通院を手伝ってもらえば在宅で暮らせるという高齢者はたくさんいます。ヘルパーによる訪問介護は重要です。ところが、ある事業所が、ヘルパーを募集しても「以前は、年何回かの募集毎10人くらいは来ていたのに、いまは年間通しても数人しか来ない」という話をしています。そこで、市内の訪問介護事業所に所属するホームヘルパーの2003年から2007年まで増えているのか、その増加数の推移をうかがいます。

上野健康福祉局長:平成15年6月から16年6月まで、6月ごとに統計とっておりますので、この増加数は1752人、以下同様に、17年までは493人、18年までは760人、19年までは92人となっております。

関議員:労働条件がよくないこととも関わりがあると思うのですけれども、2007年度にかけては92人しか増えていませんが、この状況をどのように認識されているのか、局長にうかがいます。

上野健康福祉局長:現状では、ホームヘルパーについてはほぼ充足をされていると考えておりますけれども、介護サービスのニーズが増大しているという中で、人材の確保は今後とも重要な課題であるというふうに認識をしております。

関議員:大きな課題との認識を示されたわけですが、これは市としても大きな重要な課題と思うんです。そこで、佐々木副市長にうかがいますが、ホームヘルパーの確保に今後どう取り組んでいく考えなのか、うかがいます。

佐々木副市長:福祉人材の確保につきましては、社会福祉法等によりまして、基本的には国および都道府県の業務とされておるところでございます。神奈川県では、神奈川高齢者福祉保健計画の中で、人材の育成確保について定め、福祉職場に関する職業紹介などの事業を実施しております。今後は、介護職場のイメージアップを図るPRや、あるいはITを活用をした人材確保のための情報提供などに努めてまいります。

関議員:このイメージアップとか情報っていうのは、これまではやってこなかったということですか。

佐々木副市長:これまでも、たとえば本市の取り組みといたしましては、福祉保健センターでの人材を育成するための研修ですとか、あるいは本市のホームページの中で経営者会のホームページとのリンクをしていくとか、そういうかたちでいろいろとPRあるいは情報提供に努めてまいりました。今後、さらにそういったものに努力をしていきたいと思います。

関議員:重要な課題という認識だと思うんですけれども、先ほどから国、県の話はされるんですけれども、横浜市として、副市長として積極的な確保っていう、そういう気持ちが伝わってこないですけれども。そのあたりのところ、再度うかがいたいと思います。

佐々木副市長:気持ちをどのようにお伝えするのか、なかなか難しいところでございますけれども、ひとつにはそれぞれ自治体の中での県の役割というのもありますし、県ではそういった計画を立てておりますから、県と協力しながらその事業をお互い実施をしていくという面もありますし。横浜市としての取り組みからいいますと、先ほどお答えいたしましたように我々従来やってきたこと、さらに19年度といたしましてはさらに経営者会などとの情報提供あるいは協働といったことも含めて、取り組んでまいりたいというふうに考えております。

関議員:ぜひ気持ちとして積極的に表していただいて、取り組んでいただきたいと思うんですが、「福祉は人」ともいわれます。人材確保は、県にも強く働きかける、先ほどから県の話出ていますが、これは局長にもうかがっておきます。

上野健康福祉局長:福祉人材の確保、副市長からもお答えしたとおり、今後県との連携をさらに強化をしてまいりたいというふうに思っております。

高齢者の障害者控除をわかりやすく受けやすいように改善を

関議員:次に、高齢者に係わる障害者控除について、うかがいます。
これは、65歳以上で身体障害者手帳がなくても、同程度の障害があれば、受けられる控除です。控除は2つあって、軽度・中度は障害者控除、重度は特別障害者控除で、それぞれ26万円、30万円の住民税控除が受けられます。特に住民税の軽減は高齢者の切実な願いです。そこで、2000年度から2006年度までの障害者控除および特別障害者控除の認定者数をうかがいます。

上野健康福祉局長:12年度は特別障害者控除のみということで39人、13年度は障害者控除が4人、特別障害者控除が93人の合計97人、14年度は同様に18人100人の合計118人、15年度は12人68人合計80人、16年度は13人77人合計90人、17年度は27人125人合計152人、18年度は112人353人合計465人です。

関議員:増加傾向ではあるようですが、それでは65歳以上で、要介護認定を受けている総人数、要介護度別の人数をうかがいます。

上野健康福祉局長:要介護認定を受けている1号被保険者について、総人数は6万6293人となっております。介護度別では要支援1が6924人、要支援の2が1万3440人、要介護1が1万7804人、要介護2が1万9395人、要介護3が1万51669人、要介護4が1万2292人、要介護5が1万1272人となっています。

関議員:要介護5だけでも1万1272人います。非課税の方もいると思うんですけれども、控除の対象者はもっといると考えられますが、どうですか。

上野健康福祉局長:障害者控除の認定を受けた方、すでに認定を受けた方以外にも、該当する方はいらっしゃると思います。引き続き周知を図っていきたいと思っております。

関議員:その周知の問題が、これが問題なんですね。パンフレットこれ(実物を示す、以下同様)、リーフこれ、それから要介護認定者に送付するチラシこれ4ページ、それから周知用のチラシっていうふうに、こういうふうに出てはいるんですけれどもね。「対象は障害者に準じる」とか、「一定の条件」とあるだけで、自分が該当するのかどうかがわかりづらいものになっております。利用を進めようという市の姿勢は感じられません。もっと、利用者にわかるものに改善すべきですが、うかがいます。

上野健康福祉局長:いくつか周知のパンフレット・チラシ等出しているわけですけれども、引き続き、市民にとってわかりやすいパンフレットなり、たとえば字をもっと大きくするとか、あるいはそういった所得税とか市民税の控除を受けられる方がいらっしゃるということの表現とか、そういったことを含めて工夫をしていきたいと思います。

関議員:受け取った人が自分が対象者になるっていうのがわかるのが大事なんですね。よろしくお願いします。
 周知用案内チラシが本年1月に事業者に郵送されています。同封の医療費控除のチラシは利用者に説明をするように求めていますが、障害者控除については、「案内チラシを作成しました」とあるだけです。事業者・ケアマネージャーに対し、活用の周知徹底を図るとともに、要介護認定者全員に直接郵送すべきですが、どうでしょうか。

上野健康福祉局長:すでにおっしゃるとおり事業所等にチラシを送付して周知を図っておりますけれども、ケアマネージャー連絡会において対象者への情報提供の依頼もしております。また、要介護認定者に対しましては、認定結果通知の同封文書で先生がお示しいただきました制度のお知らせをするなど、きめ細かい対応を図っております。

関議員:とにかくわかりやすい、利用者に知らせるチラシで知らせていただいて、とにかくわからせるということを徹底していただきたいと思います。
 ところで、認定にいたるまでの手続きについて、うかがいます。

上野健康福祉局長:通常は、家族等本人の身体状況を確認できる方に、区の窓口に来所していただいて、申請書を提出していただいています。家族等からの聞き取りや区が保有している情報により、本人の身体状況を確認した上で、国の基準に基づきまして、該当する場合には障害者控除対象者認定書、これを交付をしております。

関議員:本市においても、印鑑や医者の診断書がなくても申請できるようですが、問題は「国の基準により認定する」という市の方針だと思います。
 私の調査では、東京・練馬区では医者の診断書を必要としない、参考基準として旧介護保険法による3~5は特別障害者控除、1、2は障害者控除として基本的に認めて差し支えないというふうにしているんです。秦野市でも、本年より手続きは印鑑と介護保険証だけで要介護1~5の認定であれば殆どの人に認定書を発行するとしています。このように、市独自の基準で運用をしていることです。使いやすいものにするためにも、こうした他都市の取組状況を調査・研究する必要があると思いますが、どうでしょうか。

上野健康福祉局長:認定基準については、先ほどお答えしたとおり、国の基準に基づいて障害者控除を申請した方の個々の状態を把握をいたしまして実施をしているわけで、一律に認定をするということについては、国としてもまずいということをいわれておりますし、私どもとしては国に対してもっとはっきりした、きちんとした統一のある取り扱いをするように要望しているところでございます。引き続いて適正に実施をしてまいりたいと思っております。

関議員:国がまずいといったことが他都市でやられているわけですよね。そのあたりのことを受け止めてやっていただきたいと思うんですけれども。
 ところで、副市長に伺いたいと思うんですが、副市長の依命通達では平成20年度都市経営の基本的な考え方の5つの柱に、生活を守るソフトハード両面からの安全マネジメントの推進、地域での暮らしを支える福祉、医療、子育て、教育の推進が掲げられています。この考え方に立てば、他都市の調査・研究は当然と思うんですけれども、どうでしょうか。

佐々木副市長:いま基本的には認定基準のお話であろうかと思いますけれども、健康福祉局長お答え申し上げましたように、国の基準に基づきまして、引き続き適正に実施していきたいと思います。


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