議会での質問・討論(詳細)

2020年5月15日

■賛成討論(あらき由美子)

これまでの税金の使い方を猛省し、コロナ対策に注力を

日本共産党を代表して、補正予算案第1号について討論します。

今回提案された補正予算額について、市長は過去最大規模の5743億6700万円を組んだと発表しています。市長は大したものと多くの市民が受け止めたはずです。しかし、公的融資のための金融機関への一時預け金等1658億円を除くと、横浜市が負担するのは、市の財政調整基金を取り崩した10億円だけです。実態は、国費が99.8%を占め、市長が頑張ったとは到底思えません。不測の事態への備えである財政調整基金が38億円しかなく、思い切った手が打てないこと、このことを率直に市民に伝えるべきです。2017年度末には財政調整基金は263億円あり、オリンピックをゴールに新市庁舎建設や大型公共事業を進めてきた結果、38億円まで激減です。このことこそ猛省すべきです。

使える財源がほとんどないことから、この点についてわが党は、先の本会議で本予算を組み替えてでもコロナ対策予算の財源を生み出すべきと市長に質しました。市長は「予算の組み替えは考えておりません。不急の事業を止めることによる財源確保についてですが、市民生活や市内経済に支障をきたさない範囲で、当初予算からの状況の変化を踏まえた経費の減額や、見直し等によりまして、財源を確保していきます」と答弁しています。

しかし財源確保について、更なる困難が生じています。臨時交付金を国からの86億円と予定していたものが、56億円と30億円も減額となることが5月1日の国からの通知で明らかになりました。国からは横浜市は財政力指数が高く人口規模が大きいことから、56億円と査定され、今後、全国で配分される臨時交付金1兆円の残額が3000億円あり、それが交付される秋ごろを待つにしても、さらに30億円が追加される保障は現時点では見込めないことから、その不足分を捻出することもしなければできません。。第2次交付で想定されるのは2億円です。差額の28億円が財源不足となります。市民の不安を払しょくするために、どの事業を見直しして、経費の減額や見直し穴埋めするのか、この際市長ははっきりと明言するべきです。

市長は、今回の施策で、市内の事業者に対し十分対応できているかについては、中小企業支援として元金返済が5年間据え置かれ3年間実質無利子となる新たな融資メニューの創設や地域のコミュニティの核となる商店街の支援、事業継続のための、小規模事業者向け支援制度の創設など、必要な対策を取りまとめました。国や県の制度と合わせて事業者の皆様の状況に応じ、様々な支援策を活用し、厳しい状況を乗り越えていただきたいと先日の本会議で答弁しています。

しかし、市内の中小小規模事業者は、これだけの不況の中で、融資を受けても返せる見通しが立たないので怖くて借りられないと言っています。しかも今回提案されている小規模事業者等支援として10万円の支援金を受けるためには、500万円以下の融資を受けることが前提となっています。これでは、わざわざ融資を受けさせるというハードルを上げ、本当に困っている人たちを切り捨てることになり、制度としては極めて不十分です。

私が地元を歩いて聞いたお店の状況は、クリーニング店では、3月はまだ皆さんが働いていたので良かったけど、4月になったら自粛が強まり売り上げがほとんどない。Yシャツのクリーニングがほとんど出ないので、この先も営業続けるのが本当に厳しい。弘明寺商店街の呉服屋さんでは、マスク用のガーゼを仕入れ、使いやすいサイズに切って売っているが、一日数千円しか売れていない。県の休業要請施設には該当しないので、県の補助金を受けることもできない、どうやって営業を続けていったらいいのかわからない。 朝7時からモーニングをしている喫茶店は夕方4時以降はお客が来ないので、早じまいをしている、と。

中華街では、春節の頃から影響が出て、店舗を借りているところは、家賃が払えず、収入がないので、本当に深刻。人通りもなく、県外からの観光客が全くこなくなったので、9割減収で経営は本当に苦しい。バーなどを営業しているシングルで子育てをしている女性は、もっとも深刻で、この先、どうやって生活をしていくのか見通しが一番立たない人たちではないか、自殺者が出るのではないか心配している、ということも聞きました。

市長には、このように今日生きていくことが大変な方達の声が届いているのでしょうか。県や国の補助金を当てにしているだけでは、足りません。またその制度を使えない人たちのことを考えて手を打つべきです。376万市民の誰一人、このコロナ不況で自ら命を絶つようなことは、させてはなりません。

そこで、直ちに、予算を組み替えることを提案します。東京2020オリンピックパラリンピックの開催は延期されたことから開催経費12億円、旧上瀬谷通信施設地区関連事業20億円、IR誘致の4億円、クルーズ船の寄港促進と受け入れ強化のための24億円、新たな劇場整備2億円、これだけで見直し対象額は62億円となり、市民サービスを引き下げることなく、財源を生みだすことは可能です。また、国民健康保険料も国保会計積立金50億円の一部を取り崩せば値上げは回避でき引き下げることは今すぐできます。

今急いでやるべきことは、新型コロナウイルス対策に力を入れて、市民の暮らしをまもることです。党派を超えて、国に対し新型コロナウイルス対策予算の拡充を求める意見書を出すことが提案されています。ここは、私たち議員もぜひ一致協力して、市の予算からも今現実に困っている市民の暮らしを守るためのさらなる予算拡充を市長に求めていくべきです。

また、新型コロナウィルス感染症の患者さんたちに対応していただいている医療従事者に対し、市長は「言葉だけで申し上げてもならないと思いますので、今、私達は全力で、収束に向けて頑張っておりますので、その状況をご覧いただければと思います」とおっしゃるなら、その最前線で働いている市の職員や、民間病院の職員の皆さんを励ます意味でも、手当の加算や、自宅に帰れない職員へのホテルの提供など、他の自治体で独自に取り組んでいるような対応を実行してはどうでしょうか。このような目に見える形で予算計上を行うことこそが、市民の命を守ることに直結することになります。

特別定額給付金の支給については、オンライン申請手続きが5月12日から始まった途端、5年目の更新続きと重なり、地方公共団体システム機構へのアクセスが集中したため、区役所で手続きにいってもサーバーがダウンして手続きができないなど、各区の戸籍課は3月4月の移動時期のピーク以上の混雑が生まれています。

それだけ、市民は10万円の給付が手元に一日も早く届くことを待ち望んでいることから、6月中旬では遅すぎます。いくら人口規模が全国一大きい自治体で173万世帯あるからといっても、国が決めた給付金を一日でも早く届けることこそが国民の声であり、横浜市として一丸となって取り組むことではないでしょうか。生活保護世帯をはじめ、就学援助世帯、児童扶養手当給付世帯など、生活に困っている市民に一日でも早く届けるために、口座に振り込むことができるはずです。給付金の10万円を立て替えて届けている自治体もあることから、それこそ市役所職員を総動員してでも、間違いなく早く届ける方策を、早急に考えることを求めておきます。

認可外保育園に対する保育料の返還については、認可保育園と同様の対応をするべきです。また、雇用継続のための運営費を支援することは困難と市長は答弁されていますが、待機児童ゼロを錦の御旗にし、認可保育園に入所できなかった子どもたちを受け入れているのが認可外保育園です。児童福祉法の第二条国及び地方公共団体は、児童の保護者とともに、児童を心身ともに健やかに育成する責任を負う。と定義されていることからも、認可であれ認可外であれ、児童を育成する責任を負うという点から、同様に扱うことを再度求めます。

学校に通う子どもたちの学習権を保障することは、まったなしです。市立学校におけるICT環境整備事業101億2千万円はすべて国費で対象は、小学校・中学校・特別支援学校の小中学部のみ、タブレット型のパソコンを購入するとしています。高等学校、特別支援学校の高等部などは、この国庫補助対象から外れていることから、一人一台のパソコン配布がありません。こういう差を生んでしまうことに、教育長も市長も心が痛まないのでしょうか。これからの将来を担う大切な生徒のことを思っているのなら、その予算も必要です。

今、生活に困っている市民に寄り添う区役所の機能強化も求められます。生活保護や住居確保給付金申請件数が増え、福祉保健センターでは、コロナウィルス感染症などの相談対応に追われていると聞いています。特に保健師など専門職の対応が求められる相談については、人手不足が深刻で、職員が疲弊しています。今回のコロナウィルス感染症が終息するまでに、少なくとも2年はかかるという専門家の見方もあります。そうであるならば、市民が様々な問題を抱え、相談に行く区役所でのワンストップ化も検討すべきです。

市長が常におっしゃる現場主義という言葉を今こそ生かすべき時です。一刻も早く、市民に寄り添う区役所機能を作り、他自治体からも注目されるような仕組みを作ろうではありませんか。

新型コロナの影響に伴い、解雇等での住宅退去を余儀なくされている方やネットカフェ退去者への市営住宅一時提供をおこうことになっています。現在、相談16件に対して申請は1件です。入居前に、当月・翌月分の使用料、カーテンや什器も自分で用意するなど、市が予算を一切組まない仕組みがハードルを高くしていると思えます。県立武道館に避難していたネットカフェ難民14人の県営住宅への入居は使用料の6割減免で負担は数千円でした。住む場をなくしている方の入居を最優先に考えて、市として負担軽減のための予算を出して早急に住居を失っている人に対応していただきたいと思います。

市長が今一番取り組むべきことは、市民の不安に寄り添い、安全安心の確保を第一に、それを直ちに実行することです。PCR検査についても、市民が希望したら受けることができるようにすることです。世論に押されて国会で成立した特別給付金を一人10万円交付することについては賛成し、討論を終わります。

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