議会での質問(詳細)

2010年6月11日

【2010年第2回定例会】「議案関連質問」 中島文雄

◎中島議員の質問と答弁は次の通りです。なお、実際には、質問と答弁がそれぞれ一括して行われましたが、わかりやすいように対応する質疑と答弁を交互に記載しました。

子ども手当に伴う扶養控除廃止の中止を国に求めよ

中島議員:私は、日本共産党を代表して、本定例会に上程された議案に関連して市長に質問します。
 最初は、国の地方税法および国民健康保険法の改正に伴って提出された、本市市税条例や国民健康保険条例の改正等に関わってであります。
 国会が会期末を迎えている中、「普天間」や「政治とカネ」「くらし」の問題などで、国民の不信と怒りが渦巻き、昨年退場した自公政権後に登場した民主党鳩山内閣は、わずか8か月余の短命に終わりました。菅新内閣が誕生しましたが、反省がなく、政治の中味が変わらなければ、国民の怒りは解消しないのではないでしょうか。
 年度末の国会で、「子ども手当」「高校授業料無償化」の財源として、住民税の年少扶養控除、16歳未満の廃止と、特定扶養控除、高校在学16歳以上19歳未満の上乗せ分廃止の法改正が行われ、全体では4,569億円におよぶ住民税の増税が子育て世帯を襲います。そこで、本市における、それぞれの対象者数および増税影響額を伺います。
 この二つの子育て世帯への住民税扶養控除を廃止することなど、もともと民主党のマニフェストにもなかったものであります。過去最大規模の増税をもたらすだけでなく、「子ども手当」の月額26,000円の支給の保障がないにもかかわらず、廃止は恒久措置とされ、その影響を是正する具体策はいまだに示されていません。子育て支援を第一にうたわれる市長として、国に対し、扶養控除廃止はきっぱりと中止を求めるべきですが、所感を伺います。

林市長:中島議員のご質問にお答え申し上げます。
 市第4号議案について、ご質問をいただきました。
 住民税の扶養控除の見直しの影響についてですが、廃止される16歳未満の年少扶養控除の対象となる方は約48万人で、税収では約94億円と見込んでおります。また、同じく上乗せ部分の廃止される16歳以上19歳未満の特定扶養控除の対象となる方は約8万人で、税収では約6億円と見込んでおります。なお、この改正は、24年度分の課税から適用されます。
 扶養控除の一部廃止について恒久措置を見直すよう国にはたらきかけるべきとのご指摘でございますが、22年度税制改正大綱によると、今回の扶養控除の一部廃止は子ども手当の創設などに伴って行われたものとされております。22年度における子ども手当の法律において、政府は23年度以降の全般的な子育て支援施策を拡充検討すると明示されていますので、引き続き国の状況を注視してまいります。

所得割に重点をおいた国保料体系に

中島議員:次は、国民健康保険条例の改正等に関わってです。
 「非自発的失業者への負担軽減制度」の創設は、リストラ等による失業者の国保料軽減措置として、算定基準を前年の給与所得の「100分の30」とするもので、「高すぎる」「払えない国保料」の引き下げを求める世論と運動が反映したものです。
 そこで、実施された4月1日以降、本市における申請状況および、年間での申請見込み数、また周知徹底にむけた取り組みについて、合わせて伺います。
 国民健康保険法の改正で、市町村による保険料の応益割と応能割の比率に関わらず、7割、5割、2割の法定減免を行えるようになりました。これを受けて、本市においては、低所得者への保険料負担軽減の立場から、応能負担割合いわゆる所得割に重点をおいた国保料金体系を検討すべきですが、見解を求めます。
 保険料滞納世帯のほとんどは、年間所得200万円以下の「払いたくても払えない」低所得層です。保険証を取上げて資格証明書を発行することは、市民の「命綱」を断つことに通じます。政府は、世論と運動に押されて、「子どもには資格証明書は出さない」措置や、経済的に困窮し医療の必要を訴える人は、「大人にも短期証を発行する」、あるいは「経営難や失業など『特別な事情』がある場合は資格証を出してはならない」とし、滞納理由をていねいに把握するよう自治体に要請をしています。今年3月の参院予算委員会で、わが党の小池晃議員の追及を受けた長妻厚生労働大臣は、資格証の発行について「払えるのに払わない場合以外は慎重な対応を」と回答し、これを受けて全国で資格証世帯に保険証の交付が広がっております。
 しかし、本市の状況は、約56万加入世帯のうち、資格証明書発行は4月1日現在で34,671世帯と、他都市に比べても余りにも異常であります。保険料軽減策の拡充や、滞納分の分割納付の弾力的運用、あるいは接触が可能な世帯には資格証を発行しないこと等、資格証明書を極力発行しない改善と努力を強く求めますが、見解を伺います。

林市長:市報第5号および市報第6号について、ご質問いただきました。
 非自発的失業者に対する保険料等の軽減の状況ですが、国の試算をもとにしますと、本誌では年間約2万件と見込まれます。受付を開始した4月から5月の2か月間では、3,780件の届け出となっています。
 周知については、区役所窓口や案内チラシにより説明しているほか、ホームページや広報横浜へ情報を掲載しています。また、今月中旬、加入されているみなさまに郵送する保険料のお知らせにチラシを同封するなど、制度の周知に努めてまいります。
 応能負担に重点を置いた保険料体系についてですが、医療費の増大が続く中では、相対的に所得のある方に多めの負担をしていただくという考え方は、ひとつの選択肢ではあると思います。しかしながら、応能割の引き上げは、中間所得者層の保険料負担増につながりますので、国の医療保険制度の検討の動きなどを踏まえた慎重な議論が必要であると考えます。
 資格証明書の交付についてですが、文書や電話、訪問等による催告によっても納付相談に応じていただけない所帯に対しては、接触機会を確保するために、やむを得ず資格証明書を交付しています。その後、接触ができた所帯には、それぞれの状況に応じて減免や分割納付等により対応しておりまして、一定の期間分納のお約束が守られていることが確認できた時点で、資格証明書を解除しています。
 なお、本市では国の法改正に先駆けて、今年4月から資格証明書交付所帯の高校生世代の子どもについて、資格証明書でなく、保険証を交付しています。

目的違う施設の指定管理者を一元化するのはやめよ

中島議員:次は、「地区センター」「老人福祉施設」「公会堂」「スポーツセンター」等の併設複合施設について、指定管理者を一元化するための条例改正についてです。
 たとえば、「地区センター」は本市独自のスポーツ・クラブ活動・各種集会等に供する有料施設であり、「老人福祉センター」は国の老人福祉法に基づき設置されている施設で、高齢者の各種相談や健康増進等に供し、施設利用は無料です。併設施設だからと安易に同一の指定管理者にすることは問題であります。
 「市民サービスの向上」を理由の一つにあげていますが、それぞれの施設の設置目的に沿った、ふさわしい指定管理者を指定し、事業を充実させる努力こそ市民サービスにとって必要ではありませんか。答弁を求めます。
 「効率化や経費削減」も理由にしていますが、指定管理者を一元化することにより、どの程度の削減効果を見込んでいるのかも明らかにすべきであります。
 また、経費削減のためには、併設施設におけるそれぞれの施設の設置目的などは「お構いなし」との考え方は改めるべきであります。いかがですか。

林市長:市第6号、7号、9号、および10号議案について、ご質問いただきました。
 設置の目的にふさわしい指定管理者の選定、指定についてですが、公の施設の指定管理者を指定する場合は、条例において施設の設置の目的を最も効果的に達成することができると考えられる団体を指定することになっています。今回、議案上程している複合施設につきましても、ひとつの指定管理者が一体で管理を行うことで利便性の向上や効率的な運営が図られるよう、指定管理者を選定してまいります。
 一体管理による経費の削減効果についてですが、応募団体の提案にもよりますが、一般的な例で試算しますと、一体管理により、人件費等が削減できる可能性があります。そのほか、施設の事務費や管理費など、施設の維持管理にかかる経費につきましてもある程度削減できる可能性があります。
 本来の施設の設置目的が損なわれないかということについてですが、先ほどもお答えしたように、一体管理にあたっては、公募要綱に必要な条件を記載し、選定過程で十分確認しながら、設置目的を達成できる団体を選ぶことで、本来の施設の設置目的を損なわないような運営を行ってまいります。

鶴見中央集会所、鶴見会館の廃止計画見直しで暫定利用を

中島議員:次は、鶴見会館に併設する鶴見中央集会所、旧鶴見勤労青少年センターの廃止計画についてですが、現在、利用内容や団体数等の実態を報告してください。また、廃止計画に対して、利用団体からはどのような意見や要望が寄せられているのか、合わせて伺います。
 鶴見会館の跡地利用に向け、昨年12月に事業者を公募しましたが、どこからも応募の手が挙らず、スケジュールや公募内容の大幅な遅れや変更を余儀なくされている状況であります。鶴見会館も含めて鶴見中央集会所について、「今年11月末の廃止」計画を見直して、公募事業者が決定したり、あるいは跡地利用が確定するまで、利用者の要望をふまえての暫定利用などを検討すべきですが、いかがでしょうか。
 また、鶴見会館の跡地利用について再公募する際には、飲食が出来る会議室・集会場等、現鶴見会館の利用形態・機能の一部を確保した公募条件とするよう要望しますが、答弁を求めます。
林市長:市第6号議案について、ご質問いただきました。
 鶴見中央集会所の利用団体数についてですが、22年6月1日現在で文化やスポーツなど110の団体が登録をしております。また、廃止に当たっての利用団体からの意見・要望についてですが、既存の地区センターや新たに鶴見駅東口に開設予定の区民利用施設などの新たな活動場所を紹介してほしいなどの要望をいただいております。
 鶴見会館の暫定利用についてですが、建設から40年以上経過し、施設や設備の老朽化が著しく、利用者のみなさまに安全に安心してご利用いただくには、閉館時期をこれ以上延期することは困難と、施設所有者である財団法人横浜企業経営支援財団において判断いたしました。
 閉館時期については、地元のみなさまのご要望を踏まえ、鶴見駅東口再開発事業において、コミュニティ―ハウスなどの区民利用施設が開館する12月の直前である11月末までご利用いただけるよう、最大限調整した結果でありますので、ご理解いただきたいと思います。
 鶴見会館の跡地利用についてですが、現在横浜企業経営支援財団の今後の役割や事業内容などについて検討していますので、跡地利用についても、その一環として地元意見を踏まえ、財団と本市とで協議をしながら進めてまいります。

条例にない駐車場を指定管理者に管理させたのは問題

中島議員:次は、横浜市技能文化会館の駐車場に関わる条例改正についてです。
 技能文化会館への指定管理者制度導入にあたって、長く委託業務を受けていた横浜市勤労福祉財団がはずされ、指定管理者として株式会社ファンケルホームライフが選定された経緯や、ファンケルが労働争議を抱えていたことなど、指定管理者をめぐって、当時、さまざま議論がされてきたところであります。
 今回、技能文化会館条例に駐車場を追加する議案が出されましたが、会館と一体の「附帯施設」である駐車場が、なぜ現在まで「条例」に位置づけられていなかったのか、また「条例」に位置づけていないにもかかわらず、株式会社ファンケルホームライフに指定管理者として駐車場を管理・運営をさせてきたのか、合わせて説明を求めます。
 問題は、2006年、平成18年4月に、技能文化会館へ指定管理者制度を導入する際、駐車場を普通財産のままで、指定管理者にファンケルを選定し、管理・運営をさせてきたことです。どんな理由があったとしても、「公の施設」の条件である行政財産に変更することなく、普通財産のまま、駐車場を指定管理者に管理・運営させてきたことは、地方自治法に反する行為ではなかったのか、あらためて明確な答弁を求めます。
 あえて指摘するならば、年間約2,500万円の収入をあげる駐車場の運営に裁量権を与えるために、普通財産のままにして、指定管理者のファンケルへ便宜供与を図ったと疑われても仕方がない状態を4年間も続けてきたことであります。
 そこで、指定管理者の駐車料金収入が、技能文化会館全体の指定管理料の積算にどう反映されてきたのか、答弁を求めます。
 4年間も駐車場は普通財産のままで、指定管理者が管理するという異常な状態が続きましたが、昨年4月にやっと行政財産に変更されました。行政財産として「公の施設」の形を整えたわけですから、その時点で条例に位置付けるべきでありました。しかし、一部が教育文化センター用の駐車場確保の問題があったようで、今年の4月にはこれも解決したことです。だとすれば、駐車場を追加する今回の条例改正の施行を、1年も先の来年4月からではなく、自治法に則って直ちに行うべきではありませんか。答弁を求めて、私の質問を終わります。

林市長:市第12号議案について、ご質問いただきました。
 技能文化会館駐車場は現在まで条例に位置づけていなかった理由についてですが、同駐車場のうちの一部が教育文化センターの附置義務駐車場として位置づけられていたため、これだけの施設として規定していませんでした。また、駐車場を指定管理業務に含めた理由についてですが、指定管理制度が導入された18年当時、駐車場利用料収入を会館の管理運営全体の収入へ参入することで、指定管理者制度導入の目的である市費の負担軽減および市民サービスの向上を図ろうとしたためです。
 駐車場を指定管理させていたことは、地方自治法の主旨に反するのではないかということについてですが、18年度から技能文化会館の駐車場の管理運営を公の施設として条例上規定していなかったにもかかわらず、指定管理業務の範囲としていたことは、地方自治法に照らし、不適切であったと認識しています。そのため、本条例の改正を行い、技能文化会館の駐車場を公の施設と規定し、指定管理業務としての位置づけを明確にします。
 指定管理料の算定における指定管理者の得た駐車場利用料収入の反映方法についてですが、駐車場利用料収入を利用料金収入のひとつとして位置づけ、指定管理料と合わせた収入総額が管理費事務費等の支出総額に見合うようになっています。
 条例の施行を早急に行うべきとのことですが、条例改正後23年度からの次期指定管理者を選定する手続きに入る予定となっていますので、次期指定管理業務の開始に合わせ、23年4月から条例を施行します。
 以上、中島議員のご質問にご答弁申し上げました。

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