議会での質問・討論(詳細)

2020年6月23日

■議案関連質問 みわ智恵美 2020年6月23日

国任せの予算編成では思い切った手は打てない

みわ議員:日本共産党のみわ智恵美です。党を代表し質問します。市第25号議案「令和2年度横浜市一般会計補正予算」について伺います。

私たち日本共産党横浜市会議員団はこの間、新型コロナウイルス感染による影響を受けている市内の小規模・中小企業、介護の現場、医療関係者の声を伺ってきました。その中で、改めて、このままでは、横浜の街そのものが壊れてしまうのではないかという危機感を持ち、市長に3回にわたって申し入れを行ってきました。

特に、6月4日の申し入れでは、国が地方創生臨時交付金を2兆円積み増しした第二次補正予算を示した中で、横浜市の第二次補正予算編成にあたっては、コロナ禍で苦しんでいる中小企業や医療・福祉分野の支援、再開される学校支援などに即効性と実効性をもつ必要があると強調いたしました。また、求められている施策を実行するには、国の交付金だけでは賄えないことが見込まれることから、市民が望んでいないIRカジノの推進、新劇場整備、クルーズ船受け入れなど不要不急事業を盛り込んだ2020年度本予算の組み換えを行い、財源を補てんするしかないと主張いたしました。

ところが、市の第二次補正予算案は第一次補正予算と同様に国の予算の範囲内にほぼ留まっています。

自主財源は第一次10億円、第二次は13億円の捻出で、これでは思い切った手が打てないのも当然です。住民の福祉の向上を使命とする地方自治体として、コロナ禍で未曾有の厳しい状況に置かれている市民のために必要な施策を実行するものとなっていないのではないでしょうか、どうか伺います。

林市長:今回の補正予算案の内容についてですが、市内経済の回復に向けて新しい生活様式に取り組む中小企業への支援、需要が落ち込んでいる観光MICE産業の支援、厳しい状況にあるひとり親世帯市民生活を支える広域活動や福祉サービス事業者への支援、学校再開後の児童生徒の安心した学習環境や教育活動をしっかりと支えること、市民の皆さんの生活や事業者の皆様の活動をしっかりと支えるため必要な対策を盛り込んだ補正予算案になると考えております。

困窮する医療機関に財政支援を

みわ議員:まず医療について伺います。

感染流行の「第2波」「第3波」に備えるためにも医療崩壊を起こさないための医療機関への財政的な支援が緊急に必要です。神奈川県病院協会は、「このままの状況では病院経営が立ち行かなくなり、経済的な原因での医療崩壊の危険性が高まっている。医療制度・医療体制支援の交付金拡充はあったものの、減収補填については盛り込まれず、『大きな穴』が開いたままである」と、「コロナウイルス感染症受け入れの有無にかかわらず、患者本人の負担を据え置きつつ、入院基本料、初・再診料及び外来診療料について、一定期間2倍程度にするなど、大幅な増額を強く要望する」としています。   

6月5日に報告された、日本病院会・全日本病院協会・日本医療法人会の3団体によって行われた緊急調査で明らかになったのは、有効回答があった全病院で、昨年の4月と比べて赤字となったのは、新型コロナ患者を受け入れた病院も受け入れていない病院も、いずれも20%以上増えているということです。利益率でみると新型コロナ患者を受け入れた病院は前年度1180万円の黒字から9617万円の赤字へと1億円を超えるマイナスとなっています。

国の第二次補正は、減収補填が無くこれら医療関係者からの声に全く応えるものとなっていません。このままでは、地域医療の崩壊も時間の問題という状況ではないでしょうか。コロナ禍で市民が医療機関への受診を控え、多くの医療機関が大幅な減収に見舞われ、地域医療体制を維持できないまでの困窮にさらされているという認識を市長はお持ちなのでしょうか、どうか伺います。

林市長:医療機関が困窮する現状の認識ですが、厳しい経営状況にあるということは医療機関からも伺っておりますし、特に新型コロナウイルス感染症患者を受け入れるために、病床を確保していただいた病院が大変厳しい状況になっている、当然ながらみわ先生が本当に厳しいと思っていらっしゃるとおり私自身も大変大変厳しい状況と認識しています。

みわ議員:新型コロナに対応し、最前線で懸命に働いた医療現場が打撃を受け、経営難となるような今の医療制度、診療報酬制度自体が問題です。これでは命がけで取り組んでいる医療機関も医療労働者も守れるものとなっていません。市民の安心できるくらしを守っていくために、ありったけの知恵を絞って医療機関も医療労働者も守るという決意が市長にはあるのでしょうか、伺います。

林市長:医療機関や医療従事者を守る決意ですが、医療の最前線で働く医療従事者の皆様、昼夜を問わず懸命に診療にあたっていただくこと心から感謝をしております。皆様をしっかりお支えするために5月に続きまして6月の補正予算においても国の手厚い支援に上乗せをして、本市独自の支援策を絞り出しています。市民の皆様と医療を守る決意です。

コロナ患者受け入れしていない地域医療機関へ支援を

みわ議員:今回の横浜市の補正にある、国の「新型コロナウイルス感染症病床確保協力金事業」は市として上乗せをするもので、感染症患者の受け入れ医療機関への支援となっていますが、他の医療機関への支援は何もありません。

東京都杉並区では、平時収入の平均との差額相当を概算で支払い、事業終了後に精算を行う「入院・外来医療体制強化事業」を行い、地域医療の崩壊を防ぐための補助制度を創設しています。

医療体制の安心が確保できてこその市民生活であり経済活動です。感染流行の「第2波」に備えるためにも、市民が安心して生活できる医療環境を維持できるよう、市としてもさらに財政出動するべきではありませんか。併せて、コロナに対応すれば経営が悪化するという脆弱な医療制度の改善を国に強く求めるべきと考えますがどうか伺います。

城副市長:病床確保協力金事業に関して、更なる財政出動と制度改善を国へ要望すべきとのことですが、既に5月補正予算において国の支援メニューに加え、市独自の支援として新型コロナウイルス感染症患者の受け入れ体制確保のための施設整備の助成や患者受け入れに対する支援金の支給を計上したところです。更に今回の補正予算では病床確保に対する協力金を計上いたしました。

 感染拡大の影響に伴う患者の減少により、経営状態が悪化している医療機関に対する財政支援については、指定都市市長会で国へしっかりと要望してまいりたいと考えております。

【再質問】

みわ議員:医療・介護の事業所への支援、中小企業・小規模事業者を守ることなど、国のこの予算を、市民のために使うよう横浜市からもしっかりと声を上げて要求するべきと考えますが、どうか伺います。

さきほど市長は、医療機関・医療従事者を守るとの決意を述べられました。しかし、感染患者受け入れ以外の医療機関には何もないに等しいのです。今のままでは守られないのですから、感謝の言葉を述べるだけではなく、是非その決意を具体的な内容で示してください。

林市長:コロナ患者を受け入れてくれたところ以外の病院も大変厳しい。これは私も大変なことだと思いまして、医療関係者様じゃなくても全体の経済が日本は大変な危機だ思いまして、基礎自治体だけではとてもできないことです。ですので、これからも国にですね、強く強くこういうご提言とか要求もしていきますし、国は今、そういうことは本当に真剣考えています。ですから引き続き市としても要請をしっかりやっています。

城副市長:国から手厚い支援が既に出されていると市長から答弁しましたけれど、例えば新型コロナ患者を診療しなかった医療機関については、減収対策として国の方では福祉医療気候が無利子無担保の融資枠の設定や貸出し限度額の拡大など行っています。また6月の資金繰りの悪化に対しての支援策として5月分の診療報酬の概算払いを国が行うことになっています。医療従事者への直接的な給付もなされているところです。こうした医療機関の減収ということについては、全国的な課題です。外来患者が今後減るということが続くのであれば、診療報酬制度そのものを考えていかなければいけないと、国としての課題だと考えています。指定都市市長会で新型コロナ患者の診療の有無にかかわらず、財政的支援を行うよう今後とも国に要望していきたいと考えております。

PCR検査を必要としている市民全員が受けられる体制を 

診療所へ検査構築補助費100万円では足りない

みわ議員:次に発熱外来、PCR検査について伺います。

政府の諮問委員である小林慶一郎東京財団政策研究所主幹やノーベル医学・生理学賞を受賞した山仲伸弥京都大学教授など政財界や医療、スポーツなどの関係者110人が賛同して出された緊急提言には、「外出の自粛や企業の休業を繰り返すような受け身の対応を避け、経済・社会活動の回復と両立する『積極的な感染防止戦略』を明確に示す必要がある」として、「今年の11月までにPCR検査の能力を1日当たり20万件に強化すべき」としています。横浜市が強化するとしているPCRの検査体制は、最大一日当たり1,100件の予定です。この提言からすれば、横浜市では今の計画の約6倍である一日6,000件の検査ということになり、全く足りません。

予算案にある「診療所等受診体制整備事業」では、市内で200か所の市民に身近な診療所でPCR検査ができるように、医療機関で必要な院内動線の区分けなど十分に院内感染防止ができる施設整備に係る費用を助成するものですが、診療所は施設ごとに違いがあり、上限100万円では足りません。また、小さな診療所では工事をするスペースはないけれど、午前午後に診療を分ければ、この取り組みを受けることができるが、そのための人件費は出ないので持ち出しになってしまうなど、県費に頼るだけでは十分に対応できません。その不足分は横浜市として上乗せで補助すべきです。保健所の機能の強化や市立病院での取り組みも市として増やすべきです。圧倒的な数の検体採取やPCR検査を、有識者の提言に沿って、必要とする市民がすみやかに受診できる体制を構築し、感染流行の「第2波」に備えるべきと考えますが、どうか伺います。

城副市長:本市では市民の皆様が身近な場所で診察・検査を受けられるよう、診療所等に対し感染防止のための改修費用等を100万円上限に助成をしたところです。これにより検査可能な医療機関が200施設まで増えたということで、これは本市独自の制度として財源を県に求めていくという考え方で制度を作っています。このことを着実に進めていきたいと考えております。

受診を断られた市民の受け入れ先確保を

みわ議員:この間、発熱を覚える市民からの発熱外来の問い合わせが多数、私たちにも寄せられてきました。かかりつけ医などで断られて困り果てている市民の苦悩が広がっていることを市長は認識されているのでしょうか。そこで、市として市民の不安や苦しみに寄り添っていくためにも発熱患者の受け入れは、かかりつけ医などができない時に最終的には横浜市立の3病院と市大2病院が受け止めることができるよう、一般財源で必要な財政措置をとって、公的病院の役割を果たすべきと考えますがどうか伺います。

城副市長:発熱患者を市立病院と市大病院で受け止め、公的病院の役割を果たすべきとのことですが、今回の本市の医療提供体制は国・県の財政支援の下、公立民間を問わず市内の多くの医療機関が役割分担と連携により構築されております。今後とも市民病院は感染症指定医療機関として市民総合医療センターは、高度救命救急センターとしての役割を果たしつつ重症中等症を受け入れる病院や感染症を疑う発熱患者を受け入れる病院など市内のすべての医療機関と連携をして、それぞれの役割を果たす中で対応を図っていきたいと考えています。

子どもたちを感染から守り、学びの保障を

みわ議員:次に教育について伺います。

学校が再開されました。新一年生を始めとしてこどもたちの不安やストレスは大変なものだと思います。何よりもまず、学校が安心の学びの場となるための取り組みが必要です。世の中では、新しい生活様式、3密を避けるなどの取組があらゆる場面で行われています。しかし、何故かどう見ても、学校は3密をさける身体的距離が取られていなのではないでしょうか、どうか伺います。

鯉渕教育長:3密を避ける身体的距離についてですが、新型コロナウイルスは飛沫感染であることから2 ㍍ の身体的距離を取ることが推奨されていますが、文部科学省からは現状の感染動向であれば1㍍程度の間隔で良いとされています。授業の遅れを取り戻す必要もあるため、学校では座席の間隔をできるだけ空けるような配置やマスクの着用手洗いの励行換気を十分に行うなど対策も実施し、通常学級に戻しています。

3密避けるために、身体的距離が確保できる20人程度の授業を

みわ議員:3か月間授業が受けられず、学校から切り離されたこどもたちにとって学習の遅れと学力格差は深刻です。小学校1年生で見ると港南区では身体的距離が取れる20人程度のクラス編成となっているのは21校中わずか4校。学校によっては34人、35人の一年生のクラスもあります。港北区では24校中1校もありません。先生方からは「分散学級で子どもの表情がよく見えた」「詰め込み授業で学校が嫌いにならないか」との声が出されています。ですから一人ひとりの学習状況やストレスにも寄り添える環境をつくっていくことが必要です。20人程度で身体的距離も確保しての授業ができるようにするのが今日的な国の責務です。しかし、国がしないからと言ってあきらめていいわけがありません。こどもに直接責任を負う本市として、非常勤講師を各校1名の加配にとどまることなく、さらなる増員は不可欠であると思いますが、どうか伺います。

鯉渕教育長:20人学級についてですが、本市では文部科学省の学びの保障総合対策パッケージの支援策を活用し、非常勤講師や学習支援ボランティアを各学校に追加配置することで、少人数での指導や学習定着度に応じたきめ細かな指導ができるよう支援を行ってまいります。

【再質問】

みわ議員:国は、10兆円もの予備費があります。小中学校の20人規模での授業を実施するためには、10万人の教員を増やす。これは1兆円でできるということです。

鯉渕教育長:20人学級についてご質問いただきました。本市独自で全学年を20人以下の学級とした場合には、約6000人弱の教員が新たに必要になります。これは現実的ではありません。このため、今回の補正予算について、非常勤講師、また学習支援ボランティアを各学校に追加配置することで、少人数での指導や学習定着度に応じたきめ細かな指導ししていきたいと考えています。

教職員の負担を減らした消毒作業の徹底を

みわ議員:学ぶ場を安全にと全教職員上げての消毒作業が行われている学校があると伺っています。感染拡大防止対策は当然ですが、教員が子どもたちへの教育活動に全力を傾けることができるように、消毒作業などの負担が過度にかからない取組が必要ではないでしょうか。今回の人員配置でそれは可能でしょうか。不足するようであれば業務委託を含め特別態勢をとるべきだと考えますがいかがでしょうか。

鯉渕教育長:学校再開に合わせて発出したガイドラインおいて、学校内の消毒等の衛生管理業務は各学校の実情に応じ教職員全体で実施体制を確保するようお願いしています。子ども達の健康管理に関わる事ですので、教職員全員が協力して実施することになります。また今回の補正予算では職員室業務アシスタントを各校1名追加し消毒等の作業も分担できることにしています。

【再質問】

みわ議員:教育委員会は、新型コロナ感染症についてのQ&Aで、学校での給食準備における、配膳台・机の拭き方について、「通常各学校で行っている対応をします」としてあり、消毒の指示はありません。また、「床に給食をこぼしたとき」は、「児童が拭いてもかまいません」としていますが、全校あげて消毒作業するなど感染拡大防止に取り組んでいるはずではありませんか。この対応でいいのでしょうか。こどもたちの安全を第一に考えれば問題と考えますが、どうか伺います。

教育長:消毒作業につきまして、ご提案をいただきました。私ども消毒作業については、各学校の実状に応じまして、教職員全員で力を合わせて実施していくと考えております。ガイドラインで出来るだけの内容は示したつもりですが、今後とも必要に応じてガイドラインは修正してレベルを上げて行きたいと考えております。

教職員への感染研修とPCR・抗体検査を

みわ議員:また、毎日3密が避けられない状況で勤務している教職員全員が感染防止の研修を受けられるようにし、学校関係者が希望する場合には、PCR検査・抗体検査などを、受けられるようにするべきと考えますがどうか伺います。

鯉渕教育長:教職員の感染予防研修と PCR 検査についてですが、学校には文部科学省の教職員向け資料等を配布し最新の知識や人権について学べる環境を整えています。また教職員の感染症対策については文部科学省の通知等に基づき、本市においてもガイドラインを定めこれを徹底することで進めています。

非登校の選択を認め明示し、オンラインを活用した学びの保障を

みわ議員:学校再開の不安を払拭できない多くの保護者がいる現実を踏まえ、非登校の選択権を認め明示し、こどもの学ぶ権利を保障するオンライン授業など特別の手立てを講じるべきと考えますがどうか伺います。

鯉渕教育長: PCR 検査は医師が必要と判断した場合に行うものであり、現時点では希望する学校関係者に実施する予定はありません。また抗体検査は感染した場合に作られる、抗体の有無を調べ既に罹患した者の割合を把握するなど主に疫学調査等で活用される検査であり実施する予定はありません。

登校の選択と明示についてですが、学校ではご家庭から児童生徒を登校させることに不安を感じるような相談があった場合には、学校における感染症対策についてご説明するとともに、個別にご相談に応じるなどしています。感染への心配などから学校を欠席する旨を申し出た場合には、当分の間、欠席扱いとしないこととしています。

登校しない子どもへのオンライン授業についてですが、現在の学校の通信環境下においては、回線が細く大容量のデータ送受信が難しい状況のためオンライン授業を実施することは困難です。

危機的状況になる介護施設の実態把握と支援強化を

みわ議員:次は、介護事業者支援についてです。介護事業所は小さい事業所が多く、感染を恐れての利用者の減少や感染症対策のためのこれまでにない財政的負担や休止要請で、事業継続そのものがひっ迫し危機的状況にあります。横浜市は介護サービス事業所がどのような状況となっているのか掴んでいるのでしょうか。

城副市長:介護事業所の現場の状況についてですが、これまで介護事業者所施設に対し、サービスの利用状況等に関するアンケートを4回実施しました。また月ごとの介護報酬の請求状況も把握しています。その結果、通所サービス、短期入所サービスにおいて、3月と4月で比較すると利用者数や介護給付費が約10%減少するなど利用状況に落ち込みが見られます。

みわ議員:市は、収入が減少した介護サービス事業者に、利用率の減少や事業規模に応じての支援金を交付するとしています。事業継続への支援であるならば、基本報酬が低く、通常から運営が厳しい介護事業所へは本来減少分の補填が必要です。コロナ対応で経営状況が悪化している介護事業所へ、昨年同時期実績の概算払いを認めるよう国に働きかけるべきではないでしょうか、伺います。

城副市長:昨年実績の支払いを国に要望することについてですが、介護報酬上の特例として、一時的に人員や運営の基準を満たすことのできない場合に、介護報酬等を減額しない取り扱いが可能です。また、通所系サービス事業所について、一定の条件の方に報酬を上乗せして算定することが可能となっています。こうした特例的な対応を事業所に促がし、その結果を見ながら今後の国への働きかけを検討していきたいと考えています。

市内中小企業者への直接支援と家賃補助上乗せを

みわ議員:次に小規模事業者対策です。市内中小・小規模事業者のコロナ感染症による影響被害は深刻です。川崎市では新型コロナウイルス感染症の拡大により、大きな影響を受けている市内の小規模事業者の事業継続を支えるため、10万円の給付金を交付します。横浜市が行った第一次補正での取り組みでは、商店街への一時金交付は1店舗10万円で計算されますが、横浜市内300の商店街加盟商店13,000軒に対して、実際の申請は72商店街で加盟店数は2,497、わずか20%足らずです。また、50万円以上500万円以下の融資を受けた小規模事業者等への10万円の一時金交付については、申請されたのは70社です。横浜市の小規模事業者は5万9,844ですから、市のこれまでの取組の対象事業者はあまりに少なく、多くの小規模事業者には何も届いていないに等しいのではないでしょうか。これでは救うことができません。「新しい生活様式」に対応するための経費の補助も必要ですが、6万の小規模事業者にまず生き延びて事業継続していただくためにと、川崎市のように「1か月あたりの事業収入の減少が前年比で30%以上50%未満の期間が1か月以上認められるもの」に対して用途を限定せず、市としての支援を行うべきです。どうか伺います。

林副市長:50%未満の減収事業者への用途限定のない支援についてですが、事業継続のためには資金繰りの安定が重要であるため、当初3年間無利子無担保年、5年間据え置きの実質無利子融資を5月に創設し、6月15日には限度額を4000万円に引き上げました。資金繰りを安定させた上で新しい生活様式に対応するための設備投資の支援を行うことで感染予防と事業継続の両立を目指すことが重要であると考えています。今後とも制度の活用に向けて普及啓発に力を入れていきます。

みわ議員:合わせて、国の家賃補助に上乗せしての支援を行い、街を支える中小企業・小規模事業者を守るべきと考えますがどうか伺います。

林副市長:国の家賃補助に市が上乗せをすべきとのことですが、国の2次補正予算で創設された家賃支援給付金は、法人の場合最大600万円の給付が受けられる手厚い内容となっています。本市が創設した実質無利子融資を始め、小規模事業者やスタートアップ企業等へ給付する一時金は家賃を含めた幅広い用途にご利用いただけます。これらを通じ事業者の皆様をご支援したいと考えています。

カジノ、劇場など不要不急の事業を中止し予算をコロナ対策へ

みわ議員:今まで述べていた欠かすことのできないこれらの必要な施策を進めるには財源を捻出する取組が求められます。

ところが、市長は、IRカジノの推進にあたっては、コロナの影響を受けて市民説明会が中断されているにもかかわらず、8月にはカジノ事業者を募集するスケジュールを変えようとしていません。「実施方針」「募集要項」の案を審議する横浜市の第三者機関である「IRの事業者選定のための選定委員会」設置の条例を第一回定例会の現年度で急いで通したにもかかわらず、いまだに委員会は立ち上がっていません。横浜へのカジノ参入が最有力ともいわれていたラスベガスサンズが、コロナ禍の中で日本からの撤退を決定しました。市民からはカジノではなくコロナ対策に横浜市はエネルギーを注ぐべきとの声は新聞投書にもありますが、「横浜IRの方向性(素案)」への5,071人から寄せられたパブコメへの意見にもあふれているのではありませんか。

また、新たな劇場検討委員会では新たに2つの部会を立ち上げて、専門家を新たに募集して具体的な建設に向けての構想まで進めようとしています。この事態をみれば、市長から提案された今回の補正予算は、ギリギリのところで何とか生活を成り立たせている市民に寄り添っているのか、医療福祉の現場を守り、子どもたちの学びや、心身のケアを実施できる補正予算とするために最大限の努力がなされたのか強い疑問を持たざるを得ません。今回の補正予算編成にあたって、状況の変化等を踏まえた減額補正として3事業、13億2,200万円が計上されています。しかし、IRや劇場整備など抜本的に予算を見直すべきと考えますが、どうか伺います。

林市長:抜本的な減額補正を行い予算を見直すべきとのお話でございますが、厳しい財政状況の中にあって、市政全体を見渡し、バランスよく施策を進める市政運営を行ってきたと考えています。引き続き事業の執行状況を見極めつつ、市民生活や市内経済に支障を生じさせない範囲で減額補正を実施することで財源を確保して、必要な感染症対策に取り組んでいきます。大変、みわ先生、ご心配で、IRや劇場整備などそういうことも全てに直すべきだと、コロナ対策に抜かりはないのかというお気持ちだと思いますけど、私は、これは本当に、我々職員一同、もちろん先生方のご協力もありますけど、コロナ対策についてはしっかり県が、神奈川モデルという形で、いち早く取り組んでみえましたけど、その中で、3政令都市もしっかりと連携をとりながら、また県下の市長村会もしっかりと意識を同じくしてコロナ感染拡大を絶対的にとめるんだと。しかし経済活動も回すんだと固い決意の中で取り組んでいます。決して、なにか予算的にこういうIRや劇場整備に費やして、それを油断しているのではないかということはございません。IRや劇場整備については将来的なものになりますけど、やはりスケジュールどおりコツコツと取り組んでいかなければならないと私は考えているところです。

【再質問】

みわ議員:世界では、3密で成り立つ大規模カジノから、ネットカジノへと変化しています。横浜も誘致しようとしているランド型の大規模IRの見直しは必至です。IR推進費4億円はコロナ対応の財源として考えるべきです。今朝の神奈川新聞の報道されたように、カジノIRへの市民の支持もありません。コロナ対応のためという大義名分が成り立つわけですから、市長のこれまでの態度を変更するチャンスではありませんか、どうか伺います。

林市長:IRについてですが、コロナ対応、どうしても先生のご意見を伺っていると、市民の方に理解されないのではないかと、このような状態では。ただこれは、ただこれは、本当に私ども市の対応が伝わっていないのなら大変残念ですけれど、コロナ感染拡大防止については、本当に予算的にも最適な状況を見出しながら、先生のおっしゃった、絞りだせと、知恵をつかって絞り出せということは本当にやっています。そこはもう一度お話をしたいと思います。

みわ議員:コロナ感染症拡大の影響は市民生活を直撃していますから、税収の落ち込みは深刻ではないでしょうか。このまま、計画通りに本年度予算を執行することはできないと考えます。年度途中での予算の見直しが必要となると考えますが、どうか伺います。

林市長:予算の組み直しをすべきとおっしゃっていますけど、今、減額予算について、しっかり私も取り組んでいますけど、組み替えすべきというご意見は伺っていますけど、今のところ、そういう予定は現状ではございません。

1500万人動員想定の花博事業は基本計画から見直すべき

みわ議員:次は、市第13号議案 旧上瀬谷通信施設における国際園芸博覧会招致検討委員会条例の一部改正についてです。

今回の条例改正では単なる機構改革で「国際園芸博覧会招致検討委員会条例」の庶務を処理する局を改めるものですが、関係部局の組み替えを行うだけでそのまま招致を進めていくのではなく、3密回避などコロナ後の社会の姿が問われている時に、今後の園芸博覧会が、入場者規模を1,500万人以上、一日8万人以上に想定したままでいいのかが問われています。1500万人を想定すれば、その規模の有料入場者を考え、その規模で事業計画を進めていくことになります。私たちは入場者数の過大見積りによるY150での失敗を改めて思い起こすべきではないでしょうか。大勢の人を世界中から集めて博覧会を行っていくという今の「基本構想案」のままでいいのかどうか、改めて市長は招致検討委員会に諮問すべきと考えますが、市長の見解を求めます。

林市長:園芸博覧会の基本構想案を見直すべきとのことですが、今後世界の各国で開催される国際博覧会の動向を注視して、有識者のご意見を伺いながら、新型コロナウイルス後の社会にふさわしい計画になるように国や関係機関とともにしっかり検討しています。状況をきちっと見ながらやっておりますので、ご心配していただくのは当然でございますが、よろしくお願いしたいと思います。

【再質問】

みわ議員:上瀬谷の米軍基地跡地への国政博覧会招致ですが、このまま1500万人規模で描くことはあまりに危険です。市長は本気で大丈夫だとお考えでしょうか、どうか伺います。

林市長:国際園芸博覧会についてですが、こういう状況下でどうなのかと、将来的にもどうなのかっていうご質問ですが、私は、これは必ず世界的に今、本当に、ブラジル等ですね、大変な拡大が収まっていない。アメリカも厳しい状況ですけど、必ずこれは収束させる時が来ると考えています。その後の経済活動というのは非常に重要で、「withコロナ」ということを言っていますけど、やはり色々な面で今、日本の経済活動自体も、経済界のあり方であるとか、政治のあり方もそうだと思いますけど、本当に変わっていかなければならないことだと思いますね。ですから、本当に無駄を排してやっていくということ。新市庁舎を契機にして、我々も行政改革を本当にやろうとしておりますし、ちょっとご質問とそれているかもしれませんが、そういう意味で私は大変な危機感をもっています。その辺はちょっとお話しをしておきたいと思います。

コロナで大打撃を受けるパシフィコノースの赤字補てんを市民に被らせるのか

みわ議員:最後は、市第24号議案はパシフィコノースみなとみらい21中央地区20街区MICE施設整備事業に伴うみなとみらいコンベンション施設整備事業契約の変更に関連して伺います。

横浜国際平和会議場社長を務める中山こずゑ氏は、稼働を始めたパシフィコノースが新型コロナウイルスの影響で大規模な催しが開催できない中、国内最大級のMICE施設の戦略について神奈川新聞の取材で語っています。そこで、「MICE施設は新たな提案を仕掛けなければつぶれてしまう」「コロナショックで状況は一変した」と率直に語っています。6月19日付の日本経済新聞は、国際見本市の様変わりを「オンラインに活路を」と報じています。ノース、展示場の将来に暗雲が垂れ込めています。

今回横浜市は20年かけて公共施設としてのパシフィコノースを手に入れるために367億円余りを支払うことになります。パシフィコノースの運営は「パシフィコ横浜」が市から運営権を20年間で90億円支払って取得し担うことになっています。コロナ禍のもと、パシフィコ横浜の既存施設もいわんやノースについても、今後いつから本格稼働できるのか、当分の間だけでなくほとんど利用される見込みがないのが現実ではないでしょうか。毎年4.5億円、20年間で90億円を支払うことは困難とならざるを得ないのではありませんか。そうなるとこの負担を市民が被ることになるのですが、この点について市長はどう考えておられるのか見解を伺い一回目の質問を終わります。

林市長:パシフィコ横浜ノースの市民負担のリスクでございます。当該施設ではPFI法に基づき公共施設等運営権を設定したしまして、運営事業者が支払う運営権対価は、利用状況によって変動する契約とはなっておりません。なおノースには、5年先の催事も含め100件以上の予約が入っております。感染症対策をしっかりと行ったうえで、運営していくこととします。また、世界的にですね、国際会議が開催できない状況にあって、非常にお困りになっていると思います。関係者はです。もちろん横浜市は、医療関係の重要な国際会議が非常に多く開催されているところですし、予約されている方々からも、大変そういう意味ではやりたいんだけど難しいというような状況でございます。逐次ですね、パシフィコ横浜としては、そういう方と連絡を取りながら感染症防止をしっかりとやりながら、少しでも開催できるよう知恵をしぼっているところです。もちろん中山社長のご心配は当然です。経営者として。しかし、わたくしはこれについても市として責任を持って運営をしていくという気持ちです。ご理解を賜りたいと思います。

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