政策/見解

2020年7月7日

2020年第2回定例会の閉会にあたって

2020年7月7日
日本共産党横浜市会議員団
団 長 荒木由美子

1、はじめに

2020年第2回定例会が、6月23日から開催され、6月23日の議案関連質疑、26日の一般質問、29日~7月2日の常任委員会審議を経て、7日、第二次コロナ対策補正予算など市長提出の議案23件と議員提案の2本の国への意見書を賛成多数で可決し、閉会。同日、市選挙管理委員の選挙が行われ、委員4名のうち、議員OBが3人を占めました。党市議団は、候補者を擁立し、このことに異を唱えました。市民が長年要求してきた中学校給食の実施は、来年4月から現行のハマ弁を給食とするという形でスタートすることを市教育委員会が表明。会期中、日本共産党は、みわ智恵美議員が議案関連質問、北谷まり議員が一般質問、討論に河治民夫議員が立ち、コロナ対策、カジノIRなど市政の重要課題について、市民要望を突きつけその実現を市長・教育長に求めました。

2、カジノではなくコロナ対策の強化を 3次補正予算編成をすみやかに

市長が提出したコロナ対策に充てる補正予算額は、79事業で187億円。党市議団が、事前に求めて

いた非コロナ医療機関・地域医療への財政支援、小規模事業者むけ営業補償というコロナ対策の一丁目一番地の要望は、施策化されませんでした。検査体制は、一日当たり1100件を目標に諸対策に21億円を投じます。専門家と18道県知事の各提言で謳われた全国20万件は、横浜では6千件となります。ともに次の補正予算で実現を図るよう尽力します。その財源は、国からの交付金の使い残し分111億円からねん出します。一般質問では、10万円の特別給付金支給の遅れを取り上げ、市長に説明責任を果たすよう厳しく追及。

学校の学びを確保する取り組みの抜本的強化を求めた件では、全校に教員(非常勤講師)配置は関係者から評価されています。しかし、授業は35人~40人学級で行われており、感染リスクは従前と大差がありません。3密防止策として、また、手厚く柔軟な教育には、20人程度の授業が望まれます。教職員の大幅増員を最大の政令指定都市・横浜から国に求めることの意義は極めて大きく、市長・教育長に実行を迫りました。

補正予算の財源として、市長は、本予算から2020オリンピック・パラリンピック関連の8億円、客船寄港関連4億円など総額13億円減額し、コロナ対策に充当。これは党市議団の提唱にそったものです。しかし、IRカジノ誘致予算4億円はカットしていません。

カジノ誘致のスケジュールが大幅に変更を強いられています。4月には議会に示す予定としていた事業者募集選定にかかわる「実施方針」案、「募集要項骨子」案は、今議会でも説明されませんでした。誘致自治体の取り組みの基本方向を定める国の「基本方針」が示されていないとしています。

世界最大のラスベガスサンズの撤退に見るように、3密でしか成り立たないランド型の大規模カジノのあり方がコロナ禍により根底から問われています。横浜市が見込む820億円~1200億円という増収効果も全く当てにできません。論戦では、「将来性・成長性」に暗雲が漂うIRカジノ事業に横浜市の未来を託すことの無謀さを厳しく告発、市長は「事業者と作成する区域整備計画で税収効果を明示する、スケジュール通りとりくんでいく」として推進姿勢を変えていません。世論と運動による市長包囲強化がまったなしです。

3、市民生活に寄り添う市政に、水道料金値上げ時期の先送り、就学援助申請用紙の改善

(水道料金)

横浜市水道局は、水道料金を来年4月から1割程度値上げすることを方針としていました。これを「改定時期を見直す、時期は令和3年7月を目途に」と方針変更を表明。党市議団は、5月28日に市長あてに水道料金値上げ方針の撤回と水道料金減免策を講じることを求める申し入れを行っています。市民からの請願も2本出されました。論戦では、この申し入れの実現をめざしました。水道事業を独立採算とする現行の制度は限界に達しています。一般会計からの繰り入れを決断する新たな段階を迎えていることを公論にするリード役を党市議団ははたす決意です。

(就学援助)

一般質問で、コロナ禍で暮らし向きが厳しくなっている実態を示し、就学援助制度拡充の重要性を強調。教育長は、コロナの影響で減収となった世帯がもれなく制度適用されるよう周知の徹底、申請用紙の申請理由欄を記入式から○付けの選択式化の検討を約束。一方、収入基準の見直し要求は拒否。

4、大型開発・巨大イベント偏重に正面から対決

2027年開催予定の国際園芸博覧会(花博)は、入場者数1500万人、有料入場者1000万人をあて込んでいます。大赤字を出したY150の二の舞になりはしないかと、疑問視されています。本会議質疑で「コロナと共にある今後の国際園芸博覧会の規模見直しを要求、市長は「withコロナという中で、日本の経済活動自体も経済界の在り方も変わっていかなければならない」と答弁。

⓶みなとみらい21中央地区20街区の展示ホール等MICE施設が本格稼働します。展示ホール等の管理運営を行うのは、第3セクターの㈱横浜国際平和会議場・パシフィコ横浜で、20年間の運営権を90億円で横浜市から取得します。この90億円は会場使用料で賄います。この会場使用料がコロナ禍により、長期にわたって、当初見込み達成は困難です。パシフィコ横浜が経営危機となれば、責任は本市となり、最終的には、市民負担となるものです。監視継続が必要です。
③新本牧ふ頭建設工事は総事業費2300億円で、市の負担分がおおむね800億円程度です。今回の第1期地区の工事では900億円の事業費のうち、JR東海からリニア中央新幹線工事の残土を受け入れるとして600億円を負担してもらい、国が100億円、市の負担は200億円になるものです。わが党は、この巨大事業は国主導の戦略港湾整備であり、今、必要な大型公共事業ではないとの立場です。また、JR東海が進めているリニア中央新幹線建設の静岡県内でのトンネル工事が引き起こす大井川の水量減少にJR東海がまともな対策を示さず、県知事は準備工事すら認めていません。計画の是非を国会で論議すべき時にリニア新幹線建設残土受け入れを既成事実化することは到底容認できません。

⓸市長の暴走許すな!大劇場建設計画にむけて検討委員会に二つの専門部会を設置、共産党は、「オペラ・バレエに特化したものがどれほど必要か市民的な議論になってない、造ることばかりに頭が働いている」と批判、コロナ禍で苦しむ市民のことが全く眼中にない市長の姿が浮き彫りとなりました。

5、自民党、公明党の市長与党化が深化  請願を次々と不採択に

⓵カジノに関する請願が、3本出されました。そのうちの2本は、カジノ誘致関連予算の組み換えに触れており、これはコロナ禍の先行きが不透明のなかで当然の対策のはずです。審議の中でもすべての会派からスケジュール通りいかないことを懸念する声があがった事実からしても不採択とした両党の態度は市民理解を得られません。

⓶横浜市社会保障推進協議会からの「医療機関及び介護・福祉事業所が支払う水道料金の減免・免除をもとめる請願」、横浜市民団体連絡会からの「水道料金の値上げを凍結し、再検討を求める請願」の不採択は、コロナ禍の中で、市民の暮らしをはじめ、命を守る福祉の事業所では、事業の継続さえままならない状況を視野に入れない判断であり、市民の代表としての議員の役割に反しています。藁にもすがりたい状況にある厳しい市民や事業所への支援の手を差し伸べない姿勢は看過できません。

⓷上郷開発事業の適正な開発許可審査を求める請願も葬られました。上郷開発に伴う「周辺住宅地の利便性の低下と限界集落化の加速」「開発計画地の地盤災害」「河川の下流部における水害の増大」などの社会経済的諸問題について企業に社会的責任を果たさせるべく、また、市が「行政の市民の生命・財産の保全義務」を果たすよう求めるものです。今年もすでに起きており、毎年のように繰り返される豪雨災害などの状況を見てもこれまで通りの判断ではなく、検証にあたっては、専門家に託すことは当然のことです。教員増員、教育予算拡充の請願とともに不採択とした会派の見識が問われます。

党市議団は、来年度市予算に市民要望を反映させるために各界各層との懇談会を今月開催します。市民要求実現の活動と市政改革に引き続き取り組みます。なにより、カジノ誘致ストップに全力をあげます。ご支援のほどよろしくお願いします。

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