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■港湾局(大貫憲夫)2019.10.3

◆大貫委員 日本共産党の大貫です。早速質問をさせていただきます。
 山下ふ頭開発についてです。
 今この問題は大問題だと思っているのですけれども、現在の倉庫等の移転協議の進捗状況を伺います。
◎中野港湾局長 民間倉庫24棟のうち7棟の解体工事が完了いたしまして、1棟が現在解体の工事中でございます。その結果、山下公園側に約9ヘクタールの更地ができてございます。
◆大貫委員 そうすると、今残っているのは、引き算すればいいのだけれども、正確な数字を言ってください。そして、残っている理由というのはどこになぜ残っているのか、説明してください。
◎中野港湾局長 現在残っているのは、引きますと16棟ということに現状なります。ただ、既に契約が終わっている会社もございまして、契約がまだ終わっていない会社が13社ということになっております。
◆大貫委員 その見通しをお聞きしたいのですが、特に契約されていないというのが13社あるとおっしゃったけれども、その理由は何ですか。
◎中野港湾局長 これから移転先をどうするかとか、移転先でどのような事業を続けられるとか、そういう内容についてまだ調整しているところでございまして、それが調い次第、契約をしていくという形になっております。
◆大貫委員 IR、カジノを山下ふ頭に立地させるということを理由にして反対しているところは何カ所ありますか。
◎中野港湾局長 特段それを理由に反対しているという話は、個別に伺っておりません。
◆大貫委員 いや、新聞報道などによれば横浜港運協会の皆さんが俺らは反対なのだ、もう絶対動かない、てこでも動かないと言っているのだから、今言うのは港湾局としては全く聞いていないということですか。
◎中野港湾局長 個別の会社とのやりとりというのは、こういう場ではなかなか言いにくいところもございますけれども、もちろん横浜港運協会の状況を気にされているところがかなり多いという状況はございますが、それが理由で、できるとか、できないとか、まだそういう話はしていないところでございます。
◆大貫委員 もう既に新聞等では、その理由で、いや、もう動かないのだと言っているのです。そのことについて局長はどのように考えますか。
◎中野港湾局長 今回、補正予算を政策局でいただきまして、これから詳細な調査をしていくということですから、その内容をお伝えして、きちんと御理解をいただいていくことが必要だろうと考えております。
◆大貫委員 横浜港運会館があります。もしこのまま横浜港運協会の方々が言ってるように、ノーだ、動かないといった場合にあれはどのようになるのですか。
◎中野港湾局長 繰り返しになりますけれども、補正予算をいただいて、今後詳しいIRの検討をしていくということでございますので、そういった検討の進捗に合わせて内容を御説明いたしまして、御理解をいただいていくことが必要だろうと思っております。
◆大貫委員 これはIR云々ではなくて、山下ふ頭開発では基盤整備のためにどいてくださいと言っているのですから、IRはもともとは予定の中に入っていなかったわけだから、IR関係なく、今移転してもらおうとしているわけでしょう。そうしたら、そのときの理由として、カジノが関係する、IRが関係するだろうから嫌だと言っているのです。ですから、そういう事態、状況の中で、もう既にこのIR問題について嫌だと言っている状況の中で、横浜港運会館はもうどきませんといった場合、あの土地はどういう形で貸しているのですか。
◎中野港湾局長 埠頭用地を使用許可という形で使っていただいております。
◆大貫委員 使用許可です。では、使用許可は取り消すことができるのですか。取り消ししないと進んでいきません。もしこの横浜港運会館の方々がノーと言った場合、取り消しをするのですか。
◎中野港湾局長 現在もかなり多くの方がその横浜港運会館を使っておられるところとか、その周辺ではまだまだ物流の荷役をされております。そのためにもまだ必要な施設ということですので、いきなり許可を取り消してということは考えられないと思います。
◆大貫委員 いやいや、将来的にまだ時間のスパンがあるから、私はIRが入ることには反対ですが、仮にどうしても市長がやるということで、IRをやらざるを得ないという状況に港湾局が追い込まれたときとあえて言いますけれども、そのときに、横浜港運会館をどけなければいけないといったときにはどうやってどけるのですか。
◎中野港湾局長 これは横浜港運会館だけの問題ではなくて、まだまだ半分以上の事業所があそこで営業をしておられるわけですから、それはやはりしっかりと御説明をして、御理解をいただけなければ先に進めていけないと思っております。
◆大貫委員 では、理解をしなければ、もうこれは頓挫するということでいいですか。
◎中野港湾局長 理解を得られるように丁寧に御説明をして進めてまいります。
◆大貫委員 使用許可期間というのは何年ですか。
◎中野港湾局長 3年ごとの更新ということになっております。
◆大貫委員 そこで、不思議というか、その前に聞かなければいけないのだけれども、横浜港運会館は、私はよくわからないのだけれども、鉄筋コンクリートだと思うのですけれども、どういう形でできているか、御存じですか。知っている方、どうぞ。
◎中野港湾局長 詳しくは知りません。わかりませんが、見た感じでは鉄筋コンクリートでできていると思います。
◆大貫委員 先ほど使用許可期間は3年とおっしゃいました。もし3年で取り消すようなこと、3年ごとの更新契約であれば、こういった鉄筋コンクリート、ずっと長期にわたって存在するものに対して3年ごとに継続していく、更新、更新していくということで存在するならば、これはもう長期間、建物が壊れるまでこの土地を使っていいですということになるのですが、いかがですか。
◎中野港湾局長 これは行政財産という埠頭用地なわけで、荷役に使うための場所ということでございますから、そういう形での許可ということで運用されてきておりまして、これについては差し当たって問題はないというふうに考えております。
◆大貫委員 いやいや、私が言っているのは、横浜港運会館みたいな強固なもので使用許可を与えたときに、3年ごとに許可を更新しますということの上に立って建てられた建物。ほとんどでしたら、バラックだとか仮なもので使うような場合には3年で権利消滅すると思うのだけれども、しかし、これほど大きなかたいと言ってはおかしいけれども、そういったものができる以上は、やはり今言った使用許可期間というのは途中で取り消せないと私は思うのですけれども、いかがですか。
◎中野港湾局長 こういった施設は、例えば道路下の地下鉄なども一定の占用期間を定めて続いていくわけなのですけれども、もちろんどいていただく場合には補償して、移転をしていただくという形になる予定です。
◆大貫委員 何回も言うようだけれども、そうすると、もう嫌だと言っている以上は、建物を建てさせてもらったのに途中でやめろなんて言われても嫌だよと言っている場合には、先ほど言ったようにこの横浜港運会館は存在するということでいいですか。いかがですか。
◎中野港湾局長 繰り返しになりますが、丁寧に御説明をして、理解をしていただいた上で移転していただくことになると思います。
◆大貫委員 移転しないといった場合が一番心配なのだけれども、私は思うのだけれども、初め山下ふ頭開発基本計画ではIRは当然想定していませんでした。いかがですか。
◎中野港湾局長 IRを前提とはしておりませんでした。
◆大貫委員 私は想定したかどうか聞いているのだけれども、では、想定はしていなかったでいいですか。
◎中野港湾局長 必ずIRをやるということにはなっておりませんでした。前提とはなっておりませんでした。
◆大貫委員 移転される方々は、初めはIRは想定していない、前提としていなかったから、山下ふ頭の開発に協力したということなのです。途中からどんどんどんどん山下ふ頭がIRの適地だというようなことになって、しかも、市長が今回これの誘致を宣言したという状況の中で、当然初めの考え方で業者の方は協力したかもしれないけれども、途中でカジノになって、そこでは依存症が出てくるような状況の中で、これはまずいと。そういうことを考えたときに、IRをつくるから邪魔なのだということでどけなんて言われたら、誰だって怒るのは当たり前だと思うのです。そうなると、私はやはり彼らの言っていることは本当に筋が通っていると思いますし、もし嫌だといった場合、強制執行するのですか。
◎中野港湾局長 これも繰り返しになりますけれども、再開発を進めるためには御理解いただくことが必要だと思っておりますので、丁寧に御説明をしてまいりたいと思います。
◆大貫委員 丁寧にということではなくて、やるか、やらないかで聞いているのです。いかがですか。(私語する者あり)
◎中野港湾局長 大変恐縮なのですけれども、これは丁寧に御説明をして、御理解をいただけないと、やはり移転はしていただけないものと思っております。
◆大貫委員 だから、理解しなかったら移転はしない、そこに存在する、IR計画はそこで中断する、もしくはどこかに行ってもらうというふうになると思うのですけれども、いかがですか。(「それは違うよ」と呼ぶ者あり)
◎中野港湾局長 大変恐縮なのですけれども、やはり御理解をいただくことが必要だろうと考えておりまして、これから進めていくIRの詳細な調査について、そういう情報を絶えずお伝えして、御理解いただけるように努力をしていきたいと考えております。
◆大貫委員 横浜港の今日の発展というのは、やはりそこで働いている労働者の方々や港湾運送の方々、いわゆる港湾関係の業者の方々が下支えしてつくってきたのですよ。そういうことを考えたときに、私はこの問題は大問題だと思うのですけれども、局長はそのように思いませんか。港湾労働者や港湾にかかわる事業者の方々が横浜をつくってきたのだと思いませんか、横浜港をつくってきたと。
◎中野港湾局長 まさにそのように思っております。
◆大貫委員 それならば、今の状況で言えば、今後ずっと倉庫を含めた移転の問題で業者の方々がノー、嫌だ、カジノは嫌だと言っていることがどんどん続いていけば、港湾業者の中でも敵対関係をつくって、うまくいかなくなってくるのは当然ではないですか。いかがでしょうか。
◎中野港湾局長 これも繰り返しになりますけれども、これからいろいろ新しいIRのメリットだとか、デメリットと言われることの解消策だとかが具体的に出てくると思っておりますので、そういったことを丁寧に御説明して、御理解をいただくことが必要だろうと思います。
◆大貫委員 それはもう既に皆さんも、状況としてはよく知っているのです。ですから、私は、これはもう撤回するという立場で、港湾行政をうまくいかせるためにも、港湾局としてもノーと言うべきだと思います。指摘しておきます。
 次です。次は港湾の就労環境の改善についてです。
 私もいろいろな方々から声を聞いているのですけれども、港湾の主要埠頭、本牧ふ頭、南本牧ふ頭、大黒ふ頭で働いている労働者の皆さん、就業者の皆さんはどれくらいいますか。
◎中野港湾局長 それぞれ、本牧ふ頭には3500人、南本牧ふ頭には490人、大黒ふ頭では3600人ということでございまして、合わせると大体7500人ぐらいいるかと思われます。
◆大貫委員 大変多くの方が働いているのですけれども、どのような通勤形態か、調査していますか。
◎中野港湾局長 通勤形態については、ほとんどの方がバスだとか自家用車で通われているということで、いろいろバスの関係で御要望いただいておりまして、アンケート調査などを実施しているところでございます。
◆大貫委員 実際に、もう毎回通勤の問題でバスの充実というのを聞いているのですけれども、具体的に今後どういう見通しで解決していこうとしていますか。
◎中野港湾局長 これまでも、御指摘のようにバスの関係については、地元の皆さんと企業の皆さんとで話し合いを続けてきておりまして、ことしの3月16日に大黒ふ頭で市営バスの最終便の時間の延長、おとといでございますけれども、10月1日に本牧D1ターミナル管理棟への新規バス路線の乗り入れも実現をしてまいりました。引き続き、企業の人材確保という点でも非常に必要でございますので、南本牧、本牧A突堤といったところにも、通勤のための交通手段の確保に取り組んでいきたいと思っております。
◆大貫委員 遅滞なく進めてもらうことを要求しておきます。
 それから、私は共同バスという話を聞いているのですが、企業間で市営バスで足らないのを共同バスで運行するというような考え方はいかがでしょうか。
◎中野港湾局長 現在の共同バスでございますけれども、大黒ふ頭では横浜港流通センターにおきまして入居企業の方々が実施されていたり、南本牧ふ頭においてもコンテナターミナルにかかわる港運事業者等によって共同バスが運行されているということでございます。
◆大貫委員 横浜市では地域交通サポート事業をやっているわけだから、港湾局としてやはり支援をして、これを進めていただきたい。要望しておきます。
 次、トイレなのだけれども、トイレは私も何回も言っているのだけれども、遅々として進まないのです。この改善計画を教えてほしいのですが。
◎中野港湾局長 かつて男性中心の職場だということでございまして、トイレも男性だけといいましょうか、男女共用のトイレというのが結構ございまして、まだ30カ所ぐらいあります。それで、再開発ですとか埠頭の再編でかなり上屋の建てかえをこれから行ってまいりますので、一つはその中で対応していきたいと思います。また、残った部分の上屋につきましても、利用者の御要望、就業の状況などを伺って、トイレの改修、それから、屋外にユニットトイレを設置するということ。比較的いいものができておりますので、そういったものの設置も含めて、できるだけ早期に改善を図っていきたいと思います。
◆大貫委員 特に男女共用のトイレというのが、やはりこれから女性が働く職場という意味では非常に重要だと思うのです。そこはちゃんとしていただきたい。
 最後に、津波などの避難対策なのだけれども、私のところに横浜港で地震、津波など重大な災害が発生したとき、注意点、危険回避、避難の方法、避難訓練などの実施策として何か具体的に計画がされているのか、こういう話が来ているのです。そして、もしあれば、横浜港に働く全就労者のために徹底していくことが必要ではないか。このように言っているのですけれども、実際どうなっていますか。
◎中野港湾局長 それぞれ埠頭内の防災の放送ですとか、そういったことで津波の来襲でありますとか、いろいろな注意などについてもお伝えできるような体制ももちろんしておりますし、事務所ベースでも倉庫の中でそれぞれ改修をしたり、そういった取り組みは進めているところでございますし、また、訓練などにつきましても、それぞれ会社単位、埠頭単位でやっておりますけれども、横浜港全体としましてもBCP、業務継続計画というのがございまして、国や県、横浜市、関係団体が連携して、例えば図上の通常訓練なども行ったりしまして、現在取り組みを進めているところでございます。
◆大貫委員 私のところに来た中で一番大事なのは、周知徹底されていないと。同時に、ばらばらで、企業ごとにやっているということであれば、全体で動くのだから、企業ごとにばらばらにやっても、発災時にそれぞれいろいろな形で混乱を起こすと思うのです。やはり港湾局がきちんと全体をまとめた計画をつくらなければいけないと思っていますけれども、そこはいかがですか。
◎中野港湾局長 先ほどもお話ししたとおり、物流のコンテナターミナルとそれ以外の緊急物資が着く耐震強化岸壁などにつきまして、発災があったときから、その時間系列でどのように対応していくかを国、横浜市、民間団体ともう既に計画ができ上がっておりまして、今度はこれを先ほどお話しした実行に移せるような訓練なども必要と考えておりますので、ぜひそのようなことを徹底してやっていきたいと思います。
 それから、先ほど私の答弁に少し誤りがあったのではないかというような話が来ておりまして、解体している倉庫から現在残っている倉庫の数については16棟とお答えしましたが、契約については残りが13棟ということで一応お答えしたつもりだったのですけれども、失礼しました。
◆大貫委員 心配なのはそれが従業者に知らされていない、そこを徹底して従業者の方に知らせてください。
 以上です。ありがとうございました。