議会での質問・討論(詳細)
2020年9月28日

■建築局(みわ智恵美9月28日)

みわ委員:日本共産党を代表し、質問いたします。
 副委員長、スライドの使用をよろしくお願いいたします。
横山[勇]副委員長:どうぞ。

みわ委員:このたび、市営住宅の住戸内改善工事における調査で、住戸のアスベスト含有が判明しました。NHKと中皮腫・じん肺・アスベストセンターの調査で、全国の公営住宅のうち、少なくとも2万2000戸でアスベストが使用されていることが分かっています。また、国土交通省は延べ床面積1000平方メートル未満の8万2000棟のアパートや事務所でアスベストが使われているという推計を取りまとめています。こういった建物の解体が2020年から2040年にかけてピークを迎えることもあり、今アスベスト被災が改めて国民的な課題となっています。建設アスベスト被害とはどういうものか、述べてください。
横山[勇]副委員長:ただいま答弁の整理中でございますので、しばらくお待ちください。
黒田建築局長:失礼いたしました。建設アスベスト被害ですが、アスベストを使用した工事、あるいは解体の中で、使用されている石綿、アスベストを吸い込むことによって悪性中皮腫、あるいは肺がん等の病気を引き起こすといったものでございます。

みわ委員:吸い込んでから発症までの期間とか量などについてきちんと御説明いただきたかったですけれども、とにかくすぐには発症しない、それから吸い込む量に関わりなく発症する、これは建設アスベストの大変重要な点だと思います。ですから、アスベストの存在、不存在とその調査の内容の保存が重要と考えますが、いかがですか。
黒田建築局長:建築局で行っている工事につきましては、例えば解体等の工事を請け負うわけですけれども、解体が終わった後、その工事の関係書類を工事を依頼した担当部局に引き渡すということになってございます。その上で書類の保存期間は文書分類で定められているのですけれども、何年間保存するかということは担当部署の判断によって決まっているという状況でございます。
みわ委員:40年保存するということになっていると思いますが、特別に横浜市施設の解体工事、これはどのような手順で行われるのか、もう一度述べてください。
鈴木公共建築部長:公共建築物の解体工事におきましては、全ての工事でアスベストが使用されているか否かを事前に調査しております。アスベストが発見された場合は、外部に飛散しないようにシートを使って密閉するなどのことを行い除去しており、適切な飛散防止対策を実施しているところでございます。なお、工事に際しては、本市の監督員が実際の実施状況について確認するなどして対応を図っております。
みわ委員:公共施設では市の監督員がその場で安全確認をされていることが分かりました。建設労働者や近隣住民のアスベスト暴露を防ぐためにも市の責任で行われているわけですけれども、民間の解体工事におけるアスベスト対策について建築局で把握していることがあれば述べてください。
鈴木公共建築部:民間の工事につきましては、各種法令に基づきまして公共機関への届出が義務づけられております。具体的に申しますと、アスベストの飛散を防止する観点で大気汚染防止法などで環境創造局へ、また、廃棄物の適正処理の観点から廃棄物処理法や建設リサイクル法などで資源循環局へ、さらには、労働者の健康被害を防止する観点から労働安全衛生法や石綿障害予防規則で労働基準監督署へそれぞれ届出をすることとなっております。
みわ委員:こちらのスライドを御覧ください。(資料を表示)アスベスト労働災害認定者の半数以上が、水色のところ、建設従事者です。次のスライドは、輸入石綿の7割、8割が建材として使用されたことを示しています。日本で製造、輸入、譲渡、提供、使用など、アスベストが全面禁止となったのはいつですか。
黒田建築局長:平成18年9月です。
みわ委員:こちらのスライドは、一般住宅でも様々な用途にアスベスト建材が使用されていることを示しています。日本ではアスベスト全面禁止が、今述べられたようにまだ13年しかたっていません。建設労働者、そして市民の安全安心の暮らしを守るためにも、横浜市として建物解体に伴うアスベスト災害防止に相当のエネルギーを注ぐことが求められていると考えますが、この点いかがでしょうか。
黒田建築局長:現在も、先ほど公共建築部長が御答弁させていただきましたけれども、横浜市の公共工事においてはしっかりと対応しているということがまず1点。それから、民間の建物につきましても、アスベストが入っているかどうかの調査を含めまして、調査への支援、あるいはそれを除去する場合の補助金の制度等を用意してございますので、そういった点でもいろいろな対応をさせていただいているところでございます。引き続き、今後もアスベストの被害を出さない、増やさないということで、各種法令を遵守して公共建築物の解体工事等を実施していきたいと考えております。
みわ委員:ありがとうございます。民間のところでは様々な法令に伴って届出はしておりますが、公共建築物のように、現場に横浜市が安全安心にと配置されているというふうになっていません。先日、横浜市環境創造局環境保全部大気・音環境課に保管されている大気汚染防止法に基づく特定粉じん排出等作業届出台帳を見ました。法に基づいて解体する建築物の吹きつけアスベスト存在が報告されているのですが、その数は2017年264件、2018年251件、2019年273件です。毎日のように吹きつけアスベストなどを使用した建築物の解体や改修が行われていることが分かりました。
 ここで改めて確認しますが、吹きつけアスベスト以外のアスベスト含有の建材使用の工事もあることを先ほど確認いたしましたが、全ての建物は解体改修前にアスベストを含むかどうかの調査が行われますか。
黒田建築局長:公共建築物の場合、解体だけではなくて、改修・改築工事を行う際にも、事前にアスベストが使用されているかどうかの調査はいたします。
みわ委員:先日、市内のモルタル建築の解体工事において現場に何も表示がないとの問合せがありまして、確認したところ、調査し、アスベストがないので表示はされていないことが判明しました。しかし市民にとっては、そこにアスベストがないのであれば現場で働く方々にも近隣住民への安心のためにも、調査結果であるアスベストは存在しないことの表示が必要だと考えますけれども、建築局として、そこに存在しないということについても表示することについてはどうお考えでしょうか。
黒田建築局長:その点につきましては、建築局というよりもオール横浜で考えていかなければいけない課題かも分からないと思っておりますが、少なくとも公共建築物については、アスベストが存在するといったことが判明した場合には、その旨を表示するように努めるようにいたします。
◆物解体現場における横浜市の関わり、先ほどの届出だけではなく、強化する必要があると思いますが、いかがでしょうか。
黒田建築局長:その点につきましても建築局だけで考えて解決する問題ではないと思いますので、関係部署と様々な調整をしなければいけないと思います。
みわ委員:吹きつけアスベストの解体現場が毎日のように報告されていること、一般住宅も含めて解体現場のアスベスト存在の可能性がまだまだ高いことについて副市長、見解を伺います。
平原副市長:先ほど民間解体工事の場合のいろいろな届出については部長のほうから御答弁させていただきましたが、それぞれ所有者がそういった法律できちんと義務を負わされているということの表れだと思います。ですから、基本的にはそれぞれの所有者が責任を持ってきちんと対応していただくということが基本だとは考えております。
みわ委員:第3回定例会の建築局の審査で、建設の現場から出された請願は全会派の賛成となり、本会議では全会一致で国へ建設技能者の育成と地域建設産業強化を求める意見書を提出することになりました。それは建設労働者の賃金労務単価の引上げ、後継者確保、次世代育成とともに、建設アスベスト被害根絶、被害者救済を求めるものです。
 副市長、改めて、今回の請願にあるように古い建築物の解体工事や大災害時の瓦礫処理においてアスベスト飛散等の課題が生じているわけで、現場で働く建設労働者の皆さんの安全安心が担保されることと、建築局が他の部局とも連携を図りながら取り組むことが、建設労働者の地位向上、市民の安全安心を担保することと考えますが、いかがでしょうか。
平原副市長:先ほど言いましたように、各種届出、それぞれ所管局がございますけれども、市としてはそのアスベスト問題というのも真剣に考えておりますので、連携して取り組む必要があるとは思っております。
みわ委員:よろしくお願いします。横浜市の果たすべき役割は大変大きいと思いますので、私としては建築局に担当課を設置することを要望します。
 次に、中外製薬の戸塚町における開発について伺います。
 戸塚町における中外製薬の開発事業計画に対する許可責任者について伺いますが、都市計画法は開発許可の前に公共施設を管理する関係機関との事前協議を義務づけ、各関係機関は協議が調った後に協議同意書を交付していますが、それらの交付責任者はどなたですか。
大谷宅地審査部長:都市計画法において開発許可権者は政令指定都市の場合、指定都市の長となってございますので、市長となっております。
みわ委員:これらの同意書、林市長の責任で出されていますが、建築局がこの協議と同意にどう関わってきたのでしょうか。
大谷宅地審査部長:開発許可の場合は、まず委員おっしゃいましたように、都市計画法32条の公共施設との同意、協議を行った後、開発業者が建築局に対して開発許可申請を出されまして、審査を行って許可を出すという手続になってございます。
みわ委員:最終的な開発許可の責任者はどなたでしょうか。
大谷宅地審査部長:横浜市長となってございます。
みわ委員:市長の責任で許可したことを確認しました。市として都市計画法に基づく開発許可を出したのですから、法の目的にかなっているかどうかが問われます。都市計画法は、都市の健全な発展と秩序ある整備を図り、もって国土の均衡ある発展と公共の福祉の増進に寄与することを目的としています。したがって、開発計画がこの目的に合致しなければなりません。当然のこととして、公共の福祉の増進に寄与するわけですから、開発許可申請は本市のまちづくり計画や防災・減災対策の視点から審査されなければなりません。
 そこで伺いますが、大雨が降ったときには中外製薬の開発区域とその周辺地域は内水ハザードマップで浸水想定区域となっていますが、確認します。
黒田建築局長:今回の開発事業区域及びその周辺部は、本市のホームページにも掲載されておりますが、浸水ハザードマップのとおり、浸水想定区域となっているという認識でございます。
みわ委員:確認できました。2014年の台風18号では、最大時間雨量57ミリとなるような雨が長く降り続き、柏尾川は氾濫寸前で、大雨の雨水がまち中に流れ込み、戸塚町一帯は床下浸水被害が発生しました。この大雨のときも、市の下水施設で処理し切れない雨水はまちの中を南に向かって流れます。国土地理院の標高表示でも明らかですが、より低い旧日立製作所敷地内に流れ込み、広大な敷地が自然の調整池としての役割を果たし、まち全体の水害が大きくなることを防いできました。ところが、本件開発計画では、自社の敷地部分のみを洪水から守るために、広大な敷地8万平方メートルに2メートルの盛土をするとしています。地域住民はこの盛土が止水壁となって浸水被害を増大させるので盛土を含む開発計画は許可しないようにと2288筆の署名を添えて市長陳情を行いましたが、こうした経過を建築局は承知しておられますか。
黒田建築局長:陳情書が提出されていることは承知しております。
みわ委員:これに関わって、各部局も御覧になっていると思いますけれども、そこで防災、減災の見地から、この浸水想定区域にある開発についての審査はどのように行われたのか、改めて伺います。
大谷宅地審査部長:都市計画法第33条の第1項第3号、これは汚水等の排水施設についての審査でございますが、その接続先である公共下水管を所管する環境創造局が行っております。また、宅地造成に伴う地盤の改良、擁壁などにつきましては、宅地造成等規制法を所管する建築局がそれぞれの技術的専門性を生かして、連絡調整を取りながら審査を行いました。
みわ委員:横浜市長の名で開発許可がされておりますので、横浜市としてどのように取り組むのかが問われています。そのばらばらなやり方ではなく、この都市河川流域における総合治水、この在り方でやはり進めていくべきだと思います。この総合治水の考え方では流域においては盛土の抑制、ピロティー方式の建物を例示し、現状地形の改変を制限する方向を示しています。市は本件開発計画に対しまして審査の過程で総合治水の在り方で中外製薬開発地の事業者を指導要請したのか、伺います。
黒田建築局長:本件につきましては、都市計画法令の基準に適合したということで、許可をいたしております。
みわ委員:総合治水、防災、減災の視点での審査が行われたとは認められないと思います。副市長、防災・減災対策は優先的施策であり、全庁的に認識の共有を図るとするのが本市の基本ですが、今のやり方では本市の基本に反するのではないでしょうか、見解を伺います。
平原副市長:当然、防災、減災の視点で各担当部署が専門的な知見から検証を行い、先ほど部長から答弁しましたように、各局が連絡調整をしながら開発許可を出しているものでございます。
みわ委員:最近の異常気象では、30年、50年に一度の雨がいつあってもおかしくありません。浸水被害が増大して住民の生命、財産が脅かされることが分かっているのに、盛土を含む開発計画に許可を与えています。周辺住民からのこれらの陳情があっても、なぜ開発許可できたのか、改めて明確な根拠について伺います。
黒田建築局長:繰り返しになりますが、本件につきましては都市計画法令の基準に適合したということで許可をしてございます。都市計画法第33条第1項第8号では、土砂災害警戒区域、あるいは急傾斜地崩壊危険区域などの開発行為を行うのに適当でない区域として、そこを除外するという旨が定められておりますが、浸水想定区域はそこには入っておりません。
みわ委員:防災の視点から改めて審査をすることが求められております。周辺住民が安心できるよう、防災の視点を入れて都市計画法の目的を踏まえ審査をやり直すべきことを申し上げます。
 

次に、崖地防災対策について伺います。
 市が認定する特に危険な崖地はどのような調査で判明したものか、その危険な崖地解消への取組と、この5年間の実績について伺います。
清田企画部防災担当部長:まず、調査についてでございますけれども、土砂災害警戒区域にございます高さ5メートル以上、この崖地を対象といたしまして、土質などの安定性を目視で確認をしましたほか、崖崩れが発生した場合の土砂量、家屋、通行人への影響等の想定をしてございます。
 それから次に、対策実績、特に危険な崖地ということでよろしいでしょうか。委員がおっしゃっておられる特に危険な崖地といいますのは、風水害等によりまして仮に崖崩れが発生した場合、家屋等に著しい損傷が生じるおそれがあるもの、このうち、即時避難勧告対象区域としまして、市が指定をしている箇所のことでございます。実績につきましては、平成29年度末の113か所から、本年7月末の時点で102か所となってございます。
 対策の内容につきましては、崖地の所有者等によりまして、モルタルの吹きつけ工事が行われたもの、それから急傾斜地の崩壊対策工事が行われたもの、さらには、公共施設管理者によりのり枠工事等が行われたものというのがございます。
みわ委員:命の危険を感じるような特に危険な崖地ですので、まさに市民の生命、財産が脅かされている事態が継続しています。なかなか進まないのはなぜか、伺います。
黒田建築局長:即時避難勧告対象区域の崖地の所有者の方に様々働きかけを行っておりますが、やはり崖の工事をされるかどうか、対策をされるかどうかは所有者本人の決定を待つしかございませんので、様々理由はあると思いますけれども、金銭的な問題、あるいはその境界上の問題とか、さらには工法がなかなか見つからないといったようなものもあろうかと思います。横浜市のほうに相談に来られる内容も様々でございます。
みわ委員:市のほうでは、やはりそうは言っても、早急に解消されるよう注力をしてあらゆる対策を講ずるべきだと考えます。
 次に、横浜市事業のがけ地防災対策工事とがけ地減災対策工事、この5年間の計画と実績を述べてください。
黒田建築局長:まず、がけ地防災対策工事助成金でございますが、古いほうからいきますが、平成27年度予算の件数は25件でございます。それに対して実績が17件。同様に平成28年度、予算25件に対して実績15件。平成29年度、35件に対して18件。平成30年度は35件に対して12件。令和元年度は30件に対して14件ということになっております。
 がけ地減災対策工事助成金につきましても同様に、平成27年度予算件数40件に対して実績8件。平成28年度、40件に対して15件。平成29年度、30件に対して7件。平成30年度は30件に対して9件。令和元年度、45件に対して11件でございます。
みわ委員:横浜市としては、かなり計画をもって進めようとしているのですが、なかなか進んでいません。問題はどこにありますか。
黒田建築局長:繰り返しになりますが、所有者の方の様々な事情が原因かと思っております。先ほど申しましたように資金的な問題、あるいは境界線がはっきりしないといったような民法上の問題、それからなかなか工法がどれを選択してよいか分からないといった技術的な問題、そういった問題が様々ございまして、なかなか思うように改善が進んでいないという状況だと思います。
みわ委員:国の助成金を見ましても一桁違うのではないかというような、本当に予算が少ないと思います。まちづくりの点からももっと予算を振り向けて、安全安心の取組の強化を求めたいと思います。個人の負担割合も本当に重く、今お金の問題と言われましたけれども、大変だと思います。全体の取組を通じてしっかりと、安全安心のまちづくりに市としてさらに強力に、人も、そして予算も振り向けて取り組むことが必要だと実感いたします。
 終わります。ありがとうございました。


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