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「こんにちは横浜市議団です」10.06号

横浜市議会で2009年度決算特別委員会開催中
あらゆる機会をとらえて、児童虐待防止を

児童虐待対応件数2208件

「こんにちは横浜市議団です」2010年10月6日 児童虐待が社会的な問題としてクローズアップされています。横浜市の児童相談所での児童虐待対応件数は年々増加し、2009年度2208件です。今年は港北区で1歳2か月の女の子が木箱に入れられて窒息死した事件、戸塚区で虐待を受けていた小学5年生の男の子がコンビニで食べ物を万引きしてトイレで食べていたという事件まで発覚しました。
 先月29日に開かれた横浜市議会の2009年度決算特別委員会の総合審査で、日本共産党の白井まさ子議員は、児童虐待防止対策などについて質問しました。
 白井議員は、「虐待が生じやすい共通要因には貧困と孤立が複合的にある。行政が責任を持って、あらゆる機会を捉えてリスクを見つけ出して、経済的困窮へは公的制度を適用するなど、適切な支援をして、発生させないことが必要」と指摘し、具体的対応策について質問しました。

虐待リスクの高い飛び込み出産

 妊婦健診を受けずに産まれそうになって病院に駆け込む「飛び込み出産」では、経済的な困窮や発達障害、精神疾患などを抱えていたり、望まない出産などで子どもがかわいく思えないといった虐待リスクの高いと思われるケースが含まれます。そこで、飛び込み出産の実態を把握し、飛び込み出産があった場合にはその場ですぐに相談を受けて対応できる体制を強めるよう求めました。
 横浜市は母子手帳交付時に看護職による面接を行っていますが、その時に出産費用や相談相手などについても相談を受けて対応するよう、求めました。

乳幼児健診でのワンストップサービスを

 各区の福祉センターで行われている乳幼児健診は、母子が孤立していないか察知するチャンスの場であり、必要な支援ができる場でもあります。白井議員は、乳幼児健診時に、必要であればすぐにその場で生活保護や市税・国保の減免対応ができるように、健診会場に女性相談員や福祉担当の職員を配置するワンストップサービスを行うよう提案しました。

スクールソーシャルワーカーの増員を

 スクールソーシャルワーカーは児童虐待の防止や早期発見に有用です。白井議員は、現在市内で5人のスクールソーシャルワーカーを増員するよう国へ要望するとともに、市費で配置するよう求めました。それに対して教育長は、「いままでの成果や課題を検証し、国の動向を踏まえ、慎重に検討したい」と答えました。

市長参加の児童虐待対策プロジェクト

 白井議員は児童虐待防止に市が責任をもって対応すべきだとして、市の児童虐待対策プロジェクトについて林市長に質問しました。
 林市長は、「児童虐待対策プロジェクトは私も参加して、外部委員による検証委員会の意見や関係機関へのヒヤリング結果などを参考に、様々な角度から具体的な施策を検討する」「今後尊い子どもの命が奪われることのないよう、あらゆる対策を講じていく」と述べました。

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「こんにちは横浜市議団です」2010年10月6日(PDF版)