議会での質問(詳細)

2010年10月8日

【2009年度決算特別委員会】「港湾局(8日目)」 白井まさ子

世界の海運の流れは日本を素通り、港湾整備事業の見直しを

白井議員:私は日本共産党を代表して質問します。
 南本牧ふ頭の3つ目のコンテナターミナルとなる「MC-3」整備事業が2007年から2012年までの予定で進行中です。水深20メートルの岸壁を持つコンテナヤードとなる事業です。この事業のうち、岸壁整備、それからコンテナヤードの用地造成、ガントリークレーン設置などのターミナル整備の各々の総事業費と財源内訳、そして整備についての市と国の分担を説明してください。

金井港湾局長:よろしくお願いします。
 MC-3コンテナターミナルの整備についての役割分担としましては、岸壁整備は国が行い、用地造成は本市が行います。ターミナルの整備は民間事業者等が行う方法で検討を進めております。それぞれの総事業費は、岸壁整備費が約240億円、用地造成費が約115億円、ターミナル整備費が80億円と見込んでおります。本市負担分につきましては、岸壁整備につきましては直轄の負担金として約80億円、用地造成につきましては約115億円で、財源は基本的に市債でございます。なお、用地造成の市債は、用地費用により使用により償還する予定でございます。

白井議員:それでは、2009年度の事業の進捗状況はどうか伺います。

金井港湾局長:国の岸壁整備にきましては、岸壁本体となる鋼管セル、これは直径24.5メートル、高さ32メートルの鋼管の筒状のものを乗せる工事でございます。本市の用地造成につきましては、中仕切りの護岸の整備を実施しました。これにより、21年度までのMC-3コンテナターミナルの事業費は、岸壁整備が約200億円、用地造成が約50億円で、ターミナル整備を含めた全体の進捗率としましては約58%でございます。

白井議員:東京・川崎・横浜の3港が京浜港として国から国際コンテナ戦略港湾に選定されましたけれども、指定されましたけれども、選定にあたって、募集の段階で、何らか国から支援策が示されたんでしょうか。

金井港湾局長:公募に際しまして、国からは今後港湾管理者等からの提案を踏まえ、法制度化、それから支援措置の実現等、具体的に向けて取り組むとの考え方は示されております。

白井議員:はっきりとは示されなかったということかと思うんですけれども、それでは、指定された現段階で、国が予算措置とか税制面での優遇など、3港に示した何らか支援策があるんでしょうか。

金井港湾局長:南本牧ふ頭大水深の岸壁の整備と、国直轄事業における国費率の引き上げ、それから補助対象事業の拡大など、国費の重点配分、各種の規制緩和、税制の優遇措置等、国が行うべき支援策を提案しております。

白井議員:それでは、選定にかかわった長安前国土交通大臣政務官が、南本牧ふ頭に関わって次のように発言しておられるんですけれども。「整備については、必要な部分はしなくてはならない。例えば、水深18メートルの岸壁、これは短期的な視点ではなく、中期的に必要だということで考えている」と。このように言われているんですけれども。その水深18メートルの岸壁というとMC-3のことと思うんですけれども、中期的に必要だとすると現時点では必要ないということなのかなとも思うんですけれども、そのMC-3への国からの支援拡大がなされないということが想定されるんですけれども、先ほど国から示されたものがあるということだったんですけれども、この同事業への影響、特に岸壁整備やコンテナヤード用地造成、それからコンテナターミナル整備への支援策は、どうなるのでしょうか。

金井港湾局長:国の支援策につきましては、着手済みの施設整備につきましても適用されると聞いております。そういう意味では本市負担の軽減につながるものと考えております。

白井議員:横浜港は、これまで国のスーパー中枢港湾に指定されて6年が経って、港湾施設整備は進みましたけれども、国際競争力強化というのは名ばかりで、コンテナの取扱量はアジア主要港と大きく差がついている状況で、国内地方港の海外向け貨物のうち、100万個が釜山港で積み変えられています。
 前原前国土交通大臣が、「コンテナ競争は日本は2周遅れだ」と発言しておられるんですけれども、市としてスーパー中枢港湾戦略をどのように評価、自己分析しているのか、伺います。

金井港湾局長:横浜港は平成16年に京浜港としてスーパー中枢港湾の選定を受けました。さまざまな施策取り組みにより、コンテナの取扱量は増加しております。目標も平成20年時点でほぼ達成するなど成果をあげてきたと考えております。今回、国際コンテナ戦略港湾の構想が打ち出されました上に、我が国の国の港湾のいっそうの選択と集中が求められているということだと思います。

白井議員:新たに国際コンテナ戦略港湾に選定されたら、コンテナ貨物が自動的に集まるのでしょうか。スーパー中枢港湾指定のもとで、これまでコンテナ貨物の集荷の努力はどのように行ってきたのか、伺います。

金井港湾局長:貨物の集荷の役割というのは、荷主さんもしくは船会社、これは本来の仕事でありますが、年間で100社程度港湾局の職員が継続的に事務所や船会社を直接訪問しまして、横浜港の優位性、利便性について、PRをしております。その中でニーズの把握、それから情報分析を行いまして、港湾施設の整備やインセンティブの制度の創設・拡大に反映をさせていただいております。また、機会をとらえて、航路編成や寄港地の選定に決定権をもつ海外の船会社などの経営陣に対して、市長をはじめとする幹部職員が直接現地を訪問してトップセールスを行い、横浜港の利用促進を働きかけております。

白井議員:海外の船会社にも働きかけているということだったんですけれども、いま、世界の基幹航路の現状なんですけれども、世界の海運会社の日本離れが急速に進んでいるという見方があって、日本の海運会社ですら釜山などにシフトしていて、日本を素通りしている状態で、日本郵船など国内海運会社の欧州・アジア航路の日本寄港はわずか週2便ということで、週16便は日本寄港なしで上海経由となっているときいています。港湾施設整備は船を呼ぶため必要条件だとしても、十分条件ではないと思うんですね。MC-3に続くそしてMC-4の事業化ですけれども、今後の需要動向によると聞いてはいますけれども、新コンテナターミナル整備計画とこの事業、見直すべきと思うんですけれども、どうでしょうか。伺います。

金井港湾局長:横浜港のコンテナ貨物の取扱では、これはリーマンショックによる影響は受けたものの、基本的には増加基調にございます。北米航路を中心に基幹航路の寄港も同程度で推移してきております。引き続き、貨物航路の誘致を進めていきますけれども、コンテナ船の大型化、それから貨物を効率的に取り扱うためには先進的な高規格コンテナターミナルが不可欠であり、海運動向を踏まえながら適切な施設整備を行う必要があると考えております。

白井議員:いま、現状のことでうかがったんですけれども、ちょっと次にこれからのことで伺うんですけれども、民主党政権の経済成長戦略、7分野ということで、環境・エネルギー、そして健康、アジア、観光立国・地域活性化、科学・技術・IT、雇用・人材、金融となっているんですけれども、大量生産そして大量消費モデルから脱皮するという国の将来像がありまして、これからしても、巨大港湾施設の必要性を立ち止まって考えるチャンスではないかと思うんですけれども、MC-4の事業化に当たって、政策の見極めが大事と思うんですけれども、どうか伺います。

金井港湾局長:MC-4の整備計画につきましては今後の海運動向をみていくということで検討していきたいと思います。現時点では、先生の方でおっしゃられた日本の貨物がアジアの方に流れている。これもいかに日本から出しているか、基幹航路の維持のために、今回の戦略港湾の指定を受けて、やはり横浜港の力をつけて、安定した貨物の取り扱いをしていく、これが重要だと思っています。そのためにいま4の計画ということでは示していませんが、3の整備を着実に行いながら、その後の動向については見極めていきたいというふうに考えております。

白井議員:それでは、計画では3港で5年後に、2008年比4割増の1050万個を目指す目標となっています。岸壁ができても、幹線道路整備やそれから利用コストの低減が進まなければ、集荷につながらないわけなんですけれども。道路整備やインセンティプなど市の財政負担が必至と思いますけれども、本市には財政には余裕はありませんので、本市の負担をどう回避するのか、ちょっとそのへん伺いたいんですが。

金井港湾局長:港湾の整備にあたっては、当然市の財源の確保というのは重要なテーマでもございます。今回の戦略港湾の指定にあたりまして、計画書提出しておりますが、国における整備費の国費負担率の増、これによって、横浜市の持ち出し分が少なくなるよう、まあそれだけではないんですが、市としての負担が軽減されるような要望を、今回の計画の中に入れて対応しております。

白井議員:釜山港の方をみてみますと、その運営母体のBPAは政府が100%出資の公社で、社長は国が指名して、国策としてハブ港化に成功しているときいています。しかし、その一方日本では、国の責任がきわめてあいまいで、少し無責任と思うんですけれども、この地方まかせの計画に追随しても、たいへん明日の横浜、心配になりますが、どのように考えているのか、伺います。

金井港湾局長:今回提案いたしました戦略港湾の計画書におきましても、先ほど申し上げましたように国の役割、これはたいへん重要であると、総合的な施策の展開を要望しております。国においても予算の確保、また新たな制度の創設等に取り組んでいますが、引き続き十分な連携をはかっていく必要があると思いますので、国に対して必要な対応を求めていきたいというふうに考えております。

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