議会での質問・討論(詳細)

2021年9月10日

■一般議案 議案関連質問 白井まさ子議員 2021.9.10

白井議員:日本共産党を代表して、質問します。

今議会は、山中竹春新市長が召集された最初の議会となります。市長は、所信表明で、カジノIR誘致について「反対する声にしっかりと応え、撤回する」と宣言されました。市民の熱い期待に応えた迅速な態度表明に、市民とともに心より敬意を表すものです。山中市長誕生に向け支援した日本共産党市議団は、市長の表明されたコロナ対策、3つのゼロとしての敬老パス自己負担ゼロ、子どもの医療費ゼロ、出産費用ゼロなど施策の実現に向け、市民の皆さんの期待に添えるよう建設的な政策論議に努める決意です。

市民が望む今後のコロナ対策に向けた市長の決意を

白井議員:それでは、質問に移ります。議案の、2021年度横浜市一般会計補正予算第51号、新型コロナウィルス感染症緊急対策事業についてです。長期化している新型コロナウィルス感染症は、感染力の強いデルタ株への置き換えが進み、全国でも首都圏でも横浜でも、感染爆発による医療のひっ迫を引き起こし、命が脅かされる事態です。9月12日までとされていた緊急事態宣言は、都市部を中心に9月30日まで延長が決定され、引き続き横浜市も対象となります。

国のワクチンさえ打てば何とかなるという、これまでのコロナ対応ではなく、ワクチン接種と一体に医療体制強化、大規模検査、十分な補償など総合的対策を講じてこそ、コロナを抑え込む道が開かれます。9月8日に日本共産党を含む4野党が命を守るためにと共通政策を提言し、それには、「科学的知見に基づく、新型コロナウィルス対策の強化」を掲げています。

新たに就任された山中市長は、市民に向けた公約において次のように述べられています。「新型コロナウィルスとのたたかいには、科学的なデータに基づく正しい知識が不可欠です。専門家の意見を尊重せず、政治的な思惑を優先していては、コロナ禍を乗り越えることはできません」とありますから、多くの市民の思いと一致しています。今後のコロナ対策に向けた、その決意を伺います

山中市長:市第51号議案についてご質問をいただきました。新型コロナウイルス感染症対策についての今後に向けた決意ですが、新規感染者数は減少してきたものの、緊急事態宣言が延長されるなど予断を許さない状況です。新型コロナウイルス対策は最優先事項として市民の皆様に寄り添い命と暮らしを守っていきます。

直ちに新型コロナウィルス対策本部会議の開催を

白井議員:新型コロナウィルス対策本部会議が7月30日以降、感染爆発が続いても開催されていませんでした。前市長の任期中のことであり、市民的には問題でした。

山中市長は、直ちに新型コロナウィルス対策本部会議を開いて、コロナ対策としての公約である、ワクチン接種の推進、検査の抜本的拡充、病床確保など施策の事業化など、感染状況に応じた具体的な対策を打ち出し、市民一人一人に伝わるように市長の口から対策を力強く発信することが求められていますが、どう考えておられるのか、伺います。

山中市長:対策本部会議を直ちに開いて、対策を打ち出し発信するべきとのことですが、新型コロナウイルス対策本部会議は感染状況に応じて開催し、その内容に基づいた対策とメッセージをホームページ、SNSなどにも活用し発信しています。横浜市の対策が市民の皆様に伝わるよう、私としても様々な場面を通じて積極的に発信していきたいと考えています。尚、緊急事態宣言の延長を受け、本日対策本部会議を開催いたします。

自宅療養中の患者をサポートする仕組みのさらなる改善を

白井議員:次に、自宅療養中の患者へのサポートについてです。

国は、感染爆発と入院病床ひっ迫の下で、8月2日に、重症者と重症化リスクの高い患者以外は「原則自宅療養」の方針を出しました。コロナ患者を事実上自宅に放置する無責任なもので、大きな批判に直面して、中等症Ⅱ以上は原則入院との補足説明がありましたが、原則自宅療養という方針は撤回されていません。原則自宅療養の方針を公式に撤回し、症状に応じて必要な医療をすべての患者に提供することを大原則に据えることが強く求められています。

本市でのコロナ患者の入院は、「中等症以上で重症化リスクの高い者」という神奈川県の基準に基づいており、自宅療養中のコロナ患者は、8月27日時点の発表で9,461人でした。

8月の本市の救急車の出動状況を見ますと、自宅療養中のコロナ陽性患者から要請があり出動した件数は4週間の合計で2053件でした。このうち、約3分の1は病院への搬送を辞退したケースです。本人や家族からの要請で出動して対応したところ、病院へ行くほどではないということで辞退されたと聞いていますが、これには自宅療養中に保健所とつながらず不安で救急車をやむをえず要請した患者が多くいると聞いています。

国では、自宅療養中のコロナ患者から救急車の要請で出動した場合、保健所に問い合わせて対応方針を聞くとされていますが、本市は保健所業務のひっ迫から、その運用は行っていません。

陽性が確認され、保健所に届けがあれば、保健所支所となっている各区の福祉保健センターから陽性者の自宅へ速やかに連絡を入れ、聞き取りと自宅療養開始の指導が行われ、毎日の健康観察が行われることになっています。いざという時の相談窓口は福祉保健センターか区役所ですと連絡先が示されていますが、救急車の要請が多いことを見れば、保健所からの連絡が追い付かず、滞り、連絡が取りあえる状況にないことから、多くの方が緊急避難的に救急車を要請しているのではないかと思われます。これは、市民から見れば、事実上の自宅放置ととらえるのも当然です。また、救急隊の業務にしわ寄せがきている状態でもありますから、本市の業務の分担から見て、決していい状態ではありません。次の感染の波に向け、自宅療養中の患者や家族が保健所や医療とつながっているという安心と確信が持てるよう、これまでにどのようなサポートの仕組みを試みているのか、また、自宅療養中の患者をサポートする仕組みのさらなる改善が必要と思いますが、お考えを伺います。

山中市長:自宅療養中の患者や家族が保健所や医療と繋がっているという確信が持てるようにすべきとのことですが、まず検査時に保健所や緊急相談窓口の連絡先を記載した療養のしおりをお渡ししています。さらに神奈川モデルに基づきパルスオキシメーターを全員に配布し、電話やLineによる健康観察を毎日行い、療養される方の健康状態の把握に努めています。この8月からは協力病院が平日日中に当番制で外来診療を行う事業を開始した他、民間事業者が夜間や休日に保健所の依頼に基づき往診等を行う事業を試験的に始めています。今後も必要な療養支援をしっかりと行なっていきます。

ワクチン接種を加速化させるための手立てを

白井議員:続いて、ワクチン接種についてです。

ワクチン接種には、重症化予防効果、発症予防効果に加えて感染予防効果が検証され、重症化予防で命を守る、医療のひっ迫をやわらげるなど意義があり、接種の加速化が求められます。

市長は、ワクチン接種を加速化させるために、どのような手立てをとったのか、とろうとしておられるのか、伺います。

本市では8月から、64歳以下の方への接種が個別接種、集団接種、大規模接種の3つの方法で進められ、全体の半数を医療機関での個別接種と想定しています。これまでは、市民へのワクチン接種のお知らせが、不十分でした。市民に速やかに広く知らせることを要望しておきます。

山中市長:ワクチン接種を加速化させる手法についてですが、夜間の接種対応や交通アクセスの良さなど多様なライフスタイルに合わせた集団接種会場の再編成に加え、若年層向けのプロモーション強化など可能な限り早期に実施します。さらに個別接種を中心としつつ、様々な手法を検討し接種の加速化を図っていきます。

感染伝播の鎖を断つ大規模検査の実施する体制を

白井議員:続いて、検査の拡充についてです。

現在の新型コロナの感染経路は、職場で広がり、それが家庭に持ち帰られて子どもたちにも広がるといった悪循環になっていることが指摘されています。本市の発生状況を見れば、特に保育園での感染が急拡大しています。コロナ陽性者の発生により、1日以上休園した保育園は、6月が25園、7月が53園、8月は一気に259園にまで急増しています。子どもと保護者の生活にも、園の運営にも大打撃となっています。一刻も早い、収束に向けた対策が求められます。

いまの感染経路の悪循環を断つためには、大規模検査で無症状感染者を把握、保護し、感染伝播の鎖を断つことが必要で、国において検査の拡充方針を出すべきです。感染伝播の鎖を断つための検査を「いつでも、だれでも、何度でも」の立場で、従来の枠にとらわれず、大胆かつ大規模に行うことが求められています。感染拡大が顕著になっている事業所、学校、保育園、学童クラブ等に対する大規模検査を、国主導で実行することです。また、行政検査を抜本的に拡充するとともに、事業所、学校、保育園、学童クラブなどが行う集団検査を国が思い切った補助を行って推進することです。国主導の検査の実行と地方への財政支援が求められます。アメリカ・イギリスなどワクチン先進国での感染再拡大の現実を見れば、日本で感染爆発・医療ひっ迫の実感が続いている今こそ、次の波に備えて、検査の拡大が求められます。横浜は大都市であり、このことが強く求められているのは言うまでもありません。市長の公約には、新型コロナ対策としての検査の抜本的拡充が、挙げられています。そのお考えを伺います。

山中市長:検査の抜本的拡充についてですが、現在国や県では学校等で教職員や、生徒向けに抗原検査キットを配布する取り組みを計画しています。国や県の対応状況を見極めつつ、市として必要な対応を迅速に検討していきます。

市内飲食店消費促進事業はコロナ収束後に実施し、テイクアウトやデリバリー特化を

白井議員:市内飲食店消費促進事業についてです。この事業は、飲食店で発行されたレシートの金額に応じて、予算上限額2億円まで、客が5%分のポイント還元やキャッシュバックを受けることで利用が促進され、飲食店の支援につなげるものです。パート・アルバイトなど非正規従業員が多く雇用され、コロナ禍で最も打撃を受けて経営が厳しい飲食店を、店側の負担なく本市が支援する事業で、3か月間に16万人の利用を想定しています。2021年12月からとしている事業開始時期は感染状況を考慮の上決定するとされていますが、緊急事態宣言や、まん延防止等重点措置の期間は、人流抑制・会食規制の観点から、見送ることが必要だと思います。

今回の事業に類似した飲食店販売促進事業をこの9月にスタートさせた札幌市では、商品券で店内飲食の利用は控えるようにと、テイクアウトやデリバリーに限定としています。

国は、ワクチン接種の進捗に合わせて、行動制限を緩和する動きがありますが、感染対策に誤ったメッセージとなります。日本医師会会長は、「感染を十分抑制できないことも想定しなければならず、ゆるみにつながらないようにすることが重要」と指摘し、行動制限の緩和は慎重に進める必要があるという考えを示しています。今後繰り返すことが想定される感染の波に際して、今回の事業が見切り発車で実施された場合に感染を広げることになるのではないかと、市民は懸念しています。実施期間は、コロナの収束が確認された時期にすべきであり、見切り発車とならないように、実施の判断となる感染状況の基準を示すことが求められますが、市長のお考えを伺います。

山中市長:実施の判断となる感染状況の基準を示すべきとのことですが、緊急事態宣言または、まん延防止等重点措置が発出されている場合は、デリバリーと感染防止対策を講じたテイクアウトの利用などに限って実施し、店内飲食については緊急事態宣言等が解除された場合に実施する予定です。以上白井議員のご質問にご答弁申し上げました。

白井議員:今回、前市長が策定した議案を新市長が提出されたものです。提案者として決裁していますが、山中市長の意向が反映した議案を策定するには、あまりにも時間が短かったためです。この議会日程の設定は問題であり、改善を図る必要があることを指摘して、質問を終わります。

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