政策/見解

2007年11月22日

横浜市敬老特別乗車証制度のあり方検討会の「最終とりまとめ」に対する声明

2007年11月22日

横浜市敬老特別乗車証制度のあり方検討会の「最終とりまとめ」に対する声明

日本共産党横浜市議団
団長 大 貫  憲 夫

 11月13日、第5回横浜市敬老特別乗車証(以下敬老パス)制度のあり方検討会(以下、検討会)が開催され、「最終とりまとめ」を発表しました。
最終取りまとめは、制度見直しの基本的な考え方として、「持続可能な制度の構築」として、(1)現在事業費の1割程度となっている利用者負担の見直し、(2)利用回数に応じて費用を公平に負担する応益的な受益者負担、(3)一定程度の利用上限を設けることをあげ、具体的な方式として、利用回数の上限が決められるプリペイドカード方式、乗車するたびに百円を払うワンコイン方式や、これらの組み合わせなどをあげています。この制度見直しの基本的な考え方は、敬老パス制度をこれまでの高齢者の社会参加を保障する制度から換骨奪胎し、似て非なるものに変えるものです。結果的に制度利用者に多大な負担を強いるものとなり、利用者の外出意欲を低下させる結果を生み出すことは必至です。
 そして、それは、敬老パス制度存続を求める市民の要求に相反するものです。検討会が7月に行った市民アンケートの調査結果でも、現行の敬老パス制度は暮らしを支え、高齢者の外出、社会参加に役立っている重要な制度であることが浮き彫りになりました。また、9月に出した中間取りまとめに対する市民意見募集においても、過半数の人が制度の拡充あるいは現状維持を望んでいます。さらには10月25日現在で、1万6974筆の「敬老パス利用者負担増反対」署名が市と「あり方検討会」に提出され、その署名活動の輪はさらに大きくなっています。
 今回の最終とりまとめは、運動と世論の高まりに押され、現行制度維持を望む市民意見が参考意見として記載されました。しかし、本来、市民の意見を真摯に取り入れるならば「現行制度維持・拡大」についても、参考意見としてではなく今後の選択肢として両論併記すべきです。
 市は、敬老パス制度を持続可能な制度としていくために利用者・事業者・行政の3者で支えあう制度として、給付水準や費用負担の見直しをするとして「あり方検討会」をスタートさせました。ところが最終とりまとめは、交通事業者には利用実績に応じた収入を提供するとして、出来る限り早い時期のICカード導入検討を約束し、行政は敬老パスによる外出が高齢者の心身に与える好影響や、医療費や介護費の節約にどのように連動するかの解明の努力もせず、また、開港150周年記念事業の華美なプロモーションや新市庁舎建設計画など様々な不要不急の歳出にメスをいれる考えも示さず、まさに、利用者のみに一方的に負担増を強いるものとなっています。
 本来「あり方検討会」は、敬老パスの持つ社会的意義と役割として、高齢者のくらし、公共交通の役割、医療費や介護費に対する軽減面での連動性、ひいては車社会からの脱却等による温暖化防止への寄与など、そのプラス面を論議することが前提となるべきです。最終とりまとめは全くその論議を捨象し、「先に利用負担増ありき」で結論を出したものです。
以上の理由により「あり方検討会」の最終とりまとめを認めることは出来ません。わが党は、高齢者が積極的に社会とつながり、生きがいを持って安心して暮らせる支援策となるよう敬老パス制度の拡充に向けて全力を挙げます。

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