議会での質問(詳細)

2012年3月23日

■「予算組み替え動議提案説明」 あらき由美子議員(2012.3.23)

 私は日本共産党を代表して「市第70号議案 平成24年度横浜市一般会計予算」について、市長は速やかに組み替えを行い、再提出することを要求します。
 まず、組み替えを求める理由についてです。
 新年度の予算から見て、きわめて横浜市の財政状況は厳しくなっています。この点を配慮して組み替えは、「公立中学校給食の実現」と「重度精神障害者医療費助成」の2つの施策に限って求めます。

中学校給食の実施で子育てしやすい横浜に

 「中学校給食の実現」についてですが、本市の子育て環境の現状は深刻です。「横浜市民生活白書2009」によると、横浜市の人口流動は転入超過が続いているものの、東京都や神奈川県内の他市への転出超過傾向が強まっています。「調査季報165号」では、年齢別にみると、0歳から4歳と5歳から9歳の転入超過率が2008年にマイナスに転じ、この年代の親に当たる30代から40代の子育て層が市外に転出する傾向にあるとし、子どもが小学校卒業までの層の居住地選択理由は「子育て環境」「教育環境」の割合が高いと分析しています。
 30代から40代とその子どもたちへの市外の流出は、横浜の将来を支える大切な層が少なくなるという重大な事態につながります。その打開策の一つとして、公立中学校での給食が有効だと考えます。今や政令市で、牛乳給食も含め、中学校の給食をまったく何もやっていないのは、横浜と大阪、堺市だけとなっています。
 学校給食法で位置づけられている給食は、「食の教育」そのものです。だからこそ、小学校でも給食が実施されているのです。育ちざかりで、体格にも個人差がある中学生だからこそ、栄養バランスのとれた給食を実施・提供することは自治体の責任です。
 今年の6月に、第7回食育推進全国大会が横浜で実施されることになっていますが、その主催は内閣府と横浜市、そしてこの大会を進める横浜市実行委員会です。食育について国民の直接的な理解促進を図ることを目的としたこの大会を主催するのであれば、なおさらのこと中学校給食を実施することは必要不可欠なことではありませんか。

県で実施の重度精神障害者の通院費助成制度を横浜でも

 次に「重度精神障害者の通院費助成制度」についてです。神奈川県は、「障害者の地域生活支援策を充実させる」として、本年4月より重度障害者医療費助成制度の対象を広げ、精神障害者1級の通院医療費から適用とします。しかし、市町村が助成を受けるには、県同様の枠を設けることが前提であり、本市は独自の助成制度を創設していないため対象外となっています。今回対象となる精神障害者1級の方は横浜市では精神障害者のうちわずか12%、約2500人です。本市においてもその受け皿をつくることは、急務です。

整備理由が希薄で将来見通しも不透明な南本牧ふ頭整備事業は凍結を

 そこで、これら2つの市民の切実な要求を実現するために、次の組み替えの基本方針により、平成24年度の予算の再提出を要求します。
 まず、南本牧ふ頭高規格コンテナターミナル整備事業を凍結して市債58.3億円を浮かし、財政調整基金6.8億円を取り崩して、合わせて65.1億円を捻出して財源とします。
 南本牧ふ頭高規格ターミナル整備事業を凍結する理由について述べます。世界の海上コンテナトレードでは、各航路で船の大型化が急速に進んでいるのは事実です。しかし、日本郵船調査グループによると、大型船の投入航路は限定されており、2008年末で、1万TEU以上の超大型船は、アジアと欧州を結ぶ欧州航路だけに就航しています。この欧州航路数は横浜港の場合1つだけで、月間4回寄航していますが、水深16メートルの岸壁に接岸できています。これだけでも、超大型船化に備えるとする水深20メートルの整備理由は、現時点では極めて希薄であり、将来の見通しについてもきわめて不透明です。
 大型船や超大型船が就航している基幹航路の欧州と北米の両航路が横浜に寄港しないのは、寄港に値するだけのコンテナ数がないからです。国土交通省の資料によれば、欧米基幹航路の横浜港における寄港便数は95年で週31便、2001年で24便、2009年で15便と減り続けていることからも明らかです。2008年の8000TEU以上の大型コンテナ船の週当たりの寄港数は横浜は0.8で、5.4の釜山港とは幕下と横綱ほどの違いとなっています。 
 南本牧埠頭MC-3の供用予定は、2014年春となっていますが、以上述べたように、現時点で整備を急ぐ必然性は全くありません。ここでいったん立ち止まって、大型船の竣工・就航の状況、航路の再編やコンテナ物流の動向、生産拠点のアジアシフトなど国内産業構造の変化について一定時間かけて見極めたうえで、同事業の必要性、優先度、緊急性を判断すべきと考えます。

市債発行も減額し、市財政の健全化にも寄与

 このようにして捻出した財源65.1億円を使って、中学校給食の実施を2013年1月より3年計画で市内全校に行います。その所要額は施設整備費44億円と運営費5億円の合計49億円とし、そのほかに国庫補助金44億円を見込みます。そして、重度精神障害者医療費助成を2012年4月実施とし、所要額を1.8億円とします。その差額、14.3億円分は市債発行を減額することになり、市の財政状況の健全化にも寄与します。
 以上、議員の皆さんの賛同を心からお願いし、組み替え提案の説明を終わります。

組み替え動議については、こちらをご覧ください。

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