議会での質問・討論(詳細)
2008年2月27日

【2008年度予算特別委員会】「道路局」  河治民夫議員

市営バス生活維持路線への補助金額を引き上げ、
利用者が安心できるように存続を

河治議員:日本共産党を代表して、質問いたします。
 最初に、生活維持路線について、利用者の立場からの質問です。
 市営バス路線の大幅な再編成が行われ、1年が経過した今、生活維持路線や暫定運行路線について、道路局はどのように評価しているのか、伺います。

山下道路局長:維持対象路線につきましては、利用者数がほぼ前年並みであることから、最寄り駅まで15分の交通施策に貢献しているものと考えてございます。また、暫定運行路線につきましても、路線の統合・減便するなど工夫して運行してございまして、激変緩和、これにつきましては対応しているものと考えてございます。

河治議員:目的との関係で評価されたんだと思いますが、バス利用者にとって路線存続の安定感はとりわけ重要です。乗車人数やバス事業者の経営状況の変動により、「路線存続に影響することはないだろうか」「便数の削減など、ないだろうか」と、不安にかられているところです。そこで、生活維持路線は3年ごとに見直しとのことですが、見直しの基準は何か、伺います。

山下道路局長:維持制度の対象要件でございます。バスの実走行1キロメートル当たりの輸送人員が基準を下回る場合におきましては、路線毎に運行回数やルートの一部変更などについて協議を行いまして、利用実態に合わせた見直しを行ってまいります。

河治議員:逆に言えば、乗車人数等、運行状況が大幅に変更しない限り、見直しの対象としないと理解してよろしいですか。

山下道路局長:そのとおりでございます。

河治議員:民間事業者が経営困難を理由に撤退の意思表示をした場合の路線存続は、交通局がゆだねられることになるわけですが、再度確認いたします。

山下道路局長:維持制度でございますので、交通局だけでなくって、民バスっていいますか、他の事業者の方のケースもありうるということでございます。

河治議員:路線そのものは維持するというふうに受け取りました。
 それでは、バス事業者の立場から伺います。バス事業者が生活維持路線の運行において、乗車人数の減少などにより収益が悪化し、採算が取れない場合など、運行経費の補填はどうなるのか、伺います。

山下道路局長:運行しているバス事業者の収益が悪化した場合の補填ということでございますけれども、補助金といたしまして民営事業者の平均運行経費を上限といたしまして、算出された経常経費と経常収入との差額を限度といたしまして、交付することとなってございます。これによりまして、路線は維持されるものと考えてございます。

河治議員:基準に基づいて補填するということですが、路線再編成の際、生活維持路線はまず民間事業者に公募をはかり、応募事業者がない場合、交通局が事業者として引き受けるということでした。現在、生活維持対象の19路線のうち、民間事業者の参入は3事業者、5路線のみです。そこで、2007年度に事業者公募した路線数、応募状況、決定状況はどうだったのか、伺います。

山下道路局長:地下鉄グリーンラインの開業に伴いまして、路線再編の検討が必要とされる路線を除きました10系統、17系統、18系統、27系統、33系統および109系統の6路線について公募をいたしまして、27系統および109系統の2路線につきましてそれぞれ1事業者から応募がございました。応募のあった2路線の提案書につきまして、横浜市生活交通バス路線運行事業者選定委員会、こちらにおきまして審査を行いましたが、いずれも選定基準に適合しないと判断されたため、新たな運行事業者として決定しないことといたしました。

河治議員:その決定にならなかった理由は何か、伺います。

山下道路局長:事業者の選定にあたりましては、収支や補助金の見込みなどの収支計画の合理性、運行時刻やダイヤ、車輌の確保などの運行サービスの合理性、運行管理や安全教育などの運行の効率性・安全性、さらには利用促進方策、環境保全の取り組みなどを診査することとするものでございます。

河治議員:経費の関係で、事業者の方は問題にしていないのでしょうか。

山下道路局長:もともと市営ということでございますので、比較についてはなかなかしづらいということですので、こちらの中身の審査の方にははいっておりません。

河治議員:つまり、事業者決定に至らなかったことは、民間事業にとって事業として成立しなかったことを意味するものだというふうに思います。そのことは、現在の事業者である交通局にとっても同じことだというふうに思います。それは採算が成り立たない路線であり、結果として交通局に過度な負担を強いるものです。交通局の経営難を避けるためにも、補助金基準の改善・検討をすべきだと思うのですが、これは副市長に伺います。

金田副市長:これはもともと交通事業者であるバス事業者は、そこの採算性に合うかどうかというのはですね、具体的にその周辺において営業所を持っていくか、あるいはバス路線をどのように配置しているかという総合的観点から検討しているのでありますので、このことについては、十分に慎重に考える必要があると思っております。

河治議員:道路局の生活維持路線の運行事業者、これ募集要項では2006年度の1キロメートル当たりの運行経費を653.9円に設定しています。交通局の実績は、2002年度が777円、2004年度が694円。経営改善の大変な努力は、もう大変なものだっていうふうに思います。しかし、2006年度は燃料費の高騰などから705円に上がったとのことです。こうした状況は、交通局の更なる負担となり、ひいては市民の安心、市民の交通網として、これに逆行するものだと思います。そういう意味では、補助金の引き上げ等を要望するものです。

白根通りの拡幅整備工事を急げ

河治議員:次に、白根通りについて伺います。
 白根通りの整備要求は地域住民にとって急がれています。2006年度決算特別委員会の道路局審査で、私は白根通りの整備事業について質問しました。そこで、白根4丁目地区のマンションに関わって、2006年度の決算以降の進捗状況を、具体的に伺います。

山下道路局長:ご指摘のマンションでございますが、第99号線道路改良事業と関連するものでございます。この事業は、国道16号から丸子中山茅ヶ崎線にいたる通称白根通り、全長2.4キロメートル、車道幅員9メータル、両側に歩道幅員3.5メータルとして、現道を拡幅する事業でございます。
 こちらのマンションでございますが、16号から入口付近に立地してございまして、本事業の用地取得におきまして極めて重要な物件でございます。
 決算特別委員会でもお答え申し上げましたように、当該マンションの所有者の1人の所在が確認できてございません。そのため、所有者と接触すべく努力しているところでございます。引き続き、一日も早く連絡を取れるようにし、事業への協力をお願いし、早期に用地取得ができるよう、努力してまいりたいと考えております。

河治議員:再度伺いますが、地権者との確認、本当にできていないんですか。

山下道路局長:平成19年12月に親族の方、1月に本人からの連絡先等々、少し細かくなりますけれども、連絡は取ってございます。

河治議員:地権者が明確となったっていうことですので、連絡が取れるかどうかというのは努力だと思うんですが、そのへんではどうでしょうか。

山下道路局長:すいません、先ほど説明もれました。ただいまは連絡がつかないものですから、大変に苦慮してございます。

河治議員:ぜひ努力をお願いしたいんですが。
 都市計画道路の見直し計画で、白根通りが追加候補の対象になっています。それで、白根通りが見直しの候補になったということなんですが、この白根通りが都市計画道路になった場合の住民のメリットは何か、伺います。

山下道路局長:白根通りにつきましては、沿道の方々のご理解とご協力を得ながら、実は昭和の62年から拡幅事業をやってございます。今回の見直しによりまして、都市計画道路になりますと、将来の道路予定区域が明確になりますので、その区域内につきましては建物の構造あるいは階数について制限がかかることになります。また、都市計画道路になることで、白根通りの整備計画がより担保されるということに考えてございます。

河治議員:地域住民からは「白根通りの整備を早急にすべき」との声が出されています。その声に応えて、都市計画道路、追加候補ではあるが、都市計画手続きを他の廃止それから変更に優先して進めるべきと思うのですが、事業進んでいます。どうでしょうか。

山下道路局長:白根通りにつきましては、現在事業中ということでもございますので、これとの整合性を図りながら、未着手区間の線形の検討など、これを行ってまいりたいというふうに考えてございます。その後、地域の方々にも説明をもちろん行い、ご理解をいただきながら、都市計画の手続きに入ってまいりたいというふうに考えてございます。

河治議員:ぜひよろしくお願いします。
 最後にですね、地域住民の中には自転車利用者も多くですね、白根通りに自転車レーンも設けてほしい、こうした要望もありますが、自転車、通行者の安全対策をどのように考えているか、伺います。

山下道路局長:歩道幅員が3.5メートル確保できますが、全線完成後、歩道の有効幅員、歩行者や自転車の交通量、沿道の状況等踏まえまして、歩道上の自転車通行に関しまして、地元の方々、交通管理者と協議を進めてまいりたいと考えてございます。

河治議員:ぜひですね、地域の人たちが利用している道路ですし、都市計画道路とはいってもやっぱり安全に歩行できるような、そうしたことの検討もぜひよろしくお願いいたします。終わります。


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