市政ニュース
2012年7月6日

市立中学校における昼食時の弁当販売試行を調査

弁当販売もいいけれど・・・小学校のような給食をやっぱり中学でも

 横浜市教育委員会は、「中学校における昼食のあり方検討」のひとつとして、弁当販売の試行を6校でモデル実施しています。そこで、日本共産党横浜市議団は6日、モデル校のひとつである矢向中学校(鶴見区)を訪れ、お話を伺うとともに、実施の様子を見学し、弁当の試食を行いました。調査にはあらき由美子、白井まさ子、古谷やすひこの各議員が参加し、政務調査員1人が同行しました。

 中学校給食は、全国の8割以上で実施されている中、横浜市では実施されておらず、実施計画もありません。横浜市では給食ではなく、「昼食」のあり方を検討し、様々な事情で家庭から弁当を持参できない生徒に対応しようとしています。
 現在、市内の中学校のうち、116校では弁当やパンの販売や自販機がありますが、31校では行われていません。今回、そのうちの6校で、6月から7月にかけての3週間、業者弁当の販売をモデル的に行っています。

 矢向中学校では、「デラックス弁当」(400円)と「レディース&ヘルシー弁当」(350円)の2種類を販売。デラックス弁当は加熱カートで温めるので、1日24食(カートに入る数)限定です。前日の昼食後に代金とともに注文し、翌日の昼食前に弁当をもらい、食べ終わったら弁当箱を返すという仕組みです。

 試行を開始した6月26日には2種類合わせて21食の注文がありましたが、その後は1日12~13食の注文だそうです。その中には、先生の注文も含まれます。

 弁当の受け渡しや注文は、近所にお住まいの3名の方がボランティアで引き受けてくださっています。当初PTAにお願いすることを検討したそうですが、お母さん方はパートなどで働いている方が多く、断念。特別支援学級が行っている家庭菜園を手伝ってくださっているご高齢の方が引き受けてくださったそうです。ボランティアの方は、業者からの弁当の引き取り、生徒たちへの弁当の受け渡し、おつりを用意しての注文の引き受けを行っています。

 森田真校長先生からお話しを伺いました。以前調査したところ、全16クラスで20人がコンビニ弁当で、弁当販売の必要性を感じたということですが、今回のモデル事業でコンビニ弁当だった生徒が必ずしも弁当販売を利用しているわけではないようです。生徒たちはメニューを見ながら注文しており、魚の日は注文が少ないとか。今回の試行では前日注文ですが、当日注文の方がやはり好ましいとお話していました。

 試食した弁当の感想は・・・
 「デラックス弁当」は発泡スチロールで保温しておいたご飯も十分あたたかく、加熱カートであたためたとおかずと大差ありませんでした。また、あたためる関係から野菜が少ない感じがしました。
 「レディース&ヘルシー弁当」は、この日はカレーとサフランライスで、「このくらいで350円なら週に1回くらいならたのんでもいいかな」(あらき議員)ということでした。

 弁当販売が実施されていない中学校で新たに弁当販売を行うことは悪いことではありませんが、学校給食法で定める教育としての給食とは役割が全く異なります。多くの保護者が望んでいるのは、小学校で行われているような主食とおかずがそろった、みんなで一緒に同じものを食べる、教育としての給食です。日本共産党は、引き続き中学校給食の実施を求めていきます。


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