議会での質問・討論(詳細)
2008年3月4日

【2008年度予算特別委員会】「都市経営局」  河治民夫議員

市立大学の厳しい進級要件のトイフル500点を卒業要件としたらどうか

河治議員:日本共産党を代表して質問いたします。
 最初は、横浜市立大学の運営に関連してです。
 2005年4月から「実践的な英語力の養成」掲げて、国際総合科学部の全コースに2年次から3年次への進級要件として、トイフル(TOEFL)500点以上を設定いたしました。2005年度の入学学生数733名のうち、2年次終了時で進級できた学生は519名7割で、進級要件を満たさなかった学生は165名にもなり、異常な事態といわなければなりません。これほど多くの学生がトイフル要件を満たせず、進級できない実態について、大学担当理事は、どのように受け止めておられるか、伺います。

佐竹大学担当理事:学生一人ひとりが勉学に励みまして一生懸命がんばりましたが、学生の全員が3年次に進級できなかったということは、残念でございます。しかしながら、最終的に17年度入学制の8割が3年次の進級したことにつきましては、評価できるものと考えております。また、残念ながら留年した学生におかれては、自信を持って勉学に励んでいただくとともに、市立大学は必要な支援をしていただくことを期待しております。

河治議員:こうした事態を想定しておられたのか、再度伺います。

佐竹理事:想定はしておりませんでした。

河治議員:結果、こうなったわけですから、このことを真剣に受け止めるべきだっていうふうに思います。
 2年次終了時、半年間の猶予を与えた仮進級制度で65名がクリアし、進級できたことは、学生のみならず、教員や大学にとっても良かったことだと思います。しかし、残念ながら149名が留年となりました。ブルース・ストロナク学長は「大学ができる限りのサポートをしていきたい」とのコメントでした。トイフル500点クリアの個別対策などが特別重要だと思います。それなのに、2007年10月18日の記者発表資料によれば、2006年度入学の学生ではクリアは56%でしかなく、100%クリアに向けての支援が問われています。
 そこで、2007年度に導入した仮進級制度をどのように評価されているのか、また今後制度はどうなるのか、引き続き学生への支援をすべきと考えますが、理事の所見を伺います。

佐竹理事:19年度に導入しました仮進級制度は、国際総合科学部初年度の17年度の入学生のみの教育上の特別措置として行ったものでありまして、一定の効果が得られたものと評価をしております。また、今後市立大学におきましては、仮進級制度を導入する方針はございませんが、引き続き学生への支援につきましては、まず学生自らが自信をもって勉学に励んでいけるように、市立大学が教育上必要な支援をしていただきたいと考えております。

河治議員:具体的な、どのようなサポートなのか、伺います。

佐竹理事:まず、学生への支援といたしましては、効果的効率的なカリキュラムの工夫を不断にやっていただくというふうなことと、それから学生さんに個別にカウンセリングを実施することとか、あるいは学生さんのレベルに応じまして英語教材をそろえるとか、それから学生さんの学習の進ちょく状況を記録して、定期的に報告するとか、そういったことを想定しております。

河治議員:国際総合科学部のある教授のインターネット・掲示板によれば、「トイフル500点を『進級基準』とする方針により留年を余儀なくされた学生が、プラクティカル・イングリッシュの実力をつけるために休学許可願いを提出したが、事務当局は『許可できない』との『決定』を学生に申し渡したそうである」とありました。そこで、休学基準とこの事実関係について、伺います。

佐竹理事:休学の基準につきましては、市立大学の学則第20条で「教育上有益と認められる理由のため、または病気その他やむを得ない事情により、学長に対して休学を申し出ることができる」と規定がされております。
 事実関係についてですけれども、市立大学に確認しましたところ、毎日多くの学生と窓口に対応しておりまして、ご指摘の学生を特定できるものではございませんが、通常手続きにつきましては、説明をするなどの対応にとどめているとのことでございました。窓口で休学の決定などに言及することはないとのことでございました。

河治議員:20条2項はどのように書いてあるでしょうか。

佐竹理事:「前項の申し出があったときは、学長は教授会の議を経て、これを許可することが出来る」となっております。

河治議員:教授会の議を経て出されたものでしょうか。

佐竹理事:先ほどのご質問の件は窓口対応でございましたので、あくまで窓口で休学の決定などについて言及したことはないというふうなことでございます。

河治議員:教授の1人がこうしたことを自分のブログに書いているわけです。事実かもう一回確認することができますか。

佐竹理事:先ほどもお答えしましたけれども、毎日多くの学生さんが窓口にみえておりますということで、市立大学に確認しましたところ、先ほどの答弁をさせていただきました。

河治議員:学長はですね、問題意識をもって出しているわけですから、このことをそのままにしていていいのでしょうか。

佐竹理事:学生の進級に関することは、大学の教育の中身のことでありますので、私の方からの答弁は差し控えたいと思っております。

河治議員:なんでそうなんですか。ここは予算に関わる委員会ですよ。特別委員会ですよ。

佐竹理事:ただいまお答えしましたけれども、学生の進級をどうするかというふうなことにつきましては、大学自らが決めることでありますので、そのようにお答えをしました。

河治議員:学生は専門分野の学問を究めたいと入学するのではないでしょうか。横浜市立大学学則では、「幅広い教養と高い専門的能力の育成を目指す実践的な国際教養大学として、教養教育と専門教育を有機的に結びつけ」とあります。大学の目的からすれば、トイフル500点は通過点にしか過ぎず、学生の保護者からは「夢と希望に満ちて入った大学なのに、専門に達しないまま英語のために前に進むことが出来ない。これが本当に大学教育なのでしょうか」との書き込みが、ネット上にありました。
 そこで伺いますが、厳しい進級要件のトイフル500点を卒業要件とする等、見直す考えはないか、理事に伺います。

佐竹理事:先ほどもお答えしましたけれども、大学における進級要件の設定につきましては、大学の教育の中身に関することでありますので、私は言及する立場にはございません。横浜市立大学は、英語を幅広い教養と高い専門能力を身につけるための、いわば作業言語として位置づけられておりますので、自由に使いこなす能力を測る客観的な達成基準として、トッフル500点相当を設定しまして、受験のときの案内のときからお知らせをしているものでございます。ご理解のほど、よろしくお願いいたします。

市民生活の安全と基地の存在は両立しない
早急に市内米軍基地返還の行動を

河治議員:それでは、次に基地問題についてです。
 本市の「跡地利用行動計画」には、返還方針が合意されている施設、その中でも深谷通信所、富岡倉庫地区、池子地区の飛び地は「現地に米軍が駐留していない状況にあり、返還の環境が整っているとも判断できることから、早急な返還を要請していきます」と述べています。しかし返還期日は明確にされず、返還協議の具体化はされておりません。
そこで、本市は米軍が常駐していない状況との認識に立っている以上、米軍がどのように具体的に使用しているのか、市民が納得できるよう、国政府や米軍に説明を求めるべきと考えますが、基地担当理事に伺います。

中沢基地担当理事:河治議員ご指摘のとおり、両施設とも米軍が常駐していない施設というふうに認識しておりまして、国や米軍に対してもそのことを強く伝えております。私どもとしては、返還に向けた環境は整っていると考えており、今後も引き続き早急に返還するように要請していきたいというふうに考えております。

河治議員:ぜひ、一歩踏み込んだことをお願いします。
 深谷通信施設では、現在も基地内が野球場や家庭菜園として市民に利用されております。国有地であることから、施設返還時に国等から市民利用の停止や基地周辺住民の協同アンテナの取り扱いについての問題が想定されます。それに対し、本市の行動計画では、「関係者との適切な対応を国に求める」としています。跡地利用を検討している本市が、地域住民の利益のために具体的な行動も明確にせず、国に求めるだけで利用者や地域住民に責任を果たすことになるのか、伺います。

中沢理事:現状の利用に関わる様々な課題につきましては、一義的には国の責任、国が対応する責任があるというふうに認識しております。本市としては、返還に伴い、地元に混乱や不安が生じないよう、引き続き国に申し入れをしてまいりたいと考えております。

河治議員:やっぱり横浜市のことですからね、求めるだけじゃなくて、もっと明確にしていただきたいと思います。
 2002年3月、深谷通信所の囲障区域外で火災が発生しました。米軍と本市の「消防相互援助協約」があるものの、米軍からの要請がなければ本市は対応できず、囲障区域内だとしたら大変です。現在、施設に米軍常駐者がない中で、基地内の安全管理はどうなっているのか、伺います。

中沢理事:基本的には委員ご指摘のとおり、消防援助協約により対応することということになっておりますが、火災発見者から119番通報があった場合は、消防隊を直ちに出動させるとともに、ホットラインといいますか、直通電話で米軍の厚木基地に対し、応援要請について確認をすることになっているというふうに安全管理局からきいております。

河治議員:地方自治体が返還国有地を緑地や公園に整備しようとする場合は、無償利用とならないときいています。米軍施設も米国には回復の義務がないとされています。本市は国に対して無償利用や施設整備について、地元負担の配慮を要望していますが、国が要望に応じなかった場合、深谷通信所の跡地利用はどうなるのか。また、いますでに返還が決まっている小柴貯油施設も同じことと思いますが、いかがでしょうか。

中沢理事:ご指摘の点でございますが、様々な機会を通じて国に対して強く働きかけはしております。引き続き、本市に財政負担がかからないように取り組んでまいりたいと考えております。

河治議員:国が断った場合どうするかと聞いているんですから、それについて明確に回答願います。本市は引き続き跡地を利用するのか、財政的な負担があってもやるのか、その辺はどうなんでしょうか。

中沢理事:現在、旧小柴につきましては、プロジェクトで内容について検討中でございます。特にタンクの処理について非常に問題があるということで、まだ財務省も現在の大蔵省理財局長通達54認については消しておりませんので、そのまま生きております。
 それから、深谷通信所につきましては、これも同じようにアイディアコンペを20年度に実施しますので、その中でまた国と相談しながら進めていきたいというふうに考えております。

河治議員:財政負担があってもやるということですか。

中沢理事:すいません、もう一度お願いします。

河治議員:国が断った場合財政負担を伴うわけですから、そうした場合でも返還をするのか。

中沢理事:基本的には具体的な計画を国に示しませんと、国の方も判断ができませんので、基本的にはくどくなりますけれども、深谷につきましては20年度に準備をして21年度にアイディアコンペを実施します。ですから、その段階でまた国の方からの判断がでるというふうに考えております。

河治議員:私の勝手な判断かわかりませんが、とにかく財政負担があっても、本市は基地返還・跡地利用をやるということですね。
 2006年度、深谷通信所が国の「国土施策創発調査」のモデル地区になりました。国のこの事業が基地返還にどのようにプラスになるのか、伺います。
 そしてまた、本市は国に対し、国家的プロジェクト導入の検討や、国有地の有効利用等を要請するとしていますが、具体的なプログラムはどうなるのか、伺います。

中沢理事:国が自ら返還施設の跡地利用について検討していることは、早期返還や国事業の導入に一定の重みを持つものと考えております。国と協議している首都圏広域地方計画への返還措置の位置づけや、深谷通信所の提案国庫事業、先ほどお答えしましたが、アイディアコンペの実施など、今後跡地利用を具体化していくなかで、国家的プロジェクトの導入についても強く働きかけていきたいと考えております。

河治議員:沖縄県の少女暴行事件など米軍犯罪が頻発しています。2年前、横須賀で通勤途中の女性が無抵抗のまま殺害された事件など、基地が有る故に起きた事件であり、市民の不安が増大しています。こうした事件をどのように捉えるか、基地を多く抱える本市として、その立場が問われるものです。市内で起きた事件でないんですが、改めて米軍施設の撤去を求め、米軍への抗議の意思表示をすべきと考えます、これは金田副市長に所見を伺います。

金田副市長:昨年も金沢区の海の公園で米軍所属のヘリコプターが着陸しましたけれども、この際現地や横田基地に米軍に抗議要請を行うのと、市内で発生した事件に関しては本市で独自に調査、そして米軍に抗議の意思を表してきたところでございます。合わせて、神奈川県内で事件が発生しておりますけれども、広域的な連携の上で、知事それから本市ならびに基地と関係する市長連名によって、米軍に対して抗議要請などを行っているところでございます。今後、県そして県内各地と連携した取り組みを行ってまいりたい、そういうふうに考えております。

河治議員:基地がまちづくりの障害になってきたわけですから、返還を求めるのは当然でありますし、同時に市民生活の安全と基地の存在は逆行することだ、このように思います。そのことを主張して、質問を終わります。


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