議会での質問・討論(詳細)
2012年10月4日

■「経済局」 あらき由美子議員(2012.10.04)

経済局と財政局が連携して市内中小業者への下請発注の実態調査を

あらき議員:では、共産党を代表して質問させていただきます。
 中小企業振興基本条例に基づく小規模事業者への施策について、まず伺います。この条例の内容を実現するため、2011年度どのような施策に取り組んだのか伺います。

光田経済局長:経営基盤の強化としまして震災の影響で厳しい経営環境にあります市内中小企業者に対しまして、震災特別資金を創設をするなど、基礎的な支援、これを実施をしてまいりました。また、経営の革新という部分で、環境エネルギー、健康、医療などの成長分野における取り組み、これに重点的に経営開発支援、これを行いました。また、中小企業と大企業との技術連携等を促進するために、コーディネーターの派遣の取り組みを実施をしまして、中小企業のイノベーション、これを支援をしてまいりました。さらに、市内中小企業と受注機会拡大につながる取り組みにつきましては、財政局を中心に、従来の取り組みに加えまして工事の設計段階から分離分割発注、技術習得型共同事業体への発注、これの検討を義務付けるなどの一層の徹底を図ってまいりました。

あらき議員:工事や委託は、大企業が下請けに発注している実態があります。請負先が市内事業者かどうかを把握することで、よりこの条例の趣旨を大企業にも理解してもらうことにつながると思います。そこで、工事や委託について、いまお答えいただいたように小規模事業者へどの程度発注しているか、これを財政局と連携をして、その実態を調査することが必要だと考えますが、どうでしょうか。

光田経済局長:工事等の契約を担当している財政局と連携をしまして、ちょっと聞いてみました。ご指摘の下請負先の把握、これにつきましては民間企業からの契約であるということから、難しいというふうに聞いております。しかしながら、これまでも本市発注工事の受注者に対しまして、下請け契約等にあたっては市内中小企業者を最優先して活用いただくように、市のホームページにより周知をしております。また、特に財政局の契約部では、契約締結時に受注者に対しまして市内中小企業者の活用を文書により要請をしておりますので、引き続き今後もこれらの取り組みを徹底をしてまいります。

あらき議員:ぜひお願いします。

小規模事業者の特徴を広報よこはまなどを通じて全市に伝えよ

 小規模事業者の存在は光るものがあると思います。そこで働く人たちを支えることは、本市の雇用や経済にも寄与することになります。2011年12月号の広報よこはま市版でも、市長は「市内企業の99%を占める中小企業のみなさんに元気になっていただくことが横浜の経済活性化に直結します」と言っていらっしゃっています。
 そこで、小規模事業者の特徴について、私はいろんなかたちで知らせていくことが必要だと思うんです。南区の区版の広報がちょうど手に入ったので持ってきました。「商店街でいいものみーつけた」ということで、「三吉橋通り商店街」の巻ということで、この4分の1を使って知らせてくださっているんですね。これも一ついいなと思うんです。でもやっぱりこれ、区内で留まっているわけで、本市の中ではすばらしい事業を持っている方がたくさんいらっしゃるので、ぜひ全市版広報で扱っていただきたいと思うんです。どうでしょうか。

光田経済局長:先生のご指摘ございました、現在でも確かに複数の区で、広報よこはま区版、パンフレット等、これで企業の情報発信これをしております。私どもとしましても、地域における事業者の認知度を高めるということは大会社も増えるということとともに従業者のみなさまのモチベーションも向上するというふうにとらえております。局としても区と連携しながらいっそう情報を共有しながら、経済局としても情報発信に努めていきたいというふうに思っています。

あらき議員:光田局長、区長も経験されてたと思うんですよね。私も南区いっぱい歩いていると、すごくそれぞれ特徴ある事業者さんいらっしゃるんですよ。
 たとえば、いま和服がこれから成人式があるので、それで困るのはしみつけた時のしみ抜きです。それから、いま若い人たちは足の高さが高いので、草履、既存の物を買うと割と高いのがはけない、狭くてはかないんです。そうすると、草履を直す業者があるかっていうと、これがなかなかないんですよ。そういうことも調べて発信すると非常に効果は高いと思うんです。
 ぜひそういう時期を見つけて、今のタイミングで何を発信するかっていうことは、やっぱり区と連携するとそういう情報集まると思うんです。いかがでしょうか。

光田経済局長:地域のニーズ、それからお客様のニーズ、これはやはり一番地元に密着している区が一番知っているというふうに思いますので、区と情報連携とりながら、やっていきたいと思います。

あらき議員:ぜひ、経済局が各区に、地元に行ってくるというフェイス・ツー・フェイスが大事だと思うんです。この点どうですか。

光田経済局長:実は私18区、当初回ってまいりまして、いろいろご意見を伺ってまいりました。いろいろ地域によって情報は違うなというふうに感じておりますが、そういうものを生かしながら、商店街の発展あるいは中小企業の発展というものにいかしていきたいというふうに思います。

区役所に中小企業の相談窓口となる経済振興課の設置を

あらき議員:まさにそれが局区連携だと思うんです。それを進めるうえで、やっぱり私はこの中小企業振興条例だけではなく、やはり横浜市内の経済を活性化させるために、一番区役所にその相談窓口を置く、経済の問題でのわかる振興課を置いてほしいと思っているんですけど、この点は大場副市長お願いします。

大場副市長:区役所、ご案内のとおり地域振興課であるとか区政推進課あるいは総務課、こういうところが中心となって、区内の経済関係の施策・事業展開していると思います。いろんな意味で、また局と連携しながら、区の中でも特定の課を閉じるということでなく、少し広範な連携がとれるような努力をしてもらえるように、私も考えていきたいと思います。

あらき議員:そこからもう一歩進んでいただいて、区長を経験していらっしゃった光田局長いらっしゃるわけですから、ぜひその点も、本当にモデルでもいいと思うんですよ。私、ぜひ区に経済振興課、置いてほしいと思います。ぜひこの点は、要望しておきます。

南部市場の統合廃止については業者に丁寧な対応を

 続きまして、中央卸売市場の再編・機能強化について伺います。2010年7月に、中央卸売市場の再編・機能強化への基本的考え方が示されました。その点について説明してください。

金子市場担当理事:基本方針ということで策定しました主な内容でございますけれども、本場は中央卸売市場として横浜市が引き続き開設・運営する。南部市場は、中央卸売市場としては廃止するが、本場を補完する加工・配送・流通の場として活用する。花き部は、民間の地方卸売市場へ転換を図る。関連事業者は、消費者等に開かれた業態に転換を図る。また、時期といたしましては26年度までを目標とするとなっております。

あらき議員:南部市場は中央卸売市場として廃止するという方針に至った経緯について説明してください。

金子市場担当理事:まず、17年度の包括外部監査の指摘を受けまして、翌18年度から19年度にかけまして、外部有識者を含めた横浜市中央卸売市場開設運営協議会で今後のあり方を検討し、20年3月、中央卸売市場の維持強化と合わせまして、市場規模の適正化ということで、本場への統合、南部市場への統合、移転新設、この3案の答申が出されました。この答申を踏まえまして、20年度以降、市場関係団体の代表者と横浜市で構成いたします新市場整備協議会を設置いたしまして、検討を重ねまして、先ほどの基本方針ということで、決定したものでございます。

あらき議員:南部の水産、青果、花きの関連業者からどういう要望があるのか、伺います。

小川南部市場長:本年4月に、南部市場関係事業者で組織する南部市場自治会から要望書が提出されました。主な内容といたしましては、これまで通りの場所での継続、それから一般消費者への販売が可能となる規制の緩和、それから横浜市による土地・施設の維持および管理費用の負担、それから土地使用の継続利用および賃料の軽減についてなどでございます。

あらき議員:水産の卸の方にお会いして要望をお聞きしました。本場との事業者との話し合いをしたと聞きていますけど、どんな意見があったのか、それから花きの部分でいうと、南部市場で継続して民設民営、これについては不安であるというのも聞いています。このあたりのいま検討されている状況について、お答えいただけますでしょうか。

金子市場担当理事:今回再整備を行います本場の水産物部の整備内容を中心に、この9月の11日に本場で全体の仲卸事業者のみなさまへの説明会を開催いたしまして、南部の卸売事業者の方々もご出席いただきました。その中では、先ほど市場長から申し上げましたようなかたちで、先日いただいた要望について改めて南部の事業者のみなさまからはご要望として承ったところでございます。
 また、花き部につきましては、これは基本方針の中で、現在の流通量の中から今後は地方化していくということで、その部分は基本方針に書いてございますけれども、今後の運営の形態につきましては、やはり事業者のみなさまからいろいろと今ご意見ご要望を賜っておりますので、そういうものも承りながら、今後の運営のあり方につきましては、基本方針に沿って協議の方を進めてまいりたいと考えております。

あらき議員:特に大変なのは水産加工の方たち、水産の方たちだと思うんです。大型冷凍庫、冷蔵庫。これ新たに、本場に移転するとなったら設置費用が負担になると。それから、本場の方の受け入れるスペースが本当にあるのかどうかという点でも具体的には厳しいんじゃないかっていうことも聞いております。
 残るにしても本場に行くにしても、事業を継続することについて、市ではどういうふうに具体的に提案してくれているのかっていうことを非常に心配されています。この点、どうでしょうか。

金子市場担当理事:南部のみなさま、事業者のみなさまに対する開設者である市としての支援策につきましては、現在みなさまの方と話し合いを進めているところでございます。その中では、既存の制度融資を基本としつつも、廃止後の施設を使って、何らかの事業、それを行っていくための手立て、あるいは賃料の水準、そういったものがどうなのか、そういったようなご要望をいただいておりますので、そういったものを含めまして、具体的な方策につきましては今後検討してまいります。

あらき議員:私、状況の変化をひとつ伝えたいんですけど、この方針が決まったのは2年前で、3・11という大震災がなかったんです。だから、3・11という大震災を経験したことから、この市場を分散して持っているということは、横浜のような大都市には、私は意味があると思うんですけど、この点いかがでしょうか。

金子市場担当理事:この再編・機能強化につきましては、先ほどご答弁申し上げた経過がございますなかで、やはり両市場の流通量が水産物部を中心に大きく落ちているというような実情に鑑みまして、こういった方針になったということがございます。それの一方で、南部の市場におきましては卸売市場としては廃止し、それを補完する加工・配送・流通の場ということにしてございますが、それにつきましては、引き続き民営によります加工・流通の場ということで本場を補完してございますので、そういった役割も果たしていけると考えております。

あらき議員:その役割を果たすという視点で、やはり南部市場の方たちは、統合・廃止というこの状況がやっぱり不安なんですよね、一番。それから、もうゴールありきというその年度が決まっているっていう点での不安もあると思います。
 先日、私が本会議で質問した時も市長は、「長年南部市場で頑張ってこられたみなさまのご要望も伺いながら丁寧に対応してまいります」というふうに答えていただいています。この丁寧っていうこと、私、非常に大事だと思うんですよ。この点、どういうふうに丁寧に、具体的にされるのか、伺いたいと思います。副市長。

大場副市長:市長が申し上げたとおり、関係者のお声をきちんと伺いながら、事業を進めていきたいと思います。市場事業者のみなさんのご意向を伺う中で、今年度中には廃止後の南部市場の土地利用計画を策定をしていきたいということであります。また、事業者のみなさんが経営判断をしていただけるような具体的な支援策についても、ご要望を伺いつつ、検討していきたいと考えております。

あらき議員:小規模事業者がいるっていうことは、その点でも雇用があるわけで、そこでも経済は発展しているわけです。ぜひ検討お願いします。以上です。


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