議会での質問・討論(詳細)
2012年10月10日

■「水道局」 白井まさ子議員(2012.10.10)

放射性物質対策費用は原因者の東京電力にしっかり請求を

白井議員:日本共産党を代表して、質問します。
 まず、放射性物質による影響についてです。福島第一原発事故以来、放射性物質への対策が取られています。水道局の2011年度23年度決算において取られた対策の内容を説明してください。

清塚浄水部長:23年度に取り組みました主な放射性物質対策といたしましては、水道水中の放射性ヨウ素除去のための活性炭投入、それから放射性物質が含まれる浄水発生土の適切な処分、それから放射性物質の測定などでございます。

白井議員:かかった費用は東京電力に請求をしていると思うんですけれども、東京電力に対する対策費用の全ての請求の内容を説明してください。

清塚浄水部長:平成24年の2月に、第一回の損害賠償請求のための事前協議といたしまして、東京電力に震災発生から23年11月末までの放射性物質対策のために行いました活性炭投入、それから浄水発生土の処分などに要した費用、約1億2900万円を提示してございます。

白井議員:具体的に少し、先ほど個別で説明されました、その内訳、金額、お願いできませんでしょうか。

清塚浄水部長:活性炭につきまして約9500万円でございます。それから浄水発生土につきまして2400万円余です。それから、放射能の測定につきまして780万円程。それから広報関係が67万円、あとその他33万円程でございます。

白井議員:この請求した金額は、支払われたんでしょうか。

土居水道局長:東北電力とは請求後、複数回協議を重ねてまいりましたが、現在のところ賠償金の受け取りには至っておりません。

白井議員:それでは今後はどうしていくお考えなのか、伺います。

土居水道局長:今後は、早急に損害額を支払うように交渉を継続したいと。それとともに23年度11月までの分でしたので、12月以降に生じた対策費用についても今後手続きを進めてまいりたいというふうに考えています。

白井議員:2月から協議を始めているということだったので、協議にかなり時間かかっていると思うんですけれども、何か折り合いがついてない部分があることかと思うんですけれども、放射性物質対策で発生した費用は、原因者の東京電力にしっかりと請求をして、きちんと全額受け取るように努力をお願いしたいと思います。

冷たくておいしい水道水が飲めるよう学校の直接給水を推進せよ

 続けて、学校の蛇口から水道水を直接飲む取り組みについて、伺います。学校で蛇口からおいしい水道水が直接飲めるように、直結給水を進めているんですけれども、実施済みになっているところは小・中学校36.8%、318校にとどまっているわけなんですね。
 私の息子が中学生なんですけれども、毎日水筒に氷を入れてスポーツドリンクを持っていっているんです。親としましては、水筒は持つ必要はないのではないかと思うんですね。学校でどの蛇口からでもおいしい水が飲めるはずですのでね。それで、子どもの希望で用意をしているわけなんですけれども、別の中学の女の子から聞いているんですけれども、学校の水は鉄やサビや管のにおいがして、もう臭くてまずくて飲む人はいないんだと、全員水筒を持ってきている。水道から飲むのは、水筒がなくてどうしようもない時だけと、こういうふうに言っているんですね。両方の中学とも直結給水されていません。ですからおいしくないんだと思うんですけれども、いい事業ですからどんどん推進をしてほしいと思っております。
 ところで、知り合いの家庭とか、それから水道局の職員の方の家庭の様子も伺ったんですけれども、ほとんどが水筒を持たせているということなんですね。それで、既に直結給水としているところもあるのに、ほとんどが水筒を持ってきているわけです。直結給水の事業効果をどう認識しておられるのか、伺います。

土居水道局長:学校の貯水槽水道からの給水に変えて子どもたちにおいしく冷たい水が飲める環境を作るため、子どもたちが水道水を飲む文化を育む事業として、直結給水を進めております。毎年、直結給水に切り替えた学校を対照にアンケート調査を実施しておりまして、その結果では約8割の児童・生徒から、以前よりおいしくなったと思うという回答を得ておりますので、この事業による効果は大きいというふうに考えております。

白井議員:また、実施済みの小学校に訪問した際に、校長先生から伺ったのは、直結給水にしてもらったのだけれども、配管の一部が校舎の外壁を通るような設置にされているため、蛇口までの間に暖まってしまっておいしく飲めないということでした。また、ある学校では、手洗い場を新しくしたんですけれども、いままで上下する蛇口で水道飲んでいたんですけれども、新しくしたら下に固定のままで飲めなくなったと。こんな状況もあるわけなんですから、より多くの児童・生徒に学校の蛇口から水道水を飲んでもらうには、局長自ら学校現場に行っていただいて、現状を知っていただいて、その上で改善策を取るべきですが、考えるべきですが、見解を伺いたいと思います。

土居水道局長:水道局といたしましても、多くの子どもたちに蛇口から直接飲んでもらえるようにしたいというふうに考えています。教育委員会事務局と協力しながら、子どもたちのニーズを的確に把握して、効果的な取り組みを検討したいと思っております。また、現在行っております蛇口にシールも貼っているんですが、この蛇口シールについても子どもたちにわかりやすく親しみを持ってもらえるよう改善をしていきたいというふうに考えております。

白井議員:学校内の配管や蛇口は教育委員会の所管ですから、蛇口からおいしくて冷たい水が出るように、ぜひ教育委員会と連携をしっかりしていただくことが重要になりますけれども、局長の見解どうでしょうか。

土居水道局長:直結給水により、より多くの子どもたちが冷たくておいしい水を飲むことができるように、教育委員会事務局と連携して取り組んでまいりたいと思います。具体的には、各学校施設の配管方法などについても助言を行いながら、今後とも積極的に事業を進めてまいりたいと思います。

白井議員:子どもの頃からおいしい水を飲む習慣がついていれば、大人になっても飲み続けます。市民が飲む水のうち水道水の割合が高まることが、この局の財政の安定にもつながると思います。それで、学校の直結給水をスピードアップしていただきたいと思います。

横浜市自前の水を増やして水道料金を安くする努力を

 次に、神奈川県内広域水道企業団からの受水についてです。水道水のルートは、本市の水道局で作る水と神奈川県内広域水道企業団から買う水の受水割合は、ほぼ5対5と聞いています。生産原価はそれぞれいくらでしょうか。

竹内経営部長:本市の自己水源による1立方メートルあたりの生産原価は、道志川を含む相模湖系統が154.0円、馬入川系統が144.7円となります。また、企業団系統の生産原価は176.6円となります。

白井議員:企業団から買うことを始める以前は全て自前でまかなっていたわけですから、水源は余裕があるわけですし、自前で作る水の方が、いまお聞きして安いわけですから、割合を増やせばいいように思うんですが、今後の企業団からの受水の方針と見通しはどうか、伺います。

土居水道局長:方針ということですが、本市では、まず第一に自然流下系である道志川および相模湖系統の水を使い、次にポンプ系であります馬入川の系統の水を使うなど、自己水源の水を優先して使用していきたいというふうに考えております。さらに、自己水源だけでは不足する水量を企業団から受水することで、市内全域の安定供給を確保しているところでございます。現在は、浄水場の耐震補強工事などを行っているため、企業団からの受水量は増えておりますが、工事が完了することに伴い、徐々に減少していく見通しでございます。

白井議員:昨年、企業団の水の料金単価が3.2%値下げがあったと聞いています。受水費の削減に向けて、よりいっそう料金単価の引き下げを求めていくべきと思いますが、伺います。

清塚浄水部長:神奈川県内広域水道企業団が現行の財政計画を策定した際に、本市を含めました構成団体が受水費の引き下げを強く要望した結果、企業団は23年度から全構成団体の平均で3.2%の料金引き下げを実施いたしました。企業団に対しましては、今後も経営努力を継続し、その効果を構成団体の受水費負担の軽減に反映できるよう、引き続き働きかけてまいります。

白井議員:少しでも水道料金を安くするための努力をしていただきたいと思います。終わります。


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