議会での質問(詳細)

2012年10月12日

■「財政局」 白井まさ子議員(2012.10.12)

今でも高い市民利用施設の市民負担をさらに上げる「考え方」

白井議員:日本共産党を代表して、4月に示された「市民利用施設等の利用者負担の考え方」について伺います。「使用料の負担割合の基本的な考え方」の概略を説明していただけませんでしょうか。

大木財政部長:施設の運営や行政サービスにはすべてコストがかかっていることから、原則、建設や大規模改修などのイニシャルコストを除いた管理運営コストだけを対象にいたしまして、利用者のみなさまに使用料等をどの程度ご負担いただくかについて、市としての考え方を市民負担の公平性の観点から整理したものです。公共の関与の必要性の程度と収益性の程度のふたつの指標に加えまして、施設設置の経緯や施設規模、立地の違いによる集客性や、政策的情報を含めました施設の個別事情も十分考慮しながら、各施設の負担割合を決定していくものとしております。

白井議員:それでは、標準的な負担割合と代表的な施設を例示していただけませんでしょうか。

大木財政部長:標準的な負担割合は、施設の性格やそこで提供しているサービスの内容に応じまして、公共関与の必要性と収益性の程度などによって整理をいたしました。利用者負担がなくてよいと考えられるものといたしまして、防災関係施設、保護施設、利用者負担割合が30%程度のものとして、福祉活動や交流施設、公会堂や小規模ホール、運動広場、50%程度のものとして、会議室や研修室、大規模ホール、ほぼ全額利用者負担でよいと考えられるものとして、テニスコートやトレーニング室、レクリエーション施設、墓地や葬祭ホールなどを代表的な例として示しました。

白井議員:考え方の対象となる施設数と種類、それから管理運営コストと使用料・利用料の総額はいくらかを、2011年度23年度決算の数字があればいいんですけれども、直近の年度の数字でお願いしたいと思います。

大木財政部長:今回整理しました利用者負担の考え方で対象としている施設は、23年度末現在で約60種類560施設ほどになります。決算22年度ということでございますが、決算では公園施設を除いた460施設の総額で管理運営コストが約212億円、使用料および利用料金の合計は減免額を含めて約57億円となっております。

白井議員:こちらで市内の施設数とコストを18区で割ってみますと、1区に25施設で11億円、減免も含めて使用料・利用料は1区で3億円、無料の施設もあるわけですから、有料施設だけに限ると本当に市民の負担割合は今でもかなり高いと思います。
それでは、考え方が実行された場合に、増収額の見込みはどの程度なんでしょうか。

柏崎財政局長:今後、各施設の負担割合につきましては、公共の関与の必要性の程度あるいは収益性の程度などの指標に基づきまして、施設の個別事情も十分考慮しながら検討してまいります。また、具体的な料金改定にあたっては、コスト削減や利用者増の工夫の取り組みを進めるとともに、急激に利用者負担を引き上げることがないように配慮をしていく必要があると考えております。
 このため、現時点では各施設の料金水準を決定しているわけではございませんので、そういう意味では影響額の算定はしておりません。

踊場地区センターでは2.5~4倍、金沢公会堂では約2倍の値上がりに

白井議員:市民利用施設のうち、次の身近な施設について、22年度決算ベースで、現状の負担割合と考え方に基づく、あるべき負担割合はどの程度か伺いたいんですけれども、コミュニティハウスと、地区センターの会議室や体育館や、地域ケアプラザの多目的ホール等、そして公会堂のホールや会議室、スポーツ会館、公園プールについて、現行の負担割合と考え方での負担割合を示していただけませんでしょうか。

柏崎財政局長:施設の中でも複数当然ある施設がございますので、そういう意味では代表的な1館の負担割合ということでご答弁をさせていただきたいと思いますが、22年度の決算で申し上げますと、地区センターについては12%程度、公会堂につきましては24%程度、公園・プールは22%程度、また地域ケアプラザにつきましては利用の多くを占める福祉目的での利用が現在無料となっている一方で、一般の利用の方のみ利用料金をご負担いただいていることから0.1%ということで低くなっております。なお、コミュニティハウスおよびスポーツ会館は、現在無料というようなことになっております。
 また、もうひとつお尋ねがありました各施設のあるべき負担割合につきましては、先ほど財政部長からご答弁いたしました基本的な考え方をもとに、必要に応じて料金改定を行う場合に、市民のみなさまや議会のみなさまと議論しながら検討していくべきものというふうに考えております。

白井議員:公表されている資料によって、こちらで考え方に基づいて、身近な施設について、市民の負担割合を体育室等と会議室の利用比率を仮に5対5として利用料を試算してみますと、たとえば、こうなります。
 踊場地区センターの体育室と会議室は、いま現行では地区センター先ほど12%ということでしたけれども、その12%で、体育室は3時間で2190円、中会議室は3時間1020円のところ、考え方を当てはめてこちらで試算してみますと、体育室は30%となって、現行の2.5倍ですから5475円、そして会議室は50%ではないかと思うんですが、現行の約4倍ですから4080円です。
 また、たとえば金沢公会堂のホールと会議室は、現行では先ほどの説明でいま24%ということでした。ホールは1日2万9000円、会議室は1日2000円のところ、考え方ではホールは30%、会議室は50%となり、仮に合わせて平均40%とすると、現行の約2倍近く上がることになります。
 本当に身近な施設が値上がりになって、市民生活にとっては本当に激痛なんですけれども、これでは気軽に使えなくなってしまいます。無用の長物となってしまいます。施設の役割と市民生活の実態をどう認識しておられるのか、伺います。

柏崎財政局長:先ほどご答弁いたしました標準負担割合の主な指標でございますが、公共関与の必要性の程度は、安心安全な市民生活の維持を目的としたものは市民負担がより少なくてもいいのではないかという考え方でございます。同様に、収益性の程度についても、民間事業者で同種のサービスが提供されていないサービスは市民負担がやはりより少なくてもいいと、そういう考え方でございます。市民生活における個々の施設の役割を一定程度踏まえたものになっているというふうに考えております。今後、コスト削減や利用者増の負担を十分に図ったうえでもなお料金改定を行う必要がある場合には、多くの施設のいっせい改定ということにならないように、あるいは急激に利用者負担を引き上げることがないよう、その時点の社会経済状況や市民負担に配慮しながら進めてまいりたいというふうに思っております。

動機が歳入確保から公平性の確保に変化

白井議員:今回の考え方のスタートは、中期4か年計画において使用料等の適正化による財源確保を行うとし、22年度の横浜市事業評価会議で歳入確保の取り組み事業として「市民利用施設等における受益者負担のあり方」が議論されました。このように歳入確保が目的で始まったものです。ところが、今回出されたその考え方の取り組みの必要性を説明したところには、「公平性の観点から利用者負担の考え方をまとめた」となっています。もともとの動機は、歳入確保にもかかわらず、整合性がとれていません。なぜ公平性の観点からのみで、歳入確保は記述されていないのか、伺います。

柏崎財政局長:今回、市民利用施設等の利用者負担の考え方として整理を進めていくなかでは、やはり施設を利用しているみなさまに負担をしていただく利用者負担と、施設を利用しないみなさまにも税金というかたちでご負担いただくということになる公費負担の割合などについて、市民負担の公平性の観点からということで、市の考え方を明確にするべきというふうに判断をいたしました。従いまして、増収目的の観点というのを入れた整理はしておりません。

白井議員:個々の施設がどの割合に該当するかのを判断していくことになるとすると、今後どの部署が、どのように、いつごろ、どのような手順で最終決定することになるのでしょうか。財政局はどうかかわるのでしょうか。

柏崎財政局長:今後、施設所管局におきまして、指定管理者導入施設については指定管理者とも調整を図りながら、コスト削減や利用者増の工夫など施設の効率的効果的な管理運営の取り組みをまず進めてまいります。このような取り組みを進めながら、指定管理の更新時期なども踏まえまして、必要に応じて標準的な負担割合を考え照らし合わせた料金の改定を検討していくことになってまいります。
 その中で財政局では、今後の進め方の手順を示すとともに、具体的な料金改定にあたっては多くの施設でいっせいに改定しないようにするなど、施設所管局とも連携しながら、全庁的な観点からの調整を進めてまいりたいと思っております。

白井議員:標準的な負担割合と代表的な施設の例示は示されましたけれども、個々の施設がどの分類に当てはまるかを判断する指標が十分に示されていません。収益性、公共性という抽象的概念に基づく所管局の判断を市民は受け入れるしかないんですけれども、市民が納得できる指標を示すべきですが、伺います。

柏崎財政局長:これまで横浜市におきまして利用者負担の考え方というものが、市として必ずしも明確でなかったということから、今回こういう基本的な考え方というかたちでまとめたものでございます。今後、この考え方に基づきまして、個々の施設の負担割合を検討し、必要に応じて料金改定を行う場合などには、市民のみなさまのご意見をいただくとともに、市会でのご議論を経て、決定をしていくものというふうになるものと考えております。

総合的に考え方を一旦撤回しやり直すべき

白井議員:これからご意見を経てということなんですが、ここまで定める経過の中で市民意見募集も行っていますけれども、当初市の歳入確保を目的にしたものであるのに、その意見募集では公平性の観点だけを示して行ったものであって、あまりにも不適切なやり方だと思います。
 市民は今でさえ、施設利用にあたり相当の負担をしています。生活実態も本当に大変な時です。こんな時に値上がりをすれば利用ができなくなります。また、考え方をまとめたやり方についても、瑕疵があります。やはり、ここは総合的に見て、考え方を一旦撤回して、やり直すべきと思いますが、どうでしょうか。

柏崎財政局長:中期4か年計画で定めております受益者負担の適正化の取り組みの一環といたしまして、22年度に実施をいたしました事業評価会議でもご意見をいただきました。そういったものを踏まえまして利用者負担の考え方を整理したものでございます。議会におきましてもこの取り組みをご説明しご意見をいただく一方、市民意見募集やeアンケートを実施して市民のみなさまのご意見も伺いながら、本年4月に基本的な考え方としてまとめさせていただいたものでございます。今後、個々の施設において、先ほども触れましたが、コスト削減や利用者増の工夫などまずしっかり効率的効果的な管理運営に取り組むとともに、必要に応じて料金改定を行う場合などには、市民のみなさま、議会のみなさまにも丁寧にご説明しながら進めてまいりたいというふうに思っております。

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