政策/見解

2008年3月25日

予算市会を終わるにあたって

2008年3月25日
日本共産党横浜市会議員団

 2月13日から開催されてきた横浜市会第1回定例会は、最終日の25日、市長が提出した08年度一般会計予算案や、教育委員選任の議案など43件すべてが自民、公明、民主、民主ヨコハマ会などの賛成多数で可決され、閉会しました。
 日本共産党は、現年度議案の質疑に関美恵子議員、同議案反対討論に白井正子議員、予算代表質問に大貫憲夫議員、予算関連質問は河治民夫議員が、決算特別委員会総合審査には中島文雄議員が立ち、最終日の3月25日開催の本会議では、予算組み替え動議に白井、予算反対討論に関、請願不採択の反対討論に河治、教育委員議案質問に大貫の各議員4人が臨みました。

1) 各質問の主なテーマと市長答弁要約
 (現年度議案質問)
 関議員は、高速横浜環状道路北線・南線整備に関して質問、北線ではトンネル内で排出される窒素酸化物の除去装置の設置確約を迫り、南線は40m以上深い地下では地上の権利は及ばない「大深度法」の適用を考慮して整備工法を検討し、結論がでるまで道路関連の市有地売却は延期すべきと主張。
 北仲通南地区の1.2ヘクタールを新市庁舎整備のために購入する問題で、整備パターンが明確にならないままで市庁舎整備基金を活用することは基金の設置目的から外れると指摘。新市庁舎整備は、市民合意を得るとともに、市全体のあり方を考えて行うべきと主張。市長は、周囲の民間ビルの賃貸料や分散による市民サービスの低下などを考慮して土地の取得を判断したと答弁。その他、消防団パーティー券問題、市バスの子会社化について質問。

(予算代表質問)
 大貫議員は、消防団パーティー券購入問題、看護専門学校での中国語受講問題、市議恫喝事件、サンディエゴ訪問のドタキャンなど市長に関わる問題で、市長に真相解明を迫る。市長は、市政の問題は市長の責任なので減俸としたと答えた上で、大貫議員の質問を「濡れ衣」とし、「すでに本会議や関係委員会で説明」しており、「なんでもかんでも次から次へとつくりだせばここでネタになり、ここでネタになったら私は説明をするという繰り返しをしていたら議会は進まない」と居直りました。西部水再生センターの場内清掃点検業務の年間委託費は2,112万円の予定価格に対し876万円で落札され、それまでと同様5人の作業員で計算すると一人当たりの年収はわずか175万円、「官製ワーキングプアをつくっている」と批判、また、入札制度の大幅変更で、低入札競争が激化し、横浜建設業協会の公共工事の55%が赤字との調査結果を紹介、「市の発注する委託事業で、労働者の賃金を市職員と同等にさせることや公共工事の建設労働者が生活できる賃金保障を義務付ける公契約制度を導入するなど、何らかの施策をとることが必要」と、市長の見解を求めました。市長は、受託した企業で働く従業員の賃金はあくまでも受託企業と従業員の間の問題で、市の関与は適当でないと答えました。その他に開港150周年記念事業や、地球温暖化対策について質問。

(予算関連質問)
 河治議員は、小児医療費助成制度に関わって国・県の制度変更によって新たに捻出される予算を具体的に示し、「現在就学前まで無料である本市の医療費無料化を小学校3年生まで拡充すべき」と要求しました。約15%が対象外となっている所得制限の緩和・撤廃を要求、市長は、「財政状況などを見ながら検討」と答弁。
 沖縄で起きた米兵による女生徒暴行事件で、市長は、テレビ番組で「声かけられてついていっちゃいけないですよね」「教育もちゃんと徹底しないと、それが本当の再発防止になる」と暴言。河治議員は「基地があることの弊害を一言も述べることなく、被害者にも落ち度があるというもので、結果として犯罪を免罪する不適切な発言として反省すべき」と問いました。市長は、再発防止のためとして言ったことで教育の必要性を繰り返すのみで、基地の弊害については全く述べなかったどころか、河治議員の質問や「しんぶん赤旗」の報道を「政争の具」「恥ずかしいこと」と批判。
 この批判に対しては、中島議員が議事進行で「公党に対する最大の侮辱」と抗議し「沖縄の被害者に対する気持ちに立っていない。本当の原因である基地について言及しないのは完全に失言」と市長に反省を改めて求めました。
 返還合意の米軍基地の返還期日も明確になっていない一方、池子に住宅を作る準備が着々と進められていることを取りあげ、早期返還と、米軍住宅に反対し貴重な緑の宝庫である池子の森を守るよう主張。中田市長は、これまでもこれからも国や米軍に返還を要求していくと答弁。
 その他、市営バスの暫定運行路線の継続を主張。

(予算特別委員会総合審査)
 市は、開港150周年を契機としたヨコハマの新たな魅力づくりの一環として、横浜駅周辺大改造計画策定をすすめ、昨年12月発表の「横浜駅周辺大改造の計画づくり委員会」の「中間報告」の完成イメージ図は、駅の東西連絡デッキや東口・西口に2つの巨大なタワービルの建設などが盛り込まれています。
 大手ゼネコン5社、三井不動産、三菱地所などが作っている横浜都市再生推進協議会では、プロジェクトチームをつくって市の計画の先導役を果たしています。同協議会の顧問には中田市長、副会長には都市整備、理事に経済観光、まちづくり調整、港湾の各局長が名を連ね、同協議会が今年3月に提案予定の「横浜駅周辺都心部再生ビジョン」の骨子では、市の「中間報告」を具体的内容で示すだけではなく、新たに首都高速道路の地下化まで含まれています。中島議員は、「ゼネコンや大手不動産、金融などと二人三脚での巨大プロジェクトではないか」「今まで170億円もかけてほぼ完成した自由通路や公共施設デッキなど、横浜駅の整備は何だったのか」とただし、市長は「官民共同でまちをつくっていく」「民間主体の協議会は市にとってありがたい存在」と述べ、大事業主導の「大改造」に一体で取り組むことを否定しませんでした。
 その他、港湾局用地の不当貸付け疑惑人物からの政治献金問題、市債発行と財政健全化、後期高齢者医療費制度を取り上げました。

(教育委員任命議案)
 新教育委員として市長から提案された小浜逸郎氏は、教育制度では、6・3・3制を否定し、4・4・4制論者。また、雑誌「正論」では、扶桑社の公民教科書を賛美、その一方で、「障害者の人権は普通市民と同じではない」、女性の年齢別就労率のM字曲線を当然視し、女性の社会進出を否定、また、憲法9条の平和主義を記述した教科書を批判し、国軍を持つことを主張。大貫議員は、任命権者としての市長の責任を追及。市長は「多面的、闊達な議論するため」と人選の正当性をあくまで合理化。

2)日本共産党は、予算案の組み替えを求める動議を提出、後期高齢者医療制度意見書とともに否決
 大型開発や大企業誘致補助金などの中止・見直しや、議員の海外視察などのムダを見直しで146億円を生み出し、小児・産科等医師の確保、30人以下学級と中学校給食の実施、国保料の引き下げなど、市民要望の実現にまわすことを提案、しかし、反対多数で否決。
 また、後期高齢者医療制度の中止を求める意見書の提出を提案、しかし、予算特別委員会で、民主党も反対し、否決されてしまいました。

3)市長スキャンダル真相解明に関する請願と市民要望を反映した請願がともに不採択に
 12月議会から継続となっていた市長スキャンダル関連の請願4件と、敬老パス負担増を考える連絡会等による「敬老特別乗車証負担額の軽減」、横浜保育問題協議会等の「横浜保育室・家庭保育福祉員制度の充実」、新日本婦人の会神奈川県本部等の「地方自治法第100条の調査権を有する委員会設置」の各請願は自民、公明、民ヨコ等によって不採択に。民主党は、継続請願の「市会議員の辞職勧告」のみ、採択を主張。
 日本共産党は、予算特別委員会、常任委員会で、中田市政に正面から立ち向かい、市民のくらし、福祉、環境、教育、営業、まちづくりなど山積する切実な市民要求実現のため全力をあげました。 以上            

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