議会での質問(詳細)

2012年12月25日

■「議案等反対討論」 岩崎ひろし議員(2012.12.25)

 日本共産党を代表して、「議案」2件と9件の「請願の不採択」に反対の討論を行います。

道志村のキャンプ場は採算性を追求する施設ではない

 はじめに、市第102号議案 横浜市青少年野外活動センター条例の一部改正及び関連する請願2件についてです。
 道志青少年野外活動センターキャンプ場は、毎年利用している団体や市民からは評価が高く、存続の要望が強く出されています。市長自身も昨年11月に視察されて、「手つかずの自然の素晴らしさや子どもたちへの教育的効果」を述べておられます。
 2011年度、キャンプ場とプールを対象に「公共施設のあり方検討委員会」が、採算性・効率性を追求する立場から、「課題のある施設は廃止・集約化」するとして、道志青少年センターについては「検討の結論として廃止」が提案されています。
 市長は常々「選択と集中」を言われますが、検討委員会の結論は「課題のある施設は廃止・集約化」になっています。
 文化・スポーツなどは、採算性を追求する分野ではありません。
 自治体の使命は市民の「福祉の増進」にあります。ところが、本市は、高速道路、大水深バースなど大型公共事業や企業誘致の大企業支援事業は、財源をしっかり確保しながら、一方で、横浜の将来を担う子どもたちのための施設を廃止するのは、自治体のやり方としては、本末転倒です。
 貴重な施設を、有効活用の努力もせずに廃止を決めるのは拙速にすぎます。

評価額36円の土地を1万500円で取得は納得できない

 次に、市第108号議案、京浜急行が所有する「栄区上郷町所在の土地の取得」についてです。
 日本共産党は、みどりアップ事業として緑地保全のために土地を取得する提案理由は賛成です。問題は取得価格です。今回の取得金額が、今後、本市が同様の土地を取得する際の売買実例の一つとなります。しかし、上郷町所在の土地の取得金額は、「確定する根拠・経過」について透明性が確保されていません。
 当該土地を含む栄区の市街化調整区域の山林は、本市財政局による2012年度資産概要調書によれば固定資産評価額の平均価格は、平米単価36円となっています。ところが、提案された取得価格は、平米単価10,500円。取得価格は、実に291倍となります。この乖離は、「横浜市財産評価審議会答申の評価額に基づいて算出」との説明だけでは、納得できるものではありません。
 今回地主である京浜急行に支払う金額は約21億円と莫大な金額です。この財源は一般会計からとされています。これだけの金額を支払う以上、その根拠が明確でなくてはなりません。ましてや、市民にみどり税という超過課税を行い、みどりアップ事業をすすめていることから考えれば尚更です。
 当局が説明責任を果たすためには、「土地の価格を決める基準や考え方」、「財産評価審議会の審議経過」などについて、「より明確で、より丁寧な説明」が必要であります。本市が取得する土地の価格の確定手続きを、透明性を確保できるように改善することを求めます。

国保料の値上げに恒久的な減免制度を

 次に、請願の不採択についてです。
 請願第37号は、国民健康保険料の恒常的な減免制度の実施を求めるものです。
 国保保険料の算定方式が、2013年度から法にもとづいて「旧ただし書き方式」、つまり、市民税額から収入総額に改訂されるために、市民税額の控除が多い障害者・高齢者・年少扶養者を抱える中・低所得世帯、多人数家族の中・低所得世帯などで保険料が急増します。
当局の説明によれば、年収250万円 4人世帯、これまでの保険料額年額17万940円が25万180円へ46.36%増、月額では、約1万7000円が2万5000円と激増します。
 国保料については、今でも「高すぎて払えない」ために滞納世帯が、特に低所得層のところで増え続けています。
 現状でも、滞納世帯は10万3777世帯、そのうち年収300万以下が69.3%、約7割を占めています。
 所得の少ない世帯にとって、保険料が大幅にひきあがることは、耐え難い困難を強いられることになります。
 本市は、算定方式の変更に伴い激変緩和策を検討していると説明していますが、国保運営協議会の答申は、所得割と均等割の賦課割合の変更に加えて、「急激な保険料増加を避けるため、経過措置を講じること」「負担緩和のための措置を数年程度段階的に実施すること」等としています。
 しかし、期限付きの措置では激変緩和に値しません。なぜならば、緩和措置が必要な世帯の困難な事情は、一時的な事情ではなく、恒常的なものだからです。
 実際、川崎市や藤沢市では、部分的とはいえ、半ば恒常的な減免措置を講じています。本市も、期限の定めのある経過措置にとどめず、恒常的な減免制度とすることを強く求めます。

小児医療費助成などの存続を県に求めるのは当然

 請願第21号・「神奈川県の単独制度及び県有施設等の継続・維持を求める意見書の提出」を求めるものです。
 子ども・ひとり親・重度障害者等に対する県の医療費助成制度については、本市が県に提出した「要望書」で、補助格差の解消を求めていることと趣旨は一致しています。
 これらの事業における県から本市への補助額は、重度障害者医療給付補助事業30億4500万円、小児医療費助成事業19億600万円、ひとり親家庭等への医療費助成事業7億4300万円であり、本市財政にとって大変重要なものです。これが削られる対象となっているのです。
 さらに言えば、本市の考え方と一致する要望のうち、高速道路や港湾施設等の建設促進について一部経済団体から提起された「意見書の提出」を求める請願については、これまでもたびたび採択しています。今回、市民から出された「意見書の提出」を求める請願については採択しないというのでは、あまりにもご都合主義ではありませんか。議会の見識が問われます。

視覚障害者が利用する料理実習室は廃止ではなく存続を

 請願第30号は、横浜市社会福祉センターの料理実習室の存続を求めるものです。
 「視覚障害者が一人でも歩いてくることができ、使い勝手もよい。ここの調理室が使えなくなり、新たな場所で活動することは、私たちにとっては、とても努力のいることであります。存続していただけますよう、よろしくお願いします。」との請願理由は、切実でささやかな要望であります。
 料理実習室は、利用率が低いことを理由に安易に廃止するような性格の施設ではありません。1月1日からの廃止を取りやめ、施設を利用しやすく改良して、利用促進を広く広報するなど、利用率を上げる努力にこそ力を集中するべきです。

「保育に欠ける児童」は等しく保育を受ける権利あり

 次に、請願第35号及び第36号「保育予算・助成等について」です。
 この請願の背景に、認可保育所と比較すると、認可外の横浜保育室や届け出済保育施設などとの父母負担の格差が大きすぎることがあります。
 2011年4月時点で、一般認可外保育施設やベビーホテルに3,453人もの子どもがおかれています。月々の保育料が割高であることに加え、10万円の入園金がかかる場合もあります。
 「保育に欠ける児童」は、等しく保育を受ける権利を持っています。認可外保育施設及びその児童・父母への支援策を充実させることは当然です。
 市長は、「待機児解消に目途をつけ、引き続き保育の質の向上に力を入れる」との趣旨の発言をされています。
 市長の考え方に照らせば、保育関連予算の大幅増額を行うべきであります。

全国で80%以上で実施の中学校給食を横浜でも

 請願第40号は、横浜市立中学校における給食の実施を求めるものです。
 中学校給食は、これまで実施していなかった大阪市、旧・相模原市区域等で、実施に踏み出しています。「給食などの画一的な献立よりも、中学校では家庭からの持参弁当を基本にしています」との、当局の言い分はすでに破綻しています。
 本市は、2012年度には、中学校の昼食対策のモデル事業として業者弁当のあっせんを行っていますが、これは本来の学校給食とは全く異質の事業であります。
 全国で80%以上の中学校で給食を実施していることに照らせば、本市の未実施は、大変恥ずかしい立ち遅れです。本市においても、学校給食法にもとづいて中学校給食の実施へと早急に舵を切るべきです。

学童保育の補助対象を6年生までに拡大を

 次に、請願第42号・「学童保育の充実・発展について」です。
 「運営費補助金の増額」と「現在3年生までの補助対象児童を6年生までに拡大する」ことを求めています。
 本年8月に改正された児童福祉法では、法の施行年月は確定されていませんが、対象児童が「おおむね10歳未満の児童」から「小学校に就学している児童」へと拡大されました。本市での実施も検討課題と聞いています。
 国で6年生までを対象とすることが決まったわけですから、本市はすぐに対象拡大に着手し、全国の手本となるべきです。国の実施を待つのではなく、例えば毎年1学年ずつ段階的に拡大するなどは、本市の財政規模からしても受け入れる施設側の実態からしても、実施が可能と考えます。
 本件は、毎年多くの保護者、市民から出されている請願であり、今年は34万6364名からの切実な要望です。不採択にすることは、もってのほかです。議会の良識が問われます。
 以上で、反対討論を終わります。

  • 2017年 市民要望アンケート

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