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■2013年度予算特別委員会「資源循環局」大貫憲夫議員(2013.03.01)

最終処分場がいっぱいになるため金沢工場灰溶融施設を再稼働

大貫議員:共産党の大貫です。よろしくお願いします。
私は、南本牧最終処分場の延命策、新しく出ましたよね、これなぜ必要になったのか、これ前から考えるとスケジュールが違ってしまったのか、その理由についてお聞きします。

大熊資源循環局長:延命策につきましては、先程も議論させていただきましたけれども、このままで埋め立てを行いますと、27年度でこれがいっぱいになってしまうと、それで次のものが29年度でございますので、それを埋めるためにやはりリサイクル等の手法で延命化策をやっていかなきゃならないという判断でございます。

大貫議員:なぜそういう状況になって、初めから第2ブロックと第5ブロックっていうのはリンクしているわけでしょ。ちゃんとスケジュール的にはあっていたわけですよね。それが急にここのところで延命策が必要になったんじゃないんですか。

大熊資源循環局長:財政等との事情もございまして、今回ぎりぎりのところまで待っていたというところでございます。

大貫議員:それにかかわって、金沢工場の灰溶融施設を再稼働するというふうになっているんですけども、これまでこの施設は遊休化してました、休んでましたよね。なぜ休んでいたのか、お伺いします。

大熊資源循環局長:今申し上げましたぎりぎりまで待っていたというところで、財政上の事情で2年間、これ停止していたということでございます。

大貫議員:必要があってつくったわけでしょ。そのままやっていれば延命化しなくても済んだんじゃないですか。

大熊資源循環局長:それだけでは延命化は追いつかないという状況でございました。

経費がかかって全国的に休止している灰溶融施設

大貫議員:要するに、なぜは休んだのかというと財政上の問題があったと。財政上許せばこれ続いてたんだと、こういうことですよね。だからこれ続いていればやっぱり一定の期間は長くなっていたわけだよね。それをなぜこれをやめざるをえない状況になったのかっというと、財政的にはどれくらいかかっているのかという問題なんだけど、ちょうど熔融化の施設が作られた、平成9年位だったか、7年とか9年とかそのへんだったね、その時全国的にこれ広がりありましたよね。なぜそんなふうに広がったんでしょうかね。

大熊資源循環局長:当時全国的に処分地が不足をしておりまして、環境省としてもそれに対応するために焼却灰を資源化することで処分地の延命化を図ろうと、そういうことで工場つくるときに溶融施設もつくりなさいといったような方向があったようでございます。

大貫議員:そういうふうにやっていたのに、このところきてそれがどんどん全国的にも熔融化施設これ休止したり中止したりしてますよね。その理由は何ですか。

大熊資源循環局長:それぞれの利用があると思います。非常に壊れやすいような機械を使ったというところもありますし、やはりこれかなり燃料とか使いますので、かなり経費がかかるといった理由もあるかと聞いております。

大貫議員:だから横浜市でもそういう理由で休止してたんじゃないですか。
大熊資源循環局長:そういう視点では経費がかかるという視点では大方同様でございます。

イニシャルコスト24億、ランニングコスト年間4億

大貫議員:だいたい私はこの施設を導入するときには無駄じゃないかなと思ってたんだけどもね、大変な施設だなと思ってたんだけど。これ平成22年3月19日に環境省の通知が来てますよね、ここに関わってね。ちょっと中身説明してください。

大熊資源循環局長:この通知は平成9年度から16年度に国の補助金を使って整備をいたしました灰熔融施設に関しまして、処分場の在容量が15年位上確保されていることなど5つの条件を満たせば補助金を返還せずに財産そのものを処分できるといった通知でございます。

大貫議員:大変なイニシャルコストかかるものをわざわざつくっておいて、なぜ環境省はそういう通知を出したんですか。

大熊資源循環局長:この通知の中にも、先生ご存知です、背景ということで書いてあるんでございますけれども、その背景としては全国的にダイオキシン対策の推進によりまして飛灰および焼却灰のダイオキシン濃度が著しく低下したことから、溶融処理の必要性が低下したことなど等がみられるということでございます。あるいは3Rの推進によりまして、最終処分場の残余年数が増加しているということ、そして灰溶融施設の廃止による燃料等の削減、これに寄与するということになります。

大貫議員:これ、私が質問したかったのは、要するに金がかかってしまうからやめるっていうところ多くて、費用対効果が悪いからこれやめるなり休止するところがおおかったんじゃないですか。

大熊資源循環局長:他都市の状況はそれが多いと聞いております。

大貫議員:横浜でも同じだったと思うんです。私はじゃ聞くんだけど、イニシャルコストだいたいどれくらいかかったのか、それからいままでランニングコストどれくらいかかったのか、それからランニングコストの中で修繕費ってどれくらいかかったのか、ちょっと披歴してください。

大熊資源循環局長:イニシャルが約24億かかってございます。ランニングコストですが、これ実績で21年度で約4億ほどかかっております。

大貫議員:あれ、イニシャルコスト412億円じゃないですか。

大熊資源循環局長:それは工場全体でございます。

大貫議員:よく見てください。工場は6百数十億円ですよ。そのうち412億円がイニシャルコストだって、そう聞いてるよ。

大熊資源循環局長:先生のおっしゃった600億っていうのは建物を含んだもので、いま400っていったのはプラントですね、これも熔融のプラントなんですけれども、それの部分が400ということでございまして、熔融が24億ということでございます。

大貫議員:こればっかりやってるとあれだからね。それと、考えると耐用年数はどれくらいですか。

大熊資源循環局長:20年から25年としております。

大貫議員:これだけ期間があるのに、途中でやめちゃったっていうの非常に問題だなというふうに思ってたわけですよね。といって長く続けるとまた経費かかっちゃいますよね。それに、ランニングコストっていうのは、さっき4億円っていったっけ、そういうふうにおっしゃってたけど、そのうち使用電気っていうのはどれくらいかかるんですか。

大熊資源循環局長:21年度の実績で見てみますと、想定電気代は1億5000万強ということです。

大貫議員:補修費。

大熊資源循環局長:補修費でございますが、21年度で9億9500万です。

大貫議員:4億のうちの半分程度が補修費かかるっていうのは、これ異常だと私は思うんですよ。機械そのものが不完全だったと私は思うんですが、今後どれくらい経費がかかるんですか。
大熊資源循環局長:稼働した時の経費をもとにしますと今後年間約5億9000万円と見込みとなっております。

スリムを徹底的にやってごみを減らせば再稼働の必要なし

大貫議員:5億9000万のうち、同じ率でいけばだいたい2億円前後位のお金がまた補修費で消えちゃうわけですよね。聞いたところによると、電力費っていうのは2億1000万円だということですよね。これもし稼働しなければ、いま言った5億9000万円がかかんないわけですよね。電気代売ってれば2億1000万入ってくるわけだから、合計約8億円これ金が行って来いになるわけだよね。大変な金額がこういうふうになってくるわけで、それはいいんですよ、そういうふうになります。私はそうなるから、それをこういういま財政が厳しいときに、そういうことやる必要があるのかと、もっと言えば、いまスリムやってますよね。このスリムをもっと徹底してその財源も使いながら、徹底してやることがいま本当に求められているときに、不完全なしかも電気効率、温室効果ガスこれが出て、経費もかかる、これやること自体が問題だと思うんですよね。もっとスリムをやる必要があるんじゃないですか。

大熊資源循環局長:この熔融化については、先程も申し上げましたとおり、非常に処分地が逼迫しておりますので、金沢のこの熔融施設の再稼働は不可欠と考えておりますけれども、先生おっしゃるように、ごみと資源の総量っていうのは横浜スリムプランの目標そのものでござますし、容器包装リサイクルはもとより、環境に最も優しいリデュースの取り組みにつきまして、全力を上げて当然やっていかなきゃならんと考えております。

大貫議員:溶融化しなきゃいけないトン数考えたときに、スリム徹底してやれば、私はなると思うんですよ。その構えがないんですよ。8億円も金が出るんだから、そのうちの半分使っても徹底していろんなことを含めて市民に対して一緒にやろうということを含めていう必要あると思うのね。私はみなさんがんばっているの知ってます。たぶん、これは本当にがんばっていると思う。それは市民の協働があったからできたわけですよ。それを徹底していまやらなければ、これまた延命化困りますよ。どうですか、やりませんか。

大熊資源循環局長:稼働は不可欠と考えておりますけれども、この延命化に向けて市民と一緒になってやっていくということは同感でございます。

大貫議員:市民は理解しないよ。