議会での質問・討論(詳細)
2013年3月8日

■2013年度予算特別委員会「病院経営局」白井まさ子議員(2013.03.08)

医師・看護師確保は副市長の責任で鋭意努力を

白井議員:日本共産党を代表して、脳血管医療センターの機能強化と役割発揮について質問します。
今年度2012年度の予算立てでは、入院患者数については目標が276人のところ、実績見込みは196人です。入院の病床利用率については目標が92%のところ、実績見込みは65.4%です。先ほど下半期の数字が別にありましたけれども、この65.4%、あまりにも低い数字だと思うんですが、目標とかい離がありますが、どうしてなんでしょうか。目標の設定があまりにも過大だったのでしょうか。目標を達成するための人的手当てが取れていなかったのでしょうか。それとも、何か予測できなかった特別な要因があったのでしょうか、伺います。

城病院経営局長:平成24年度の予算では300床92%稼働を前提に予算を編成しておりましたが、医師・看護師の増員が計れず、安全な医療を提供するために、実際には251床で運営をいたしました。また、医療機能拡充に向けた病棟改修のため、8月から10月にかけてはさらに一部病床の閉鎖が必要となったことなどが要因でございます。

白井議員:病棟のことで、病室の工事は予定されてたことです。その間、入院ベッドが使えないことは、予算立ての時点でもう分かっていたことではないでしょうか。あまりにも実績見込みが低い、その要因の1つには工事でベッドが使えなかったことがあるのでしょうが、低い要因、それだけではないと思うのですね。
それでは、12年度には病院機能強化のいろんな取り組みがされたと聞いていますが、拡充・強化の部分も含めて、病院全体の業務に必要な医師や看護師は、予算通り十分配置ができていたのか、先ほどの答弁にもありましたが、改めて伺います。

城病院経営局長:24年度の人材確保の状況ですが、医師について、市立大学医学部との連携会議で各医局に働きかけるなど従来から確保に努めておりますけれども、実際に確保できたのは脊椎脊髄外科医2名と内科医師1名のみでした。神経内科医の確保には至りませんでした。また、看護師についても採用の確保に努めましたが、一部の確保にとどまりました。

白井議員:少し具体的に伺うんですけれども、医師の定数は事前には31人だと聞いてはいたんですけれども、12年4月1日現在、医師の数、何人不足だったんでしょうか。

城病院経営局長:24年度では医師の数31人を予算上見込んでおりましたけれども、22人にとどまっております。

白井議員:不足していたということで、使えないベッドがあって、必要な医師の配置ができなかった。これでは入院患者数、病床利用率の実績見込が目標に大きなかい離があるのは当然だと思うんです。
13年度の予算が、またこのようなことになっては困ります。病院の機能強化の取り組みは評価しますし、市立病院としての役割に期待をしていますので、計画の内容とその見通しはあるのか、確認をしたいと思います。
13年度予算では、病床利用率を少し落とした85%としています。この取り組みの内容、また医師、看護師の配置計画と見通しはどうなのか、伺います。

城病院経営局長:25年度の計画ですが、院内に脳卒中神経疾患センター、脊椎脊髄疾患センターの疾患別センターを設置いたしまして、医療機能の充実を図るとともに、回復期リハビリテーション病棟の増床工事を実施します。
これに対して、医師に対しては25年4月に脊椎脊髄外科医をさらに2名、神経内科医1名の常勤を確保しております。加えて、麻酔科医や内科系医師についても非常勤医師を確保しております。また、神経内科医等については、さらに増員を図るため、関係大学の各医局と協議をしております。
看護師については、25年4月に23名採用予定でございまして、引き続き採用を続けてまいります。

白井議員:年度当初から医師も看護師も不足でスタートするということなんですが、またもや計画倒れではいけないと思うんですね。医師・看護師の必要数をどうやって採用するのかを伺いたいと思うんですが。

城病院経営局長:医師に確保についてはやはり関係大学の医局に、これまでも要請続けておりますけれども、引き続き粘り強く要請をしていきたいというふうに思っています。看護師の確保は、年度内も随時採用を出来る体制を整えておりますので、病院経営局の方にキャリア支援室というものを設置して、全国的に展開しているところでございますので、鋭意努力していきたいと思っています。

白井議員:粘り強く鋭意努力お願いしたいところなんですけれども、これは職員採用のことですから、一つ副市長に伺いたいと思うんですけれども、機能強化で投資した分が大きいわけですし、従来の募集では採用成功していないのですから、緊張感をもっていただきたいと思うんです。健康福祉局の医療政策室や市大を所管する政策局とも連携した体制で全庁的に、副市長責任をもって取り組んでいただきたいと思うんですけれども、採用についてはいかがでしょうか。

鈴木隆副市長:医療職員の確保というのは、これは単に横浜だけの問題ではなくて、全国的に非常に厳しい状態に一方であります。横浜としても非常に努力をしたいと思ってまして、特にこの脳血管医療センターについては、そこで先生おっしゃるように、大変うまく確保ができていない実績をつくっちゃってますので、今後緊張感をもってやっていかなければいけないし、それからこの職場が魅力的な職場であるんだというところをもーっともっとアピールをしていきたいというふうには思っております。

理学療法士等の専門職は正規職員で

白井議員:それでは、回復期リハビリテーション病棟での増床に伴って、そこには専門職の理学療法士、作業療法士、言語聴覚療法士などの増員が必要と思いますけれども、配置計画とその見込みはどうなっているのか、伺います。

城病院経営局長:理学療法士、作業療法士、言語聴覚療法士については各2名の嘱託職員の増員を計画しておりまして、すでに理学療法士については2名、作業療法士、言語聴覚療法士について各1名、確保できております。残りの2名についても引き続き採用を続けてまいります。

白井議員:高度な専門的分野を担って、患者さんにマンツーマンで直接接して、チームワークでの支援を行う分野ですから、嘱託職員制度でということだったんですが、身分保障の差があってはいけないと思うんです。正規で採用すべきと思いますが、なぜできないんでしょうか。

城病院経営局長:全体の業務に対応していく中で、すべて正規職員であるということは必ずしも必要でないというふうに考えておりまして、当センターでは急性期から回復期までのすべてのリハビリテーションに対応する業務については正規職員、今回雇用いたしました嘱託職員については、回復期リハビリテーション業務に限定をして対応していただくということを考えております。

白井議員:回復期リハビリテーション業務に限定すると言われているんですけれども
業務を担うスタッフが正規で身分保障されてこそ、専門性が発揮されて、患者さんにとっては、同じ方から受けられるということで安心が得られると思うんです。経営のこともあるとは思うんですけれども、まず職員の正規採用こそ最優先されるべきだと思うんですが、いかがでしょうか。

城病院経営局長:正規職員であれ嘱託職員であれ、国家資格を有する専門職として採用しておりまして、先ほど申し上げたとおり、それぞれの業務に応じていろいろな勤務形態、雇用形態で対応していくことも、経営上必要だというふうに考えております。

白井議員:チームワークが必要な分野でありますので、その点特に正規の採用でと思っております。
そして、要望ですけれども、副市長にです。いろんな経営の改善の必要もありますが、政策的医療が行われており、重要な病院の役割があるわけです。
私の住む港北区で、精肉店のお母さんなんですけれども、脳血管医療センターで脳卒中のリハビリテーション受けて帰ってきたというふうに私にも話しされていまして、息子さんといま一緒に店頭に立っておられます。
そして、私、センターで説明を受けました。その際に、理学療法室や作業療法室で大勢の専門の職員の方にも出会いました。このリハビリテーションの分野は、診療報酬が低くって、独立採算では難しい事業ですけれども、独立採算制を求めること自体が過度な無理があると思います。政策的先進的な医療を担保するための税投入は市民も承服するところです。一般会計によるサポートを続けることを要望をいたしまして、質問を終わります。


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